アーカイブ - 2013年 9月

9月 6日

英国図書館の新聞資料の移送進む:コリンデールの新聞図書館は11月に閉館

英国図書館(BL)では新聞資料をボストンスパの新しい保存施設へ移送するプロジェクトを進めていますが、これに関し、現在コリンデールにある新聞図書館の閉館が、2013年11月8日になることが公表されていました。

コリンデールにある新聞資料のうち、25,000タイトルについては2013年6月10日から利用提供が休止されており、ボストンスパへの移送作業が進められています。

一方、利用頻度の高いものやマイクロフィルムについては現在も利用が継続されていますが、これらは11月8日に利用が休止となり、この日をもってコリンデールの新聞図書館の閲覧室は閉室となるとのことです。一方2014年2月にはセント・パンクラス館に新聞閲覧室がオープンしこれらの資料の利用が再開されるとのことです。

なお、ボストンスパに保存される新聞資料のうち、マイクロフィルムやデジタルデータのないものについては、リクエストすることでセント・パンクラス館で利用できますが、このリクエストが可能となるのは、現時点で2014年秋の見込みとのことです。

The Newspaper Library closes in November
http://www.digitaljournal.com/article/356568

世界の図書館情報学雑誌まとめ(記事紹介)

2013年9月5日、スペインのサラマンカ大学図書館・ドキュメンテーション学部のJosé Antonio Merlo Vega教授が、図書館及び関連領域に関する学術雑誌のリストを、自身のウェブサイトに公開しました。図書館情報学の学生や研究者向けにまとめたとのことです。

リストは以下の7つに分類されています。

・Revistas de biblioteconomia y areas afines (図書館学・関連領域の雑誌)
・Revistas de biblioteconomia en acceso abierto (オープンアクセスの図書館学雑誌)
・Reistas de biblioteconomia en Microsoft Academic Search(Microsoft Academic Searchにある図書館学雑誌)
・Revistas de biblioteconomia en Google Scholar Metrics (Google Scholar Metricsに登場する図書館学雑誌)
・Revistas de biblioteconomia en Scientific Journal Rankings( Scientific Journal Rankingsのデータベースにある図書館学雑誌)

研究データ公開プラットフォーム“figshare”、機関版をリリース

2013年9月5日、図表や研究データなどさまざまな研究成果を公開するプラットフォームfigshareが、“figshare機関版(figshare for Institutions)”の提供を開始すると発表しました。高等教育機関向けに、セキュリティと研究成果の利用を両立させた、シンプルかつローコストなソフトウェアソルーションとのことです。

figshare for institutions
http://figshare.com/services/institutions

9月 5日

中国の政府系ウェブサイトの情報は、人文・社会科学系雑誌論文にどの程度引用されているか(文献紹介)

このほど刊行された“Government Information Quarterly”に、“Impacts of government website information on social sciences and humanities in China: A citation analysis”という論文が掲載されています。中国の政府系ウェブサイトに掲載された情報が、人文学や社会科学の雑誌論文にどの程度引用されているかを分析したものです。

分析の結果、政府系のウェブサイト情報の引用は一定の割合で増加傾向にあること、社会科学においてはその影響は顕著なものの、人文学においては比較的影響は低いこと、中国人研究者はエビデンスを補強するものとして政府情報を引用する傾向にあること、流行している社会問題に関する情報がよく引用されること等が明らかになったとのことです。

Chuanfu Chen. et al. Impacts of government website information on social sciences and humanities in China: A citation analysis. Gobernment Information Quarterly.

デジタル教科書の共通プラットフォームの開発を目指して 教科書会社12社がコンソーシアム“CoNETS”を発足

2013年9月5日、教科書会社12社が次世代デジタル教科書の共通プラットフォーム開発に取り組むためのコンソーシアム“CoNETS”を発足しました。12社とは、大日本図書株式会社、実教出版株式会社、開隆堂出版株式会社、株式会社三省堂、株式会社教育芸術社、光村図書出版株式会社、株式会社帝国書院、株式会社大修館書店、株式会社新興出版社啓林館、株式会社山川出版社、数研出版株式会社、日本文教出版株式会社です。

CoNETSは、教科や教科書会社によって異なっていたデジタル教科書の操作性を統一し、様々な端末で使用できるマルチプラットフォームを開発することで、「デジタル教科書のスタンダード」を目指すとしています。

CoNETS
http://www.conets.jp/

リリース情報:コンソーシアム「CoNETS(コネッツ)」を発足 (CoNETs 2013/9/5付けの記事)
http://www.conets.jp/news/2013/0905-2/

arXivで刊行された87万点の論文が描いた宇宙 “PaperScape”

