アーカイブ - 2013年 9月

9月 12日

E1472 - 「はだしのゲン」閲覧制限に関する図書館関係団体等の動き

漫画「はだしのゲン」について,松江市教育委員会が2012年12月に松江市内の市立小中学校に対して閉架措置及び貸出閲覧制限を求めていたことが,2013年8月に報じられた。この件は,その後新聞,テレビ等のマスメディアも大きく取り上げ,表現の自由,知る権利の保障,表現が子どもの教育に与える影響,歴史認識,図書館の在るべき姿や役割などをめぐって,各所で様々な議論を喚起するに至った。また作品自体を改めて読み直す動きも起こり,増刷が行われていることも報じられている。松江市教育委員会は,8月26日に臨時会議を開き,教育委員会事務局の手続きの不備を理由に閉架措置要請の撤回を決定した。それを受け中国新聞社が行ったアンケートでは,市内の9割の学校図書館で既に開架したか,あるいは近く開架すると回答したと報じられている。この一連の動きの中で,図書館関係団体が,要望や申し入れ等を行う動きがあった。...

MOOCのNPO法人edXがGoogleと提携 ラーニングプラットフォーム開発で

2013年9月10日、大規模公開オンライン講座(MOOCs)を提供するedXが、edXのオープンソースのラーニングプラットフォーム“Open edX”の開発で、Google社との提携を発表しました。共同開発されるOpen edXのプラットフォームを利用し、大学や企業、政府、教員らがそれぞれMOOCsの講座を開設・管理できる新たなウェブサイト“MOOC.org”を運営するとのことです。

mooc.org
http://mooc.org/

EdX Announces Partnership with Google to Expand Open Source Platform (edX 2013/9/10付けの記事)
https://www.edx.org/alert/edx-announces-partnership-google/1115

We are joining the Open edX platform (ResarchBlog 2013/9/10付けの記事)
http://googleresearch.blogspot.com/2013/09/we-are-joining-open-edx-platform.html

ハーバード大など講座をオンライン配信 グーグルが「edX」と提携 (J-cast 2013/9/12付けの記事)

あなたの図書館のTwitterをレベルアップするための10のルール(記事紹介)

Library Journal誌に、図書館のTwitterのレベルをあげるための10のルールを示した記事が掲載されていました。執筆者は、“The Library Marketing Toolkit” の著者であるNed Potter氏です。

以下の10点が説明付きで示されています。

1. あなたの図書館についてツイートするのは4回に1回の割合にする。
2. ツイートを分析する。
3. マルチメディアをツイートする。
4. よりたくさんの写真をツイートする。
5. 大事なことは4回ツイートする。
6. ハッシュタグを使う。(使いすぎない程度に)
7. 質問する。
8. リツイートされるようにする。
9. ツイッターのアカウントを色々な場所にはりつける。
10. 落とし穴にはまらない。

10 Golden Rules To Take Your Library’s Twitter Account to the Next Level(2013/8/27付け)
http://lj.libraryjournal.com/2013/08/marketing/10-golden-rules-to-take-your-librarys-twitter-account-to-the-next-level/#_

PeerJ機関版にカリフォルニア大学バークレー校とケンブリッジ大学が加入

2013年9月10日、生涯投稿料モデルのオープンアクセス誌“PeerJ”が、カリフォルニア大学バークレー校とケンブリッジ大学の2校について、新たに「機関版(Institute Arrangements)」に参加したと発表しました。これにより、PeerJでの論文発表を選択した2校の教員は、図書館の予算から自動で投稿料が支払われるとのことです。

なお、今回上記の2校が加入したことで、機関版参加機関は6機関となりました。

Newest PeerJ Institutional Arrangements - UC Berkeley and the University of Cambridge (PeerJ 2013/9/10付けの記事)
http://blog.peerj.com/post/60832905876/berkeley-and-cambridge-join

国際的な図書館員のネットワーク構築を目指す“International Librarians Network”の第1ラウンドが9月より開始

国際的な図書館員のネットワーク構築を目指す“International Librarians Network”(ILN)において、9月より第1ラウンドが開始しています。

説明によると、ILNは、世界各国から参加者を募り、それぞれの参加者に他国の参加者をマッチングし、ネットワークの構築を促すという試みで、参加者は、半年間に渡りパートナーとコンタクトを取りつつ、運営者側が毎月提示するトピックについてディスカッションを行うというものです。

