アーカイブ - 2013年 8月

8月 21日

「青空文庫」の呼びかけ人、富田倫生氏が死去

著作権切れの作品をインターネット上で無償公開する電子図書館「青空文庫」の呼びかけ人のひとりである富田倫生氏が、2013年8月16日、肝臓がんのため亡くなりました。享年61歳でした。葬儀・告別式は近親者のみで行われ、後日お別れ会を開く予定とのことです。

富田氏は1952年広島市の生まれで、編集プロダクションに務めたのち、1997年に「青空文庫」を他の呼びかけ人とともに立ち上げました。富田氏は、著作権保護期間を現在の50年から延長しようという動きに対し反対運動を続け、その間も「青空文庫」の拡大に尽力された人物です。

青空文庫は、8月16日に、富田氏が1997年に出版した『本の未来』を公開しています。

そらもよう (2013/8/17付けの記事に富田氏の訃報の記事があります)
http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html

富田倫生のページにようこそ。
http://attic.neophilia.co.jp/

青空文庫で公開された富田氏の著作
http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person55.html
8月16日『本の未来』がNo.56499として公開

報道;

電子ジャーナル公開プラットフォーム「Atypon Literatum」が日本物理学会JPSJ誌に導入へ-2013年末公開予定

株式会社アトラスが、電子ジャーナル公開プラットフォームの「Atypon Literatum」が日本物理学会のJournal of the Physical Society of Japan(JPSJ)誌に導入されることを発表しています。「Atypon Literatum」は米国のAtypon Systems社が開発するシステムで、アトラスはAtypon Systems社と販売代理店契約を結んでいるとのことです。

「Atypon Literatum」はJPSJ誌のサイトリニューアルにあたり採用されるもので、現在準備が進められており、公開予定は2013年12月とのことです。また同プラットフォームの導入は国内初となるようです。

電子ジャーナル公開プラットフォーム「Atypon Literatum」を日本物理学会JPSJ誌に導入(株式会社アトラス、2013/8/20付け)
http://www.value-press.com/pressrelease/114679

フランス革命期のパンフレットデジタル化プロジェクト、米仏で進行中

2013年7月17日、米国のメリーランド大学図書館が、フランス革命期のパンフレットデジタル化プロジェクトに参加すると発表しています。

このプロジェクトは、全米人文科学基金(NEH)から1年間の助成を受けて行われるもので、米国とフランスに眠っているフランス革命期のパンフレットコレクションの実態把握と保存、そしてオンラインアクセスのために実施されるものです。プロジェクトパートナーには、フランス国立図書館、ニューベリー図書館、ジョンズホプキンス大学、ブリガムヤング大学等の、10機関が加わっています。

メリーランド大学には、1788年から1804年までの約12,000点のパンフレットコレクションがあり、刊行当時はポピュラーなものだったそうですが、今日、適切なカタロギング等を行わないと研究者の利用は難しいものとなっているとのことです。

“Google歴史アーカイブ”、広島と長崎の原爆資料を展示公開

2013年8月19日、Googleは、広島平和記念資料館と長崎原爆資料館と協力し、両館が所蔵する原爆に関する資料を「Google 歴史アーカイブ」で公開しました。

Google歴史アーカイブは、20世紀の歴史的瞬間を物語る写真や文書、動画などの様々な資料を所蔵する資料館とGoogleが協力し、時間や国境に関係なく世界中の利用者が、これらの重要な史料にアクセスできるようにするプロジェクトとのことです。今回、広島平和記念資料館、長崎原爆資料館の展示が加わり、日本の歴史的資料が初めて「Google 歴史アーカイブ」で利用できるようになったとのことです。

Google 歴史アーカイブ
http://www.google.com/culturalinstitute/home?hl=ja

原爆の歴史を語り継ぐ―Google歴史アーカイブ本日公開(Google Japan 2013/8/19付けの記事)
http://googlejapan.blogspot.jp/2013/08/google_19.html

参考:
Google Earthを活用して広島原爆の実態を伝えるデジタルアーカイブ“Hiroshima Archive”が公開
http://current.ndl.go.jp/node/18663

