アーカイブ - 2013年 1月

1月 17日

PLOSをモデルとした人文・社会科学系オープンアクセスプロジェクト“PLOHSS”(記事紹介)

2013年1月15日付けのLibrary Journalに、リンカーン大学の英文学の講師であるMartin Eve氏のインタビュー記事“Q&A: Martin Eve on Why We Need a Public Library of the Humanities and Social Sciences”が掲載されています。

Eve氏は、オープンアクセス(OA)出版のPLOSをモデルに、それがカバーしていない人文・社会科学系をターゲットとした、OAアーカイブ“PLOHSS”のプロジェクトを進めている中心人物です。

記事では、PLOHSS立ち上げの経緯や既に存在する人文・社会科学系OAプロジェクトとの協力関係、組織の現状、PLOSとの関係等について、Q&A形式でまとめられています。

PLOHSS
http://www.plohss.org/

Q&A: Martin Eve on Why We Need a Public Library of the Humanities and Social Sciences (Library Journal 2013/1/15付けの記事)

府省共通研究開発管理システム(e-Rad)とReaD&Researchmapが連携を開始

2013年1月15日に、文部科学省が運営する府省共通研究開発管理システム(e-Rad)の刷新に伴い、e-RadとReaD&Researchmapが連携を開始しました。

これにより、以下のことが可能となったとのことです。
・e-Rad申請時にReaD&Researchmapに登録している業績情報を利用することができる。
・e-Radに新規登録した業績情報をReaD&Researchmapに取り込むことができる。
・e-Radに登録している所属情報変更時に、ReaD&Researchmapの所属情報も変更することができる。

UNESCO事務局長、マリの武力紛争に関し、同国の文化遺産保護を求める

UNESCOのイリナ・ボコヴァ事務局長が、マリでの武力紛争に関し、同国の文化遺産保護を呼びかけていることを公表しています。

マリとフランスの当局に対し武力紛争の際の文化財の保護に関する条約(1954年ハーグ条約)を尊重べきとする書簡を送り、また関係者に同国内の文化遺産に関する位置情報を提供したとのことです。

“公共図書館はなぜ重要か?”変わりゆく出版と読書の世界における図書館の機会について、マーケティング専門家が論考(米国)<記事紹介>

Forbes誌に、図書館の電子書籍市場における役割についてのコラム(2回シリーズ)の第2回目として、“Why Public Libraries Matter: And How They Can Do More”と題するコラムが掲載されています。マーケティングにおいて経験を有するDavid Vinjamuri氏による論考です。

出版者が図書館の役割を過小評価していること、公共図書館は将来本の発見のローカルセンターとなるであろうことなどを指摘した上で、電子書籍市場において、米国デジタル公共図書館(Digital Public Library of America)等に見られる協同購入等を特徴とするモデルの重要性や、インディーズ出版における本の発見において図書館の果たし得る役割について議論を展開しているようです。

Why Public Libraries Matter: And How They Can Do More(Forbes 2013/1/16付け)
http://www.forbes.com/sites/davidvinjamuri/2013/01/16/why-public-libraries-matter-and-how-they-can-do-more/

【イベント】脚本アーカイブズ・シンポジウム-脚本アーカイブズは「誰のため」「何のため」?『記憶』を『記録』し、構想する(2/14・東京)

2013年2月14日に、脚本アーカイブズ・シンポジウムの第3弾として、『脚本アーカイブズは「誰のため」「何のため」?』と題するシンポジウムが開催されます(入場無料・先着400名)。会場は文部科学省(中央合同庁舎7号館東館)3階講堂です。

第1部では基調講演として、脚本家の山田太一氏の『脚本・台本とは』、吉見俊哉氏の『文化リサイクル-“生産・消費”社会から、“循環再利用”社会へ』が予定されています。また第2部では、『脚本・台本は誰のもの-何のための脚本アーカイブズなのか』をテーマとする今野勉氏、福井健策氏をパネリストしたパネルディスカッションが予定されています。

なお、総合司会は女優の中江有里氏とのことです。

☆文化関係資料アーカイブズ・シンポジウム☆ 脚本アーカイブズは「誰のため」「何のため」?-『記憶』を『記録』し、構想する
http://www.nkac.jp/シンポジウムのお申し込み/

チラシ

米国のコロンビア大学図書館とコーネル大学図書館がテクニカルサービス部門の統合へ

米国のコロンビア大学図書館とコーネル大学図書館がテクニカルサービス部門の統合を行っていくと発表されました。両大学が2009年に開始した“2CUL”という協力関係のフェーズ2として、アンドリュー・W・メロン財団から3年間で35万ドルの助成を受けて実施されるものです。統合においては、図書、電子書籍、電子ジャーナル、データベースなどの資料の共同調達が行われるほか、データやワークフローの統合も含めた共通の図書館システムの使用も検討されるということです。また、両館合わせて50以上の言語の資料を収集しており、多言語に対応できるライブラリアンを共有できるという点もメリットとして挙げられています。

