アーカイブ - 2012年 7月 20日

米SPARC、オバマ大統領に対して連邦政府機関によるパブリックアクセス方針の策定を要望

米国SPARCのHeather Joseph議長が、公的助成研究のパブリックアクセス方針についてオバマ大統領に訴える文書(2012年7月18日付け)が公表されました。文書では、科学・工学分野の全ての連邦機関がパブリックアクセス方針を策定することを求めています。大統領への説明として、欧州委員会や英国研究会議の動きを手短に紹介しつつ、米国では科学研究への助成を行っている11の主要連邦機関のうち国立衛生研究所(NIH)がパブリックアクセス方針を策定しているのみであると述べ、オンライン署名サイト“We are the People”で28,000以上ものが人々が署名を行なったなどと紹介しています。

オバマ大統領宛ての文書(PDF:2ページ)
http://www.arl.org/sparc/bm~doc/sparc-ata-wh-copy.pdf

Heather Joseph, Executive Director(SPARC)
http://www.arl.org/sparc/about/staff/joseph.shtml

参考:
英国政府が「Finchレポート」に対する公式見解を、英国研究会議と欧州委員会がオープンアクセス方針を発表
http://current.ndl.go.jp/node/21385

国際STM出版社協会が欧州委員会の発表したオープンアクセス方針を批判する見解を示す

2012年7月18日、国際STM出版社協会が、欧州委員会(EC)によって7月17日に発表されたオープンアクセス(OA)方針等に対する見解を発表しました。その中でSTMは、グリーンOA(セルフアーカイブ)よりもゴールドOA(OA誌)を選んだ「Finchレポート」にECが従わなかったことに対して失望したとしています。続いて、STM会長のMichael Mabe氏が、「PEERプロジェクトがグリーンOAはいかに非現実的で時間と労働力を必要とするかを示し、また多くの分野ではエンバーゴ期間が短いという問題が指摘されているにも関わらず、欧州委員会は、単一の方法を全てに適用するというのが無理であると理解せず、全ての理工分野に対して6か月という短いエンバーゴを設定した」等と批判しています。

STM RESPONDS TO EC COMMUNICATIONS ON SCIENTIFIC INFORMATION AND THE
EUROPEAN RESEARCH AREA(PDF:2ページ)
http://www.stm-assoc.org/2012_07_18_STM_Press_Release_on_EC_Communications_and_Recommendations_on_Scientific_Information.pdf

参考:

スイス連邦工科大学チューリヒ校図書館所蔵の貴重書デジタルアーカイブの提供画像数が6,000点を超える

スイス連邦工科大学チューリヒ校図書館(ETH-Bibliothek)が所蔵する古書・稀覯本等の貴重書デジタルアーカイブ“e-pics Alte und Seltene Drucke”の提供している画像数が、6,000点を超えたとのことです。いずれもETH-Bibliothekの所蔵資料とのことです。

e-pics Alte und Seltene Drucke
http://ad.e-pics.ethz.ch/

6000 images from rare books online (ETH-Bibliothek 2012/7/20付けの記事)
http://www.library.ethz.ch/en/About-us/News/6000-images-from-rare-books-online

「神保町を元気にする会」がウェブサイト開設

本の街・神保町をより活気ある街にし、それを通して日本の出版文化の再活性化を図ることを目的とする「神保町を元気にする会」が、ウェブサイトを立ち上げています。

Ref.
「神保町を元気にする会」ウェブサイト
http://jinboucho.typepad.jp/

大阪市立図書館、2007-2010年度の「知識創造型図書館改革」の検証結果を公表

2012年7月3日付けで、大阪市立図書館が、2007年(平成19年)度から2010年(平成22年)度にかけて同館が取組んだ「知識創造型図書館改革」の検証結果を公表しました。

大阪市立図書館「知識創造型図書館改革」(19年度~22年度)検証結果を公表します(平成24年7月) (大阪市立図書館 2012/7/3付けの記事)
http://www.oml.city.osaka.jp/topics/chishiki2012.html

