アーカイブ - 2012年 3月 22日

ニューオーリンズの図書館はいま−カトリーナから6年半

2005年8月末に米国南東部を襲ったハリケーン「カトリーナ」によって被害を受けたニューオリーンズ公共図書館で5館が新しくなって再開館するそうです。2012年3月から4月にかけて、Rosa F. Keller、Norman Mayer、Robert E. Smith、New Orleans Eastの4つの分館が再開し、現在工事中のAlgiers Regional Libraryも夏頃に開館が予定されています。ニューオリーンズ公共図書館には分館を含めて全部で14の図書館があり、そのうち現在も閉館中(別の場所でサービス中)となっているのは(これらを除くと)Cita Dennis Hubbell分館の1館のみのようです。

New Orleans libraries turn over a new leaf with state-of-the-art buildings(NOLA 2012/3/12付け記事)
http://www.nola.com/politics/index.ssf/2012/03/new_orleans_libraries_turn_ove.html

新館オープンを紹介するフライヤー(PDF:2ページ)
http://nutrias.org/~nopl/info/branches/5new.pdf

国立国会図書館(NDL)、電子展示「本の万華鏡」の第9回「江戸の花見~花爛漫~」を公開

2012年3月22日、国立国会図書館(NDL)は、2009年よりウェブサイト上で提供している電子展示「本の万華鏡」の第9回として、「江戸の花見~花爛漫~」を公開しました。この展示では、花見の風習が庶民にまで広まったと言われている江戸時代における桜と花見について取り上げられており、当時の桜の名所や様々な品種、花見の場での風俗等が、錦絵等を使って紹介されています。

第9回本の万華鏡 江戸の花見~花爛漫~
http://rnavi.ndl.go.jp/kaleido/entry/post-136.php

本の万華鏡
http://rnavi.ndl.go.jp/kaleido/

参考:
国立国会図書館(NDL)、電子展示「本の万華鏡」の第8回「津波―記録と文学―」を公開
http://current.ndl.go.jp/node/19541

オーストラリア国立公文書館が「デジタル継続性計画」を策定

オーストラリア国立公文書館が「デジタル継続性計画」(Digital Continuity Plan)を策定したそうです。同館のウェブページによると、デジタル継続性とは、可能なかぎり長期間にわたって必要に応じて利用できるようにデジタル情報を管理するためのアプローチで、そのための原則(Digital Continuity Principles)と、それに従った計画によって実行されるもののようです。このようなデジタル継続性と称した取組みは英国やニュージーランドでも行われているようです。

Digital Continuity Plan
http://www.naa.gov.au/records-management/agency/digital/digital-continuity/plan/index.aspx

Digital Continuity Principles
http://www.naa.gov.au/records-management/agency/digital/digital-continuity/principles/index.aspx

Digital Continuity

公共図書館員の情報収集はメーリングリストが主流?(米国)

OCLCが“U.S. Public Libraries: A Snapshot of Priorities & Perspectives”という4ページの報告書を公表しました。これは2011年の中頃に行われた意識調査の結果を公共図書館員による回答(約1,300人分)に限定して集計したもので、利用者が求めるもの、図書館利用の傾向、分館やサービスポイント、優先順位や主な取組みに対する考え方や、情報収集の方法等についてまとめられています。報告書によると、情報収集については、メーリングリスト(listserv)やLibrary Journal等の雑誌が主流で、ブログ、Facebook、Twitterの利用は少数派であるのが分かります。人気のあるブログやTwitterアカウントも紹介されています。

U.S. Public Libraries: A Snapshot of Priorities & Perspectives(PDF文書:4ページ)
http://www.oclc.org/us/en/reports/us-public-libraries/214758usb-A-Snapshot-of-Priorities-and-Perspectives.pdf

国立公文書館、デジタル展示「公文書の世界」を公開

国立公文書館がデジタル展示「国立公文書館創立40周年記念貴重資料展II 公文書の世界」を公開しました。これは、2011年10月に開催されていた同題の展示会を再編成したものとされています。

デジタル展示「国立公文書館創立40周年記念貴重資料展II 公文書の世界」
http://www.archives.go.jp/exhibition/digital/koubunshonosekai/index.html

展示会情報
http://www.archives.go.jp/exhibition/index.html

「図書館がなくなったらどこに行く?」 小さな図書館の大きな挑戦(記事紹介)