学術認証フェデレーション、山形大学をオンラインID発行機関に認定-第1号

国立情報学研究所(NII)が、学術認証フェデレーション(学認)で、山形大学からの申請に基づき、同大学が発行するオンラインIDとそのIDを用いた認証の信頼性についての認定を行ったことをアナウンスしています。その結果は、既に米国のOpen Identity Exchange(OIX)の確認を経て、OIXの認定済みID提供機関のリストに登録されたとのことです。

なおOIXの認定済みID提供機関は、山形大学がGoogle、Paypal、VeriSignなどに続いて7番目であり、アジアにおいては初めての事例であるとのことです。

山形大学を信頼性のあるオンラインID発行機関第1号として学認が認定 ~米国でも通用するアジア初のオンラインID発行機関に~(NII, 2013/08/20)
http://www.nii.ac.jp/news/2013/0821

ONIXの認定済みID提供機関
http://openidentityexchange.org/certified-providers

参考:
NIIが米OIXによる評価人認定を受け、学認参加大学が発行するIDでPubMed等の海外サービスへアクセス可能に
Posted 2012年7月19日
http://current.ndl.go.jp/node/21405

8月 20日

トルコの灯台図書館(記事紹介)

トルコのAyvacık地方にあるSivrice灯台の中に設立された図書館についての記事が、トルコの新聞であるHurriyet Daily Newsに掲載されています。

記事によると、この灯台図書館は、Istanbul Medipol Universityの法学部に所属する教員であるYucel Sayman氏が、5年前にトルコのGeneral Directorate of Coastal Safety(沿岸の安全を守る行政組織)から10年契約で借り、図書館として改造したものとのことです。Sayman氏は世界中から灯台に関する図書や切手、絵葉書を収集し、現在約900冊の図書を所蔵しているとのことです。Sayman氏はこの灯台図書館は船員に関する重要なインフォメーションセンターであるとし、研究者が来ることを望んでいます。しかし、これまで研究者は数人しか訪れていないそうです。

また、Sayman氏は配偶者とこの図書館に夏の間に住んでおり、冬は閉館になっているようです。

Turkey’s first lighthouse-library sheds light for sailors and bookworms (Hurriyet Daily News 2013/8/16)

Shhh!? 米国の図書館員、レゴ図書館も作成

先日、米国の図書館員を風刺していろいろなレゴ図書館員を作成した米国の図書館員Joe Hardenbrook氏が、これらを使い、レゴ図書館を作成したとのことです。多様な利用者が来館している様子、ニワトリの着ぐるみを着た図書館員が子どもたちに読み聞かせをしている様子、“Fifty Shades of Grey”の予約が30件あることを利用者に伝えている様子、居眠りをしている利用者をパトロールの人が起こしている様子など、米国の公共図書館のシーンの再現を試みたようです。

なお、各所で取り上げられるなど評判となった“レゴ図書館員”に関する記事ですが、Hardenbrook氏は、ブログでレゴ図書館員に関する記事を書くのはこれが最後、としています。

The Library in Lego Form (aka the absolute last post I will write about Lego librarians(Mr. Library Dude、2013/8/19付け)
http://mrlibrarydude.wordpress.com/2013/08/19/the-library-in-lego-form-aka-the-absolute-last-post-i-will-write-about-lego-librarians/

ミネソタ大学図書館、キャンパスの歴史が見えるアプリ"Campus History"を公表

米国のミネソタ大学図書館が、歴史的地図と現在の地図を使って、ミネソタ大学キャンパスの歴史を示すウェブアプリケーション"Campus History"を公表しました。このアプリケーションはJohn R. Borchert Map Library 及びUniversity of Minnesota Archivesとの協力で作成され、150年以上にわたってキャンパスが変化していく様子を見ることができるとのことです。

CAMPUS HISTORY
https://www.lib.umn.edu/campushistory

本想い人による本想い人のためのイベント“まちほん~田原まちじゅう本想い”を開催-田原市制施行10周年記念事業

2013年11月16日-17日に、田原市制施行10周年記念事業として、“まちほん~田原まちじゅう本想い~”が開催されるとのことです。本想い人(本が好きな人、本に関わる人)による、本想い人のためのイベントとのことで、各地で行われている“ブクブク交換”や“一箱古本市”などのイベントを合わせたものとなっているようです。

まちほん~田原まちじゅう本想い~ 協力者募集
http://www.city.tahara.aichi.jp/section/library/info/machihon2013.html

