アーカイブ - 2014年 2月 6日

図書館向けの電子政府に関する情報源“Lib2EGov”が公開(米国)

2014年2月3日、米国図書館協会(ALA)とメリーランド大学の“Information Policy & Access Center: iPAC”が協力して、電子政府を図書館で活用するための情報を提供するウェブサイト“Lib2EGov”を公開しました。

“Lib2EGov”の前身となる“LibEGov”は、博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受け、ALAとiPACが政府機関などの協力を受けながら作成したもので、2013年夏に助成が終了したのをうけ、さらに改善を行い、“Lib2EGov”として公開したとのことです。

“Lib2EGov”は、利用者のニーズにあった電子政府サービスを図書館で提供できるよう、政府やその関連機関の提供する入国管理、税金、社会保障制度やヘルスケアの情報を提供するものとのことです。

関連して、“E-government @ Your Library.”と題したウェブセミナーを開講するとのことです。

Webinar 1: E-government @ Your Library (2014年2月26日、14:00(EST))

【イベント】日本学術会議主催学術フォーラム「世界のオープンアクセス政策と日本」(3/13・東京)

2014年3月13日、日本学術会議主催学術フォーラムとして、「世界のオープンアクセス政策と日本:研究と学術コミュニケーションへの影響」が開催されるとのことです。

安西祐一郎氏、中村道治氏、Ralf Schimmer氏の三氏の基調講演と、浅島誠氏を司会とするパネルディスカッション等が予定されています。

日本学術会議主催学術フォーラム「世界のオープンアクセス政策と日本:研究と学術コミュニケーションへの影響」
http://www.scj.go.jp/ja/event/pdf2/184-s-0313.pdf

リンク元:
公開講演会・シンポジウム等開催予定表/2014年実施結果(日本学術会議)
http://www.scj.go.jp/ja/event/index.html

米国連邦通信委員会(FCC)、電子書籍リーダーのアクセシビリティ要件の適応についての免除期間を延長

2014年1月28日、米国連邦通信委員会(FCC)は、電子書籍リーダー製造業者連合(Coalition of E-Reader Manufacturers)からの電子書籍リーダーのアクセシビリティー要件の適用除外の求めに対して、特定の種類の端末については、2015年1月28日までの1年間の期限付きで、適用除外を認めると公表しました。

米国では、障害のある人にアクセスを保証するための法律(CVAA)が2010年10月に成立しており、高度通信サービス(Advanced Communications Services: ACS)を行う端末は、同法に従い、障害のある人も利用できるようにする義務があるとのことです。

今回、特定の種類の端末については、テキストベースの電子書籍閲覧に特化した端末であり、ACSに該当しないとの判断が下されたようですが、技術の変化や電子端末におけるACSの役割の拡大も考慮して、1年間の期限が設けられたとのことです。

DA 14-95(Federal Communications Commission)
http://transition.fcc.gov/Daily_Releases/Daily_Business/2014/db0128/DA-14-95A1.pdf

朝日新聞社、「データジャーナリズム・ハッカソン」で「聞蔵IIビジュアル」の135年分のデータを提供

朝日新聞社が、同社が2月から3月にかけて開催する「データジャーナリズム・ハッカソン」において、「聞蔵IIビジュアル」を、活用できるデータとして提供することを発表しています。明治12年の創刊号以降135年分の記事情報を使えるとのことです。

なお、「データジャーナリズム・ハッカソン」の参加募集は現時点で既に締め切られています。

明治12年の創刊号から135年分の記事情報が使える「ハッカソン」を開催
朝日新聞社が「データジャーナリズム・ハッカソン」で提供(PR Times, 2014/2/4付け)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000009214.html

聞蔵IIビジュアル・フォーライブラリーについて
https://database.asahi.com/library2/main/dnaexplain.html

Elsevier社、実験手法についての雑誌“MethodsX”を刊行

2014年2月3日、Elsevier社は、実験手法についての雑誌“MethodsX”を刊行すると発表しました。

“MethodsX”はオンラインでのみ公開されるOA誌で、生命科学から物理科学まで、実験を行う研究の全分野が対象となっているとのことです。“MethodsX”に掲載される記事には、実験をどのようにカスタマイズしたのか、その概要、図やグラフなど、実験がどのように行われているのかを視覚的に理解できる資料、実験の手続きについての方法論などが含まれるとのことです。

Elsevier Announces a New Concept Methods Journal: MethodsX
http://www.elsevier.com/about/press-releases/research-and-journals/elsevier-announces-a-new-concept-methods-journal-methodsx