英国王立化学協会、自協会のオープンアクセス誌への投稿料を負担する“Gold for Gold”プログラムを試行開始

2012年7月18日、英国の王立化学協会(RSC)が、オープンアクセス(OA)促進のための取組み“Gold for Gold”を試行すると発表しました。RSCが提供する電子リソースコレクション“RSC Gold”を契約している英国内の機関(現在約50)の研究者に対して、RSCのOA誌(ゴールドOA)に論文を投稿する際の費用(=1本当たり1,600ポンド)を援助するというものです。各機関に対してRSC Goldの契約料金相当まで援助されるようです。

RSC launches £1 million Gold for Gold as Open Access transition begins(RSC 2012/7/18付けプレスリリース)
http://www.rsc.org/AboutUs/News/PressReleases/2012/gold-for-gold-rsc-open-access.asp

参考:
英国政府が「Finchレポート」に対する公式見解を、英国研究会議と欧州委員会がオープンアクセス方針を発表
http://current.ndl.go.jp/node/21385

研究成果へのアクセス拡大に向けて必要な活動は何か? 英国研究情報ネットワーク(RIN)がレポートを公表

クロアチアの公共図書館の無料法律相談サービスについて、EIFLが紹介

クロアチアのザグレブ市図書館では、2011年11月より、ザグレブ大学法学部のリーガル・クリニックと協力し、ホームレスの人たちに対する無料法律相談サービスを開始しましたが、この活動が、その後メディアや地方政府、ホームレス施設から注目され、発展しつつあるようです。

この活動を支援するEIFLのウェブサイトに、紹介記事が掲載されています。

Ref.
Library inspires free legal clinic for homeless(eIFL 2012/7/18付けニュースリリース)
http://www.eifl.net/news/free-legal-clinic-zagreb-homeless

カレン・コイルによるALA TechSourceセミナー講演資料“Libraries and Linked Data: Looking to the Future”

コンサルタントとして講演・執筆等の活動を活発に行っているカレン・コイル(Karen Coyle)氏が、図書館におけるLinked DataをテーマとしてALA TechSourceセミナーで行った“Libraries and Linked Data: Looking to the Future”という講演の資料が公開されています。カレン・コイル講演資料“Libraries and Linked Data: Looking to the Future”

アクセシブルな書籍の国際的な流通促進を目指すTIGARプロジェクトのこれまでの成果

2010年11月に開始した“TIGAR”(Trusted Intermediary Global Accessible Resources)プロジェクトが、これまでの成果についてまとめた2012年7月付けのペーパーを公表しました。TIGARは、世界知的所有権機関(WIPO)、世界盲人連合(WBU)、DAISYコンソーシアム、国際図書館連盟(IFLA)等が参加するプロジェクトで、視覚障害者等の支援を目指して、(著作権が切れていない)書籍や電子書籍をアクセシブルなフォーマットで国際的に流通させるための活動を行っています。今回公表されたペーパーでは以下の成果が挙げられています。

・各国のアクセシビリティ関連団体がプロジェクトに参加。オーストラリア、ブラジル、カナダ、デンマーク、フランス、ジャマイカ、ノルウェー、オランダ、ニュージーランド、南アフリカ、スウェーデン、スイス、米国。

・30以上の主要出版社や著作権管理団体がプロジェクトに参加。

・多くの言語の書籍がTIGARネットワークを通じて利用できるようになった。カナダ・デンマーク・フランス間で2011年10月に実現した最初の国際交換以来、数千タイトルから選ばれた500以上の書籍が共有されてきている。

TIGAR Project
http://www.visionip.org/tigar/en/

インターネットに接続せずにデバイス間でデジタルリソースを共有するオープンソースソフトウェア“LibraryBox”

テネシー大学チャッタヌーガ校のJason Griffey氏らが行っているプロジェクトの成果として、“LibraryBox”というフリーのオープンソースソフトウェアが公開されています。“LibraryBox”では、インターネットに接続せずに、自分で格納したデジタルリソースをデバイス間で共有することができるとのことです。なお、この“LibraryBox”は、ニューヨーク大学による“PirateBox”というプロジェクトからヒントを得て作成されたものとのことです。

LibraryBox
http://jasongriffey.net/librarybox/

IFLAが選ぶ、図書館情報学生の最優秀論文は?