数学・物理学系プレプリントサーバのarXivで刊行された87万点の論文をビジュアル化した“PaperScape”というウェブサイトが公開されています。

個々の論文が円で表現されており、円の大きさでその論文の被引用数を表現しているとのことです。また、円の色はarXivでのカテゴリを、明るさが刊行年を示しているようです。

PaperScape
http://paperscape.org/

PaperScape: an Overview of all Scientific Papers Submitted at arXiv (2013/9/2付けの記事)
http://infosthetics.com/archives/2013/09/paperscape_an_overview_of_all_scientific_papers_submitted_at_arxiv.html

Google、被災地のストリートビューを更新 東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環として

2013年9月4日、Googleは、東日本大震災で津波の被害をうけた岩手県、宮城県沿岸部のストリートビュー画像を更新、福島県内の避難指示区域を含む沿岸部のストリートビューを新たに公開したと発表しました。今回の撮影・公開は、2011年7月に開始した東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環として行われたものとのことです。

東日本大震災デジタルアーカイブ、被災地のストリートビューを更新しました (Google Japan Blog 2013/9/4付けの記事)
http://googlejapan.blogspot.jp/2013/09/tohokusv.html

参考:
Google、福島県内のストリートビュー撮影地域を拡大
http://current.ndl.go.jp/node/23604

南アフリカのケープタウン中央図書館、本を使ったドミノ倒しで米国のシアトル公共図書館を上回る

南アフリカのケープタウンで行われているフェスティバル“Open Book Cape Town”のプレイベントとして、本を使ったドミノ倒しの世界記録への挑戦が行われました。このイベントは、2013年8月28日にケープタウン中央図書館で開催されたもので、2回目の挑戦で、2,586冊を倒すことに成功したとのことです。

ギネス認定はまだとのことですが、米国のシアトル公共図書館の記録2,131冊を上回り、世界記録となるようです。Books Liveというサイトで、シアトル公共図書館の記録を意識して作られた動画や、1度目の失敗の後も参加したフェスティバルのスタッフや図書館員があきらめず再挑戦したとのストーリーが、掲載されています。

Open Book and Cape Town Central Library Break World Record for Longest Book Domino Chain(Books Live, 2013/8/27付け)
http://bookslive.co.za/blog/2013/08/27/open-book-and-cape-town-central-library-break-world-record-for-longest-book-domino-chain/
※動画あり

“Zine”と過ごした夏:学生2名が夏期プログラムでハーバード大学図書館のコレクションを学ぶ(記事紹介)

ハーバード大学で新しく始まった夏期プログラムSHARP(Summer Humanities and Arts Research Program)として、ハーバード大学図書館が学生2名を受け入れたとのことで、その活動が紹介されています。

記事によると、ハーバード大学のワイドナー図書館(Widener Library)では、最近受入れたコレクションとして、およそ2万点のZine(ジン)やその関連資料を集めた“Printernet Zine collection”を所蔵しています。そのトピックは、音楽からジェンダー、政治に至るまでカバーしており、また1970年代から現在に至るものまでが含まれているとのことです。

学生は10週間にわたる夏期プログラムの間、このジンのコレクションについて学び、学者がそれらを利用できることの重要性に気づくなどしたとのことです。また学生2名は、期間中に、マルチメディアラボの図書館員から技術的なサポートを受けながら、“研究・調査のためにジンを盛り上げる”(Enlivening Zines for Study and Research)というテーマで、デジタルコンテンツを作成したとのことです。

Zines were the scene(Harvard Gazette、2013/9/4付け)

“American Libraries Live”でディスカバリーサービスとデータベースをテーマにパネルディスカッション(9/12)

図書館に関するトレンドなどをテーマに無料のライブ放送を行っている“American Libraries Live”で、2013年9月12日(米国東部標準時午後2時~)、データベースについて掘り下げるパネル“Digging into Databases”が行われます。データベースがどのように変化し、またどのように現在と将来の図書館を形作っていくのかをテーマに専門家によるパネルディスカッションが行われるとのことです。

カバーするトピックとしては、予算削減の状況下における図書館のデータベースや電子情報資源に取り組み、ディスカバリーサービスのデータベースへのインパクト、データベース関連の製品やベンダーの現状などがあげられています。議論をリードするのはブリーディング(Marshall Breeding)氏とのことです。また、視聴者からの質問もチャット受け付けるとのことです。

なお、American Libraries Liveは、米国図書館協会(ALA)のユニットであるALA Editionsと、American Librariesが共同で運営しているものです。