2012年3月20日のHuffington Postの記事“WATCH: Library In Crisis Gets Creative”が、米国マサチューセッツ州シューツベリーにある公共図書館M.N. Spear Memorial Libraryの挑戦について紹介しています。築100年を超すこの図書館は、水道設備もなく、5~6人で一杯になるような閲覧室で、勉強スペースやイベントを開催するようなスペースもない小さな図書館のようです。このため、マサチューセッツ州は新館建設に係る費用210万ドルを提供するとしましたが、そのためには、図書館自身が2012年6月30日までに140万ドルの寄付金を募ることをその条件としたようです。この条件をクリアするために同館は、“Where would you be without your library?”と題した動画を作成し、寄付金を募っているようです。動画は、「新たな人と出会える」「地域の歴史を学べる」等、図書館の意義をキーワードで紹介したものとなっており、動画公開から3週間で20万ドル以上が寄付サイトで集まっているようです。

Where would you be without your library? (YouTubeでの動画公開ページ)
http://www.youtube.com/watch?v=tUQ1vdJQWn0

SPARC、大学図書館による出版活動に関する最終報告書を刊行

2012年3月21日に、SPARCが、“Library Publishing Services: Strategies for Success: Final Research Report”と題するレポートを刊行しました。これは、2010年10月1日から2011年9月30日にかけて、北米の大学図書館における学術出版サービスの現状を調査し、それを踏まえた提言をまとめたものとなっているようです。なお、このたび公開されたレポートはバージョン2.0(最終版)で、2011年11月1日にバージョン1.0が公開されていました。

Library Publishing Services: Strategies for Success: Final Research Report (March 2012) (e-Pubs レポートダウンロードページ)
http://docs.lib.purdue.edu/purduepress_ebooks/24/

Library Publishing Services: Strategies for Success Final Research Report (オンライン版)
http://wp.sparc.arl.org/lps/

全米人文科学基金(NEH)、2012年3月のデジタル人文学スタートアップグラントの対象プロジェクト22件を公表

2012年3月21日に、全米人文科学基金(NEH)が、208件の助成研究プロジェクト(総額1,700万ドル)を発表しました。このうち、デジタル人文学のスタートアップグラントとして22件のプロジェクトを公表しています。助成対象機関には、アブラハム・リンカーン大統領図書館・博物館財団(Abraham Lincoln Presidential Library and Museum Foundation)やニューヨーク公共図書館(NYPL)等が含まれています。

Announcing 22 New Start-Up Grant Awards (March 2012) (Office of Digital Humanities 2012/3/21付けの記事)
http://www.neh.gov/ODH/ODHUpdate/tabid/108/EntryId/177/Announcing-22-New-Start-Up-Grant-Awards-March-2012.aspx

NEH announces $17 million in awards and offers for 208 humanities projects (National Endowment for the Humanities 2012/3/21付けのプレスリリース)

ebrary社が提案する図書館における電子書籍の戦略的な導入方法(館種別)

2012年3月21日、ProQuest社傘下の電子書籍ベンダebrary社が、図書館が予算を最大限に活用して利用者のニーズを満たせるような戦略的な電子書籍の導入方法について発表し、その内容を解説したスライド資料を館種別に公開しました。この方法は3ステップから成る“Transition, Diversify and Streamline”(移行、多様化、合理化)と呼ばれており、核となるのは多様な契約モデルを組み合わせたポートフォリオを構築することだとされています。例えば、大学図書館においては、約7万タイトルの電子書籍を含む“Academic Complete”コレクションを契約(subscription)し、その利用統計から、利用の多い分野については利用者主導購入(patron driven acquisition)を、少ないものについては短期間ローン(short-term loan)を組み合わせ、コアとなるタイトルは購入(perpetual archive)するというような方法が提案されています。

ebrary Announces New Strategic Approach to E-book Acquisition(PDF文書:2ページ)

図書館泥棒に備えるための34のポイント(記事紹介)

2012年3月21日付けのAmerican Libraries Magazineに“To Catch a Library Thief: Black Belt Security”と題した記事が掲載されています。記事は、2006年に米国図書館協会(ALA)から刊行された“Black Belt Librarians: Every Librarian’s Real World Guide to a Safer Workplace”(現在は“The Black Belt Librarian: Real-World Safety and Security”として刊行)の執筆者Warren Graham氏による、図書館での資料盗難への備えやセキュリティに関するアドバイスについて紹介したもののようです。記事では、新館建設時にセキュリティ面で検討すべき15のポイントと、現状の図書館施設で検討すべき19のポイント、計34点が指摘されているようです。

To Catch a Library Thief: Black Belt Security (American Libraries Magazine 2012/3/21付けの記事)

