アーカイブ - 2012年 7月 4日

国外で印刷された図書の貸出が可能かどうかを巡る米裁判、Library Copyright Allianceが最高裁に法定助言書を提出

米国図書館協会(ALA)、北米研究図書館協会(ARL)、大学・研究図書館協会(ACRL)からなる“Library Copyright Alliance”(LCA)が、2012年7月3日に、米国連邦最高裁判所に対して“Kirtsaeng v. Wiley & Sons”裁判に関する法廷助言書を提出しました。

この裁判は、Wiley社が、同社の教科書の廉価なアジア版を米国に輸入し販売していたタイ人の男性を著作権侵害で訴えていたものです。合法的に入手したものは著作権者の許諾なく販売・貸出できるという「ファーストセールドクトリン」(first sale doctrine)が争点となっていましたが、控訴裁判所が2011年8月に、国外で印刷された図書にはファーストセールドクトリンが適用されないという判決を下していました。その後、米国連邦最高裁判所が2012年4月に審理を開始することを発表しています。

今回LCAが提出した法定助言書では、国外で印刷された図書に対してファーストセールドクトリンが適用されないことによって図書館の貸出サービスに生じる影響などについて述べられているようです。

出版デジタル機構とビットウェイ、電子書籍配信システムの協働構築を発表

2012年7月4日、株式会社出版デジタル機構と株式会社ビットウェイが、出版デジタル機構の取次・配信システムを協働で構築すると発表しました。出版デジタル機構は、今後、具体的なシステムの開発、テストを重ね、システムの稼働開始を目指していくとしています。

<プレスリリース>出版デジタル機構の電子書籍配信システム ビットウェイとの協働構築が決定 (出版デジタル機構 2012/7/4付けの記事)
http://www.pubridge.jp/info/20120704-2/

ニューヨーク大学図書館はデジタル人文学等への支援サービスをどのように設計したか(資料紹介)

デジタル人文学等の研究に対する図書館の支援をテーマとした資料が、ニューヨーク大学のデジタルアーカイブで、2012年6月29日に公開されました。資料は、2011年10月31日から11月1日まで、米国のボルティモアで開催されたDigita Libray Federation Froum 2011における、“Supporting Digital Humanities in the Library”というセッションで同大学の図書館員が発表した報告資料で、強い要望を受けてこの度公開されたものです。

資料は、ニューヨーク大学図書館が、デジタル人文学等への研究支援サービスを実施している機関や学内の研究者への聞き取り調査を行い、それをもとに、既存の様々なサービスを統合し、どのようなサービス設計を行ったのか、そしてそのサービスモデルを実施するにあたり、どのような点が問題となったのかを紹介するものとなっています。

Supporting Digital Humanities in the Library: Creating Sustainable and Scalable Services (New York University Faculty Digital Archive 2012/6/29付けの情報)
http://hdl.handle.net/2451/31580

インプレスR&Dと大日本印刷協同開発の「オープン本棚」がMacOS対応、EPUB形式ファイル等も閲覧可能に

株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社が共同開発を行っている、異なる電子書籍販売サイトで購入した電子書籍を一元管理するソフトウェア「オープン本棚」に、2012年7月4日、新機能が追加されました。

追加された新機能は以下の3点とのことです。
・自分の読書記録や感想文を管理できる「マイデータ機能」
・EPUB形式ファイルの閲覧機能
・MacOS対応版ソフトウェアを用意

オープン本棚プロジェクト
http://open-bookshelf.org/

インプレスR&Dと大日本印刷 近未来の電子読書スタイルを具現化する「オープン本棚」に新機能を追加 (大日本印刷株式会社 2012/7/4付けのプレスリリース)
http://www.dnp.co.jp/news/10034749_2482.html

米国図書館協会、Pew Research Centerの電子書籍レポート“Libraries, Patrons, and E-books”の要約版を作成

Pew Research Centerが発表した米国の公共図書館および電子書籍に関する調査結果レポート“Libraries, Patrons, and E-books”の内容を4ページに要約したペーパーが米国図書館協会(ALA)情報技術政策局(OITP)によって作成されました。各地の図書館が地元メディアや意思決定者に対してこのレポートの結果を活用することを目的としているということです。

Backgrounder: Pew Research Center’s “Libraries, Patrons, and E-books”(PDF:4ページ)
http://www.districtdispatch.org/wp-content/uploads/2012/07/pew_7.3.12.pdf

OITP releases backgrounder on “Libraries, Patrons, and E-books”(District Dispatch 2012/7/3付け記事)
http://www.districtdispatch.org/2012/07/oitp-releases-backgrounder-on-libraries-patrons-and-e-books/

参考:

検索スキルを身につけるためのGoogleによるオンライン講座“Power Searching with Google”

Googleが“Power Searching with Google”と題したオンラインでの無料検索講座を開催するようです。日常的な問題を解決するための検索方法を身につけることが目的を目的とした各回50分・計6回の講座で、終了後のチェックにパスすると修了証書が(メールで)もらえるようです。講座第1回目は2012年7月10日に始まり、その後は7月19日まで火・水・木曜日に開催されます。7月16日まで受講申込が受け付けられています。

Power Searching with Google(Google)
http://www.google.com/insidesearch/landing/powersearching.html

