アーカイブ - 2014年 11月

11月 27日

E1631 - 米国の公共図書館における高等学校の卒業資格取得プログラム

米国の公共図書館において,高等学校の卒業資格を取得できるプログラムが設置される事例が増えつつある。例えば,オハイオ州のシンシナティ・ハミルトン郡公共図書館では“Career Online High School”というプログラムを設置し,8学年(日本の中学2年生相当)を修了した,21歳以上の住民に対して,高等学校卒業時に付与される資格等を取得するプログラムを提供している。また,ニュージャージー州においては,週内の複数の図書館が, “Online High School Completion Program”を実施している。住民を対象とする点では,オハイオ州の事例と同様であるが,こちらは対象者が異なっており,高等学校に1年以上通学し,別の高等学校卒業資格取得制度である一般教育修了検定(General Educational Development Test:GED)を受けていない19歳以上の住民とされている。他にも,ロサンゼルスやサクラメントの公共図書館でも同様のサービスを提供している。これらのサービスは全てGale社と“Career Online High School”(COHS)が提携して開設されているプログラムである。...

 

E1630 - ウェブ展示「描かれた日清戦争」:アジ歴とBLの共同企画

2014年5月に国立公文書館アジア歴史資料センター(以下,アジ歴)と大英図書館(The British Library:BL)が共同企画として公開したウェブ展示「描かれた日清戦争 ~錦絵・年画と公文書~」(“The Sino-JapaneseWar of 1894-1895 : as seen in prints and archives”)は,BLが所蔵する日清戦争(1894年~1895年)に関する版画類のコレクション全235点と,アジ歴が公開している関連公文書とをあわせて紹介し,日清戦争という出来事を,当時の人々がどのように描いたのか,どのように記したのかを辿るものである。...

『カレントアウェアネス-E』271号を発行

E1629 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2014/11/20現在)

東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,本誌での既報(E1590ほか参照)に続き,2014年8月中旬から11月下旬にかけての主な情報をまとめた。...

電子情報保存連合(DPC)、2014年の“Digital Preservation Awards”を発表

2014年11月17日、電子情報保存連合(DPC)が、2014年の“Digital Preservation Awards”の受賞者を発表しました。デジタルの記憶を将来的にアクセス可能とするために重要で革新的な貢献を行った人々や機関に対して贈られるもので、2004年から行われているとのことです。4種類の賞について、計13の候補の中からそれぞれ大賞が選定されたとのことです。

実務的な研究や革新的な活動についての“The OPF Award for Research and Innovation”には、フライブルグ大学およびその関係者による、サービスとしてのエミュレーションの提供を試みるプロジェクト“bwFLA Functional Long Term Archiving and Access”が受賞したとのことです。

デジタル保存における最も顕著な学生による成果物に贈られる“The DPC Award for the Most Distinguished Student Work”は、
グラスゴー大学のAlasdair Bachell氏の“Game Preservation in the UK”が受賞したとのことです。

英国国立公文書館(TNA)と英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が覚書を締結

2014年11月26日、英国国立公文書館(TNA)と英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が覚書を締結したと発表しています。この覚書は、知識、情報、専門性やベストプラクティスを共有し、共通の関心についての議論を促進し、将来的な協力の枠組みを提供するものとのことです。少なくとも2年毎に見直しが行われるとのことです。

New Memorandum of Understanding with Research Libraries UK(The National Archive, 2014/11/26)
http://www.nationalarchives.gov.uk/news/976.htm?news=rss

Memorandum of understanding between The National Archives and Research
Libraries UK (RLUK)(The National Archive, 2014/11/26)
http://www.nationalarchives.gov.uk/documents/archives/mou-tna-rluk-2014.pdf

The National Archives and Research Libraries UK sign MOU(RLUK, 2014/11/26)

11月 26日

文部科学省、「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査 報告書」を公開

2014年11月22日、文部科学省が、「大学等におけるフルタイム換算データに関する調査 報告書」を公開しました。科学技術の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するに際しては、研究者数や研究時間といった、研究活動の実態把握を行うことは極めて重要であるとのことです。研究活動の実態把握にあたっては、経済協力開発機構(OECD)において国際的な基準が定められています。この中で、研究者数については、研究活動の規模を実際の研究時間に即した形で国際比較できるよう、フルタイム換算値で研究者数を把握する必要があるとされています。今回の調査は、大学等における研究者数を国際比較可能なフルタイム換算値に補正するための係数(フルタイム換算係数)を得ることを目的に、研究時間の実態について、OECDの基準に従い5年に一度調査するものとのことです。

