アーカイブ - 2014年 10月 20日

COARがRepository Observatory第3号で機関リポジトリとCRISの相互運用性を特集

2014年10月16日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)がRepository Observatoryの第3号を公開しました。今回は、機関リポジトリ(IR)と最新研究情報システム(CRIS:Current Research Information System)の相互運用性という特集が組まれています。巻頭の「IRとCRISの相互運用性について知っておくべき7つのこと(7 things you should know about…IR-CRIS interoperability)」という記事では、

・CRISとIRの主な違いは何か?
・CRISとIRは共存しない? CRISがIRに取って代わることがあるのはなぜか?
・CRISは商用製品のみ? そしてIRはオープンソースばかりか?
・リポジトリはどうやったらCRISの役割を果たせるか? すでに事例はあるか?
・CRISとIRの相互運用性というフレーズを最近よく耳にするが、どういう意味か?
・それでは、CRIS+IRというアーキテクチャがベストなのか?
・CRISとIRの相互運用性が他に応用できそうな領域は?

という7点について触れられています。

Third Edition – IR and CRIS

Journal of Documentation誌で元シェフィールド大学のNigel Ford氏記念特集 情報行動と人の認知様式やセレンディピティ等に関する9本の論文を掲載(文献紹介)

Journal of Documentation誌の2014年70巻6号で、最近シェフィールド大学情報学部を退職したNigel Ford氏の図書館情報学研究への貢献を称えた記念特集が組まれています。Ford氏は情報検索時の人の認知様式に関する研究等で知られる研究者です。今回の特集号には本人やその教え子らによる、情報行動と人の認知やセレンディピティ等に関する論文9本が掲載されています。各論文のタイトルと著者は以下の通りです。

Cognitive styles within an exploratory search system for digital libraries
Paula Goodale , Paul David Clough , Samuel Fernando , Nigel Ford , Mark Stevenson (pp. 970 - 996)

Cognitive styles and the use of electronic journals in a mobile context
Chu-Han Chan , Chen-Wei Hsieh , Sherry Y. Chen (pp. 997 - 1014)

Serendipity and its study

カナダのケベック国立図書館・文書館、ウィキメディア・カナダと協力し、写真の提供へ

2014年10月18日、カナダのケベック国立図書館・文書館(Bibliothèque et Archives nationales du Québec:BAnQ) がウィキメディア・カナダと協力し、同館の所蔵する写真のコレクションをWikimedia財団が運営するウィキメディア・コモンズ(Wikimedia Commons)にアップロードする試行プロジェクトを実施すると発表されています。

提供される予定のコレクションは、フリーランスの写真家Conrad Poirier氏(1921-1968)の写真で、The Montreal Gazette、La Patrie、La Presse等に掲載されたものを含むとのことです。1932年から1960年の間に撮影された約20,000枚の写真のコレクションからは、主に1930年代や1940年代のケベックの都市の発展や社会の変化をうかがうことができるとのことです。

現在、700件の写真がウィキメディア・コモンズにアップロードされており、今後同党の件数が公開される予定とのことです。

カナダにおいては、この事例が、GLAMの機関とウィキペディアが協力する初めての事例とのことです。

First GLAM collaboration in Canada with BAnQ(Wikimedia Blog, 2014/10/18)

研究評価指標としてのTweet数と「ボット」アカウント(文献紹介)

モントリオール大学(カナダ)のStefanie Haustein氏らが、“Tweets as impact indicators: Examining the implications of automated bot accounts on Twitter”と題した論文のプレプリントを2014年10月15日付けで公開しています。

この論文ではプレプリントサーバ・arXivに投稿された学術論文で、後にWeb of Science収録誌に掲載されたものに関する2012年のTweetを対象に、機械的にTweetを投稿するいわゆる「ボット」によるTweetやボットとみなされるアカウントの特徴を分析しています。分析の結果、収集した50,068のTweetのうち9%がボットとみなされるアカウントによるもので、それらのアカウントの84%はarXivの特定の分野に新たな論文が投稿されるたびにTweetを行うものだった、とのことです。このようなアカウントは論文を選別することなくTweetするため、Haustein氏らは生のTweet数を研究評価等の指標にすることは問題があると指摘しています。その上で、Haustein氏らは論文タイトルとTweet内容の一致状況から、機械的なTweetとなんらかの論文への言明を含むTweetを区別することを提案しています。