Cornell and Columbia Libraries to Build a Joint Technical Infrastructure(Cornell University Library News 2013/1/16付けニュース)
http://news.library.cornell.edu/news/130116/2cul

2CUL
http://2cul.org/

参考:
コロンビア大学図書館とコーネル大学図書館による、電子ジャーナル保存についての調査
http://current.ndl.go.jp/node/20247

1月 16日

米OverDrive社が電子書籍サービスの2012年統計を公表 登載コンテンツは100万タイトルに、利用も増加傾向を示す

図書館向けの電子書籍サービスを提供している米国のOverDrive社が、2012年のサービス統計からいくつかの事象を紹介しています。

・登録ユーザによる訪問回数は1億9,200万回(セッション)で、2011年より93%増加した
・ページビューは27億回で、2011年より65%増加した
・2012年9月に試し読み機能を導入してから、その利用回数は500%以上増加した
・発見の回数は60%以上増加し、2012年12月における表紙画像の表示回数は10億回以上だった
・2012年に30万タイトルを追加し、現在は総計で100万タイトルの電子書籍、オーディオブック、音楽、映像を登載している
・モバイルからのアクセスが増加し全体の47%に達した
・アプリ(OverDrive Media Console)のダウンロード数は1,600万回だった
・貸出回数は7,000万回だった

同社のサービスは現在22,000館で導入されているということです。

OverDrive – Public Libraries Power eBook Discovery to New Heights in 2012(OverDrive 2013/1/15付けニュース)

【イベント】日本専門家ワークショップ2013 シンポジウム「なぜ今、海外日本研究支援か?」(2/20・東京)

2013年2月20日、国立国会図書館(NDL)東京本館において、日本専門家ワークショップ2013 シンポジウム「なぜ今、海外日本研究支援か?」が開催されます。NDLと国際文化会館の共催によるものです。印刷博物館館長の樺山紘一氏による基調講演「なぜ今、海外日本研究支援か?」(仮題)に続き、日本専門家ワークショップの成果紹介や、海外日本研究支援の現状についての報告などのほか、座談会「海外日本研究支援は今後どうあるべきか」が行われます。参加申込が2月18日まで受け付けられています(定員300名)。

日本専門家ワークショップ2013 シンポジウム「なぜ今、海外日本研究支援か?」(国立国会図書館)
http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/jsw2013.html

参考:
日本専門家ワークショップ2012「現代日本の文化・社会へのアクセス」の講義資料が公開
http://current.ndl.go.jp/node/20569

米国大学教授協会、大学図書館員の“教員待遇”に関する共同声明の改訂版を作成

米国大学教授協会(American Association of University Professors:AAUP)が、大学・研究図書館協会(ACRL)と協同で作成した“Joint Statement on Faculty Status of College and University Librarians”という声明の改訂版(2013年1月付け)を公表しました。同声明は、大学図書館員の「教員待遇(faculty status)」を訴えるもので、その旧版は1973年に発表されています。今回の改訂版では、図書館員の教育や情報アクセスにおける役割のほか、大学のガバナンスやアウトリーチに果たす役割についての文言も加えられており、改めて、大学図書館員にとって学問の自由とテニュアが必要であることが確認されているようです。

Joint Statement on Faculty Status of College and University Librarians(AAUP)
http://www.aaup.org/report/joint-statement-faculty-status-college-and-university-librarians

Revised Statement on Librarians(AAUP 2013/1/10付けニュース)

5種類のデータベースの検索結果をブラインドテストで比較評価(文献紹介)

オープンアクセス誌Code4Lib Journalの第19号が2013年1月15日付けで刊行されました。13本の記事が掲載されています。

そのひとつに、米国のジョンズ・ホプキンス大学図書館のJonathan Rochkind氏による“A Comparison of Article Search APIs via Blinded Experiment and Developer Review”があります。いくつかのディスカバリサービス/データベースを対象に、ブラインドテストによってユーザによる検索結果の評価実験を行った結果が報告されています。ここでは、EBSCO Discovery Service(EBSCO)、EBSCOhost(EBSCO)、Primo(Ex Libris)、Summon(Serials Solutions)、Scopus(Elsevier)の5製品が対象となっています。テストのためにこれらの製品の検索APIが活用されており、開発したコードはオープンソースで公開されています(bento_search、bento_battleの2種)。