国際図書館連盟(IFLA)では、IFLAヘルシンキ大会にあわせ、同大会のテーマである "Libraries Now! - Inspiring, Surprising, Empowering"に関する図書館情報学生による論文の募集をしてきましたが、2012年7月19日、その最優秀論文を発表しました。

今回の受賞論文は、フィリピン大学の学生2人による共著論文"Local Studies Centers: Transforming History, Culture, and Heritage in the Philippines"とのことです。受賞者による研究報告が、同大会のアジアオセアニアセッションにおいて8月15日に行われる予定となっており、プログラムに受賞論文が掲載されています。

Ref.
Winner announced for the IFLA Library and Information Science (LIS) Student Paper Award 2012(2012/7/19)
http://www.ifla.org/en/news/winner-announced-for-the-ifla-library-and-information-science-lis-student-paper-award-2012

米国公共デジタル図書館の立ち上げに向けて公共図書館が果たす役割は? 2011年11月会議の成果物となる報告書が公開

“America’s Digital Future: Advancing a shared strategy for digital public libraries”と題した報告書が公開されました。これは、2011年11月15日から17日にロサンゼルス公共図書館で開催された会議“Creating a Blueprint for a National Digital Public Library”の成果物としてまとめられたもので、米国デジタル公共図書館(DPLA)の設立において公共図書館が果たす役割などについての青写真(blueprint)が記されています。

America’s Digital Future: Advancing a shared strategy for digital public libraries(PDF:60ページ)
http://www.oclc.org/content/dam/campaign-landing-pages/en/ndpl-report.pdf

New Report: “America’s Digital Future: Advancing a Shared Strategy For Digital Public Libraries”(INFOdocket 2012/7/19付け記事)

インターネットコムとgooリサーチによる「電子書籍」に関するアンケート調査結果(第4回)

2012年7月19日に、インターネットコムとgooリサーチは、第4回目となる電子書籍に関するアンケート調査結果を公表しました。調査は、2012年7月2日から7月5日まで、有効回答数は1,078とのことです。調査の結果、電子書籍の経験率および希望率ともこれまでの調査から大きく変わっていないこと、使いたいと思う電子書籍端末を質問したところ、前回まで1位だったソニーのReaderが2位に、かわって米国のAmazon.comのKindleが1位となったとのことです。

国内市場の変化を予感させるデータか?―定期調査「電子書籍」(4) (インターネットコム 2012/7/19付けの記事)
http://japan.internet.com/research/20120713/1.html

参考:
インターネットコムとgooリサーチによる「電子書籍」に関するアンケート調査結果
http://current.ndl.go.jp/node/19251

米国国家機密解除センターが2012年上半期の作業報告書を公表

2012年7月19日、米国国立公文書館(NARA)内に設置されている米国国家機密解除センター(National Declassification Center:NDC)が、2012年1月から6月末までの半年間に行った作業の進捗などをまとめた報告書を公開しました。年2回刊行しているもので今回が第5弾となります。NDCは、25年間の非公開期間を超えて機密扱いとなっている文書の機密解除審査を行うために、2010年1月に設立された組織です。

Bi-annual Report on Operations of the National Declassification Center
Reporting period: January 1, 2012 – June 30, 2012(PDF:6ページ)
http://www.archives.gov/declassification/reports/2012-biannual-january1-june30.pdf

National Declassification Center Issues Fifth Report(NARA 2012/7/19付けプレスリリース)
http://www.archives.gov/press/press-releases/2012/nr12-139.html

スタンフォード大学文書館が所蔵するオーラルヒストリーコレクションがオンラインで公開

米国スタンフォード大学文書館が所蔵するオーラルヒストリーのコレクションがオンラインで公開されました。この、大学の歴史をオーラルヒストリーとして残す取組み“Stanford Oral History Project”は、1978年に、同館とStanford Historical Societyによって始まりました。大学の経営陣や教員、職員や卒業生に対する400以上のインタビューや会話が存在するそうです。今回は、13のコレクションのうち8つの録音およびテキストがオンラインで利用可能になっています。

Stanford Oral History Comes Alive(The Stanford University Libraries Newsletter)(左下の“The collections include”に各コレクションへのリンクあり)
http://hosted-p0.vresp.com/260487/51ea6f4169/

