アーカイブ - 2012年 2月 22日

ebrary社、研究・学習における大学生のソーシャルメディア活用実態調査の結果を公開

2012年2月21日に、米国の電子書籍ベンダのebrary社が、研究・学習におけるソーシャルメディア活用についての学生へのアンケート結果を公開しました。これは、2011年11月に発表された、6,500人以上の大学生を対象とした電子書籍調査“2011 Global Student E-book Survey”の補遺として作成されたもののようです。主な結果として以下が挙げられています。
・研究や学習でソーシャルメディアを利用する学生は41%であった。利用しないと答えた理由の中には、既存のウェブサイトの情報が信頼できないからとする回答があった。
・研究について共有する場合にソーシャルメディアを利用するかどうかを尋ねたところ、「よくある」「とてもよくある」と回答したのが58%であった。
・ソーシャルメディアを使って図書館員に質問をしたことが「よくある」「とてもよくある」と回答したのは35%であった。ソーシャルメディアを使って教員に質問をしたことが「よくある」「とてもよくある」と回答したのは45%であった。
・同じような研究分野に関心のある学生にコンタクトを取る場合にソーシャルメディアを使うかどうかを尋ねると、69%が「よくある」「とてもよくある」と回答した。

2011 Survey - Social Media Addendum

Open Knowledge Foundation、文献管理ツール“BibSoup”ベータ版公開

2012年2月9日に、英国のOpen Knowledge FoundationのOpen Bibliographic Working Groupが、文献管理ツール“BibSoup”(ベータ版)を正式に公開したようです。これは、Open Knowledge Foundationが開発したBibServerという文献のメタデータを共有するソフトウェアを活用したもので、ZoteroやMendeleyのような文献管理ツールとして、利用者がアップロードした文献情報を利用者間で共有できるほか、登録した文献情報の検索や、自分が執筆した文献がどの年に多いか等を視覚的にグラフ化すること等が可能のようです。

BibSoup
http://bibsoup.net/

BibSoup beta: released (Open bibliography and Open Bibliographic Data 2012/2/9付けの記事)
http://openbiblio.net/2012/02/09/bibsoup-beta-released/

Open Biblio launches BibSoup in beta (Open Knowledge Foundation Blog 2012/2/13付けの記事)

Googleストリートビューのような公共図書館バーチャルツアー(フィンランド)

2012年2月21日付けのLiBRARiES.fiの記事によると、フィンランドのエスポーにあるLeppävaara地区図書館が、館内の様子をGoogleストリートビューのように360度のパノラマ写真で見ることのできるバーチャルツアーを公開しているようです。バーチャルツアーのタブをクリックすると、同館館内マップやイベントカレンダー、利用予約等ができるようです。なお、このLeppävaara地区図書館はSelloというショッピングモールに併設された、同地区の中心的な存在の公共図書館のようです。

バーチャルツアーのウェブサイト
http://sellolibrary.virtuaalikuvat.com/?p=12&h=0&v=0&f=76&lan=1

Sello Library. Leppävaara District Library (Espoo市のウェブサイト)
http://www.espoo.fi/en-US/Culture_and_sport/Library/Sello_Library/Sello_Library_Leppavaara_District_Librar%2811152%29

Take a virtual tour of Sello library (LiBRARiES.fi 2012/2/21付けの記事)

米国映画技術アカデミーがデジタル映画の長期保存に関する報告書“The Digital Dilemma 2”を公表

アカデミー賞の選考も行っている米国の映画芸術科学アカデミーが、米国議会図書館(LC)の全米デジタル情報基盤整備・保存プログラム(NDIIPP)との協力のもとで作成した“The Digital Dilemma 2”という報告書を公表しています。これは、2007年11月に公開されたデジタル映画の長期保存に関する報告書“The Digital Dilemma”の続編に当たり、今回は、前作で扱われたハリウッドの大手映画会社とは違って、十分な人員や資金を持っていないインディペンデント系作家やそれらが制作した映像を保存する非営利のアーカイブズ等が対象になっているようです。なお、「デジタルジレンマ」という言葉は、長期的にはデジタルデータとして保存するよりもフィルム等のアナログ形式で保存するほうが低コストになることを表現したもののようです。

The Digital Dilemma 2
http://www.oscars.org/science-technology/council/projects/digitaldilemma2/

The Digital Dilemma
http://www.oscars.org/science-technology/council/projects/digitaldilemma/

国際図書館連盟(IFLA)が2011-2012年に重点的に取り組む5つのプログラム

国際図書館連盟(IFLA)の運営理事会が、IFLAが2011年から2012年にかけて重点的に取り組む主要な5つのプログラムが発表されています。2010年8月に発表された2010年から2015年までの戦略計画“Strategic Plan 2010-2015”に基づくものとされています。

(1)デジタルコンテンツ
(2)国際的なリーダーシップの向上
(3)アドボカシー等のためのアウトリーチ活動
(4)被災した文化遺産の復興
(5)多言語使用

IFLA Key Initiatives 2011-2012 in action (IFLA 2012/2/20付け)
http://www.ifla.org/en/news/ifla-key-initiatives-2011-2012-in-action