また、文末の付録では、各APIの特筆すべき点や問題点などをレビューしています。

クリントン米国務長官、LC所蔵のアフガニスタンに関するデジタル化資料コレクションを同国に寄贈

2013年1月10日、クリントン米国務長官は、米国議会図書館(LC)の所蔵資料のうちアフガニスタンに関する資料について、そのデジタル化資料をアフガニスタンの図書館や文書館に対して寄贈したと発表しました。これは、国務省において開催されたアフガニスタンのハーミド・カルザイ大統領との式典において発表されたものです。寄贈された資料は、Carnegie Corporation of New Yorkの200万ドルの助成とWorld Digital Libraryの支援を受けてデジタル化されたものです。また、LCはそれらの資料について、今後World Digital Libraryにも登載する予定であるとしています。

Afghan President Hamid Karzai Receives Digitized Cultural Treasures in State Department Ceremony (Library of Congress 2013/1/10付けの記事)
http://www.loc.gov/today/pr/2013/13-009.html

コーネル大学鳥類学研究所マコーレー図書館、所蔵している鳴き声約15万点のデジタル化を完了

2013年1月15日、米国コーネル大学の鳥類学研究所Cornell Lab of Ornithologyのマコーレー図書館(Macaulay Library)が、所蔵している動物の鳴き声のデジタル化を完了しました。録音された鳴き声は1929年にまでさかのぼるものも含まれており、コレクションは約15万点、7,513時間10テラバイト以上にものぼるとのことです。なお、鳴き声は同館のウェブサイトで公開されています。

Macaulay Library
http://macaulaylibrary.org/

Amazing Wildlife Sounds For All Ears (Cornell University 2013/1/15付けの記事)
http://us2.campaign-archive1.com/?u=b35ddb671faf4a16c0ce32406&id=a0ee9fad74

A New Resource That ‘Sounds’ Amazing: “World’s Largest Natural Sound Archive Now Fully Digital and Online” (LJ INFOdocket 2013/1/15付けの記事)

【イベント】国際子ども図書館、 子どものためのおはなし会の体験会を開催-「お父さんお母さんのためのおはなし会」「図書館員のためのおはなし会」(1/26、1/31・東京)

国立国会図書館国際子ども図書館で、「子どものためのおはなし会」体験会として、「お父さんお母さんのためのおはなし会」と「図書館員のためのおはなし会」をそれぞれ、1月26日と、1月31日に開催します。

国際子ども図書館では、毎週土曜日と日曜日に「子どものためのおはなし会」を開催しています。通常子どものみが参加できるものですが、今回は体験会として、大人も参加できるものとなっています。「図書館員のためのおはなし会」では、参加者同士の情報交換も予定されています。

現在申込受付中となっています。

「子どものためのおはなし会」体験会(国際子ども図書館)
http://www.kodomo.go.jp/event/event/event2013-01.html

国際図書館連盟、“オープンアクセス賞”を創設

国際図書館連盟(IFLA)とBrill社が、人文学及び社会科学分野の学術論文のオープンアクセスを促進するイニシアチブを表彰するオープンアクセス賞(IFLA/Brill Open Access award)を創設したとのアナウンスメントを出しています。

応募の締切は2013年4月30日となっており、受賞者には賞金1,000ユーロやIFLA年次大会の参加費用等が授与されるとのことです。

Announcement: Call for submissions for the Brill/IFLA Open Access award(IFLA 2013/1/15)
http://www.ifla.org/news/call-for-submissions-for-the-brillifla-open-access-award

About Brill
http://www.brill.com/about

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、「学術図書館の動向と統計」の2011年版を刊行

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、2011年版「学術図書館の動向と統計」(2011 Academic Library Trends and Statistic)を刊行しています。この資料では、主に、学術図書館のコレクション、支出額、スタッフ・サービス等の6項目について、計1,514機関のデータがまとめられているとのことです。

プレスリリースに記述されている概要情報によると、2010年に比べて、コレクションの構築への支出の割合がわずかながら増加しており、電子書籍への支出が劇的に増加しているとのことです。一方で、逐次刊行物への支出の割合が全体的には減少したようです。

New from ACRL: '2011 Academic Library Trends and Statistics'
http://www.ala.org/news/pr?id=12172

ALA store
http://www.alastore.ala.org/detail.aspx?ID=4209

広島工業大学附属図書館、3Dハイビジョンカメラの貸出を開始

2013年1月15日、広島工業大学附属図書館が3Dハイビジョンカメラの貸出を開始しました。館外貸出も可能とのことです。同館では、学内イベントの記念に、模型や建造物の記録に、クラブ活動でのフォームのチェックなどに役立てて欲しいとしています。

