アーカイブ - 2014年 1月 7日

「正味エネルギーゼロ」の図書館 カリフォルニア州でオープン

2013年に新築されたカリフォルニア州バークレーのWest Berkeley branch libraryが「正味エネルギーゼロ」(”zero net energy”)建築として報じられています。

West Berkeley branch libraryは1923年に開館した図書館で、2013年12月に新館がオープンしました。同図書館は照明や空調のための消費エネルギーが少なく抑えられているとともに、天井には太陽光発電パネルが備え付けられており、図書館で消費する以上の電力を生成することができます。

新図書館はカリフォルニア州初の「正味エネルギーゼロ」の図書館であるということです。

Berkeley library branch a 'zero net energy' building(SFGate、2013/12/29付け)
http://www.sfgate.com/business/article/Berkeley-library-branch-a-zero-net-energy-5100368.php#photo-5651010

図書館海援隊フォーラム2013の報告書が公開

2014年1月6日、ビジネス支援図書館推進協議会のウェブサイトで、2013年11月23日に福岡県立図書館にて開催された「図書館海援隊フォーラム2013」の報告書が公開されました。

フォーラムは、三部で構成されており、テーマは、第一部「全力討論 !! がん患者さんを支えるために図書館と病院・医療従事者の連携が始まる」、第二部「地域経済の活性化や生活支援に取り組む図書館海援隊の活動」、第三部「『Jリーグ』のクラブチームとの連携を進める図書館海援隊サッカー部の活動」です。

それぞれの報告や質疑の内容が写真とともに掲載されています。

図書館海援隊フォーラム 2013 報告書(PDF;28ページ)
http://www.business-library.jp/activity/forum_report20131123.pdf

関連:
「図書館・公民館海援隊」プロジェクト(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/kaientai/1288450.htm

参考:
CA1809 - 動向レビュー:ホームレスを含むすべての人々の社会的包摂と公共図書館 / 松井祐次郎 カレントアウェアネス No.318 2013年12月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1809

図書館員がいない夜間も、公共図書館に入館し、貸出もできるように(アイルランド)

2013年12月30日付けのThe Irish Timesの記事で、2014年からアイルランドの公共図書館で、図書館員がいない夜間でも人々が図書館を利用し、資料を借りることもできるようにする試みが始まると報じられています。

同紙によればまずいくつかの図書館を対象に試験運用を行う予定とのことです。建物には自動ドアが設置され、利用者カードと暗証番号により閉館中でも入館できるようになります。貸出処理については資料に付与したRFIDタグにより行い、館内での利用者行動は監視カメラにより追跡されます。

プロジェクトを管轄するアイルランド環境・地域社会・地方自治省のスポークスマンによれば、同様の試みは既にデンマーク、スウェーデン、台湾でも行われているとのことです。

Self-service libraries to allow night-time checkouts(The Irish Times、2013/12/30付け)
http://www.irishtimes.com/news/consumer/self-service-libraries-to-allow-night-time-checkouts-1.1640032

【イベント】平成25年度子ども読書連携フォーラム「中高生への読書推進を考える」(3/3・東京)

国立国会図書館国際子ども図書館は、2014年3月3日に、平成25年度「子ども読書連携フォーラム」を開催します。テーマは「中高生への読書推進を考える」です。

第一部では、当館から中高生向けの読書推進活動の概況を紹介した後、広島県立図書館職員、東京都立狛江高等学校学校司書、東京学芸大学附属世田谷中学校学校司書をパネリストとしたパネルディスカッション「中高生への読書案内・読書相談サービスを考える(仮)」を実施します。第二部では青山学院女子短期大学教授の堀川照代氏をコーディネーターとして参加者によるグループディスカッションを行います。

参加費は無料ですが、参加にあたっては事前に申込みが必要です。

平成25年度「子ども読書連携フォーラム」(国際子ども図書館)
http://www.kodomo.go.jp/study/cooperation/forum2/h25.html

参考:
子どもの読書活動の推進に向けたウェブでの情報発信<報告> カレントアウェアネス-E No.234 2013.03.28
http://current.ndl.go.jp/e1414

2012年度児童サービス協力フォーラム「ウェブを活用した情報発信~子どもの読書活動の推進に向けて~」(3/4・東京)
Posted 2012年12月25日

欧州委員会共同研究センターが所属研究者のオープンアクセス方針を発表

2014年1月6日、欧州委員会(EC)の共同研究センター(Joint Research Centre)は、所属する研究者が筆頭あるいは責任著者となっている査読論文について、2014年からはすべてオープンアクセスとする方針を発表しました。

共同研究センターはECに対し科学技術に関するサポートを提供し、欧州連合(EU)の政策立案に幅広く寄与することを目的とする研究機関です。ECは2014年から2020年に実施される助成プログラム“Horizon 2020”による助成を受けた研究成果について、OA化を義務付ける方針を発表していますが、ECの一部門である共同研究センターの所属研究者に対しても、“Horizon 2020”に従ったOA方針を課すとのことです。

今後、共同研究センターの研究者らは論文をOA雑誌で発表するか、出版後6-12カ月以内のセルフアーカイブを認めている雑誌で発表することが求められます。

The JRC adopts open access policy for scientific articles from January 2014(News & events - JRC - European Commission、2014/1/6付け)

単なる“金もうけ”の疑いのあるオープンアクセス出版社のリスト(2014年版)

米コロラド大学デンバー校図書館のJeffrey Beall氏が、2014年1月2日付けの自身のブログ“Scholarly Open Access”で、“List of Predatory Publishers 2014”というリストを公開しました。