米国国防総省高等研究計画局の資金提供によるソフトウェア及び刊行物の情報が公開

米国の国防総省高等研究計画局(DARPA:Defense Advanced Research Projects Agency)が、2014年2月4日、同局の資金提供が行われているソフトウェア及び刊行物のうち、公開可能なものについての目録“DARPA Open Catalog”を公開したことをアナウンスしています。

DARPAでは、コンピュータサイエンス領域の基礎研究・応用研究に資金提供を行っており、これについて研究開発に関わるコミュニティから、その成果の利用を求める声があったとのことです。

ソフトウェアについては、まずは、ビックデータのオープンソースソフトウェアのライブラリを構築するXDATAプログラムのものが公開されているようです。

DARPA OPEN CATALOG MAKES AGENCY-SPONSORED SOFTWARE AND PUBLICATIONS AVAILABLE TO ALL(DARPA, 2014/2/4付け)
http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2014/02/04.aspx

Open Catalog
http://www.darpa.mil/OpenCatalog/index.html

XDATA

ニューヨーク・フィルのデジタルアーカイブ、追加資金を得てさらなる充実化へ

ニューヨーク・フィルハーモニックが、デジタルアーカイブの構築事業について、Leon Levy Foundationから240万ドルの追加の資金提供を受け、デジタル化を完成させる計画であることを公表しています。Leon Levy Foundationは2007年以来同事業に資金提供を行っており、その総額は500万ドルになるそうです。またこれにより、新たに140万ページ分のデータがデジタルアーカイブに追加されるとのことです。

また、この発表にあわせ、ニューヨーク・フィルが設立された最初のシーズン(1842-43年)の資料については、全てオンラインで利用可能になったことがアナウンスされています。ここには、最初の年次報告、最初のコンサートのプログラム、同コンサートで使用されたベートーヴェン交響曲第5番の楽譜などの資料が含まれているとのことです。

NEW YORK PHILHARMONIC LEON LEVY DIGITAL ARCHIVES (New York Phil, 2014/2/5付け)
http://archives.nyphil.org/index.php/about-us#pressRelease2014

The First Season, 1842–43

死海文書のデジタルライブラリがバージョンアップ、10,000件の新たな画像が追加

イスラエル考古庁(Israel Antiquities Authority)による死海文書のデジタルライブラリ“Leon Levy Dead Sea Scrolls Digital Library”が、バージョンアップしたことが公表されました。10,000件の新たなマルチスペクトル画像の追加、メタデータの改良、写本の解説の追加、ロシア語・ドイツ語の目次ページの追加等、多くの改善がなされたとのことです。

Dead Sea Scrolls Digital Archive
http://www.deadseascrolls.org.il/

The Israel Antiquities Authority is launching today an upgraded version of its Leon Levy Dead Sea Scrolls Digital Library. It includes 10,000 new photographs of unprecedented quality (Israel Antiquities Authority)
http://www.antiquities.org.il/article_Item_eng.asp?sec_id=25&subj_id=240&id=3043&module_id=#as

カナダ国立図書館・文書館とカナダ国立映画制作庁、文化遺産の公開に関する覚書を締結

2014年2月5日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)がカナダ国立映画制作庁(National Film Board of Canada: NFB)と文化遺産の公開に関する覚書を締結したと発表しました。

この覚書の目的は、文化遺産へのカナダ人のアクセスを改善することにあり、両者はバーチャルでも物理的な形でも、文化遺産の公開に努めることについて合意したとのことです。両者の協力は、教育分野にも及ぶということです。3年間を期限としていますが、延長や修正の可能性があるとのことです。

Library and Archives Canada and the National Film Board of Canada Sign an Agreement to Showcase Canada’s Heritage(LAC, 2014/2/5付け)
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/news/news_releases/Pages/2014/showcase-canada-heritage.aspx

National Film Board of Canada
https://www.nfb.ca/

参考:
カナダ国立映画庁(NFB)の所蔵作品がiPhoneで閲覧可能に
Posted 2009年10月26日

オーストリア科学財団など複数機関で、オープンアクセス助成の試行を開始

2014年2月5日、オーストリア科学財団(The Austrian Science Fund: FWF)、オーストリア学術コンソーシアム(the Austrian Academic Consortium: Kooperation E-Medien Österreich)、ウィーン大学のオーストリア中央物理学図書館と英国物理学会出版局(IOP Publishing)が共同して、オーストリアの研究者に対して、IOP Publishingの購読雑誌においてハイブリッドOAでの刊行を助成する試行を行うと発表しました。この助成により、オーストリア学術コンソーシアムの助成が相殺されるとのことです。