Up Next: We Talk Databases with Marshall Breeding and an Expert Panel(2013/8/26付け)

ペンシルバニア大学がハッカソンイベント開催 大学図書館もデータを提供

2013年9月6日から8日にかけて、米国のペンシルバニア大学で学生主催のハッカソン(Hackathon)イベント、PennAppsが開催されます。ハッカソンはプログラマが集まってあるテーマに関するソフトウェア開発を短期間で行うイベントで、ペンシルバニア大学図書館は、中世の写本のデータベースであるSchoenberg Database of Manuscriptsと、ペンシルバニア大学の貴重書コレクションにある資料の由来をFlickrを使って記録するPenn Provenance Projectのデータをデータプールに提供するとのことです。

PennAppsの審査結果は8日の午後に発表され、上位3チームの他にも、"Dude, They Totally Should Have Won"賞やスポンサーによる賞等があり、ペンシルバニア大学図書館も、図書館が提供したデータを利用したハッカソン参加者の中で最も優秀なアプリを開発したチームに、賞金500ドルを贈るとのことです。

Penn Libraries to Host PennApps Competition (Business Wire 2013/8/30)

カナダのアルバータ大学、完全オンラインの図書館情報学の修士課程を開始:地方での図書館サービスの拡充を念頭に

カナダのアルバータ大学の図書館情報学大学院において、2013年9月4日から、完全にオンラインの図書館情報学修士課程が始まりました。

同校のプレスリリースによると、地方のカナダ人に対する図書館サービスのアウトリーチに向けた取組みに位置づけられるもので、前研究科長のErnie Ingles氏のリーダーシップにより実現したもののようです。最初の院生は49名おり、カナダの文脈やコンテンツに即して、コミュニティーに焦点をあてたライブラリアンシップを学んでとのことです。

プレスリリースには新入生の1人の言葉として、都会からは遠く離れた農場に暮らしてきたので、MLISを取得することが可能になるとは思ってもみなかった、とのコメントが紹介されています。

9月 4日

文学研究のためのモバイルアプリ(文献紹介)

このほど刊行された“College & Research Libraries News”のvol.74, no.8に、“Mobile applications for literary study:There’s an app for that”という論文が掲載されています。執筆者は、ニューヨーク大学Elmer Holmes Bobst図書館のAmanda Watson氏です。

サブジェクトライブラリアンとして文学研究で使えるモバイルアプリをレビューしたとのことで、論文には、本の推薦機能をもつ“Goodreads”やスイスの中世写本を見ることのできる“E-codices”、ニューヨーク公共図書館の“Biblion”の一部として公開されている“Frankenstein: The Afterlife of Shelley’s Circle”等、13のアプリがカテゴリに分けられて紹介されています。

米ヴァッサー大学図書館、アインシュタインの書簡等のコレクションのデジタル化に着手

米国のヴァッサー大学図書館では、アインシュタイン(Albert Einstein)に関する書簡や手稿、写真などのコレクションを有していますが、このコレクションのデジタル化に着手するとのことです。このコレクションには、友人であるオットー・ネーサン(Otto Nathan)との間でやり取りされた書簡130通が含まれており、ここには社会・政治への懸念などが記述されているとのことです。公開は2014年の早い時期に予定されているとのことです。

Vassar’s prized Einstein papers to be digitized for public online access with grant from alumna Dr. Georgette Bennett (Vassar info, 2013/8/5付け)
http://info.vassar.edu/news/announcements/2013-2014/130805-einstein-papers.html

via. infoDOCKET
Grant Will Allow Vassar College Libraries To Digitize Their Collection of Papers by Albert Einstein(infoDOCKET, 2013/9/3付け)

米国国立医学図書館、がんに関する最初の教育映画の復元に成功

米国国立医学図書館(NLM)が、がんに関する最初の教育映画の復元に成功し、デジタル化したものをウェブに公開しています。

この映画は、American Cancer Societyの前身であるAmerican Society for the Control of Cancer (ASCC) により作成された“The Reward of Courage”というタイトルの無声映画で、メロドラマ的なストーリの中でがんの定期検診の大切さなどを伝えるもののようです。

1921年に作成されたこの映画は、がんに関する数ある教育映画の中でも最初のものであり、最近まで観賞は不可能とされてきたものですが、米国議会図書館(LC)のコレクションの中で発見され、NLMとLCの協力により修復されたとのことです。

デジタル版は、無声のものと、伴奏音楽が付されたものとが作成され、共にウェブに公開されています。

NLM Announces Digital Release of "The Reward of Courage"(NLM, 2013/9/3付け)
http://www.nlm.nih.gov/news/reward_of_courage.html

