アーカイブ - 2014年 3月 18日

英ウェルカム財団、2012-2013年に同財団の助成によりAPCが支払われた論文のリストを公開

2014年3月17日、英ウェルカム財団が、2012-2013年に同財団の助成の中からAPC(論文加工料)が支払われた論文のリストを研究データ公開プラットフォームfigshareで公開しました。リストの中には論文タイトルや掲載された雑誌名、その出版者名等の情報に加え、実際に支払われたAPCの金額も掲載されています。

同リストを分析した”Research Information”誌の記事によれば、もっとも高額のAPCが支払われたのは論文ではなく、Palgrave Macmillan社から出版されたモノグラフ”Fungal Disease in Britain and the United States 1850-2000”で、APCの金額は13,200ポンドでした。雑誌論文の中で最も高額だったのは” Public Service Review”という雑誌に掲載された論文の6,000ポンドでしたが、現在この雑誌のサイトは閲覧できなくなっています。存在が確認できる雑誌論文の中で最もAPCが高額だったのは、Elsevier社のLancetシリーズに掲載された論文で、5,760ポンドでした。リストには全体で2,127の論文等に関する情報が掲載されています。

電子書籍出版に関するレポート 出版社の90%近くは電子書籍を出版、61%は図書館に対して販売(カナダ)

2014年3月17日、カナダの出版団体Booknet Canadaがカナダにおける電子書籍出版に関するレポート” The State of Digital Publishing in Canada 2013”を公開しました。このレポートは2013年秋に、同国の出版者を対象に行った質問紙調査に基づくもので、84の出版者から回答があったとのことです。

調査の結果、回答のあった出版者の約90%がすでに電子書籍を刊行したことがあり、残りの10%も現在製作途中であるか、刊行計画を持っていました。また、61%の出版社が図書館に対し電子書籍を販売しており、商業出版者ではOverDriveを通じて図書館に販売している場合が86%で最も多かった一方、学術出版者ではOverDriveの利用は57%にとどまり、Ingramとebraryの利用がいずれも71%でもっとも多かったとのことです。

The State of Digital Publishing in Canada 2013(Booknet Canada)

学術雑誌の目次情報集約サービス“JournalTOCs”とINASPが協同

スコットランドのヘリオット・ワット大学が提供している学術雑誌の目次情報集約サービス“JournalTOCs”と、発展途上国における研究情報へのアクセス当の向上に関する活動を行っているINASP(科学出版物の入手のための国際ネットワーク)とが協同すると、公表されています。JournalTOCsの有料サービスJournalTOCs Premiumについて、INASPのパートナーのコンソーシアムが、17か月間無料でアクセスすることができるとのことで、研究者のための学術雑誌のカレントアウェアネスサービスを発展させる機会となるようです。

なお、2014年3月7日のアナウンスによると、JournalTOCsの対象誌は24,000誌を超え、このうちオープンアクセス誌は7,500誌、ハイブリッド誌は5,000誌ほどとなっているそうです。

Libraries in the Developing World to benefit from JournalTOCs / INASP collaboration(JEMO, 2014/3/17付け)

ハイブリッドオープンアクセスはすべて同じ、わけではない(オーストラリア)

2014年3月13日、Australian Open Access Support Group(AOASG)のウェブサイトに「ハイブリッドオープンアクセスはすべて同じわけではない」(”Not all hybrid is equal”)と題したページが掲載されました。AOASGはオーストラリア国立大学、クイーンズランド工科大学などオーストラリアの9つの大学によって構成される、オーストラリアのオープンアクセス(OA)推進団体です。

今回公開されたページでは、購読モデルの雑誌の中で著者が追加料金を払った論文のみOAとするハイブリッドOAモデルについて、「ハイブリッドOA論文は必ずしもはっきりそうわかるよう示されるとは限らない」、「ハイブリッドOAにしてもサーチエンジンなどで見つけられるようになるとは限らない」、「どのようなライセンスが採用され、どれくらいコストがかかるかは様々である」等、出版社によってハイブリッドOAの扱いが異なることについて注意を促しています。

なお、この記事は”Payment for Publication”と題した、OAにおける著者支払いに関するシリーズの一環として公開されたものです。そのほかに「OAに対する助成はハイブリッドOAにも使えるか」、「ハイブリッドOAのコスト」などの記事も公開されています。

【再掲】メンテナンス作業のお知らせ(2014年3月18日19時30分~21時頃)

2014年3月18日(火)19時30分~21時頃に、「カレントアウェアネス・ポータル」のメンテナンス作業を実施するため、サイトに接続できなくなります。メンテナンス作業が終了次第お知らせいたします。ご迷惑をおかけしますがどうぞご了承ください。

欧州研究図書館協会(LIBER)とEIFLが覚書を締結

2014年3月17日、欧州研究図書館協会(LIBER)とEIFLが、欧州委員会などの組織に対する主導権の強化や、オープンアクセスや著作権の分野での協力などを目的とした覚書を締結したとのことです。