今回の調査において求められたフルタイム換算係数は教員で0.350、大学院博士課程の在籍者で0.840、医局員・その他の研究員で0.440とのことでした。平成25年の大学等の研究者の頭数に、今回の調査で得られたフルタイム換算係数をかけてフルタイム換算値人数を求めたところ、教員は65,937、大学院博士課程の在籍者は58,882、医局員・その他の研究員は12,099となり、合計人数は136,918人となったとのことです。

London HigherとSPARC Europe、英国の研究機関がオープンアクセスに必要とする費用に関するレポートを公開

SPARC Europeと、ロンドンの40以上の高等教育機関による組織であるLondon Higherが、英国研究会議(RCUK)のオープンアクセス(OA)方針の実施において英国の研究機関が必要とする費用に関するレポートを公開しました。調査を委託されたResearch Consultingのウェブサイトによると、主な調査結果は以下の内容とのことです。

・2013-2014年にRCUKのOA方針を達成するために必要とされた費用は少なくとも920万ポンドで、論文処理費用(APC)として更に1,100万ポンドかかった。

・2013-2014年に英国の研究機関でOA増加のために費やされた時間は、110人の正規雇用スタッフと同等である。

・OA方針の順守による負荷は、助成金が少ない、より小規模な機関に不均等にかかっている。

・英国の高等教育機関で実施されている研究評価フレームワーク、REF2014で必要なリポジトリ登録に対する費用は推定400万から500万ポンドである。

・APCを支払い論文をゴールドOAにするためには、2時間以上かかり、費用は81ポンド必要である。

・機関レポジトリで論文をグリーンOAにするためには、45分以上かかり、費用は33ポンド必要である。

【イベント】新潟大学災害・復興科学研究所、シンポジウム「災害史を研究し続けること、史料を保全し続けることー新潟地震50年・中越地震10年ー」開催(12/6・新潟)

2014年12月6日、新潟大学にて、シンポジウム「災害史を研究し続けること、史料を保全し続けることー新潟地震50年・中越地震10年ー」が開催されます。新潟大学災害・復興科学研究所 危機管理・災害復興分野が主催するシンポジウムで、第1部は「史料保全と被災地」、第2部は「災害史研究の意義」として、計6件の報告が予定されており、また、矢田俊文氏(新潟大学災害・復興科学研究所)を司会に、報告者が参加するパネルディスカッションも開催されるとのことです。

申込みは不要とのことです。

【イベント】シンポジウム「災害史を研究し続けること、史料を保全し続けることー新潟地震50年・中越地震10年ー」開催のお知らせ(2014/10/11)
http://www.nhdr.niigata-u.ac.jp/news/3224/

国立国会図書館、電子展示「本の万華鏡」の第17回「日本のだし文化とうま味の発見」を公開

国立国会図書館は、ミニ電子展示『本の万華鏡』の第17回として、「日本のだし文化とうま味の発見」をウェブサイトに公開しました。和食から切っても切れない存在である「だし」と科学的に解明されていった「うま味」をテーマに、「だし」以前の鰹と昆布、 「だし」の誕生と発達、うま味の「発見」の3章構成で所蔵資料を紹介しています。

第17回 日本のだし文化とうま味の発見
http://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/17/

本の万華鏡
http://www.ndl.go.jp/kaleido/

※2014年11月26日NDLトップページにお知らせ
http://www.ndl.go.jp/jp/news/index.html

岩手県下の被災3市村が「北三陸震災アーカイブシステム構築事業」を開始、受託業者が決定

東日本大震災で被災した、岩手県久慈市、野田村、普代村が、東日本大震災関連資料の収集・デジタル化を進める「北三陸震災アーカイブ構築事業」を開始しています。2014年11月25日に、インフォコムが同事業を受託したと発表しています。

「北三陸震災アーカイブシステム構築事業」は、東日本大震災に関連する記録・記憶の風化を防止し、今後を担う次世代や震災を知らない世代にも、震災記録とともに復興に込めた想いを継承していくため、震災に関する紙の資料、写真、映像、体験談などをデジタル化して保存し、インターネットに公開するものとのことです。