The Reward of Courage(Library of Congress Blog, 2013/9/3付け)

「はだしのゲン」の利用制限:中国新聞社が市内小中学校へのアンケート調査結果を紹介(記事紹介)

松江市教育委員会が漫画「はだしのゲン」の利用制限を市立小中学校に要請し、その後撤回した問題に関し、2013年9月4日、中国新聞社は、図書館を持つ市内の全49小中学校のアンケート結果を紹介する記事を掲載しています。

記事によると、「ゲン」を置く43校のうち約9割の38校が、要請撤回を受け、自由に閲覧できる開架としたか、近く開架するとのことです。

「ゲン」9割38校が開架に (中国新聞 2013/9/4付けの記事)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201309040013.html

参考:
「はだしのゲン」の利用制限:日本図書館協会、松江市教育委員会に利用制限措置について再考を求める要望書を送付
http://current.ndl.go.jp/node/24225

『名勝負!!』 国立国会図書館が、野球・サッカー・相撲などの「名勝負」を伝える企画展示を開催(東京10/22~、関西11/28~)

国立国会図書館が、所蔵するスポーツ新聞やスポーツ専門誌等から、20世紀を彩る「名勝負」を伝える資料を集めた企画展示『名勝負!!』を開催します。

野球、サッカー、相撲、柔道、テニス、ラグビー、ゴルフ、競馬、ボクシング、プロレス等のスポーツ競技やオリンピック、さらに、囲碁、将棋の世界から、約90の「名勝負」について、今では貴重となった、昔のスポーツ新聞や懐かしいスポーツ専門誌等々、珍しい資料約160点を展示します。

展示担当職員によるフロアレクチャー(無料・予約不要)も予定しています。

展示会の開催期間は、以下の通りです。
東京本館:2013年 10月22日から11月22日
関西館:2013年11月28日から12月16日

企画展示 「名勝負!!」
http://www.ndl.go.jp/jp/event/exhibitions/1202372_1376.html

文献アノテーションアプリ“PaperShip”、文献管理ツールZotero登録データとの同期が可能に

生物学研究のためのプラットフォームやアプリを提供するShizinoが、2013年9月2日、提供しているiOS用アプリPaperShip(ver.2.0)で、文献管理ツールZoteroの登録データの利用が可能になったと発表しました。

PaperShipは、iPadやiPhone向けに作成されたもので、PDFの文献にアノテーションやハイライトを付けることができ、ソーシャルメディアやメールでの共有が可能なアプリです。今回のバージョンアップで、これまでのMendeleyに加えて、Zoteroのユーザライブラリデータと同期させることが可能となり、Zoteroユーザであれば、それに登録した文献を利用することができるようになっています。

また、PaperShipは、Altmetricsを元にした文献の重要度を表示させることも可能とのことです。

米国デジタル公共図書館、HathiTrustのコンテンツ170万タイトルを提供開始

2013年9月3日、米国デジタル公共図書館(DPLA)は、今年6月18日に発表したHathiTrustとの連携(コンテンツハブ)の結果、HathiTrustが無料で公開している図書や雑誌、政府資料等170万タイトルをDPLAで提供を開始したと発表しています。これにより、DPLAの提供レコード数は4月の240万点から、450万点へと倍増したとのことです。

1.7 million titles from HathiTrust now live on DPLA homepage (Digital Public Library of America 2013/9/3付けの記事)
http://dp.la/info/2013/09/03/1-7-million-titles-from-hathitrust-now-live-on-dpla-homepage/

9月 3日

米国で、デジタル雑誌提供サービス“Zinio for Libraries”を導入する公共図書館が増加中

米国の公共図書館において、デジタル雑誌提供サービス“Zinio for Libraries”を導入する公共図書館が増加しているようです。2013年9月3日、マサチューセッツのBrookline Public Libraryが導入したことが公表されており、また8月、ロサンゼルス公共図書館等複数館が導入を公表しています。

ロサンゼルス公共図書館の事例では、同館の図書館カード保有者は、US Weekly、Newsweek、Rolling Stone、Runner's World、Mac Worldなど230誌にアクセスが可能とのことです。また24時間利用可能であり、紙の雑誌と異なり返却も不要で延滞料も発生しないと、案内しています。

“Zinio for Libraries”はレファレンスライブラリアンが選ぶ2012年のベストデータベース賞においてBest new database賞となっているものです。全体で現在1,400館ほどで導入されているようです。

Brookline Public Library in Partnership with Recorded Books Announces Launch of Digital Magazine Service Zinio (PRweb, 2013/9/3付け)

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