アーカイブ - 2012年 2月

2月 20日

米国国立公文書館の館長が挙げた、アーキビストに求める12の能力

2012年1月17日から20日にかけてテキサス州で開催された米国図書館情報学教育協会(ALISE)年次大会における、米国国立公文書館(NARA)のフェリエロ(David S. Ferriero)館長の基調講演の内容が公表されています。その中で、彼はアーキビストに求めるコンピテンシーについて触れ、以下の12点を挙げています(詳しくはスピーチ文の文末の“The ability~”の部分を参照のこと)。

(1)創造的に考え、問題を解決する能力。
(2)結果を成し遂げる能力。
(3)組織内外との関係性を構築する能力。
(4)顧客の満足するサービスを提供する能力。
(5)影響力のある情報を伝える能力。
(6)所属機関の認知度を向上させる能力。
(7)他者に影響を与え、交渉する能力。
(8)ビジネスの知識を活用して実証する能力。
(9)プロジェクトを管理する能力。
(10)研究・分析を行う能力。
(11)チームを率いる能力。
(12)絶えず学び続ける能力。

米国運輸省研究・革新技術庁(RITA)、運輸省が助成した研究情報を提供するデータベース(ベータ版)を公開

2012年2月17日に、米国運輸省研究・革新技術庁(RITA)が、米国運輸省の助成で行なわれた研究情報を一元的に提供するデータベース“U.S. DOT Research Hub”を公開しました。データベースでは、プロジェクトレベルの研究ポートフォリオや研究レポート等の研究成果物へのリンクを提供しているようです。なお、現在のところ、このデータベースはベータ版となっています。

U.S. DOT Research Hub (beta)
http://ntlsearch.bts.gov/researchhub/index.do

RITA Launches U.S. DOT Research Hub Website (RITA 2012/2/17付けの記事)
http://www.rita.dot.gov/press_room/press_releases/dot026_12/html/dot026_12.html

Transportation: RITA Launches U.S. DOT Research Hub Searchable Database (Beta) (INFOdocket 2012/2/19付けの記事)

三重県が新県立博物館についてTwitterも活用してオープンに意見を募る「みんなで作る博物館会議」を開催

2012年2月19日、三重県が同県総合文化センターで「みんなで作る博物館会議」を開催したそうです。2014年に開館予定の新県立博物館についてオープンに意見を募るのが目的で、約60名が参加し、博物館の「達人」に話を聞いたり、新博物館でやってみたいことややってほしいことを話し合う等の活動が行われたそうです。同会議は2009年から開催されており、3回目となる今回は初めてTwitter中継を行い、Twitter上のユーザからも意見を募るという試みをしたそうです。会議には三重県知事の鈴木英敬氏も参加したとされています。2011年12月18日には、「みんなでつくる博物館会議 こども会議」も開催されています。

新県立博物館:建設進む 議論に「つぶやき」反映 民意募る会議、ネット実況 /三重(毎日jp 2012/2/20付けニュース)
http://mainichi.jp/area/mie/news/20120220ddlk24010066000c.html

三重県の新県立博物館整備について
http://www.pref.mie.lg.jp/SHINHAKU/HP/

みんなでつくる博物館会議に参加しませんか(三重県 2011/12/21付けお知らせ)
http://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/2011120289.htm

米カリフォルニア大学サンタクルーズ校が図書館ウェブサイトでクリエイティブコモンズのCC BYライセンスを導入

米国のカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSC)図書館が、2012年2月から、そのウェブサイトでクリエイティブコモンズライセンスを導入し、同館作成・所有のコンテンツにCC BYライセンスを適用しています。同館では、外部から、ウェブサイトに掲載された利用者向けガイド等のコンテンツを再利用したいという声が多かったそうです。ただし、ウェブサイトに掲載されていても、契約データベースや、同館のデジタルコレクション等は対象外とされています。同じカリフォルニア大学では、ロサンゼルス校(UCLA)図書館が2008年にCC BY-NC-SAライセンスを導入しており、また、日本では、札幌市立大学附属図書館がCC BY-SAライセンスを採用しています。

Library website goes Creative Commons!(UCSC)
http://library.ucsc.edu/news/library-website-goes-creative-commons

Creative Commons(UCSC)
http://library.ucsc.edu/creative-commons

UC Santa Cruz library chooses Creative Commons(opensource.com 2012/2/6付けニュース)