岩手県久慈市・野田村・普代村が共同で実施する事業で、今後の防災対策の促進、住民の防災意識の普及、防災教育への活用などにより災害に強いまちづくりの一助となることを期待しているとのことです。インターネット公開は、2015年4月を予定しているとのことです。

探しています!震災に関する資料と体験談(久慈市)
http://www.city.kuji.iwate.jp/matizukurika/joho_g/sinsaiarchive.html

北三陸震災アーカイブシステム構築事業の実施に係る情報提供依頼について(岩手県普代村, 2014/10/14)
http://www.vill.fudai.iwate.jp/suishin/2181

国際図書館連盟(IFLA)、『インターネット宣言2014』を公開

国際図書館連盟(IFLA)が、『インターネット宣言2014』(Internet Manifesto 2014)を公開しました。IFLA運営理事会(Governing Board)が2014年8月に承認したものとのことです。

IFLAは、2002年に、初めてインターネット宣言を公開し、図書館や情報サービスにおいてインターネットが果たす重要な役割の認識と個人や団体が情報への自由なアクセスや自由な表現の保障に寄与したとのことです。物理的、電子的環境の大きな変化を経て、今回更新を行ったとのことです。

なお、2002年の『IFLAインターネット宣言』の原則に基づき、図書館、政治家等が、図書館におけるネットワーク情報へのアクセスに関する政策の立案を行う際の指針として、2006年に『IFLA/UNESCOインターネット宣言指針』(IFLA/UNESCO Internet Manifesto Guidelines)が公開されており、情報への自由なアクセスと表現の自由に関する委員会(FAIFE)では、来月、『インターネット宣言2014』の観点から、この指針のレビューを行うとのことです。

11月 25日

韓国、改正図書定価制を施行

2014年11月21日、韓国で、改正図書定価制(出版文化産業振興法)が施行されたようです。

これまでの制度では、教科書、小学生向けの学習書、実用書を除き、出版後18か月経てば19%割引をすることができたようですが、改正後はすべての本が対象となり、上限も15%に抑えられるようです。

また、刊行して18ヵ月後に出版社は価格を再設定できるようです。

[Newsmaker] Will price controls save publishing?(The Korea Herald,2014/11/20)
http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20141120001018

책값 거품 해소 등 개정된 도서정가제 안착 위해 최선(韓国文化体育観光部,2014/11/11)
http://www.mcst.go.kr/web/s_notice/press/pressView.jsp?pSeq=13874

문체부 “책값 거품 해소 등 개정 도서정가제 안착 최선”(政策ブリーフィング,2014/11/11)
http://www.korea.kr/policy/cultureView.do?newsId=148786955

『種の起源』の出版から155年、米国自然史博物館、ケンブリッジ大学図書館、ダーウィンの手稿資料等の高解像度カラー画像を公開

2014年11月24日、米国自然史博物館がケンブリッジ大学図書館等と共同で進める“Darwin Manuscripts Project”のプロジェクトサイトと、ケンブリッジ大学図書館の電子図書館“Cambridge Digital Library”において、12,000以上のチャールズ・ダーウィンの手稿資料等が、高解像度のカラー画像で同時に公開されたことが発表されました。1859年11月24日にダーウィンが『種の起源』を出版してから155年になることを記念して公開したとのことです。

2015年6月までに、ダーウィンが1835年から1882年に書いた資料が更に公開される予定とのことです。

The evolution of Darwin’s Origin: Cambridge releases 12,000 papers online (Cambridge University Library, 2014/11/24)
http://www.lib.cam.ac.uk/newspublishing/detail.php?news=452

文化情報資源政策研究会シンポジウム「文化情報資源政策の確立を求めて(2):課題解決の方向を探る」の記録公開

2014年5月17日に早稲田大学大隈会館において開催された、第2回文化情報資源政策シンポジウム「文化情報資源政策の確立を求めて(2):課題解決の方向を探る」の記録が公開されています。

青柳正規文化庁長官による基調講演「我が国の文化資源活用に関わる課題について」、藤原通孝北九州市副市長による基調報告「政策実現のプロセスについて」、渡邉太郎氏(国立国会図書館職員)による報告「文化情報資源をとりまく状況」のほか、吉見俊哉氏、松岡資明氏、福井健策氏、藤原通孝氏、生貝直人氏をパネリストとしたディスカッションの記録も掲載されているとのことです。