ブクブク交換が、田原図書館で開催が決定しました。
http://bukubuku.net/?p=495

英国図書館(BL)とシンガポール国立図書館委員会(NLB)、トーマス・ラッフルズ関係資料等のデジタル化で合意

英国図書館(BL)と、シンガポール国立図書館委員会(NLB)が、BLの所蔵するマレー語の手稿やシンガポールの古地図、トーマス・ラッフルズ(Sir Thomas Stamford Raffles)に関する資料などのデジタル化するプロジェクトを実施することで合意したとのことです。デジタル化はBollinger familyから125,000ポンドの資金提供を受け、5年かけて実施されるとのことです。

英国国立公文書館と国立鉄道博物館が、鉄道の歴史資料を提供する‘All change!’を公表

2013年8月19日、英国国立公文書館(TNA)は国立鉄道博物館(National Railway Museum)と協力し、この2世紀で鉄道がもたらした人々の生活の変化の歴史を図で示すオンライン資料‘All change!' を公表しました。‘All change!'は、鉄道の歴史資料へのアクセスを拡大するために、ビデオや写真、ビジュアル化したデータを用い、TNAと国立鉄道博物館の鉄道コレクションを集めて製作されたとのことです。

‘All change!’- Charting 200 years of railway history (TNA 2013/8/19)
http://www.nationalarchives.gov.uk/news/868.htm?news=rss

‘All change!’on Britain's railways (TNA)
http://www.nationalarchives.gov.uk/railways/

株式会社アトラス、iOS用アプリ「論文検索Qross」をリリース-Altmetricsを検索結果に表示

2013年8月19日、株式会社アトラスが、ウェブサービス「論文検索Qross」のiOS用アプリケーションソフト「論文検索Qross」をリリースしています。このアプリケーションソフトは、同社が2011年にリリースした「論文検索」の後継で、インパクトのある論文を探し出しやすくするようAltmetricsを検索結果に表示するなど、機能を追加したとのことです。

なおAndroid用も近日中の公開を予定しているとのことです。

「論文検索Qross」
https://itunes.apple.com/jp/app/article-search-qross/id686361908

論文検索Qrossβ
https://qross.atlas.jp/top

国立国会図書館調査局の『レファレンス』No.751-“「超高齢社会」における高齢者の学習支援の課題”等を掲載

国立国会図書館調査及び立法考査局が、刊行物『レファレンス』No.751号(2013年8月)をウェブサイトに公開しています。このうち、高齢者への図書館サービスに関する記事として、“「超高齢社会」における高齢者の学習支援の課題”が掲載されています。

江澤和雄 「超高齢社会」における高齢者の学習支援の課題 (PDF, 30ページ)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8276393_po_075101.pdf?contentNo=1

『レファレンス』2013年刊行記事掲載ページ
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/2013/index.html

ペンシルバニア州立大学、米国サンボーン社製火災保険地図の目録作業とデジタル化を完了したと発表

2013年8月13日、米国のペンシルバニア州立大学が、同大学が所蔵する米国サンボーン社が製作した火災保険地図の目録作業とデジタル化作業を完了したと発表しました。

サンボーン社の地図は、本来は保険会社が補償責任の潜在リスクを算定するために作成されたものですが、建築物の土地専有面積や建材、高さ、使用目的等を示しており、様々な分野の研究者により利用されてきたとのことです。同大学が所蔵する19世紀後半から20世紀前半のペンシルバニア州の地図31,036枚のうち、1923年より前に出版され、オンラインで利用可能な地図は、ペンシルバニア州の地名のアルファベット順索引で提供されています。

New online resource excites genealogists, urban planners, and others
http://news.psu.edu/story/284168/2013/08/13/research/new-online-resource-excites-genealogists-urban-planners-and-others

Sanborn Fire Insurance Maps
http://www.libraries.psu.edu/psul/digital/sanborn.html

江北図書館(長浜市)、第35回サントリー地域文化賞を受賞

公益財団法人サントリー文化財団が、「第35回サントリー地域文化賞」を決定し、公表しています。受賞5団体に、滋賀県長浜市の“江北図書館”が含まれています。

江北図書館は、杉野文弥氏が設立した「杉野文庫」を前身として明治40年に財団法人江北図書館として開館した私立図書館です。受賞理由では、「個人の志によって作られ、100年以上にわたって地域で守り続けた私立図書館は、全国的にも稀有なものであり、地域の文化遺産として高く評価された。」と評価されています。