この第1ラウンドの参加募集は8月まで行われ、その結果、40カ国から392人(196組)が第1ラウンドのディスカッションを開始することになったとのことです。その最初のトピックがILNのウェブサイトに掲載されています。

なお、第2ラウンドは2014年3月に開始する予定となっており、参加に興味のある人は、登録することで募集の開始のお知らせを受け取れるようになっています。

Monthly Discussion: Round One Begins(ILN, 2013/9/1付け)
http://ilnetwork.wordpress.com/2013/09/01/monthly-discussion-round-one-begins/

東京大学総合研究博物館が岩手県大槌町の公民館内に3,500点の資料を配架した「大槌文化ハウス」を開設(記事紹介)

2013年9月11日の岩手日報WebNewsの記事によると、9月9日に東京大学総合研究博物館が岩手県大槌町の中央公民館内に読書や学習が自由にできる「大槌文化ハウス」を開設したとのことです。「大槌文化ハウス」には、東京大学の教職員から寄せられた一般書や事典、児童書等3,500点が配架されているようです。

「大槌文化ハウス」を開設 東大博物館、書籍3500冊 (岩手日報WebNews 2013/9/11)
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130911_10

大槌に関わる登録プロジェクト一覧 (東京大学)
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/recovery/otsuchi_project_list.html

中国国家図書館が創立104周年にあわせ利用者サービスを拡充

中国国家図書館は、2013年9月9日に創立104周年を迎え、それにあわせ利用者サービスの水準の引き上げを行ったとのことです。

図書館(子ども図書館以外の部分)の入館年齢制限が13歳以上に引き下げられ、また、これに伴い、これまでの6歳以上の子どもに制限していた子ども図書館の入館を、6歳以下の幼児も入館できるようにしたようです。

このほか、スマートフォンやタブレット端末から利用できるサービスの充実、館内でのインターネット通信速度の向上、「読者ガイダンス室」の設置と定期的な利用ガイダンスの実施など、サービスの拡充が実施されたようです。

国家图书馆推出读者服务新举措整体提升服务水平(中国国家図書館)
http://www.nlc.gov.cn/dsb_zx/gtxw/201309/t20130910_76950.htm

国家図書館公告(中国国家図書館、2013/9/9)
http://www.nlc.gov.cn/dsb_zx/zxgg/201309/t20130909_76890.htm

子ども図書館HP
http://kids.nlc.gov.cn/newxdzzn/segjs/
※現時点では年齢制限が満6歳以上15歳未満のままになっています。

国家図書館、0歳から6歳の幼児向けに開放(CRI online, 2013/9/10付け)

9月 11日

図書館の利用を通じて、農業で家族を養うことができるようになったネパール人女性の事例(記事紹介)

READ Globalのウェブサイトに、READ Globalがネパールに設置した図書館(READ Center)の利用を通じて、家族を養うことができるようになった女性の事例が紹介されています。

記事によると、現在35歳で5人の子どもの母であるFulkumari Mahatoさんは、2年前に夫に先立たれました。彼女は、貧しい生活から抜け出すため、図書館で本やビデオを見て野菜栽培を学び、また“Practical Answers”プログラムを通じてカリフラワーやキャベツ、キュウリの栽培を学びました。さらに農閑期の野菜の育て方も学び、1年を通じて安定した収入を得ることが可能になりました。

これにより彼女は、子どもを学校にやるに十分な収入を得ることができるようになりました。また、彼女自身もリテラシー技能を身につけ、今や地域のリーダーとなり、他の女性から農業やビジネスを始めることについて質問を受ける立場になったとのことです。

なお、“Practical Answers”プログラムは、READ Centerで質問を受け付け、それに基づいて農村部にいる人たちに必要なトレーニングや情報源を提供するというもののようです。

Creating Family through Libraries(READ Global)

EIFL、6つめの公共図書館イノベーション賞の応募を開始

2013年9月9日、EIFLの公共図書館イノベーションプログラム(EIFL-PLIP)が、6番目のイノベーションアワードの実施をアナウンスしています。今回の賞は、公共図書館におけるICTの創造的な利用とのことで、応募は2013年10月30日までとなっています。