FWFが、同機関が指定する条件にあう著者がIOPの雑誌で論文を出版する際に、論文出版加工料(APC)を負担し、OAとして刊行するとのことです。この試行は、2014年1月から3年間行われるとのことです。試行は、この3年間、IOP Publishingがオーストリア学術コンソーシアムに参加することも含まれているとのことです。

New open access funding pilot for Austria(IOP Publishing, 2014/2/5付け)
http://ioppublishing.org/newsDetails/Austria-open-access

【イベント】公開シンポジウム+チュートリアル:翻デジ2014:クラウドソーシングによる近デジ資料のデジタル翻刻(京都・2/19)

2014年2月19日、京都大学人文科学研究所にて、「公開シンポジウム+チュートリアル:翻デジ2014:クラウドソーシングによる近デジ資料のデジタル翻刻」が開催されます。主催は、京都大学人文科学研究所共同研究班「人文学研究資料にとってのWebの可能性を再探する」です。

国立国会図書館の近代デジタルライブラリーなど、デジタル化資料の公開において、画像での資料公開は、版面に含まれる多様な姿をほぼそのまま伝えられるという点で大きな意義がある一方で、画像のままの資料は検索性が低く、結果として、テクストとしての日本語は十分にデジタル世界には流通しないという課題があるとのことです。

そこで、近代デジタルライブラリーの資料をクラウドソーシングでテキスト起こし(=デジタル翻刻)することにより日本語のテクストをWeb上に増やそうという試みが日本デジタル・ヒューマニティーズ学会の分科会、SIG Transcribe JPとして開始されているとのことです。

今回のシンポジウムでは、この分科会が最初にリリースしようと試みているシステム「翻デジ2014」の背景やシステム自体の使い方などを説明し、参加者からのフィードバックを得ることを目標としているとのことです。

『カレントアウェアネス-E』253号を発行

E1530 - 学校図書館における電子書籍の利用動向(米国)

 2014年1月,米国の学校図書館における電子書籍の利用動向についての調査報告書 “2013 Survey of Ebook Usage in U.S. School (K-12) Libraries”が公開された。この調査は,Library Journal誌とSchool Library Journal誌が公共,大学,学校図書館を対象に実施する電子書籍の利用動向の調査シリーズの一つである。...

E1529 - 読者を第一に考えて:図書館電子書籍ベンダーガイド,公開

 米国やカナダの公共図書館等,約300機関が参加するイニシアティブ“ReadersFirst”が,2014年1月,図書館の電子書籍サービスのシステムを提供するベンダーを評価するドキュメント“ReadersFirst Guide to Library E-Book Vendors”を公開した。これから電子書籍サービスを開始することを考えている図書館をメインターゲットとして,各ベンダーの評価を提示するものである。その結果自体もさることながら,“読者のことを第一に考える”ことをコンセプトに,ベンダーの理解を仰ぎながら評価指標を作成している点は興味深い。以下,経緯から順に紹介する。...

E1528 - 図書館とウィキペディアのこれからの関係は?

 よく知られているように,ウィキペディアの記事を編集するにあたっては,中立的な観点に基づくことが求められている。そしてそのために,信頼できる出典を明記することで記事の検証を可能にし,また信頼できる媒体においてまだ発表されていない独自研究は載せないことが求められている。これら「中立的な観点」,「検証可能性」,「独自研究は載せない」は,ウィキペディアの内容に関する三大方針として位置づけられている。ウィキペディアの編集者が記事を書くにあたっては,信頼できる情報源へのアクセスは不可欠である。

 信頼できる情報源を多く所蔵し,多くの人にアクセス環境を提供する機関といえば,まずは図書館があげられるだろう。図書館は全体として,貴重書,高額な学術書,有料のデータベースに掲載された学術論文など,様々な情報源へのアクセスを提供している。ウィキペディアに関連するプロジェクトとして,これら図書館の情報源に,編集者がよりアクセスしやすくすることを目指した活動が進められている。その推進の一端を担っているのが,2013年にウィキペディアの小額助成金制度“Individual Engagement Grants”から資金提供を受けたプロジェクト“The Wikipedia Library”である。...

E1527 - 数字を武器に図書館を変えた米国の図書館アナリスト<報告>

 2013年12月13日,千代田区立日比谷図書文化館でアメリカンシェルフ講演会「アメリカの公共図書館におけるトレンド分析とマーケティング」が開催された。講師は,米国の大学や公共図書館で,トレンド分析,ビジネス・キャリア支援などの専門家として30年近くの勤務経験があるアルカ・バトゥナガー米国大使館情報資料担当官である。以下,講演内容の概要を紹介する。...