アーカイブ - 2014年 1月 28日

カナダ市民権・移民省でも図書館閉鎖:行政機関での縮小実施は2012年以降12機関

2014年1月26日付けのcanada.com(オンライン)の記事“Library cuts in more than a dozen government departments trigger fears of lost knowledge”で、カナダの市民権・移民省の図書館も2012年9月に閉鎖されたこと、また、それに伴う図書館員やカナダ図書館協会長からの懸念や、同省の報道官による、1年あたり20万ドルの節約になり、また研究者は資料にアクセス不能になるわけではないとの趣旨のコメント等が報じられています。

この記事では、同省を含め、2012年以降12の行政機関(保健省、水産海洋省、市民権・移民省、環境省、運輸省等)において実施された図書館の閉鎖等が行われ、また2014年にも1機関で予定されているとし、そのリストを掲載しています。

なお、カナダ国立図書館・文書館(LAC)では、所蔵資料を減らさなければならない図書館から、“歴史的に価値のある資料”を約1,000箱分受入れてきたことも報じています。

Library cuts in more than a dozen government departments trigger fears of lost knowledge(Canada.com, 2014/1/26付け)

米国内務省、自然災害情報を提供するオンライン地図を公開

2014年1月24日、米国内務省が、地震や洪水、火山噴火、山火事等、米国における最新の自然災害情報のオンライン地図を提供するシステム"Interior Geospatial Emergency Management System (IGEMS)"を公開しました。同省のOffice of Emergency Managementが管理しており、災害状況の広範囲な全体図や、各地域のより詳細な情報を調べることができます。

Geospatial Site Provides Ongoing Awareness of Natural Hazards(U.S. Department of the Interior, 2014/1/24)
http://interior.gov/news/pressreleases/geospatial-site-provides-ongoing-awareness-of-natural-hazards.cfm

ハーバード大学図書館、Israel Sun社の写真アーカイブのデジタル化へ

ハーバード大学図書館が、2014年1月28日、ニューヨークのLucius N. Littauer Foundationから100万ドルの助成金を受けたことを発表しています。この助成金により、ハーバード図書館では、同館が新たに受入れたイスラエルのIsrael Sun社の写真アーカイブについて、デジタル化に取り組むとのことです。

発表記事によると、イスラエルの新聞社は、Israel Sun社に委託し、同社のフォトジャーナリストが撮影した写真を新聞用に得ていたとのことですが、通常、多数撮影されたうちの数点が購入されるにすぎず、多くの写真はIsrael Sun社で保持していたようです。ハーバード大学が受入れたアーカイブには、そのような写真100万点以上のネガが含まれており、その年代は1968年から2003年をカバーしているとのことです。

図書館向け電子書籍の利用分析 大学出版局によるタイトルはよく利用される傾向

2014年ALA冬季大会の中で行われた図書館向けの電子書籍サービス、ebraryとEbook Library(EBL)の利用分析に関する発表が、STM Publishing News等のサイトで取り上げられています。

この発表はデンバー大学図書館のMichael Levine-Clark氏が2014年1月24日にProQuest社の主催会場で行ったものです。ProQuestはebraryとEBLの双方を運営しており、分析に用いたデータもProQuestから、匿名化した上でLevine-Clark氏に提供されたとのことです。SlideShareに公開されている発表資料によれば、分析対象はebraryについては2010年~2013年9月まで、EBLについては2011年~2013年9月の利用データで、分析に含まれるタイトル数はebraryが435,417タイトル、EBLが217,457タイトルでした。

人文社会系の図書の企画を対象とするオープンピアレビューの試み

2014年1月27日、Palgrave Macmillan社は同社に持ち込まれた図書の企画を対象に、実験的にオープンピアレビューを行うことを発表しました。

対象となるのは文化・メディア、経済学、社会学といった人文社会系分野の、モノグラフやPalgrave Pivot(雑誌論文と図書の中間的な長さに相当する研究成果を、受付から12週間以内で査読・出版するというもの)などの企画9点です。これらはいずれも、査読者1名によるPalgrave Macmillan社の通常の査読を経て出版に値すると判断されたものですが、オープンピアレビューにより更なる質の向上を図るとされています。

オープンピアレビュー対象となった図書はPalgrave Macmillan社のサイトで企画案と査読者1名によるレビューが公開されているほか、一部の章のサンプルが併せて公開されているものもあります。2014年1月27日から3月7日までの6週間、これらの企画案について誰でもコメントを寄せることができます。なお、登録等は不要ですが、コメント等をする際には実名とメールアドレスを明らかにすることが求められています。

Palgrave Macmillan Open Peer Review Trial(Palgrave Macmillan)
http://palgraveopenreview.com/

同時利用数無制限の電子書籍サービス(オランダ)

2014年1月22日から、オランダの公共図書館で同時利用数無制限の電子書籍サービスが開始されています。

このサービスは図書館向けのデジタルサービス開発を手掛けるために、オランダ教育・文化・科学省が公共図書館と連携して運営しているBibliotheek.nlによって提供されるものです。公共図書館に利用登録し、利用者カードを持っていれば、Bibliotheek.nlのサイトでWebアカウントを作成し、電子書籍を利用できるようになります。コンピュータ等の画面上で電子書籍を閲覧できるほか、タブレット端末等にダウンロードすることもできます。