米国ウェストポート図書館がメイカースペースにロボットを導入(記事紹介)

2014年10月16日付けのThe Digital Shift誌の記事で、メイカースペースに新たにロボットを導入した米国コネチカット州ウェストポート図書館の取り組みが紹介されています。

記事によれば、導入されたのはフランスAldebaran Robotics社製のNAO Evolution robots2体で、それぞれVincentとNancyと名付けられています。プログラムを書き換えることで自由に歩かせたり躍らせる、話をさせることが可能で、プログラミング言語にはPythonを採用しています。デリケートなロボットであるため常にメイカースペースに置かれているわけではありませんが、メイカースペースで行われているプログラミングのクラスで採用される予定とのことです。

Westport Maker Space Expands with Robots, SolidWorks Courses, and Volunteer Training(The Digital Shift、2014/10/16付け)
http://www.thedigitalshift.com/2014/10/hardware-2/westport-maker-space-expands-robots-solidworks-courses-volunteer-training/

参考:

英国ウェルカム図書館、メンタルヘルス関係資料80万ページのデジタル化計画を発表

2014年10月17日、英国ウェルカム図書館が英国のアーカイブ・研究機関とパートナーシップを結び、18~20世紀のメンタルヘルス関係資料のデジタル化を行うと発表しています。英国内の精神病院における患者の記録や事例報告、写真など80万ページ相当以上の資料がデジタル化され、ウェルカム図書館のサイトからオンラインで提供されるとのことです。ウェルカム図書館のオープンアクセス方針に則り、これらのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CC-BYまたはCC-BY-NC)の下で公開されます。

Wellcome Library funds a new partnership to digitise 800,000 pages of mental health archives(Wellcome trust、2014/10/17付け)
http://www.wellcome.ac.uk/News/Media-office/Press-releases/2014/WTP057722.htm

Wellcome Library Funds New Partnership to Digitise 800,000 Pages of Mental Health Archives(LJ INFOdocket、2014/10/17付け)

米国図書館協会(ALA)、エボラ出血熱に関するウェブセミナーを公開

2014年10月14日に米国図書館協会(ALA)が行った、エボラ出血熱や感染症に関するウェブセミナー“Fighting Ebola and Infectious Diseases with Information: Resources and Search Skills Can Arm Librarians”の録画が公開されています。

このセミナーは、感染症に関する信頼できる健康情報をどのように共有するかをテーマにしたもので、米国国立医学図書館(NLM)の図書館員2名が講師を担当しているとのことです。図書館向けの電子政府に関する情報源“Lib2EGov”を通じて公開されています。

Webinar archive: Fighting Ebola with information(District Dispatch, 2014/10/16)
http://www.districtdispatch.org/2014/10/webinar-archive-fighting-ebola-information/

http://ter.ps/72r
※ウェブセミナーへのリンク

http://lib2gov.org/sites/lib2gov.org/files/pdf/lib2gov_ebola_info_resources.pdf
※発表資料へのリンク

【イベント】シンポジウム「ふるさとの歴史と記憶をつなぐ-東日本大震災1400日・史料保全の「いま」と「これから」-」が開催(11/29・仙台)

2014年11月29日、仙台市博物館ホール(宮城県)にて、シンポジウム「ふるさとの歴史と記憶をつなぐ-東日本大震災1400日・史料保全の「いま」と「これから」-」が開催されます。

科学研究費補助金基盤研究S「災害文化形成を担う地域歴史資料学の確立―東日本大震災を踏まえて」研究グループ、東北大学災害科学国際研究所 歴史資料保存研究分野、NPO法人宮城歴史資料保全ネットワークが主催するシンポジウムとのことです。

東北大学災害科学国際研究所の佐藤大介氏による「東日本大震災で被災した民間所在史料の救済・保全活動の現状」など、あわせて4名からの報告と総合討論が予定されているとのことです。

シンポジウムへの参加は無料で、事前の申し込みも不要とのことです(交流会参加の場合は、事前申込が必要とのこと)。