Journal of Infometrics誌の7巻2号に、“Mapping Citation Patterns of Book Chapters in the Book Citation Index”という論文が掲載されています。著者はDaniel Torres-Salinas氏らスペインの研究者です。論文はオープンアクセスではありませんが、arXiv.orgで読むことができます。論文では、トムソン・ロイター社の“Book Citation Index”のデータを用いて、図書の章の引用パターンを分野・出版社ごとに分析し、Heliocentric Clockwise Mapと名付けた図で可視化を行っています。
2013年2月付けで、スペイン文化省の図書館協力委員会(Consejo de Cooperacion Bibliotecaria)の専門職プロフィールワーキンググループが、同国の各種図書館でそれぞれ異なる図書館員の職位や専門職の名称、その役割やコンピテンシー等をまとめた文書“Perfiles profesionales del Sistema Bibliotecario Español: fichas de caracterización”を公表しています。
2013年2月5日、英国のMagic Lantern社は、“Counting What Counts: What Big Data can do for the Cultural Sector”というレポートを公表しました。このレポートは、文化機関におけるビッグデータをテーマとしたもので、文化機関や政策決定者、助成団体等がビッグデータにどのように関わればよいのかについての推奨事例等が示されています。
2013年2月25日、米国のITHAKA S+Rが、かねてから実施していた化学者の研究手法や実践法と、その支援ニーズに関する調査レポート“Supporting the Changing Research Practices of Chemists: Research Support Services: Chemistry Project”を公表しました。
Mary Ann Liebert社が、MOOC(Massive Open Online Courses)をテーマにした査読誌“MOOCs Forum”を近々創刊することを発表しました。MOOCは、大規模な無料のオンライン講義サイトを指すことばとして使われているもので、CourseraやedXなどの例があります。創刊時期は未定ですが、季刊とされています。
このほど刊行されたElsevier社の季刊誌“Research Trends”(32号)が、“New Perspectives on the Arts & Humanities”と題した特集を組んでいます。この特集では、芸術・人文系学術雑誌を対象に、主にScopusを利用したビブリオメトリクスによる分析をテーマとしており、以下の7本の論文が掲載されています。
・Alesia Zuccala. Evaluating the Humanities: Vitalizing ‘the forgotten sciences’.
・Gali Halevi, Judit Bar-Ilan, Trends in Arts & Humanities Funding 2004-2012.
・Wim Meester. Towards a comprehensive citation index for the Arts & Humanities.
・Matthew Richardson. Mapping the multidisciplinarity of the Arts & Humanities.
・Daphne van Weijen. Publication languages in the Arts & Humanities.
スタンフォード大学図書館が、今回初めて実施した「研究図書館によるイノベーション賞(Stanford Prize for Innovation in Research Libraries;SPIRL)」の結果が発表されました。
米国を中心に24機関のエントリーがあり、選考の結果、電子図書館“Gallica”とセマンティックウェブのアプローチを活用した検索サービスを提供するフランス国立図書館(BNF)と、スペインのアリカンテ大学に事務局をおく電子図書館プロジェクト“ミゲル・デ・セルバンテスバーチャル図書館(Biblioteca Virtual Miguel de Cervantes)”の2館が選ばれたとのことです。また、功労賞(Commendations of Merit)が、大学の研究成果のポータルサイト“Research Hub”を提供しているオーストラリアのグリフィス大学図書館と、デジタル化資料を用いた各種プロジェクトを行っているNYPL Labを抱えるニューヨーク公共図書館の2館に与えられるとのことです。
2013 SPIRL winners (Stanford University Libraries)
米国及びカナダにおける日本研究に関する情報のデータベース“Directory of Japanese Studies in the United States and Canada”が公開されました。様々なプログラム、研究者、図書館員、博士号候補生(doctoral candidate)、図書館、博物館、データベースなどの情報を検索できます。掲載されている情報は、国際交流基金がアジア学会(AAS)やカナダ日本研究学会と共同で2011~2012年に実施した調査に基づいています。国際交流基金がこのような調査を行うのは4回目になりますが、これまではその結果は印刷体として出版されており、データベース化されるのは今回が初ということです。
米国の書籍産業研究グループ(BISG:Book Industry Study Group)が、2013年2月25日付けで“Best Practices for Identifying Digital Products”の改訂版を公表しました。電子書籍をはじめとするデジタルコンテンツに対してISBNのような識別子を付与する際のベストプラクティスについて述べたものです。今回の改訂版では、2011年12月の第1版発表以降に寄せられたフィードバックに基づく改訂が行われています。
2013年2月22日付けのBuzzfeedが、“The 30 Best Places To Be If You Love Books”という記事を掲載しています。
記事では、本好きにはたまらない空間として30の図書館や書店が紹介されています。なお、23番にInternational Library of Children's Literature in Japan(国際子ども図書館)のものとして紹介されている書架がありますが、これは司馬遼太郎記念館のものと思われます。
2013年2月22日、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)が、“Memorandum for the heads of executive departments and agencies”と題した文書を公表しました。これは、研究開発予算が年間1億ドルを超す連邦政府機関に対して、政府助成を受けた研究の成果出版物やデータへのパブリックアクセスを促進させるための計画案を、6か月以内に策定するよう命じたものです。文書では、計画に含めるべき内容などについて示されています。この動きについてはこれまで、OSTPからの求めに応じた関係機関からの情報提供や、嘆願ウェブサイト“We the People”上での署名などを紹介してきました。