ドイツで開催中のデジタル人文学国際学会“Digital Humanities 2012”の講演・発表動画が公開

2012年7月16日から22日にかけて、ドイツのハンブルク大学で開催されている、デジタル人文学の国際学会“Digital Humanities 2012”(DH2012)の講演動画が、同大学の講義公開サイトLecture2goで公開されています。DH2012のプログラムサイトから、講演や発表のアブストラクトと動画の提供サイトへリンクされています。

なお、これを紹介しているオーストラリアのメルボルン大学図書館のブログでは、開会記念講演“Dynamics and Diversity: Exploring European and Transnational Perspectives on Digital Humanities and Research Infrastructures”をお勧めしています。

Digital Humanities 2012 Programme
http://www.dh2012.uni-hamburg.de/conference/programme/

Lecture2go(動画公開サイト)
http://lecture2go.uni-hamburg.de/l2gos

米カンザス大学による電子書籍のDemand-Driven Acquisitionの事例報告(記事紹介)

Elsevier社のニュースレター“Library Connect”の2012年7月号(10巻2号)に、米カンザス大学図書館のLea Currie氏が執筆した“A demand-driven acquisition model based on price”という記事が掲載されています。Demand-Driven Acquisition(DDA)をテーマとしたもので、2010年に冊子体書籍のDDAを試行した同館が、Ebook Library(EBL)社のプログラムによってその範囲を電子書籍へも拡大した取組みについて報告しています。

A demand-driven acquisition model based on price
http://libraryconnect.elsevier.com/articles/marketing-advocacy-roi/2012-07/demand-driven-acquisition-model-based-price

Library Connect, July 2012
http://libraryconnect.elsevier.com/newsletters/2012-07/evolving-collections-services-july-2012

参考:

必要なデータを蓄積し、図書館の生み出した価値を定量的に示す―オーストラリア・ウーロンゴン大学の“Library Cube”(記事紹介)

米国のNPO・EDUCAUSEが刊行する“EDUCAUSE Review”の2012年7・8月号に、オーストラリアのウーロンゴン大学図書館のBrian Cox氏とMargie Jantti館長が執筆した“Discovering the Impact of Library Use and Student Performance”という記事が掲載されています。図書館が学生や大学に対して与える価値をテーマとしたもので、同大学では、図書館が生み出した価値を定量的に評価するために、必要なデータを蓄積してレポートを出力する“Library Cube”というシステムを開発したそうです。データ分析の結果、学生の成績と図書館の情報資源の活用の間には強い相関があったとしています。

Discovering the Impact of Library Use and Student Performance(EDUCAUSE Review)
http://www.educause.edu/ero/article/discovering-impact-library-use-and-student-performance

参考:
E1306 - 2012年,大学・研究図書館の10のトレンド
http://current.ndl.go.jp/e1306

ニューヨーク公共図書館、レストランメニューのデジタル化プロジェクトのAPIを公開

米国のニューヨーク公共図書館が進めているレストランのメニューのデジタル化プロジェクト“What's on the menu?”のAPIが、このほど公開されたようです。APIの公開は同館初の試みとのことです。

Menus Beta API v1
http://nypl.github.com/menus-api/

API提供を伝える“What's on the menu?”の2012/7/20付けのツイート
https://twitter.com/nypl_menus/status/226052939469434880

参考:
ニューヨーク公共図書館、レストランのメニューをデジタル化
http://current.ndl.go.jp/node/17780

カナダ国立図書館・文書館、所蔵アナログ資料の保存の現状と取組みについてまとめたレポートを公開

カナダ国立図書館・文書館(LAC)が2012年7月18日に“State of the Holdings: The Condition of Analogue Holdings at Library and Archives Canada”と題したレポートを公表しました。同館が所蔵するアナログ資料の保存をテーマとしたもので、カナダの記録遺産の現状とそれを後世に残すための同館の取組みを国民に伝えることを目的としたものということです。

State of the Holdings: The Condition of Analogue Holdings at Library and Archives Canada(PDF:23ページ)
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/about-us/modernization/Documents/State%20of%20the%20Holdings-June%202012_e.pdf

カナダ国立図書館・文書館(News欄に2012/7/18付けで“LAC releases report on Analogue Holdings.”とあり)
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/Pages/home.aspx

参考: