アーカイブ - 2012年

12月 10日

Mendeley、参考文献リストの書式を自作するツールをリリース

2012年12月5日、文献管理サービスを提供するMendeleyが、米コロンビア大学図書館と共同開発したCSL Editorをリリースしました。

通常文献管理ツールには論文などに挿入する参考文献リストを出力する機能が備わっていますが、学術雑誌によって書式は異なり、文献管理ツールは様々なフォーマットでリストを出力することが求められます。文献管理ツールではあらかじめ多数のフォーマットに対応していますが、それだけでは十分でないこともあり、ユーザが自分で独自の書式を作成できるようになっています。

このCSL Editorは、そのような、参考文献リストの書式を自分で作成するためのオープンソースのツールです。作成した書式は、Citation Style Languageという標準的な形式でXMLファイルとして保存することができ、Mendeleyだけでなく、その他の文献管理ツールなどで使用することができます。書式は一から作成することも、既存の書式を流用して作成することも可能です。WYSIWYGで作成できるVisual Editorと、XMLで記述するCode Editorの2種類が用意されています。

Visual CSL Editor(※Mendeleyへのログインが必要)
http://csl.mendeley.com/

OASIS、情報検索に関するプロトコル“searchRetrieve”の標準化に向けたパブリックレビューを実施中

国際的な標準化団体OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)が、情報検索に関するプロトコル“searchRetrieve”のバージョン1.0を公表しました。現在、2013年1月14日までのパブリックレビュー期間となっており、その後OASIS標準として認められるための投票へと進められます。仕様は以下のような構成になっています。

・Part 0. Overview
・Part 1. Abstract Protocol Definition
・Part 2. searchRetrieve Operation: APD Binding for SRU 1.2
・Part 3. APD Binding for SRU 2.0
・Part 4. APD Binding for OpenSearch
・Part 5. CQL: The Contextual Query Language
・Part 6. SRU Scan Operation
・Part 7. Explain

60-day Public Review for searchRetrieve V1.0 COS01 begins(OASIS)

大阪市立中央図書館が「書評漫才(SBR)グランプリ in Osaka」を開催

2012年12月22日、大阪市立中央図書館で、「書評漫才(SBR)グランプリ in Osaka」というイベントが開催されます。書評漫才とは、複数人による漫才スタイルで本を紹介するというもので、制限時間は3分間となっています。SBRはStand-up Book Reviewの略で、漫才がStand-up Comedyであることにちなんでいます。現在、参加者(関西在住、10~20代)が募集されています。

書評漫才(SBR)グランプリin Osaka ver2.0(大阪市立中央図書館)
http://www.oml.city.osaka.jp/teens/2012sbr.html

書評漫才(SBR)グランプリin Osaka ver2.0(PDF:2ページ)
http://www.oml.city.osaka.jp/teens/sbr20121222f.pdf

12月 7日

図書館の本を介して広がる南京虫(米国)

2012年12月6日付けのニューヨークタイムズ紙に「陰鬱で、かゆい夜(A Dark and Itchy Night)」という記事が掲載されています。図書館で借りた本を介して南京虫(bedbug)が自宅に持ち込まれるという問題やその対策について紹介したものです。利用者のなかには、図書館で借りた本を返す際に、自宅の虫が広がっていかないように、ジップロックに密閉して図書館の外でライブラリアンに手渡しで返却するといった配慮をしている者もいるんだそうです。

A Dark and Itchy Night(The New York Times 2012/12/6付け記事)
http://www.nytimes.com/2012/12/06/garden/bedbugs-hitch-a-ride-on-library-books.html

英国図書館(BL)、社会福祉に関するポータルサイトを公開

2012年12月7日、英国図書館(BL)が、社会福祉に関する情報をまとめたポータルサイト“Social Welfare Portal”を公開しました。これは、Social Care Institute for Excellenceという研究機関と、スタッフォードシャー大学との共同によるものです。ポータルサイトでは、社会福祉に関する研究レポートや政府刊行物などの無料のデジタルコンテンツを提供するとともに、図書や論文、博士論文やアーカイブサイト等の資料へのアクセスも提供しているとのことです。

Social Welfare Portal
http://socialwelfare.bl.uk/

10周年を迎える英DPCが2012年のデジタル保存アワードを発表―ヨーク大学の考古学データサービス等が受賞

英国のデジタル保存連合(Digital Preservation Coalition:DPC)が2012年の「デジタル保存アワード」を発表しました。まず、教育・コミュニケーション部門にはロンドン大学コンピューターセンターのデジタル保存研修プログラムが、研究・イノベーション部門にはPLANETSプロジェクトが選ばれました。そして、DPCの10周年を記念した最も栄誉ある賞“Decennial Prize”には、その研究データの保存における優れた功績を称えて、ヨーク大学の考古学データサービス(Archaeology Data Service)が選ばれました。