このリストは、著者の支払う論文投稿料(APC)を得ることだけを目的としているとBeall氏が判断したオープンアクセス(OA)出版社や雑誌を紹介するもので、研究者らに対してこれらと関わらないよう推奨しています。リストの前半は疑わしいOA出版社、後半はどこのプラットフォームでも出版されてないという疑わしいジャーナルのリストです。

リストに挙げられた出版社の数はリスト作成が開始された2011年は18社であったものが、2012年版は23社、2013年版は225社にのぼり、今回の2014年版では477社が掲載されているとのことです。リスト中には”Stringer Open”等、大手出版社の雑誌に似せた名称も散見されます。

なお、リスト作成者のBeall氏は2013年に「オープンアクセス運動は実はオープンアクセスに関係ない」(”The Open-Access Movement is Not Really about Open Access”)と題した、OA運動に攻撃的な論文を発表したことで議論を呼んでもいます。

学術雑誌論文の利用半減期とエンバーゴの長さを巡る議論

2013年12月18日に公開された学術雑誌論文の利用傾向に関するレポートについて、出版者と大学図書館の関係者にインタビューを行った記事が2014年1月6日付けでLibrary Journalオンライン版に掲載されています。

同レポートは米国出版社協会(Association of American Publishers:AAP)の資金提供を受け、Philip Davis氏が行った調査に基づくもので、2,812の学術雑誌について、掲載論文の利用データに基づき利用半減期(当該雑誌に掲載された論文の累積ダウンロード数が総ダウンロード数の半分に達するまでの期間の平均値)を算出し、分野ごとの状況等を示しています。調査結果によると、利用半減期が12カ月以下の雑誌は全体の3%程度で、最も利用半減期の短い医学分野でも利用半減期の中央値は25-36カ月、最も長い人文学、物理学、数学分野では利用半減期の中央値は49-60カ月であったとしています。なおDavis氏は学術情報流通分野で研究活動も行っていた元大学図書館員で、現在は独立してコンサルティング会社を立ち上げています。

電子情報の保存におけるファイルフォーマットのアクションプランの理論と実践(記事紹介)

2014年1月6日、米国議会図書館(LC)のデジタル情報の保存に関するブログ“The Signal: Digital Preservation”が、陳腐化するフォーマットの変換の課題について“File Format Action Plans in Theory and Practice”と題する記事を公開しています。

記事では、各図書館でのファイルフォーマットの扱いについての非公式な調査を行った結果、専門的なデジタルキュレータには、LCの“Sustainability of Digital Formats page”、英国国立公文書館のフォーマットレジストリ“PRONOM”が参考になると紹介しています。

また、ファイルフォーマットのアクションプランの最良の事例として、“Florida Digital Archive”の21のフォーマットについてのリスト、関連する事例として、ミシガン大学の機関リポジトリ、オーストラリア国立図書館の事例を紹介しています。

また、リスク評価の観点から批評をしている、Open Planets Foundationのブログ、英国国立公文書館のブログもとりあげています。

File Format Action Plans in Theory and Practice(LC The Signal, 2014/1/6付け)

米国情報標準化機構(NISO)、論文のライセンスをメタデータで示すための“Open Access Metadata and Indicators”のドラフト版を公表しパブリックコメントを募集

米国情報標準化機構(NISO)のOpen Access Metadata and Indicators ワーキンググループが、2014年1月6日、論文のライセンスについての情報をメタデータで示すための“Open Access Metadata and Indicators”のドラフト版を公表しました。また、このドラフト版についてのパブリックコメントを募集しており、期間は1月6日から2月4日までとなっています

ドラフトでは、論文が特定の期間オープンアクセスであることを示すタグ、ライセンス条項へのURIを記述するためのタグの2つが提案されており、論文のライセンスに関する情報を流通させるためのプロトコルの開発が目指されているとのことです。

NISO RP-22-201x Open Access Metadata and Indicators(NISO 2014/1/6付け)
http://www.niso.org/apps/group_public/download.php/12047/rp-22-201x_OA_indicators__draft_for_comments.pdf

Open Access Metadata and Indicators(NISO)

メンテナンス作業のお知らせ(2014年1月9日19時30分~21時頃)

2014年1月9日(木)19時30分~21時頃に、「カレントアウェアネス・ポータル」のメンテナンス作業を実施するため、サイトに接続できなくなります。メンテナンス作業が終了次第お知らせいたします。ご迷惑をおかけしますがどうぞご了承ください。

台風18号で被災した福知山市立図書館大江分館の業務一部再開が決定

両丹日日新聞の記事によると、2013年の台風18号の水害で浸水被害を受けた福知山市立図書館大江分館(京都府福知山市大江町河守)が2014年1月21日から一部の業務再開が決まったとのことです。

大江町総合会館1階にあった大江分館は、台風で床上1.3メートルまで浸水し、約1万5千冊の蔵書のうち約1万冊が水没し、2013年9月16日から臨時休館していたとのことです。

水没した蔵書のなかには、大江地域のまちづくりの根幹となる鬼や大江山に関する郷土資料も含まれており、これらは廃棄せずに保管されているとのことです。休館中、職員らが補修作業に取り組んできたとのことです。

21日から一部業務再開 水害被災の福知山市立図書館の大江分館(両丹日日新聞2014/1/4日付の記事)
http://www.ryoutan.co.jp/news/2014/01/04/007402.html