第35回 サントリー地域文化賞決定 (Suntory、2013/8/9付け)
http://www.suntory.co.jp/news/2013/11858.html

サントリー地域文化賞:県最古「江北図書館」に−−長浜 /滋賀(毎日新聞 2013/8/19付け)
http://mainichi.jp/feature/news/20130819ddlk25040288000c.html

8月 19日

今なにを読んでいるかシェアしよう!ニューヨーク公共図書館が呼びかけ

ニューヨーク公共図書館(NYPL)が、facebook、Twitter、Google+で、読んでいるものをシェアしようと呼びかけています。ハッシュタグ"#ReadNYPL"を使用して、何を読んでいるか参加者が紹介しあう企画とのことです。

Share What You're Reading and Be Inspired (NYPL)
http://www.nypl.org/press/press-release/2013/08/05/share-what-youre-reading-and-be-inspired

誰が一流の図書館雑誌で論文を発表しているのか(文献紹介)

College & Research Libraries(C&RL)誌が"Who Publishes in Top-Tier Science Journals? An Analysis by Faculty Status and Tenure"と題する論文のプレプリントを公開しました(2013年7月受理、2014年11月出版予定)。執筆者は米国のブリガムヤング大学のQuinn Galbraith氏らです。

影響力の大きい23の図書館学雑誌を選び、それらの雑誌で論文を発表している執筆者の地位や経歴を分析した調査報告とのことです。調査の結果、76%の学術図書館員が、教員の立場にあったとしています。

Who Publishes in Top-Tier Science Journals? An Analysis by Faculty Status and Tenure(C&RL)
http://crl.acrl.org/content/early/2013/08/13/crl13-494.full.pdf+html

サスカチュワン州のアーカイブ委員会、議会放送のビデオと音声記録をデジタル化し公開予定(カナダ)(記事紹介)

2013年8月16日、カナダのサスカチュワン州のアーカイブ委員会(Saskatchewan Archive Board)が議会放送の6,378のビデオと音声記録をデジタル化し、最終的には議会議事録と一緒にオンラインで利用可能にする予定であるとの記事が、leader-postに掲載されています。デジタル化プロジェクトはまず録音記録から開始する予定とのことです。

Sask. Archives to digitize audio, visual records (Leader-Post 2013/8/16)
http://www.leaderpost.com/Sask+Archives+digitize+audio+visual+records/8799625/story.html

Saskatchewan Archives
http://www.saskarchives.com/

IFLA、“Trend Report”を公表

2013年8月18日、国際図書館連盟(IFLA)が、年次大会において、トレンドレポート(Trend Report)を公表しました。このレポートは、2011年12月にIFLAの運営理事会(Governing Board)が運営委員会を設置し、専門家等による協議の結果、作成されたものとのことです。全てのステークホルダーがデジタル時代における図書館の役割をより理解できるように手助けするための、有益な資料を、図書館員等に提示するものとしています。

大きく5つにまとめられたトレンドの簡略情報が、8月14日に公開されたトレンド1から順次提供されていました。

IFLA Trend Report
http://trends.ifla.org/

Trend Report
http://www.ifla.org/strategic-plan/key-initiatives/digital-content/trend-report

Trend3 (Information mining and privacy in IFLA Trend Report)
http://www.ifla.org/node/7944

Trend4 (“Are you ready for cyber-politics?”)
http://www.ifla.org/node/7945

OCLC Research、アーカイブの利用者についての調査レポートを公表

2013年8月16日、OCLCの研究開発部門であるOCLC Researchが、“Social Media and Archives: A Survey of Archive Users”と題するレポートを公表しています。このレポートは、OCLCが提供するアーカイブ検索サービス "ArchiveGrid" のようなシステムに関する情報を、研究者がどのように得るか、また、アーカイブ研究において、ソーシャルメディアやレビュー等のユーザー参加のサービスが果たす役割について知るため、アーカイブの利用者へ行った調査の結果を報告したものとのことです。

Social Media and Archives report details habits and preferences of archival researchers (OCLC research 2013/8/16)
http://www.oclc.org/research/news/2013/08-16.html

Social Media and Archives: A Survey of Archive Users (OCLC research)
http://www.oclc.org/research/publications/library/2013/2013-06r.html

参考:

ページ