なお過去の5つの賞は、以下のとおりです。
・地域の経済的福祉への貢献(Contribution to economic wellbeing of the community)
・地域の健康への貢献(Contribution to community health)
・地域の社会的包摂への貢献(Contribution to social inclusion of the community)
・オープンガバメントへの貢献(Contribution to open government)
・女性や少女に力を与えるICTの利用(Using ICT to empower women and girls)

New award for creative use of ICT in public libraries(EIFL, 2013/9/9付け)
http://www.eifl.net/news/new-award-creative-use-ict-public-libraries

Project MUSEが新しい検索インターフェースを公開

人文・社会科学系の電子資料提供サービス“Project MUSE”が、新しい検索インターフェースを公開していました。2013年9月10日付けでアナウンスされています。

Project MUSE Introduces Enhanced Advanced Search Function(MUSE, 2013/9/10付け)
http://e2.ma/message/hzhnm/98vyl

新しいインターフェースを紹介する動画
http://www.youtube.com/projectmusetv

Project MUSE
http://muse.jhu.edu/

NARA、新しい常設展示のオープニングを飾る資料を決定する投票を開始

2013年9月10日、米国国立公文書館(NARA)が、11月8日から新しく設置される常設展示 "Records of Rights " のオープニング展示資料を決定するオンライン投票を開始したことを公表しています。1965年の移民改正法の原本等、5つの歴史的原本から最も多くの票を得たものが、"Records of Rights"のエントランスに設置される"Landmark Documents "と題された展示ケースに飾られるとのことです。

投票は10月14日まで受け付けられ、結果は11月8日に公開するとのことです。

Be a Citizen Curator: Cast Your Vote for the First Document to Star in the New National Archives "Records of Rights" Exhibition(NRA 2013/9/10)
http://www.archives.gov/press/press-releases/2013/nr13-133.html

The people are voting. And the winner is . . . up to you!
http://blogs.archives.gov/prologue/?p=12825

UCLA東アジア図書館、「Current Events in China: popular websites, blogs & twitters」を公開

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の東アジア図書館が、「Current Events in China: popular websites, blogs & twitters」というデータベースを公開しています。

カリフォルニアデジタル図書館(CDL)のウェブアーカイビングサービス(WAS)を用いたもので、中国の国内外の問題に関するニュースを取り扱っているウェブサイト、ブログ、Twitterなどのコンテンツを収集し、検索可能にするものとのことです。対象となるサイトは、UCLAのJames Tong教授と、北京大学のYong Hu教授により特定されたもので、現時点で16サイトがリストアップされています。

なお、6カ月のエンバーゴにより、現在2013年2月以前のコンテンツが検索可能とのことです。

New Web Archive: Current Events in China – Popular Websites, Blogs & Twitters(2013/9/10付け)
http://www.cdlib.org/cdlinfo/2013/09/10/new-web-archive-current-events-in-china-popular-websites-blogs-twitters/

カナダ研究図書館協会、政府のオープンガバメントの推進に期待するコメントを公表

カナダ研究図書館協会(CARL)が、政府のオープンガバメントに関するアクションプランについて、コメントを公表しています。

要点として、以下のような点が示されています。

・CARLは、オープンデータ、オープンインフォーメーションが全ての政府情報に一貫して適応されるべきだと考えている。ただし、プライバシーや国家安全保障に関するものは除く。
・オープンデータは、信頼性のあるデータを必要とする。CARLは政府に、より信頼性のある、より廉価な国勢調査を使えるよう要請する。
・CARLは、提案されているVirtual Libraryが、政府の刊行物へのアクセスと確実な保存を可能にすることに期待する。

CARL encourages government transparency (CARL, 2013/9/10付け)
http://www.carl-abrc.ca/news/96/201/CARL-encourages-government-transparency.html

Canada’s Open Government Initiative
Comments on the implementation of the Open Government Action Plan.(CARL, ABRC, 2013/9/6付け、PDF4ページ)

“Building the Future” 図書館デザインショーケース2013(米国)

American Libraries誌の2013年9月/10月号に、“Building the Future”と題して、2013年の図書館デザインショーケースが掲載されています。

Building the Future 2013 Library Design Showcase
http://www.americanlibrariesmagazine.org/article/building-future

American Libraries(2013年9月、10月号)
http://viewer.zmags.com/publication/f4cab1fc#/f4cab1fc/1

北京師範大学の留学生の図書館に対する評価は?(文献紹介)

The International Information & Library Review誌に、“International students and Chinese academic library: A user survey at Beijing Normal University Library”と題するレポートが掲載されています。中国師範大学図書館のJia Liu氏による記事です。

アブストラクトによると、このレポートは、北京師範大学の留学生(international students)の情報ニーズを知り、留学生の図書館に対する評価し、図書館の改善点を探るためにまとめられたものとのことで、2011年に行われた留学生の利用者に対するアンケート調査の結果を紹介しています。

Europeanaが2012-2013年に開催したエディッタソンのケーススタディを公表

2013年9月10日、EuropeanaがWikimedia Swedenと協力して2012年から2013年にかけて行ったWikipediaの記事の質を向上させるエディッタソン(コンテンツ編集ワークショップ/Edit-a-thon)のケーススタディを公表しました。ケーススタディに収録されているのは、2012年11月に開催された第一次世界大戦についての記事を充実にするエディッタソン、2013年3月に開催されたファッションの記事を充実にするエディッタソン、そして2013年6月に行われたイベント"Europeana 1989"と共同して開催されたエディッタソンの3つとのことです。

Case study: Wikipedia edit-a-thons (europeana 2013/9/10)
http://pro.europeana.eu/web/guest/pro-blog/-/blogs/case-study%3A-wikipedia-edit-a-thons

Case Study: Europeana Edit-a-thon (PDF:11ページ)
http://pro.europeana.eu/documents/900548/82db7491-c6f1-49f1-93ad-6ef392ba86f7

参考:

【イベント】第3回SPARC Japanセミナー2013「オープンアクセス時代の研究成果のインパクトを再定義する:再利用とAltmetricsの現在」(東京・10/25)

2013年10月25日に、第3回SPARC Japanセミナー2013「オープンアクセス時代の研究成果のインパクトを再定義する:再利用とAltmetricsの現在」が、国立情報学研究所で開催されます。

2013年のOpen Access Weekのテーマである"Redefining Impact"とも呼応しながら、研究成果のインパクトについて焦点を当て、今後の多様な学術情報流通の展望ならびに課題について議論するとのことです。

第3回 SPARC Japan セミナー2013 「オープンアクセス時代の研究成果のインパクトを再定義する:再利用とAltmetricsの現在」
http://www.nii.ac.jp/sparc/event/2013/20131025.html

9月 10日

英国下院のBIS委員会、ゴールドOA偏重路線に再考を促すリポートを公表

英国下院に設置されたビジネス・イノベーション・技能委員会(Business, Innovation and Skills Committee: BIS committee)が、ゴールドOAに偏重した路線に再考を促すリポート“Open Access”を公表しています。全面的なオープンアクセスの達成に向けた政府の姿勢を評価し、またゴールドOAは望ましい究極の目標だとしつつも、5年間の移行期間中にゴールドOAに偏重するのは誤りだとの指摘がなされているようです。

レポートの「結論と提言」部分(31ページ~)では、政府や英国研究会議(RCUK)に対する提言などが示されています。

Government mistaken in focusing on Gold as route to full open access, says Committee (2013/9/10付け)
http://www.parliament.uk/business/committees/committees-a-z/commons-select/business-innovation-and-skills/news/on-publ-open-access/

Open Access(リポート本体)

米国図書館協会、デジタルインクルージョンにおける公共図書館の役割に関し、全国調査を開始

米国図書館協会(ALA)の研究・統計部(Office for Research & Statistics)と、メリーランド大学のInformation Policy & Access Centerが、博物館・図書館サービス機構(IMLS)の資金により、デジタルインクルージョンにおける公共図書館の役割についての調査を行うとのことです。

この調査は、継続して実施されてきた“Public Library Funding & Technology Access Study”を土台にして、2013年と2014年に2回の全国調査を行う予定となっています。2013年の調査は、9月3日から11月15日までのスケジュールで行われるとのことです。

Digital Inclusion Survey
http://www.ala.org/research/digitalinclusion

ALA gears up for national Digital Inclusion Survey(ALA news, 2013/8/7付け)
http://www.ala.org/news/press-releases/2013/08/ala-gears-national-digital-inclusion-survey

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