オランダ王立図書館(KB)、電子書籍の貸出を開始へ

2012年2月17日に、オランダ王立図書館(KB)が電子書籍の貸出を開始すると発表しています。これは、同館のプラットフォーム“EBook Library”を使い、180,000点以上の電子書籍を登録利用者に1週間貸し出すもののようです。電子書籍は、テキスト検索やアノテーションの付与も可能で、個人での書籍リストも作成できるようです。また、提供される電子書籍は、多くが人文・社会科学系の英語の図書とのことです。同館は電子書籍のほかにも、10,000点の電子ジャーナルを電子図書館を通じて提供しており、こちらも人文・社会科学関連の英語の電子ジャーナルがメインとなっているようです。

Tienduizenden e-publicaties te leen (KB 2012/2/17付けの記事)
http://www.kb.nl/nieuws/2012/ebl.html

米国音楽図書館協会が、ディスカバリサービスにおいて音楽資料が持つ課題や要件等をまとめた文書を作成中

米国音楽図書館協会(Music Library Association:MLA)が、ディスカバリーサービスで楽譜や録音資料等の音楽資料を発見する際の課題や要件をまとめた“Music Discovery Requirements”という文書のドラフト(第2版)を2012年2月9日付けで公表しました。3月16日までコメントを募っており、次に作成される版が最終版になるとのことです。文書の概要部分では、図書等にはない音楽資料特有の事情として、異なるタイトルの多種多様なバージョンが存在することや、演奏に使われた楽器や歌手のような情報を含むこと等が挙げられています。同文書の作成グループによるブログも開設されており、そのリーダーを務めるイーストカロライナ大学のNara Newcomer氏が2月16日~19日に開催されたMLA年次大会で行ったプレゼンの資料も公開されています。

Music Discovery Requirements(PDF)
http://personal.ecu.edu/newcomern/musicdiscoveryrequirementsfeb92012.pdf

Appendix A. Compiled Details of Indexing and Display Requirements -
Index-Focused Version(Excel)

欧州文書館ポータル“Archives Portal Europe”が本格稼働、次期プロジェクトも開始へ

2009年1月から2012年1月までの期間で行われていた、欧州の文書館(archives)のポータルサイト“Archives Portal Europe”の開発等を目的としたプロジェクト「APEnetプロジェクト」が終了し、Archives Portal Europeのウェブサイトが本格稼働となったようです。同ウェブサイトでは、欧州14か国の60機関の資料、6400万ページについての1400万の記述情報が利用可能とのことです。また、2012年3月からは、後継の「APExプロジェクト」が始まるようです。

Archives Portal Europe
http://www.archivesportaleurope.eu/Portal/index.action

The APEnet project is over - Long live the Archives Portal Europe(APEnet 2012/2/13付けニューズレター)
http://www.apenet.eu/index.php?option=com_content&view=article&id=123&Itemid=172&lang=en

About APEnet(APEnetのウェブサイトの情報)

被災地等での電子書籍制作を活性化させる経済産業省「コンテンツ緊急電子化事業」を日本出版インフラセンターが受託

日本出版インフラセンター(JPO)が、2011年度第3次補正予算で経済産業省が実施する「コンテンツ緊急電子化事業」の補助事業者を受託したそうです。同事業は、被災地の復興等を目的として、国が補助事業者を通じて出版社の電子書籍制作費用のうち1/2(東北の出版社が保有する書籍及び東北関連書籍については2/3)を補助するというものです。予算は約10億円とされています。経済産業省の資料では、デジタル化の要件として以下が挙げられています。

・東北・被災地域で書籍のデジタル化作業を行うこと。
・被災3県の中心的な図書館に対して、デジタル化対象書籍を1冊ずつ献本すること。
・複数社の共同出資等により、事業規模や雇用規模が大きく、我が国電子書籍産業全体にとって重要な役割を果たす企業であること。
・互換性ある標準フォーマットを採用している等、電子書籍流通を促進させる上で適切な形式でデジタル化を行うこと。
・各電子書籍にメタデータ付与等、検索及び販売の用に供する電子書籍情報データベースを構築すること。

平成23年度「地域経済産業活性化対策費補助金(被災地域販路開拓支援事業(コンテンツ緊急電子化事業))」に係る補助事業者の公募について<平成23年度第3次補正予算事業>(経済産業省 2011/12/2付け発表)

知のデジタルアーカイブに関する研究会(第8回)の配布資料が公開

2012年2月15日に開催された「知のデジタルアーカイブに関する研究会(第8回)」の配布資料が、総務省のウェブサイトで公開されています。

知のデジタルアーカイブに関する研究会(第8回)配布資料(総務省 2012/2/21付け)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuppan/02ryutsu02_03000083.html

参考:
知のデジタルアーカイブに関する研究会(第7回)の配布資料が公開
http://current.ndl.go.jp/node/19795