Europeana、“data.europeana.eu”の240万件のメタデータをLinked Open Dataとしてパブリックドメインライセンスで公開

2012年2月17日、欧州の文化遺産ポータル“Europeana”が、“data.europeana.eu”に含まれる240万件のテキスト・画像・動画等のメタデータを、Linked Open Dataとして公開したと発表しました。クリエイティブコモンズのパブリックドメイン(CC0)ライセンスが採用されています。今公開は、2011年9月に発表されたEuropeanaと参加機関間の新たな協定に関連する動きで、同協定に署名した機関からEuropeanaに提供されるメタデータは、2012年7月以降CC0で公開されることになっています。発表文によると、現在、Europeanaに参加する全国立図書館やアムステルダム国立美術館等が協定に署名しているようです。

Europeana releases an animation to explain - and a pilot dataset (Europeana Professional 2012/2/17付けプレスリリース)

英国図書館(BL)がボストンスパの保存書庫へ700万点の資料移動を完了

英国図書館(BL)が、ロンドンから、ウェストヨークシャー州ボストンスパに2009年12月にオープンした保存書庫への資料移動プロジェクトを終えたと発表しています。このプロジェクトはPremier Moves社の協力のもと2009年1月に開始し、完了までまる36か月間を費やしたそうで、移動させた資料は合計700万点、並べると205kmで、重量は象900頭に相当するとされています。利用者はこの保存書庫から48時間以内にロンドン本館へ資料を取り寄せることが可能とのことです。なお、BLでは年間300万点以上の資料を受け入れているそうです。

200km of books successfully moved to high-tech home (BL 2012/2/14付けプレスリリース)
http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/200km-of-books-successfully-moved-to-high-tech-home-56e.aspx

Premier Moves
http://www.premiermoves.net/

参考:
E1010 - 英国図書館の新書庫が公式オープン
http://current.ndl.go.jp/e1010

BL、700万冊収蔵可能な保存用の自動書庫を新設

2月 17日

【イベント】Code4Lib 2012参加報告会(3/5・横浜)

2012年3月5日に、米国ワシントン州のシアトルで2月6日から9日にかけて開催された“Code4Lib 2012”カンファレンスに日本から参加したメンバーによる報告会が横浜で行われるそうです。報告会では、日本から5名が登壇した英語ライトニングトークの再現や、「日本と米国のICT力の差はいかほどか!?」と題したパネルディスカッションが行われ、その様子はUSTREAMでも中継される予定とのことです。

【2012年3月5日(月)13:00-17:00】Code4Lib 2012参加報告会を開催します(Code4Lib JAPAN 2012/2/14付けニュース)
http://www.code4lib.jp/2012/02/947/

参考:
E1033 - 図書館システム開発コミュニティ“Code4Lib”国際会議<報告>
http://current.ndl.go.jp/e1033

レスキューされた被災文化財を集めた「震災からよみがえった東北の文化財展」が東京・岩手で開催

岩手県遠野市の遠野文化研究センター等が、東日本大震災によって被災し、その後救出された東北の文化財120点を集めた「震災からよみがえった東北の文化財展」という展示を開催すると発表しています。同展は、2012年2月26日から3月11日にかけて東京都立中央図書館で、3月16日から3月28日にかけて遠野市立博物館で開催されます。合わせて、対談「東日本大震災と文化復興」、「文化財レスキューフォーラムin遠野」、被災した博物館の「現地視察」等も催されるようです。

「震災からよみがえった東北の文化財展」の開催について(遠野市 2012/1/30付け発表資料)
http://www.city.tono.iwate.jp/index.cfm/1,20123,c,html/20123/TonoCity_120130-Press0200.pdf

米国政府機関の提供するモバイル機器用アプリが100点に

米国政府機関によるモバイル機器用アプリが100点になったそうです。米国政府のポータルサイトusa.govに一覧(ダウンロードへのリンクあり)が掲載されています。行政機関だけでなく文化機関によるものも含まれており、米国議会図書館のバーチャルツアーのアプリ等も含まれています。

Mobile Apps(usa.gov)
http://apps.usa.gov/

Milestones: 100 Mobile Apps Now Listed in U.S. Government Directory(INFOdocket 2012/2/16付けの記事)
http://infodocket.com/2012/02/16/milestones-100-mobile-apps-now-listed-in-u-s-government-directory/

リニューアル開館する山口県立図書館に「マルチメディアデイジー室」が新設

2012年3月1日にリニューアル開館する山口県立図書館に、マルチメディアデイジー(DAISY)図書の専用施設「マルチメディアデイジー室」が新設されるとのことです。閲覧・貸出のほか、マルチメディアデイジー図書を活用した研修も行うことができるとのことです。マルチメディアデイジー図書とは、本文の文字・画像が音声に同期して表示される電子図書で、障害等により読書に困難がある人にも利用できるよう作成されているもので、同図書館では、現時点では120タイトルが用意されているようです。また、リニューアル記念イベントの一つとして、マルチメディアデイジー図書体験等も開催されるようです。

