2012年1月17日に、米国クリーブランドにある「ロックの殿堂」(The Rock and Roll Hall of Fame)に、ライブラリー&アーカイブがオープンしたようです。ロックの歴史に関する資料を収集・保存し、研究者、ジャーナリスト、一般市民等が利用できるようにすることを目的としているとのことです。ウェブサイトでは、資料の検索システムや、アーカイブ資料の概要が掲載されています。
2012年1月20日、Ex Libris社が、同社のディスカバリーインタフェース“Primo”による共同デジタルリポジトリ“HathiTrust”の全文検索サービスを開始する予定であると発表しました。具体的には、Primo用の検索インデクス“Primo Central Index”に、HathiTrustに収録されたデジタルコンテンツのフルテキストのインデクスが追加されるということのようです。
2012年1月19日、米国情報標準化機構(NISO)が、図書館相互貸借(ILL)等の資源共有活動において、物理的資料の移送にかかる時間・コストを削減するための推奨事項を記した“Physical Delivery of Library Resources”という文書を公表しました。同文書では、資料の移動、自動化、管理、という3点に注目しており、資料をゴムバンドでまとめる方法や宛名ラベルの書き方といったようなことから、移送の自動化システムまで、幅広いトピックスが扱われているようです。
英国の図書館長の会(Society of Chief Librarians;SCL)が、計4,000以上の公共図書館におけるデジタルサービスの提供に関する最低基準を定めた文書“Digital Promise for Public Libraries 2012”を発表しました。同文書は2ページから成り、全図書館で提供すべきとサービスや、全図書館での提供が推奨されるサービスが記されているほか、そういった図書館の活動と政府のアウトカムとの関係も説明されています。全図書館で提供すべきとされているのは、インターネットへの無料アクセス、図書館サービスに関する明確なオンライン情報の提供、利用者がデジタル情報へアクセスするのを手助けできるスタッフ、利用者の質問にオンラインで回答できること、オンラインで資料を予約・更新できること、等の7種類のサービスです。
図書館情報学のオープンアクセス誌“D-Lib Magazine”の2012年1・2月号に、英オックスフォード大学の生物学者ショットン(David Shotton)氏による、“The Five Stars of Online Journal Articles — a Framework for Article Evaluation”という論文が掲載されています。その内容は、ティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏がLinked Open Dataに対して提唱したアイディアにならって、オンライン学術論文を評価するための5つの「星」(評価基準)を提案するというものです。ここで挙げられている基準は、(1)ピアレビュー、(2)オープンアクセス、(3)ウェブ技術を活用した豊かなコンテンツ、(4)データセットの公開、(5)機械可読なメタデータで、それぞれの基準における5段階評価の方法も提示されています。論文の第3章では、例として著者の既発表論文がこの方法で評価されています。
2012年1月18日、米国の図書館ネットワークLYRASISが、図書館で使われるオープンソースソフトウェアに関する情報サイト“FOSS4LIB”(Free/Open Source Software for Libraries)を立ち上げました。Andrew W. Mellon財団の助成を受けているようです。FOSS4LIBでは、それぞれのオープンソースソフトウェアに関する情報や、オープンソースソフトウェアの選択といった導入における意思決定を支援するツール(Decision Support Tools)が提供されているようです。