3Dハイビジョンカメラ貸出開始しました。 (広島工業大学附属図書館 2013/1/15付けブログ記事)
http://www.it-hiroshima.ac.jp/institution/library/blog/2013/01/15.html

1月 15日

Library Copyright Alliance、米国著作権局からの要請に応じて孤児著作物と大規模デジタル化に関するコメントを発表

米国著作権局が2012年10月に行った孤児著作物と大規模デジタル化に関する情報提供要請(Notice of Inquiry:NOI)に対し、Library Copyright Alliance(LCA)が2013年1月14日付けでコメントを公表しました。LCAは、米国図書館協会(ALA)、北米研究図書館協会(ARL)、大学・研究図書館協会(ACRL)から構成される団体です。LCAはコメント中で、「著作権をめぐる過去7年間の大きな動きにより、図書館が孤児著作物を適切に利用するために法的な改革をする必要はなくなった」とし、とりわけ次の2点を主要な動きとして挙げています。すなわち、裁判所の判決によってフェアユースに該当する図書館の権利がはっきりしてきた、図書館は孤児著作物と大規模デジタル化に関するさまざまなプロジェクトに成功してきた、ということです。なお、コメントは2月4日まで受け付けられており、LCAは図書館界に対して情報提供を呼びかけています。

Comments of the Libarry Copyright Alliance in response to the Copyright Office's Notice of Inquiry Concerning Orphan Works and Mass Digitization(PDF:12ページ)

Index Data社、様々なデータベースに対する統一的な検索APIを提供するサービス“MasterKey Connect”を発表

デンマークのソフトウェア開発会社Index Dataが、“MasterKey Connect”というサービスを発表しました。これは、オンラインデータベース、電子ジャーナル、図書館目録など、自前のAPIを有しているものもそうでないものも、さまざまなデータソースの差を吸収し、統一的な仕様の検索用APIを提供するというものです。MasterKey Connectの提供するAPIはSRUまたはZ39.50によって利用するようです。

MasterKey Connect Service(Index Data)
https://www.indexdata.com/masterkey-connect

APIの呼び出しの例(XML形式でデータが返ってきます)
http://connect.indexdata.com:9008/gutenberg?operation=searchRetrieve&version=1.1&query=jules+verne&maximumRecords=5&startRecord=1&x-username=guest&x-password=guest

Index Data Introduces Connectors in the Cloud(Index Data 2013/1付けニュース)

オランダの出版大手AP/AWB社が販売する全ての電子書籍をDRMフリーに

オランダの大手出版社De Arbeiderspers/A. W. Bruna Uitgevers(AP/AWB)が、2013年1月18日より、販売する全ての電子書籍をDRMフリーにし、代わりに電子透かしを導入すると発表しました。ただし、AppleのiBookstoreで販売しているものを除くということです。同社は現在ポール・オースターの作品などを含む1,200タイトルの電子書籍を販売しており、2013年にはその数を拡大していく予定ということです。

Alle e-books van AP/AWB nu voor iedereen toegankelijk
http://www.awbruna.nl/web/A.W.-Bruna/Nieuws/Artikel/Alle-ebooks-van-APAWB-nu-voor-iedereen-toegankelijk.htm

Major Dutch publisher abandons DRM(The Bookseller 2013/1/14付け記事)
http://www.thebookseller.com/news/major-dutch-publisher-abandons-drm.html

参考:
オライリー・ジャパン、販売する電子書籍のデジタル著作権管理(DRM)をフリーに

地図で古地図を探す フランス国立図書館が地図検索用ウェブサイトを公開

2013年1月11日、フランス国立図書館(BNF)のLabo BNFは、GISデータを手掛けるEsri France社と共同で開発した、BNF所蔵の古地図を検索するための新たなウェブサイトを公開しました。これは、2012年10月23日から2013年1月27日までBNFで開催中の展示“L’âge d’or des cartes marines - Quand l’Europe découvrait le monde”に関連したもののようです。

公開されたウェブサイトでは、古地図で描かれている領域が画面の地図上に赤い線で表示されており、それを利用して目的の地図を検索することができるようになっています。現在のところ、16-17世紀の地図資料9点のみの閲覧となっています。

L'âge d'or des cartes marines. Expo BnF
http://maps.esrifrance.fr/bnf/appli/

Une nouvelle façon de naviguer dans des cartes anciennes ! (Labo BnF 2013/1/11付けの記事)
http://labobnf.blogspot.jp/2013/01/une-nouvelle-facon-de-naviguer-dans-des.html

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