英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)が、2012年1月付けで“Re-skilling For Research”と題するレポートを公開しています。このレポートでは、研究者の研究活動の変化に合わせて図書館もその提供サービスの在り方を変えるべきとして、研究者の情報ニーズを分析し、研究者のニーズに応えるサブジェクトライブラリアンにとって必要なスキルや知識について論じているようです。また、図書館が提供する研究者支援モデルの検証や、スキルや知識を身につけるためのサブジェクトライブラリアン向け研修に関する問題等も取り上げられているようです。
米国議会図書館(LC)とフランス国立視聴覚研究所(INA)が、双方の国のメディアにおいて互いの国がどのように紹介されていたかを記録している映像資料を交換するというプログラムを開始したと発表されています。今後3年間にわたって最大500時間のデジタル化された映像資料を交換するそうです。第1回目となる今回の交換では、1900年の米国の映像「エッフェル塔の昇降機からの眺め」を始めとする資料が含まれていたようです。これらの映像資料は、LCの動画閲覧室及びフランス国立図書館(BNF)内のINAの施設で研究目的において利用できるようになり、また、パブリックドメインのものについては誰でも“World Digital Library”でアクセスできるようになるとされています。INAは1974年に誕生した、フランス国内の全てのテレビ・ラジオ番組を収集・保存している機関です。
2012年2月1日、学術出版大手のElsevier社が、ロシア基礎科学財団(Russian Foundation of Basic Research:RFBR)との間で150の研究機関に同社の電子リソースプラットフォーム“SciVerse ScienceDirect”の利用と、検索サービス“SciVerse Scopus”のトライアルを提供するという契約に至ったと発表しています。この1年間の契約は、2014年までの同社-RFBR間の協力プログラムの一環だとされています。
2012年2月1日、米国情報標準化機構(NISO)が電子情報資源管理(ERM)をテーマとする“Making Good on the Promise of ERM: A Standards and Best Practices Discussion Paper”(2012年1月付け)と題した文書を公表しました。同文書を作成したプロジェクトは、電子図書館連合(DLF)のERMイニシアティブ(ERMI)を引き継いだもので、その主な目的は、ERMに関する標準や優良事例の「ギャップ分析」を行い、今後のERMIデータ辞書に対する提言を行うことだそうです。同文書の要約部分では、「リンクリゾルバとナレッジベース」「著作、体現形、アクセスポイント」「コストと利用統計」「ライセンス条項」「機関IDを使ったデータ交換」の5つのカテゴリーに注目して結果がまとめられているようです。
新しいデータ共有・活用の仕組みやアイデアを募集する「Linked Open Data チャレンジ Japan 2011」にエントリーされた作品の一覧が公開されています。これは、2012年1月31日まで募集されていたもので、審査結果は3月8日に慶應義塾大学で開催される「セマンティックWebコンファレンス2012~花開くLOD~」で発表されるそうです。データセット部門には「saveMLAK」「図書館の施設情報を横断的に結合するデータセット」等の21点が、アイデア部門には「食LOD」「つながる教科書」等の34点が、アプリケーション部門には「研究者の2つ名」「LOD2BibTeX」「ミュージアムへ行こう!」等の18点がエントリーされています。