第2回 文化情報資源政策研究会シンポジウム 文化情報資源政策の確立を求めて(2)~課題解決の方向を探る~(PDF;72ページ)
https://bunkasigen.files.wordpress.com/2014/11/20140517_bunkasigen-symposium.pdf

https://bunkasigen.wordpress.com/
※HTML版でも掲載されてます。

参考:
【イベント】第2回文化情報資源政策シンポジウム「文化情報資源政策の確立を求めて②:課題解決の方向を探る」(5/17・東京)
Posted 2014年4月25日

科学技術・学術政策研究所の『科学技術動向』2014年11・12月号にオープンデータのためのデータ保存・管理体制に関する記事が掲載

2014年11月25日、科学技術・学術政策研究所が、「科学技術動向」11・12月号を公表しました。レポート2として、「オープンサイエンスをめぐる新しい潮流(その2)オープンデータのためのデータ保存・管理体制」が掲載されています。

科学技術動向9・10月号に引き続き、研究データの共有とオープン化の最近の動向を解説しているとのことです。今回は、データの保存と管理に関する海外のイニシアチブ、日本の状況を中心に紹介し、保存すべきデータは何か、データの登録先をどこにするかについて議論しているとのことです。また、図書館、文献情報管理事業者などがデータの保存・管理において果たすべき役割を述べているようです。

レポート2「オープンサイエンスをめぐる新しい潮流(その2)オープンデータのためのデータ保存・管理体制」
http://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/NISTEP-STT147J-16.pdf

「科学技術動向」11・12月号の公表について(NISTEP, 2014/11/25)
http://www.nistep.go.jp/archives/19075

参考:
科学技術・学術政策研究所の『科学技術動向』2014年9・10月号に科学技術・学術情報共有の枠組みの国際動向と研究のオープンデータに関する記事が掲載

Times Higher Education社が世界大学ランキングの集計方法を変更 データ提供元をトムソン・ロイターからElsevierへ

毎年、世界大学ランキングを発表するTimes Higher Education社が、ランキングの集計方法を大きく変更することを発表しました。これまでトムソン・ロイター社に依頼していた機関データの収集・分析について、社内チームで行うようにするとともに、研究業績評価についてもトムソン・ロイターではなく、Elsevier社のScopusのデータを用いるとのことです。

Times Higher Education announces reforms to its World University Rankings(THE)
http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/news/times-higher-education-announces-reforms-to-world-university-rankings

Rankings provide a more complete picture of worldwide research(Elsevier Connect、2014/11/19付け)
http://www.elsevier.com/connect/rankings-provide-a-more-complete-picture-of-worldwide-research

オランダ大学協会とSpringer社、オープンアクセスに関して合意

2014年11月20日、オランダ大学協会(VSNU)が、Springer社とジャーナルについての購読契約と、公的助成を受けた研究成果のオープンアクセスに向けて合意したと発表しています。

Springer and universities take key step towards open access(VSNU, 2014/11/20)
http://www.vsnu.nl/news/newsitem/12-springer-and-universities-take-key-step-towards-open-access.html

Springer and Dutch universities reach wide-ranging agreement on access(Springer, 2014/11/20)
http://www.springer.com/gp/about-springer/media/press-releases/corporate/springer-and-dutch-universities-reach-wide-ranging-agreement-on-access/40938

参考:
Elsevier社とオランダの大学図書館による購読料とオープンアクセスについての交渉が決裂
Posted 2014年11月7日

Library Journal誌で図書館の入退館ゲート最新事情紹介(記事紹介)

2014年11月24日公開の米Library Journal誌オンライン版に、図書館の入退館ゲートの最新事情を紹介する記事が掲載されています。

同記事では冒頭で、入退館ゲートはそれを取り扱っているBibliotheca社のWebサイトですら、「魅力のない主力商品」であるとされているとしつつも、RFIDの登場や控えめなデザインによって、図書館の入り口に近代的な趣を与える商品も出てきている、としています。その上で、3M社、Bibliotheca社など各社の製品を1つずつ、設置図書館の写真をまじえて紹介しています。

Security Solutions | Product Spotlight(Library Journal、2014/11/24付け)
http://lj.libraryjournal.com/2014/11/technology/security-solutions-product-spotlight/

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