現在提供されている電子書籍は5,000タイトルですが、これはオランダで利用できる電子書籍の4分の1にあたるとのことです。これらのタイトルは無料で利用でき、同時利用数の制限もないため他の利用者がダウンロードしたタイトルであっても利用することができます。2014年4月には、有料でより多くのコンテンツを利用できるサービスも開始する予定であるとのことです。

E-BOOKS(Bibliothek.nl)
https://www.bibliotheek.nl/ebooks

Libraries launch e-book lending(Bibliothek.nl、2014/1/21付け)

モントリオール大学がWiley Online Library収録雑誌の76%をキャンセル(カナダ)

2014年1月14日、カナダ・ケベック州のモントリオール大学図書館が、従来購読していたWiley Online Library収録雑誌1,510誌中、約76%にあたる1,142誌の購読をキャンセルすると発表しました。モントリオール大学からこれら1,142誌にアクセスできるのは2014年1月末までとなります。

購読キャンセルの理由として、図書館ではケベック州政府による予算削減に加え、毎年3~6%水準で続く購読価格の値上がりを挙げています。

なお、モントリオール大学図書館によれば、購読を引き続き維持する368誌で、同大学の2012年度のWiley Online Library収録雑誌利用の71.4%をカバーしていたとのことです。また、購読キャンセルの影響を抑えるために、ILLにかかる費用3ドルの徴収をやめる、ともしています。

Annulation d’abonnements à la majorité des périodiques de la collection Wiley Online Library(Bibliotheques Universite de Montreal、2014/1/14付け)

子どもが家庭での学習に利用するメディアとは(米国)

2014年1月24日、米国の非営利研究機関Joan Ganz Cooney Centerが、子どもの家庭学習におけるメディア利用に関する調査レポート("Learning at Home: Families’ Educational Media Use in America")を公開しました。

この調査は質問紙を用い、2013年6月28日から7月24日にかけて2~10歳の子どもを持つ親1,577組を対象に行われたものです。回答者の中には290組の黒人、682組のヒスパニック系も含まれています。テレビ、DVD、ビデオゲーム、図書、電子書籍、スマートフォン、タブレット端末等を、自宅で、家庭学習目的で子どもが利用した場合に限定して尋ねており、学校の宿題等のためにそれらを利用した場合は除外しています。

調査の結果わかった主な点として、以下等が挙げられています。

・子どもの1日あたりの読書時間の平均は40分で、そのうち29分が紙の本、8分がコンピューター画面、5分が電子書籍等を読んだ時間である。62%と過半数の子どもは電子書籍あるいはタブレット端末を利用したことがあるものの、読書に用いる子どもは少ない。これは親がデジタルよりも印刷媒体での読書を好んでいるためである。

図書館の効果についてのストーリーを共有するオンラインマガジン“The Library Effect”

図書館の効果について共有する季刊オンラインマガジン“The Library Effect”が公開されています。説明によると、このオンラインマガジンの目標は、図書館を利用する人々の活動やそのアウトカムについてのストーリーを共有することであるとのことです。

創刊は2014年冬とされており、その第1号である2014年冬号の記事が公開されています。2014年冬号のページには、「THE BEST KIND OF FRIEND」、「MATH: GOOD FOR YOU, GOOD FOR US」、「PARTNER WITH LIBRARIES, WIN AT MARKETING」等の記事が掲載されています。

なお、次の号は2014年5月に刊行が予定されているとのことであり、またブログ記事やソーシャルメディアのコンテンツは随時公開されるようです。

The Library Effect
http://thelibraryeffect.com/

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http://thelibraryeffect.com/about/

Category Archives: Winter 2014
http://thelibraryeffect.com/category/winter-2014/

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【イベント】日比谷図書文化館、世界の図書館シリーズ第3回「シンガポールを中心に東南アジアの図書館事情」を開催(3/16・東京)

千代田区立日比谷図書文化館が、2014年3月16日、「世界の図書館シリーズ」の第3回として、「シンガポールを中心に東南アジアの図書館事情」を開催します。講師は、現地の大学で調査研究や公共図書館の勤務経験も持つ宮原志津子氏です。

世界の図書館シリーズ第3回 シンガポールを中心に東南アジアの図書館事情(日比谷図書文化館、2014/1/25付け)
http://hibiyal.jp/data/card.html?s=1&cno=2061

関連(千代田区立図書館の「世界の図書館シリーズ」);
【開催済み】講演会「ドイツに学ぶ、公共図書館を成功に導く戦略と実例」
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20130424-3785/

【イベント】千葉県立東部図書館「語り継ぐ震災の記憶と記録」地域づくり支援講座を開催(2/15・千葉)

千葉県立東部図書館が、2014年2月15日、「語り継ぐ震災の記憶と記録 ―いのちを守るまちづくり―」と題し、地域づくり支援講座を開催します。津波被害の記憶を風化させないよう、聞き取りによる記録作りや語り継ぎ、復興観光まちづくりを進めているNPO「光と風」の協力を得て実施するものとのことです。

東部図書館 「語り継ぐ震災の記憶と記録」地域づくり支援講座開催のお知らせ(千葉県立図書館, 2014/1/24)
http://www.library.pref.chiba.lg.jp/information/east/post_36.html