Saving the digital decade: DPC rewards organizations helping to safeguard our digital memory(Digital Preservation Coalition)
http://www.dpconline.org/newsroom/latest-news/945-saving-the-digital-decade-dpc-recognizes-major-accomplishments-to-safeguard-our-digital-memory

参考:

Ex Libris社、Linked Dataに関する取組みの一環としてW3C Schema Bib Extend Community Groupに参加

2012年12月5日、Ex Libris社が、Linked Dataに関する取組みの一環として、W3C Schema Bib Extend Community Groupに参加したと発表しました。このコミュニティグループは、インターネットにおける書誌データの表現方法を改善するために様々な図書館関係の組織や個人が参加しているもので、Schema.orgの傘下に位置付けられています。

Ex Libris Promotes Linked Data Techniques to Make Library Data More Open and Accessible(Ex Libris 2012/12/5付けプレスリリース)
http://www.exlibrisgroup.com/?catid={916AFF5B-CA4A-48FD-AD54-9AD2ADADEB88}&itemid={97C7DCE3-2AF6-442A-88C0-9E7C8299EA9B}

デジタル人文学と図書館に関するウェブサイト“dh+lib” 米国大学・研究図書館協会(ACRL)内のグループが開設

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)のDigital Humanities Discussion Groupが、2012年11月に、デジタル人文学と図書館についての議論の活性化を目的に、“dh+lib”というウェブサイトを開設しています。

ウェブサイトでは、同グループがメーリングリストで実施した図書館におけるデジタル人文学の状況調査結果、図書館員によるデジタル人文学プロジェクトの評価のための枠組み等の記事が掲載されています。また、デジタル人文学と図書館に関するウェブ情報もまとめられています。

dh+lib
http://acrl.ala.org/dh/

ACRL Digital Humanities Discussion Group
http://www.ala.org/acrl/aboutacrl/directoryofleadership/discussiongroups/acr-dgdh

ACRL Digital Humanities Discussion Group (ALA Connect)
http://connect.ala.org/node/158885

参考:
「デジタル人文学 まずはここから」(記事紹介)
http://current.ndl.go.jp/node/21983

Plum Analytics、figshareのAPIを利用して研究データの利用に関する指標を表示

Plum Analyticsとfigshareが研究データの利用状況を測定する指標に関して協働していると発表されました。Plum Analyticsは“altmetrics”と呼ばれるソーシャルメディアを活用した新しい研究評価指標を用いたサービスを、figshareは研究者が出版した論文に関する研究データなどを共有することのできるプラットフォームを提供しています。今回の協働により、Plum Analyticsはそのサービスの中で、figshareのAPIを用いてデータセットの利用状況についての指標を表示することができるようになったということのようです。

Plum™ Analytics and figshare Collaborate to Ensure Researchers Get Credit for Their Research(Plum Analytics 2012/12/3付けプレスリリース)
http://www.plumanalytics.com/pr/plum-analytics-and-figshare-collaborate.html

Altmetricsの可能性:ソーシャルメディアを活用した研究評価指標 / 坂東慶太
http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.55.638

参考:

オランダ王立図書館が2種類の大規模データセットを公開―18世紀オランダ語書籍と2世紀にわたる議会文書

オランダ王立図書館(KB)がこのたび2種類の大規模データセットを公開しました。

ひとつはEarly Dutch Books Online(EDBO)と名付けられており、1781年から1800年に出版された11,240冊のオランダ語書籍(タイトルベースでは9,710件)をデジタル化したもので、総ページ数は200万以上に及びます。メタデータ、PDFファイル、各ページの画像ファイル、OCRテキスト、単語の登場位置の情報(Analyzed Layout and Text Object:ALTO)といったデータが、API経由で利用できます。総データ容量は1.2TBとされています。

もうひとつは1814年から1995年という期間の議会文書です。こちらの総データ容量は30TBとされています。

Early Dutch Books Online(オランダ王立図書館)
http://www.kb.nl/banners-apis-en-meer/dataservices-apis/early-dutch-books-online

Staten-Generaal Digitaal(オランダ王立図書館)
http://www.kb.nl/banners-apis-en-meer/dataservices-apis/staten-generaal-digitaal

すべての出版物をオープンアクセスで提供するアマースト大学出版局が誕生

米国マサチューセッツ州の私立大学であるアマースト大学が、全ての出版物をオープンアクセスで提供するアマースト大学出版局(Amherst College Press)を立ち上げました。このような大学出版局は米国では初とされています。

アマースト大学出版局は、人文・社会科学分野を対象とし、査読された書籍をオンラインで無償提供していきます。この出版局は、アマースト大学図書館のBryn Geffert館長の発案によるもので、館内に設置され、資金も同館などから提供されるということです。

Amherst College Press
https://www.amherst.edu/library/press

FAQ(Amherst College Press)
https://www.amherst.edu/library/press/faq

米国国立公文書館、Google Apps for Governmentを2013年に導入

米国国立公文書館(NARA)が2013年にGoogleの米国政府機関向けクラウドサービス“Google Apps for Government”を導入すると発表されました。同館の4,500人の職員等が同サービスを利用するということです。

Google Apps for Governmentは、通常のGoogle Appsと同様にGMailやGoogle Calendar等のウェブアプリケーションを利用することができるものですが、データ保管場所が隔離されるなど、連邦情報セキュリティ管理法(FISMA)の基準を満たしているとされます。

The National Archives is going Google(Official Google Enterprise Blog 2012/12/6付け記事)
http://googleenterprise.blogspot.jp/2012/12/the-national-archives-is-going-google.html

Google Apps for Government
http://www.google.com/enterprise/apps/government/

12月 6日

国立国会図書館、2013年2月にレファレンス協同データベースのシステムリプレースを実施予定

国立国会図書館が、2013年2月にレファレンス協同データベースのシステムリプレースを実施する予定です。このたび、そのスケジュールや新システムの概要について案内するウェブページを公開しました。

システムリプレースについて(2013年2月実施予定)
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/replace_201302.html

湖北省で中国最大の省立図書館が仮オープン

2012年12月3日、湖北省武昌の沙湖湖畔に新しく建築された湖北省図書館の新館が仮オープンしました。湖北省図書館新館は7.8億元の予算を投じて建築され、建築面積は10万平方メートル、収蔵可能冊数は1000万冊、閲覧席数は6300席など、省立の図書館としては中国最大の図書館になります。

建物のデザインが注目を集めているとのことですが、外装などの一部はまだ工事中で、現在は仮オープンしている状態とのことです。仮オープン期間はサービス時間を午前9時から午後4時に短縮して開館しています。正式開館の日程は未定とのことです。

全国最大の建築面積を持つ省級図書館が市民に開放される(全国单体建筑面积最大的省级图书馆向市民开放)(人民网 2012/12/6付ニュース)
http://hb.people.com.cn/n/2012/1206/c192237-17820698.html

利用者の皆様へお知らせ(敬告读者)(湖北省図書館 2012/11/30付発表)
http://www.library.hb.cn/index/libdongtai/201211/t20121130_35820.shtml

湖北省図書館新館仮オープン 自動貸出システムはたった10秒で手続き完了(湖北省图书馆新馆试运行 自助借书10秒钟)(亿房网 2012/12/5付ニュース)

中国国家図書館“文津捜索”サービスの試行運用を開始

中国国家図書館が検索サービス“文津捜索”の試行運用を開始しています。1日1万5000件以上のアクセスを集めているとのことです。

“文津捜索”では、これまで個別のデータベースで検索しなければならなかった中国国家図書館の蔵書目録、デジタル化資料(学位論文、地方志、古典籍、家譜など)のほか、中国学術情報データベース(CNKI) 、维普などの中国語記事索引データベース、SAGE Journals Onlineなどの欧文データベースなども1つの画面で統合検索することができるようになっており、また、収録されているデータベース数は60以上、検索対象のデータ数は2億項目以上に達するとのことです。

“文津捜索”では、ユーザー登録すれば収録しているデジタル化資料の全文を閲覧できるほか、郵送複写も申し込むことができます。なお、ユーザー登録の方法は中国国家図書館利用カードによる登録やオンラインによる簡易登録などがあり、登録方法によって利用できるサービスの内容が異なるようです。

参考:
「文化の橋渡し、資源の享受―国家図書館“文津”サーチシステムが好評」(文化津梁 资源尽享——国家图书馆“文津”搜索系统广受欢迎)(中国国家図書館HPのニュース)
http://www.nlc.gov.cn/dsb_zx/gtxw/201211/t20121106_67559.htm

「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」が結成、提言を発表

クリエイティブ・コモンズ・ジャパン、thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)、MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)の三者が「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」を結成しました。