県立図書館リニューアル開館についてのお知らせ(山口県 2012/2/10付けの発表)
http://www.pref.yamaguchi.jp/press/201202/020978.html

神奈川県平塚市が電子書籍版広報紙をiTunesで配信、全国の自治体で初

2012年2月14日、神奈川県平塚市が、同市の広報紙である『広報ひらつか』の電子書籍版について、iTuneからポッドキャストで配信を開始すると発表しています。配信は2月15日から始められており、同市によると電子書籍版の広報紙をiTunesから配信するのは全国の自治体で初めての試みとのことです。なお、電子書籍版での公開自体については2011年3月から行なわれていたようです。

全国の自治体で初 iTunesから電子書籍版広報紙を配信 (神奈川県平塚市 2012/2/14付けの記事)
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/press/pres20110375.htm

広報ひらつか電子書籍版のページ
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/kouhou/ebooks.htm

ニューヨーク公共図書館(NYPL)、改革計画に対する利用者からの意見募集を開始

2012年2月15日にニューヨーク公共図書館(NYPL)の評議会が、NYPLの分館の拡大計画にとって重要なパイロットプロジェクトの計画と実施、および中央館にあたるスティーブン・A・シュワルツマン図書館の改装計画の開始について了承したようです。これを受け、NYPLは、2月16日に特設サイトを公開し、分館を含めNYPL全体の改革計画と今後のあり方について、研究者から市民、図書館スタッフにいたるまで様々な利用者から意見の募集を始めたようです。

Reimagining the Library for the Future (NYPLの改革計画のウェブサイト)
http://www.nypl.org/yourlibrary

Ex Libris社のリンクリゾルバSFXが電子ジャーナルアーカイビングLOCKSSと連携

2012年2月16日、Ex Libris社のリンクリゾルバ“SFX”と、米国スタンフォード大学が開発した電子ジャーナルアーカイビング“LOCKSS”(Lots of Copies Keep Stuff Safe)との連携が発表されました。連携の結果、SFX導入機関はそのターゲットとしてLOCKSSを追加することで、出版社のサイトで電子ジャーナルが利用できなくなった場合には、SFXの画面から各LOCKSS導入機関のアーカイブ(LOCKSS Box)へリンクされ、スムーズに該当ジャーナルへアクセスできるようになるとされています。

The LOCKSS program and Ex Libris SFX provide access to archived electronic resources (Ex Libris 2012/2/16付けプレスリリース)
http://www.exlibrisgroup.com/de/files/Germany/PressRelease/2012/LOCKSS_SFX_Provide_Access_to_Archived_Electronic_Resources.pdf

Accessing LOCKSS Content Through SFX (LOCKSS 2010/11/11付け文書)

1,000万ページ以上のデジタル化新聞をEuropeanaを通じて提供する“European Newspapers”プロジェクトが開始

2012年2月1日から、欧州の文化遺産ポータルEuropeanaを通じて、今後3年間で1,000万ページ以上のデジタル化新聞を提供する“European Newspapers”プロジェクトがスタートしました。同プロジェクトの目的は、デジタル化した新聞のデータを集約及び改良することで、OCR・OLR・固有表現抽出(NER)等の方法の改善や、各機関が提供するメタデータのEuropeana Data Modelへの変換を行うとされています。プロジェクトには、欧州研究図書館協会(LIBER)やリーダー機関のベルリン国立図書館をはじめとする欧州の17機関が参加しており、欧州委員会(EC)からの助成を受けているようです。

A Gateway to European Newspapers (LIBER 2012/2/16付けプレスリリース)
http://www.libereurope.eu/news/a-gateway-to-european-newspapers

参考:
CA1750 - 英国とオランダの国立図書館にみる新聞資料デジタル化プロジェクト / 佐々木美穂
http://current.ndl.go.jp/ca1750

E1230 - Europeana,デジタル文化資源のメタデータを自由利用へ

インプレスR&Dと大日本印刷が「オープン本棚」のWindows用ソフトを公開しユーザーテストを開始

2012年2月16日に、株式会社インプレスR&Dと大日本印刷株式会社が、共同で開発を進めている異なる電子書籍販売サイトで購入した電子書籍を一元管理するソフトウェア「オープン本棚」のWindows用ソフトを無償公開し、ユーザーテストを開始しました。これまでアンドロイド用アプリが公開されていましたが、今回の公開でWindowsとアンドロイドの2つのOSに対応したとのことです。

