米EDUCAUSEが刊行するEDUCAUSE review誌の2012年11・12月号に、OCLC副会長兼最高戦略責任者であるLorcan Dempsey氏の執筆した“Thirteen Ways of Looking at Libraries, Discovery, and the Catalog: Scale, Workflow, Attention”という記事が掲載されています。これは、2013年3月出版予定の“Catalogue 2.0: The future of the library catalogue”という書籍に同題で収録される論考を改稿したものということです。同記事では、図書館、ディスカバリサービス、目録という領域における今後のトレンドについて、以下の13点を挙げて解説しています。
・Moving to the Network Level: Web Scale
・Not a Single Destination: Multiple Presences on the Web
・Community is the New Content: Social and Analytics
・The Simple Single Search Box and the Rich Texture of Suggestion
Evidence Based Library and Information Practiceの7巻4号に、米オハイオ州立大学図書館のStephanie J. Schulte氏による、エンベディッドライブラリアンシップに関する文献レビューが掲載されています。レビューを通して、大学図書館等におけるエンベディッドライブラリアンの定義や実践について分析するとともに、今後はこういった活動のインパクトに対する量的研究が必要としています。
カナダのサイモンフレーザー大学の博士課程に在籍しているモリソン(Heather Morrison)氏が、2012年のオープンアクセスの“劇的な成長”を示した統計データをExcelファイルで公開するとともに、自身のブログでその内容の一部を紹介しています。例えば、オープンアクセスジャーナルのディレクトリとして有名な“Directory of Open Access Journals”には、2012年に1,133タイトルが登録され、1日につき約3タイトルが追加されていった計算になるとしています。
なお、彼女は“Freedom for scholarship in the internet age”と題した博士論文の審査を11月に済ませたということです。
2012年12月3日・4日に、スペインのマドリードで、欧州図書館(The European Library:TEL)の主催による会議“The Researcher of Tomorrow”が開催されました。将来の研究者のニーズに対して研究図書館はどのように応えることができるかという課題をテーマとしたものです。講演資料がウェブサイトで公開されており、それによると、オープンアクセス、今後の研究者のニーズ、Horizon 2020(EUの助成プログラム)、HathiTrust、Impact Centre of Competence、Europeana Cloudなどについて話題になったようです。また、会議レポートがResearch Informationに掲載されています。
2013年1月28日に、熊本県熊本市のくまもと森都心プラザを会場として、「図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回 日本図書館協会九州地区図書館の集い」が開催されます。参加申込の受付が開始されています。当日は、「『知の創造と継承』を支える『場』としての『ライブラリー』を巡って-九州の挑戦に学ぶ」というテーマのもと、パネル討論や以下の分科会が予定されています。