また、この覚書以外に、FOSTERやPASTEUR4OAなどのプロジェクト、学術コミュニケーションに必要な図書館スキルの評価についてのタスクフォースなどでも協力するとのことです。

EIFL and LIBER sign Memorandum of Understanding(LIBER, 2014/3/17付)
http://www.libereurope.eu/news/eifl-and-liber-sign-memorandum-of-understanding

Memorandum of Understanding between LIBER(Ligue des Bibliotheques Europeenees de Recherche) and EIFL
http://www.libereurope.eu/sites/default/files/images/Scan_1.pdf

EIFL
http://www.eifl.net/

EIFL supports new taskforce on librarians' competencies

Wikipediaを教育の中で活用する10の方法(記事紹介)

英JISCが発行するウェブマガジン“JISC inform”の39号(2014年春号)に、「教育者がWikipediaを活用する10の方法」と題した記事が掲載されています。執筆者はJISCのWikimedia ambassadorであるMartin Poulter氏です。

記事の中では、Wikipediaを教育の中で活用する10の方法として、以下が紹介されています。

1. 批判的読みを身につけるために、ディスカッションやレビューの閲覧を促す
2. 授業の中でWikipediaの編集方針について議論する機会を持つ
3. 英語版以外の記事も見る
4. 編集履歴を見る
5. Wikisource、Wikibooks、Wikidataなど相互リンクしているWikipedia以外の資料も見る
6. “Create a book”機能を使ってカスタマイズした電子書籍を作ってみる
7. 書き換えてみる
8. Wikimedia Commonsを通じてコンテンツを共有し、Wikipediaの改善につなげる
9. コミュニティに助けを求めてみる
10. コンテンツを再利用してみる

Ten ways educators can use Wikipedia(JISC Inform Issue 39, Spring 2014)

米国食品医薬品局(FDA)、“openFDA”を通じてデータ等を提供へ

米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration; FDA)が、“openFDA”を立ち上げ、その活動予定について概要を示しています。同サイトに掲載された情報によると、“openFDA”はAPIやデータセットへのアクセスを提供し、またFDAのデータに係るイノベーションを促進することを目的に専門家等の交流の場として機能していくようです。現在注力しているデータセットの領域としては、医薬品の有害事象、製品のリコール、製品表示のデータの3つが挙げられています。データセットへのアクセスは2014年の夏に試験的に開始される見込みのようです。

About(openFDA)
http://open.fda.gov/about/

Introducing openFDA(2014/3/4付け)
http://open.fda.gov/blog/introducing-openfda/

報道:
FDA Starts openFDA For Data Sharing(Clinical Leader, 2014/3/10付け)
http://www.clinicalleader.com/doc/fda-starts-openfda-for-data-sharing-0001

D-Lib Magazineの2014年3・4月号が「収集と保存」特集

オープンアクセス誌“D-Lib Magazine”の2014年3・4号が刊行されました。今号は、収集と保存の特集となっています。4本の論考が掲載されており、それぞれ、文化遺産のデジタルコレクションやサービスへの参加を促すためのソーシャルメディアの活用、ARLの加盟館の電子情報保存のファイルフォーマットの方針、主題リポジトリである医学情報リポジトリの管理、ウェブベースのオークションのカタログの収集が取り上げられています。また、会議報告も2本掲載されており、iPRES2013のワークショップへの参加等が報告されているようです。

【Articles】
Participatory Cultural Heritage: A Tale of Two Institutions' Use of Social Media
Chern Li Liew, Victoria University of Wellington, New Zealand

Digital Preservation File Format Policies of ARL Member Libraries: An Analysis

国立国会図書館、電子展示会「錦絵でたのしむ江戸の名所」を公開

国立国会図書館は、2014年3月18日、電子展示会「錦絵でたのしむ江戸の名所」を公開しました。江戸の中心部の代表的な名所103か所を描いた、錦絵484点を掲載するものです。

掲載する錦絵は、現在の地図や江戸の町の詳細地図『江戸切絵図』からも探すことができるようになっています。

2014年3月18日 電子展示会「錦絵でたのしむ江戸の名所」を公開(付・プレスリリース)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2013/1204828_1828.html

電子展示会
http://www.ndl.go.jp/jp/gallery/index.html

日本地球惑星科学連合、会員向けコミュニケーションツール「My JpGU」をリリース:ORCIDと連携

公益社団法人日本地球惑星科学連合(Japan Geoscience Union; JpGU)が、会員向けのサイエンス・コミュニケーション・ツールとして、「My JpGU」をリリースしたと発表しています。JpGUの会員がプロフィールや自身の研究業績を公開することができるものです。研究者に識別子を与えるORCIDと連携し、会員の業績情報についてORCIDのデータベースと同期するようにしているとのことです。

会員向けサイエンス・コミュニケーション・ツール「My JpGU」リリースのお知らせ(日本地球惑星科学連合、2014/3/18付け)
http://www.jpgu.org/news/myjpgu-release.html

My JpGU
http://mypage.jpgu.org/