インプレスR&Dと大日本印刷 「オープン本棚」のWindows用ソフトを無償公開 Android搭載端末とWindows搭載パソコンとの併用で利便性が大幅に向上 (インプレスR&D 2012/2/16付けのプレスリリース)
http://www.impressrd.jp/news/120216/openbookshelf

中国の大学図書館コンソーシアムCALISが50万件の書誌レコードをOCLCのWorldCatへ投入

2012年2月16日、中国の大学図書館ネットワーク“CALIS”(China Academic Library and Information System)の書誌レコード50万件が、OCLCの総合目録WorldCatへ投入されたと発表されました。1987年から2001年までの出版物が対象とされています。OCLCとCALISはこのプロジェクトに関して2011年10月25日に協定を結んでいました。今回の投入をもってプロジェクトの第一フェーズを終了し、1年後に必要なコストやILLへの効果等を含めた評価を行う予定とのことです。

OCLC adds 500,000 records to WorldCat from China Academic Library and Information System (OCLC 2012/2/16付けプレスリリース)
http://www.oclc.org/news/releases/2012/201213.htm

CALIS
http://project.calis.edu.cn/

CALIS Union Catalog Center
http://project.calis.edu.cn/calis/lhml/

参考:
中国国家図書館がWorldCatに書誌レコードを提供

人文学研究のデジタル化に対応 CLIRとNITLEが新たなデジタル出版モデル“Anvil Academic”を発表

2012年2月13日、米国の図書館情報資源振興財団(Council on Library and Information Resources:CLIR)と米国立技術・教養教育研究所(National Institute for Technology and Liberal Education:NITLE)が、新たな人文学のデジタル出版モデルとして“Anvil Academic”を発表しました。これは人文学研究が大規模なデータセットに基づいて行なわれるようになってきていることを受けて、これまでの伝統的な研究論文では表現できなかった、デジタル技術を反映させた新たな形式での学術出版を目的としているようです。Anvil Academicで出版される学術書は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスで提供され、モバイル端末等でも利用できるものとなるようです。また、Anvil Academicを通じて刊行される学術書全てを、「米国デジタル公共図書館」(DPLA)で採用される標準やプロトコルに対応させるとともに、Anvil AcademicはEuropeanaの技術要件や、人文・社会科学の学術図書のオープンアクセスを推進するコンソーシアム“Open Access Publishing in European Networks”(OAPEN)のガイドラインに沿ったものとなるようです。

2月 16日

国立国会図書館、総務省「知のデジタルアーカイブに関する研究会」実証実験との連携を開始

2012年2月16日、国立国会図書館は、国立国会図書館サーチと総務省「知のデジタルアーカイブに関する研究会」実証実験との連携を開始しました。この度の連携により、秋田県公文書館、秋田県立近代美術館、秋田県立博物館、あきた文学資料館の一部データについて、国立国会図書館サーチで検索可能になりました。

総務省「知のデジタルアーカイブに関する研究会」実証実験との連携開始 (国立国会図書館サーチ 2012/2/16付けの記事)
http://iss.ndl.go.jp/information/2012/02/16_release-2/

歴史研究者への研究支援サービスの現状と課題とは何か ITHAKA S+Rが研究支援関係者へのインタビュー調査をまとめた中間報告書を公開

2012年2月14日に、米国の非営利団体ITHAKAの戦略・研究部門であるITHAKA S+Rが実施している調査プログラム“Research Support Services for Scholars”(RSS4S)が、歴史学研究の支援に携わる関係者のインタビュー調査結果をまとめた中間報告書を発表しています。この研究は、デジタル人文学等の登場によって、米国の歴史研究者の情報支援のニーズや研究環境がどのように変化しているのかを明らかにし、それをもとに研究者支援に役立ようというもののようです。この度公開された資料は、第1フェーズとして、歴史研究者の支援を担当している図書館や学協会、高等教育機関等の職員14名に対して行なわれたインタビュー結果がまとめているとのことです。RSS4Sは、この調査結果をもとに図書館員やアーキビスト、歴史研究者等のコミュニティでの議論に役立ててほしいとし、RSS4Sへのフィードバックも求めているようです。

Interim Report: Interviews with Research Support Professionals (PDF)

シンポジウム「東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~」の講演録が公開

2011年10月8日に開催されたシンポジウム「東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~」の議事録が公開されました。当日の講演やディスカッションでの発言が文字に起こされています。

議事録を公開いたしました。(311まるごとアーカイブス 2012/2/15付け)
http://311archives.jp/?module=blog&eid=16960&blk_id=14202

参考:
シンポジウム「東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~」の動画が公開
http://current.ndl.go.jp/node/19722

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