米タイム誌の“The 140 Best Twitter Feeds of 2012”に米国議会図書館が選ばれる

米タイム誌が140の優れたTwitterアカウントを選んだ“The 140 Best Twitter Feeds of 2012”の1つに、米国議会図書館(LC)のアカウントがノミネートされています。日常的に、米国の歴史に関するタイムリーなツイートを提供している点が評価されているようです。なお、「文化」「スポーツ」「政治」等の8つのカテゴリーのうちの「専門家」(Experts)に分類されています。

Library of Congress - The 140 Best Twitter Feeds of 2012
http://techland.time.com/2012/03/21/the-140-best-twitter-feeds-of-2012/#library-of-congress

The 140 Best Twitter Feeds of 2012
http://techland.time.com/2012/03/21/the-140-best-twitter-feeds-of-2012/

LCのTwitterアカウント(@librarycongress)
http://twitter.com/librarycongress

参考:
E1042 - 米国議会図書館,Twitterの全公開ツイートを保存へ

OCLCがオーストラリアに4か所目となるデータセンターを開設

OCLCがオーストラリアのシドニーに4か所目となるデータセンターを開設したと発表しました。米国内の2か所及び、2011年12月に英国に開設した1か所のデータセンターに続くものです。その理由のひとつとして、クラウド型図書館システム“WorldShare Management Services”(WMS)を導入するオーストラリア及びニュージーランドの図書館に対するデータプライバシー要件が挙げられています。また、OCLCは最近ISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)を取得したそうです。2012年3月下旬にはオーストラリア国内の8館がWMSの試験運用を開始するとされています。

OCLC opens new data center in Sydney, Australia(OCLC 2012/3/21付けニュース)
http://www.oclc.org/news/releases/2012/201222.htm

国立公文書館、平成24年度特別展「公文書の世界」開催会場を公募

国立公文書館が、平成24年度国立公文書館特別展「公文書の世界」を同館以外の施設で開催するため、開催会場の公募を実施しています。展示予定資料は、「新旧憲法と終戦の詔書」「戦争や災害の記録」「公文書移管にまつわる物語」「公文書のなかの個人・企業・地域」「特徴的な形体の公文書」の5部に分けて計23点が挙げられています。なお、応募にあたっては、会場等の提供期間、会場の位置、会場の仕様や人員、費用負担、展示実績等の条件を満たすことが必要で、意思表明書の提出期限は2012年4月27日となっています。

平成24年度国立公文書館特別展「公文書の世界」開催会場の公募について (国立公文書館 2012/3/19付けの記事)
http://www.archives.go.jp/news/20120319155515.html

日本の図書館システムが今後取り組むべき6つの課題(文献紹介)

株式会社三菱総合研究所が2012年3月11日付けで刊行した『所報』No.55に、「図書館システムを取り巻く課題と今後の展望」という提言論文が掲載されています。同論文は、同所が2010年に日本図書館協会(JLA)の委託を受けて実施した「図書館システムに係る現状調査」の結果を踏まえたもので、図書館システムが抱える問題点・その背景・今後の環境の変化についてまとめた上、将来的に図書館は、「図書館システムへのIT統制の確立」「システム調達方法の見直し」「OSS利用の検討」「システム共同化の検討」「クラウドコンピューティング導入の検討」「APIによる外部サービスの活用」という6点に取り組むべきという提言を述べています。

図書館システムを取り巻く課題と今後の展望(PDF文書:20ページ)
http://www.mri.co.jp/NEWS/magazine/journal/55/__icsFiles/afieldfile/2012/03/19/jm12031112.pdf

三菱総合研究所所報No.55(2012年3月11日発行)
http://www.mri.co.jp/NEWS/magazine/journal/55/2036714_1697.html

参考:
株式会社三菱総合研究所、図書館システムに係る現状調査報告書を公開

国立博物館4館所蔵の国宝・重要文化財を高精細画像で鑑賞できるアプリ「e国宝」がver.2.0にアップデート

東京・京都・奈良・九州の4つの国立博物館が所蔵する国宝・重要文化財を高精細画像で鑑賞できるiPhone用アプリ「e国宝」が、バージョン2.0にアップデートされたようです。2012年3月22日付けの東京国立博物館のブログ記事によると、今回のアップデートによりアイコンのデザインが変更されたほか、iPadへの対応、Twitterアカウントを使用したブックマーク共有機能、「東京国立博物館の国宝」や「江戸時代の絵画」等、作品の所蔵されている施設や製作された年代等の細かい条件を指定しての詳細検索機能等が追加されたようです。