Google、2013年11月1日で“iGoogle”を終了

Googleが、2013年11月1日をもって“iGoogle”を終了予定であると発表しました。iGoogleは、2005年に登場したサービスで、ユーザごとにパーソナライズされた情報をウィジェット単位で表示できるウェブページを作成できるというものです。図書館業界においても、資料検索用のiGoogleウィジェット等が開発されていました。終了の理由について、現在ではウェブアプリやモバイルアプリを使用してパーソナライズされた情報をリアルタイムで簡単に操作でき、iGoogleのようなサービスの必要性が徐々に失われてきたためとしています。同社は、併せて、“Google Video”“Google mini”“Google Talk Chatback”“Symbian Search App”の提供中止も発表しています。

iGoogleの今後
http://support.google.com/websearch/bin/answer.py?hl=ja&answer=2664197

Google、サービス終了予告第6弾――iGoogleやGoogle Videoなど5サービスが標的に(ITmediaニュース 2012/7/4付け記事)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/04/news017.html

高等教育情報誌“Between”(2012年6・7月号)で特別企画「新しい学びを支援する大学図書館」

株式会社進研アドが発行している高等教育情報誌“Between”の2012年6・7月号で特別企画「新しい学びを支援する大学図書館」が組まれています。ラーニングコモンズ等が取り上げられており、同志社大学の井上真琴氏による「大学の教育力を高める図書館の新しい役割」、東京女子大学「自ら学ぶ力、考える力を支援する図書館づくり」および立命館大学「自由な発想が進化させる学生同士が学び合う空間」という2本の事例報告が掲載されています。

Between 2012年6-7月号(ベネッセ教育研究開発センター)
http://benesse.jp/berd/center/open/dai/between/2012/06/index.html

はじめに(PDF:1ページ)
http://shinken-ad.co.jp/between/backnumber/pdf/2012_06_tokubetsu01.pdf

事例1:自ら学ぶ力、考える力を支援する図書館づくり(PDF:1ページ)
http://shinken-ad.co.jp/between/backnumber/pdf/2012_06_tokubetsu02.pdf

事例2:自由な発想が進化させる学生同士が学び合う空間(PDF:1ページ)

【イベント】大学図書館問題研究会第43回全国大会(8/4-6・京都)

2012年8月4日から6日に、京都市のコミュニティ嵯峨野において、大学図書館問題研究会第43回全国大会(京都)が開催されます。第1日目は3本の研究発表および国際日本文化研究センターの小松和彦所長による記念講演「妖怪画の伝統と創造」が、第2日目は計12の分科会が、第3日目はオープンシンポジウム「大学図書館のアドボカシーとは?:存在意義を伝え,共感を得るためには」が行われます。7月27日まで申込を受け付けています。なお、第2日目の分科会のテーマは以下のようになっています。

・第1分科会:利用者支援A
・第2分科会:ディスカバリーサービス
・第3分科会:図書館経営
・第4分科会:リカレント教育
・第5分科会:類縁機関との連携
・第6分科会:大学図書館史
・第7分科会:利用者支援B
・第8分科会:学習のハブとしての図書館
・第9分科会:出版・流通
・第10分科会:研究支援・文献管理ツール
・第11分科会:オープンアクセス&機関リポジトリ
・第12分科会:危機管理・施設

大学図書館問題研究会第43回全国大会(京都)
https://sites.google.com/site/dtk2012kyoto/

プログラム
https://sites.google.com/site/dtk2012kyoto/home/program

参考:

『学術の動向』2012年6月号が「科学データの長期保全とグローバルな共有―ICSU世界データシステムの構築―」を特集

日本学術会議が編集協力し、財団法人日本学術協力財団が発行している『学術の動向』の2012年6月号が、「科学データの長期保全とグローバルな共有―ICSU世界データシステムの構築―」という特集を組んでいます。

学術の動向
http://www.h4.dion.ne.jp/~jssf/text/doukousp/index.html

「国のホームページ約6割がJIS規格最低基準に満たず」アライド・ブレインズ社調査

アライド・ブレインズ社が、2012年5月22日から6月4日にかけて実施した国のホームページのJIS規格(JIS X 8341-3:2010)対応状況に関する調査結果について、プレスリリースを公表しています。調査対象となった49の府省等サイトのうち平均56.5%のページでJIS規格の達成等級Aの対応に問題があることが確認され、また、21の府省等サイトで、達成等級Aに「問題あり」のページが1万ページ以上あることが確認されたとのことです。

調査は、アライド・ブレインズが開発した「全ページJIS検証プログラムAion」を用いています。このAionは、総務省が開発し無償提供しているJIS規格対応検証ツールmiChecker(エムアイチェッカー)のチェック項目と基準で、公開されている全ページを一括で検証するものであるとのことです。

調査対象は、.e-Gov(イーガブ)の「各府省・独立行政法人等のホームページ」及び「国会・裁判所等関連サイト」に掲載されている49団体の公式ホームページであり、国立国会図書館も対象になっています。

Ref.
国のホームページ約6割がJIS規格最低基準に満たず - 21の府省等で1万ページ以上の改善が必要 -(アライド・ブレインズ社 2012/7/3付け プレスリリース)