OCLCが、イタリアの大学コンソーシアム“CIPE”(Consorzio Interistituzionale per Progetti Elettronici)との間に、CIPE参加大学の図書館の書誌レコードをOCLCの総合目録WorldCatへ登録するという協定を締結したと発表しました。2007年に設立されたCIPEには、ボローニャ大学、フィレンツェ大学、ジェノヴァ大学等、北部及び中部に位置するイタリアのトップクラスの11大学が参加しているそうです。その書誌レコード(UNIMARCフォーマット)は約1,100万件あり、この追加によってWorldCatのイタリア語資料のレコードは約4倍になるとされています。
The Wall Street Journal紙が2012年3月15日付け記事で、Google社が今後数か月でウェブ検索の方式を改良すると報じています。その内容は、同社の上席副社長であるシンガル(Amit Singhal)氏とのインタビューによるもので、「セマンティック検索」技術を取り入れることで検索結果の向上を目指すとされています。シンガル氏はGoogle+上で同誌記事を受けたコメントを発表しており、それによると、Googleは2010年に買収したFreebase社のナレッジグラフという技術を活用しようとしているようです。
米国シラキュース大学の情報学大学院(iSchool)が、オンラインコルクボードサービスの“Pinterest”を用いた“The Future of Librarianship”というコンテストを実施しています。参加者は、Pinterestの自分のボードで未来の図書館等に関するアイディアを表現し、2012年3月19日までにボードのURLを申請することとあります。優勝者には、同大学院のR. David Lankes教授が執筆した書籍“The Atlas of New Librarianship”が贈呈されるようです。
2012年3月14日に、英国のJISCは、“Value and benefits of text mining”と題したレポートを公開しました。レポートでは、テキストマイニングは、英国の経済と研究に巨大な利益をもたらす可能性があると指摘しているようです。しかし、テキストマイニングは複雑な技術を必要するためスタッフのスキルアップが必要となること、情報ソースへの自由なアクセスが必要であること、著作権法等が障害となっていること等を課題として指摘しているようです。
現地時間2012年3月15日、英国で開催された国際DOI財団の理事会において、ジャパンリンクセンター(Japan Link Center:JaLC)がDOI登録機関に認定されることが決まったそうです。世界で9機関目、日本では初のDOI登録機関になるとのことです。JaLCは、科学技術振興機構(JST)が開発し、国立国会図書館(NDL)や国立情報学研究所(NII)等の関連機関によって共同運営されることになっており、日本国内で発行される学術コンテンツにDOIを付与すること等を目的として、2012年4月の開始に向けて準備が進められているようです。