そのウェブサイトで発表されている提言によると、環太平洋戦略的経済連携(TPP)自体に対してはニュートラルな立場としつつも、その協議が秘密で行われている点に対して危惧を示しており、日本政府に対して、TPP協議の公開を交渉すること、公開されない場合は少なくとも知的財産権に関する条項をTPPの対象から除くことを参加条件にすること、を求めています。

2012年12月12日には東京大学で緊急シンポジウム「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」を開催するということです。

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム
http://thinktppip.jp/

「TPP交渉を公開せよ」MIAUなど3団体が知財問題を考えるフォーラム結成(INTERNET Watch 2012/12/6付け記事)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121206_577588.html

参考:
IFLA、TPP協定交渉に懸念を示す声明を公表

日本語のALA-LC翻字表が改訂される

2012年12月5日に、米国議会図書館(LC)が、ALA-LC翻字表の日本語部分の改訂版を公表しました。

ALA-LC Romanization Tables - Japanese(PDF:19ページ)
http://www.loc.gov/catdir/cpso/romanization/japanese.pdf

ALA-LC Romanization Tables
http://www.loc.gov/catdir/cpso/roman.html

Japanese Romanization Table Revision Approved(LC 2012/12/5付けニュース)
http://www.loc.gov/catdir/cpso/roman_japanese.html

Japanese Romanization Table Revision Approved(CEAL News 2012/12/5付け記事)
http://cealnews.blogspot.jp/2012/12/japanese-romanization-table-revision.html

参考:
東亜図書館協会(CEAL)が日本語のALA-LC翻字表の修正改訂案に関するレポートを公表

東京国立近代美術館フィルムセンター、映画保存の現状とセンターのアーカイブ活動を伝えるQ&Aページを作成

東京国立近代美術館フィルムセンターが、2012年12月5日付けで、「映画保存とフィルム・アーカイブ活動の現状に関するQ&A」というウェブページを公開しました。同センターは、映画フィルムのアーカイブ機関として、収集・保存・復元・公開などの活動を行っています。映画保存の現状や同センターの活動に関する以下の質問について答えています。

・Q:映画は、フィルムを使って撮影されているのですか。
・Q:映画フィルムはもう作られないとニュースで聞いた気がするのですが。
・Q:フィルムは長く保存できるのですか。
・Q:デジタル媒体で保存したほうがよいのではないですか。
・Q:デジタル保存のリスクとは何ですか。
・Q:デジタル保存のコストはフィルムより大きいのですか。
・Q:フィルムセンターは、デジタル技術に否定的な立場を取っているのですか。
・Q:デジタル復元した後、フィルム原版はどうなるのですか。
・Q:フィルムセンターの所蔵フィルムは、どこにどれくらい保存されているのですか。
・Q:65,517本の内訳はどうなっていますか。
・Q:なぜこれほど少ないのですか。
・Q:国会図書館に出版図書が納本されているような形の法定納本制度は、映画フィルムにはないのですか。
・Q:そもそも、なぜ映画を保存するのですか。

南アフリカ共和国がSCOAP3へ参加

2012年12月4日、欧州原子力研究開発機構(CERN)によるオープンアクセスプロジェクトSCOAP3が、南アフリカ共和国のコンソーシアム“South African Library and Information Consortium(SANLiC)”の参加を発表しました。SANLiCのウェブサイトによると同国の30の大学等が参加しています。これでSCOAP3の参加国は30か国となり、その運営に必要な年間予算1,000万ユーロのうち84%がカバーされることになります。

South Africa joins SCOAP3(SCOAP3 2012/12/4付けニュース)
http://scoap3.org/news/news98.html

SANLiC
http://www.sanlic.org.za/

SANLiC Members
http://www.sanlic.org.za/sanlic-members

第14回図書館総合展の出展ポスターおよびブースプレゼン資料を公開しました

2012年11月20日~22日に横浜で開催された第14回図書館総合展では、カレントアウェアネス・ポータルからもポスターセッションへの出展および国立国会図書館ブースでのプレゼンテーションを行いました。そのポスターと資料を公開しました。国立国会図書館の主催フォーラムなどその他の資料も公開しております。どうぞご覧ください。

ポスターセッション出展ポスター(PDF:1.4MB)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/ps_2ca_poster.pdf

NDLブースでのプレゼンテーション資料(PDF:0.6MB)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/presentation_4ca.pdf

第14回図書館総合展が終了しました(国立国会図書館 2012/12/6付け情報)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/1198349_1827.html

参考:
E1367 - カレントポータル担当者が見た第14回図書館総合展
http://current.ndl.go.jp/e1367

第14回図書館総合展ポスターセッション受賞者が発表される
http://current.ndl.go.jp/node/22441

第14回図書館総合展のまとめ

ページ