アーカイブ - 2013年 9月 5日

中国の政府系ウェブサイトの情報は、人文・社会科学系雑誌論文にどの程度引用されているか(文献紹介)

このほど刊行された“Government Information Quarterly”に、“Impacts of government website information on social sciences and humanities in China: A citation analysis”という論文が掲載されています。中国の政府系ウェブサイトに掲載された情報が、人文学や社会科学の雑誌論文にどの程度引用されているかを分析したものです。

分析の結果、政府系のウェブサイト情報の引用は一定の割合で増加傾向にあること、社会科学においてはその影響は顕著なものの、人文学においては比較的影響は低いこと、中国人研究者はエビデンスを補強するものとして政府情報を引用する傾向にあること、流行している社会問題に関する情報がよく引用されること等が明らかになったとのことです。

Chuanfu Chen. et al. Impacts of government website information on social sciences and humanities in China: A citation analysis. Gobernment Information Quarterly.

デジタル教科書の共通プラットフォームの開発を目指して 教科書会社12社がコンソーシアム“CoNETS”を発足

2013年9月5日、教科書会社12社が次世代デジタル教科書の共通プラットフォーム開発に取り組むためのコンソーシアム“CoNETS”を発足しました。12社とは、大日本図書株式会社、実教出版株式会社、開隆堂出版株式会社、株式会社三省堂、株式会社教育芸術社、光村図書出版株式会社、株式会社帝国書院、株式会社大修館書店、株式会社新興出版社啓林館、株式会社山川出版社、数研出版株式会社、日本文教出版株式会社です。

CoNETSは、教科や教科書会社によって異なっていたデジタル教科書の操作性を統一し、様々な端末で使用できるマルチプラットフォームを開発することで、「デジタル教科書のスタンダード」を目指すとしています。

CoNETS
http://www.conets.jp/

リリース情報:コンソーシアム「CoNETS(コネッツ)」を発足 (CoNETs 2013/9/5付けの記事)
http://www.conets.jp/news/2013/0905-2/

arXivで刊行された87万点の論文が描いた宇宙 “PaperScape”

数学・物理学系プレプリントサーバのarXivで刊行された87万点の論文をビジュアル化した“PaperScape”というウェブサイトが公開されています。

個々の論文が円で表現されており、円の大きさでその論文の被引用数を表現しているとのことです。また、円の色はarXivでのカテゴリを、明るさが刊行年を示しているようです。

PaperScape
http://paperscape.org/

PaperScape: an Overview of all Scientific Papers Submitted at arXiv (2013/9/2付けの記事)
http://infosthetics.com/archives/2013/09/paperscape_an_overview_of_all_scientific_papers_submitted_at_arxiv.html

Google、被災地のストリートビューを更新 東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環として

2013年9月4日、Googleは、東日本大震災で津波の被害をうけた岩手県、宮城県沿岸部のストリートビュー画像を更新、福島県内の避難指示区域を含む沿岸部のストリートビューを新たに公開したと発表しました。今回の撮影・公開は、2011年7月に開始した東日本大震災デジタルアーカイブプロジェクトの一環として行われたものとのことです。

東日本大震災デジタルアーカイブ、被災地のストリートビューを更新しました (Google Japan Blog 2013/9/4付けの記事)
http://googlejapan.blogspot.jp/2013/09/tohokusv.html

参考:
Google、福島県内のストリートビュー撮影地域を拡大
http://current.ndl.go.jp/node/23604

南アフリカのケープタウン中央図書館、本を使ったドミノ倒しで米国のシアトル公共図書館を上回る

南アフリカのケープタウンで行われているフェスティバル“Open Book Cape Town”のプレイベントとして、本を使ったドミノ倒しの世界記録への挑戦が行われました。このイベントは、2013年8月28日にケープタウン中央図書館で開催されたもので、2回目の挑戦で、2,586冊を倒すことに成功したとのことです。

ギネス認定はまだとのことですが、米国のシアトル公共図書館の記録2,131冊を上回り、世界記録となるようです。Books Liveというサイトで、シアトル公共図書館の記録を意識して作られた動画や、1度目の失敗の後も参加したフェスティバルのスタッフや図書館員があきらめず再挑戦したとのストーリーが、掲載されています。

Open Book and Cape Town Central Library Break World Record for Longest Book Domino Chain(Books Live, 2013/8/27付け)
http://bookslive.co.za/blog/2013/08/27/open-book-and-cape-town-central-library-break-world-record-for-longest-book-domino-chain/
※動画あり

“Zine”と過ごした夏:学生2名が夏期プログラムでハーバード大学図書館のコレクションを学ぶ(記事紹介)

ハーバード大学で新しく始まった夏期プログラムSHARP(Summer Humanities and Arts Research Program)として、ハーバード大学図書館が学生2名を受け入れたとのことで、その活動が紹介されています。

記事によると、ハーバード大学のワイドナー図書館(Widener Library)では、最近受入れたコレクションとして、およそ2万点のZine(ジン)やその関連資料を集めた“Printernet Zine collection”を所蔵しています。そのトピックは、音楽からジェンダー、政治に至るまでカバーしており、また1970年代から現在に至るものまでが含まれているとのことです。

学生は10週間にわたる夏期プログラムの間、このジンのコレクションについて学び、学者がそれらを利用できることの重要性に気づくなどしたとのことです。また学生2名は、期間中に、マルチメディアラボの図書館員から技術的なサポートを受けながら、“研究・調査のためにジンを盛り上げる”(Enlivening Zines for Study and Research)というテーマで、デジタルコンテンツを作成したとのことです。

Zines were the scene(Harvard Gazette、2013/9/4付け)

“American Libraries Live”でディスカバリーサービスとデータベースをテーマにパネルディスカッション(9/12)

図書館に関するトレンドなどをテーマに無料のライブ放送を行っている“American Libraries Live”で、2013年9月12日(米国東部標準時午後2時~)、データベースについて掘り下げるパネル“Digging into Databases”が行われます。データベースがどのように変化し、またどのように現在と将来の図書館を形作っていくのかをテーマに専門家によるパネルディスカッションが行われるとのことです。

カバーするトピックとしては、予算削減の状況下における図書館のデータベースや電子情報資源に取り組み、ディスカバリーサービスのデータベースへのインパクト、データベース関連の製品やベンダーの現状などがあげられています。議論をリードするのはブリーディング(Marshall Breeding)氏とのことです。また、視聴者からの質問もチャット受け付けるとのことです。

なお、American Libraries Liveは、米国図書館協会(ALA)のユニットであるALA Editionsと、American Librariesが共同で運営しているものです。

Up Next: We Talk Databases with Marshall Breeding and an Expert Panel(2013/8/26付け)

ペンシルバニア大学がハッカソンイベント開催 大学図書館もデータを提供

2013年9月6日から8日にかけて、米国のペンシルバニア大学で学生主催のハッカソン(Hackathon)イベント、PennAppsが開催されます。ハッカソンはプログラマが集まってあるテーマに関するソフトウェア開発を短期間で行うイベントで、ペンシルバニア大学図書館は、中世の写本のデータベースであるSchoenberg Database of Manuscriptsと、ペンシルバニア大学の貴重書コレクションにある資料の由来をFlickrを使って記録するPenn Provenance Projectのデータをデータプールに提供するとのことです。

PennAppsの審査結果は8日の午後に発表され、上位3チームの他にも、"Dude, They Totally Should Have Won"賞やスポンサーによる賞等があり、ペンシルバニア大学図書館も、図書館が提供したデータを利用したハッカソン参加者の中で最も優秀なアプリを開発したチームに、賞金500ドルを贈るとのことです。

Penn Libraries to Host PennApps Competition (Business Wire 2013/8/30)

カナダのアルバータ大学、完全オンラインの図書館情報学の修士課程を開始:地方での図書館サービスの拡充を念頭に

カナダのアルバータ大学の図書館情報学大学院において、2013年9月4日から、完全にオンラインの図書館情報学修士課程が始まりました。

同校のプレスリリースによると、地方のカナダ人に対する図書館サービスのアウトリーチに向けた取組みに位置づけられるもので、前研究科長のErnie Ingles氏のリーダーシップにより実現したもののようです。最初の院生は49名おり、カナダの文脈やコンテンツに即して、コミュニティーに焦点をあてたライブラリアンシップを学んでとのことです。

プレスリリースには新入生の1人の言葉として、都会からは遠く離れた農場に暮らしてきたので、MLISを取得することが可能になるとは思ってもみなかった、とのコメントが紹介されています。