Elsevier社のニュースレター“Library Connect”の2012年7月号(10巻2号)に、米カンザス大学図書館のLea Currie氏が執筆した“A demand-driven acquisition model based on price”という記事が掲載されています。Demand-Driven Acquisition(DDA)をテーマとしたもので、2010年に冊子体書籍のDDAを試行した同館が、Ebook Library(EBL)社のプログラムによってその範囲を電子書籍へも拡大した取組みについて報告しています。
米国のNPO・EDUCAUSEが刊行する“EDUCAUSE Review”の2012年7・8月号に、オーストラリアのウーロンゴン大学図書館のBrian Cox氏とMargie Jantti館長が執筆した“Discovering the Impact of Library Use and Student Performance”という記事が掲載されています。図書館が学生や大学に対して与える価値をテーマとしたもので、同大学では、図書館が生み出した価値を定量的に評価するために、必要なデータを蓄積してレポートを出力する“Library Cube”というシステムを開発したそうです。データ分析の結果、学生の成績と図書館の情報資源の活用の間には強い相関があったとしています。
カナダ国立図書館・文書館(LAC)が2012年7月18日に“State of the Holdings: The Condition of Analogue Holdings at Library and Archives Canada”と題したレポートを公表しました。同館が所蔵するアナログ資料の保存をテーマとしたもので、カナダの記録遺産の現状とそれを後世に残すための同館の取組みを国民に伝えることを目的としたものということです。
Transforming our understanding of Middle Eastern history: The British Library and Qatar Foundation unveil project to digitise half a million pages of archive material (British Library 2012/7/18付けの記事)
この提携は、シアトル公共図書館とKEXPの間の交流の中、1年半ほど前に持ち上がったアイデアであり、OPACを拡張したいという図書館と、レコーディングをもっと可視化したいKEXPの意向が一致し、実現したものとのことであり、コンテンツには、Arcade Fire、 Wilco、 Death Cab for Cutie、 Norah Jones、Black Keysなどの演奏が含まれているようです。
・American Physical Society
- Physical Review C
- Physical Review D
・Elsevier
- Physics Letters B
- Nuclear Physics B
・Hindawi
- Advances in High Energy Physics
・Institute of Physics Publishing / Chinese Academy of Sciences
- Chinese Physics C
・Institute of Physics Publishing/SISSA
- Journal of Cosmology and Astroparticle Physics
2012年7月16日に、Springer社は、2010年にハイチ大地震で被害を受けた同国の15,000人の学生と研究者に対し、2015年までSpringerlinkへのフリーアクセス期間を延長すると発表しました。これは、「国境なき図書館」 (Bibliothèques sans Frontières)による電子図書館プロジェクトを通じて実施されているものです。
欧州研究評議会(European Research Council:ERC)が2012年6月付けのレポート“Open Access Status of Journal Articles from ERC Funded Projects”を公開しました。ERCの助成を受けて発表された学術雑誌論文がどのくらいオープンアクセス(OA)で公開されているかを調査した結果をまとめたもので、サマリーによると630本の論文のうち62%がOAとなっていたそうです。また、その割合は分野によって異なり、生命科学では70%、物理学や工学では65%、人文・社会科学では50%だったということです。