アーカイブ - 2012年 12月 17日

日本ペンクラブとGoogleが「Google図書館プロジェクト」に関する協力関係で合意

2012年12月17日、日本ペンクラブとGoogleが、「Google図書館プロジェクト」に関する共同声明を発表しました。同プロジェクトに関する著作者の懸念を解決し、協力関係を構築することで合意したというものです。今回の合意内容として次の事項などが挙げられています。

・日本ペンクラブ所属の著作者もしくはその書籍の出版社から要請があった場合には、Googleは、Googleブックスの検索結果におけるスニペット表示を速やかに削除する。また、その書籍についてはスキャニング対象外とする。(Googleが以前より実施していた対応が確実に行われることを確認したもの。)

・日本ペンクラブとGoogleは、今後図書館プロジェクトについて法的手段をもって争わないことを約束する。

・日本ペンクラブとGoogleは、現代日本文学等の翻訳事業を実施する。

日本ペンクラブ・Google 共同声明「日本ペンクラブとGoogleは、図書館プロジェクトに関する著作者の懸念を解決し、協力関係を構築することで合意しました」(日本ペンクラブ 2012/12/17付け情報)
http://www.japanpen.or.jp/statement/20122012/google_google.html

図書館・ディスカバリ・目録のこれからについて考える13の視点(記事紹介)

米EDUCAUSEが刊行するEDUCAUSE review誌の2012年11・12月号に、OCLC副会長兼最高戦略責任者であるLorcan Dempsey氏の執筆した“Thirteen Ways of Looking at Libraries, Discovery, and the Catalog: Scale, Workflow, Attention”という記事が掲載されています。これは、2013年3月出版予定の“Catalogue 2.0: The future of the library catalogue”という書籍に同題で収録される論考を改稿したものということです。同記事では、図書館、ディスカバリサービス、目録という領域における今後のトレンドについて、以下の13点を挙げて解説しています。

・Moving to the Network Level: Web Scale
・Not a Single Destination: Multiple Presences on the Web
・Community is the New Content: Social and Analytics
・The Simple Single Search Box and the Rich Texture of Suggestion

エンベディッドライブラリアンに関する文献レビュー(文献紹介)

Evidence Based Library and Information Practiceの7巻4号に、米オハイオ州立大学図書館のStephanie J. Schulte氏による、エンベディッドライブラリアンシップに関する文献レビューが掲載されています。レビューを通して、大学図書館等におけるエンベディッドライブラリアンの定義や実践について分析するとともに、今後はこういった活動のインパクトに対する量的研究が必要としています。

Embedded Academic Librarianship: A Review of the Literature
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/article/view/17466/14528

Evidence Based Library and Information Practice. Vol 7, No 4 (2012)
http://ejournals.library.ualberta.ca/index.php/EBLIP/issue/view/1389

参考:
CA1751 - 動向レビュー:「エンベディッド・ライブラリアン」:図書館サービスモデルの米国における動向 / 鎌田 均

NACSIS-CAT、参照ファイル“OCLC WorldCat”の提供を2013年3月末で終了

国立情報学研究所(NII)が、NACSIS-CATの参照ファイル“OCLC WorldCat”の提供を、2013年3月29日をもって終了すると発表しました。2005年2月から提供されてきたもので、終了の理由は費用対効果の低下等とされています。

<システム>OCLC参照ファイルの提供終了(2013年3月)(目録所在情報サービス 2012/12/17付けニュース)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2012/12/oclc20133.html

NACSIS-CAT参照ファイルにOCLCを導入(NACSIS-CATニュース 2005/3/10付け情報)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/contents/news_cat_oclc.html

英国放送大学が無料のオンライン講義“MOOC”の提供で新会社を設立

英国の放送大学(Open University:OU)が、同国内の大学の講義を配信する“MOOC”(Massive Open Online Courses)のための事業に乗り出すことになりました。

2012年12月13日、OUは、Futurelearnという新会社を立ちあげ、そのFuturelearnを通じて、同国での講座をオンラインで発信すると発表しました。すでにバーミンガム、ブリストル、イースト・アングリア、エクセター、キングス・カレッジ・ロンドン、ランカスター、リーズ、サウサンプトン、セント・アンドルーズ、ウォーリック、そしてOUの12大学がFuturelearnと契約を結んでいるとのことです。

Futurelearn
http://futurelearn.com/

UK universities embrace the free, open, online future of higher education powered by The Open University (Open University 2012/12/13付けの記事)
http://www3.open.ac.uk/media/fullstory.aspx?id=24794

2012年のオープンアクセスの“劇的な成長”(資料紹介)

カナダのサイモンフレーザー大学の博士課程に在籍しているモリソン(Heather Morrison)氏が、2012年のオープンアクセスの“劇的な成長”を示した統計データをExcelファイルで公開するとともに、自身のブログでその内容の一部を紹介しています。例えば、オープンアクセスジャーナルのディレクトリとして有名な“Directory of Open Access Journals”には、2012年に1,133タイトルが登録され、1日につき約3タイトルが追加されていった計算になるとしています。

なお、彼女は“Freedom for scholarship in the internet age”と題した博士論文の審査を11月に済ませたということです。

Dramatic Growth of Open Access December 11, 2012 Full Data Edition
http://summit.sfu.ca/item/10990

Dramatic Growth of Open Access 2012: early year-end edition(The Imaginary Journal of Poetic Economics 2012/12/12付け記事)

ショッピングセンターに公共図書館を設置するチリ発のプロジェクト“Biblioteca Viva”が11館目を開館

2012年12月13日に、チリ南部のショッピングセンターにBiblioteca Viva Biobíoが誕生しました。“Biblioteca Viva”とは、2003年に始まった、チリを中心にラテンアメリカのショッピングセンター内に公共図書館を設置していくプロジェクトです。今回チリ南部コンセプシオンのショッピングセンターに設置され、全部で11館となったようです。

Inauguramos la nueva Biblioteca Viva Biobío! (Biblioteca Viva)
http://www.bibliotecaviva.cl/noticias/2012/12/13/%C2%A1inauguramos-la-nueva-biblioteca-viva-biobio/

Biblioteca Viva
http://www.bibliotecaviva.cl/

将来の研究者のニーズは? 欧州図書館(TEL)主催会議の講演資料が公開

2012年12月3日・4日に、スペインのマドリードで、欧州図書館(The European Library:TEL)の主催による会議“The Researcher of Tomorrow”が開催されました。将来の研究者のニーズに対して研究図書館はどのように応えることができるかという課題をテーマとしたものです。講演資料がウェブサイトで公開されており、それによると、オープンアクセス、今後の研究者のニーズ、Horizon 2020(EUの助成プログラム)、HathiTrust、Impact Centre of Competence、Europeana Cloudなどについて話題になったようです。また、会議レポートがResearch Informationに掲載されています。

The Researcher of Tomorrow - December 3rd and 4th – Universidad Complutense de Madrid, Spain(The European Library)
http://www.theeuropeanlibrary.org/confluence/pages/viewpage.action?pageId=12910596

BBC等による英国の油絵のデジタル化プロジェクト“Your Paintings”が完了

2012年12月13日、英国BBCとPublic Catalogue Foundationが共同で実施していた、油絵のオンラインコレクション“Your Paintings”のプロジェクトが完了しました。これは、国有の全ての油絵をオンラインで提供する目的で行われたもので、プロジェクトには3,000機関以上が参加し、211,861点がデジタル化されたとのことです。

Your Paintings
http://www.bbc.co.uk/arts/yourpaintings/

All 212,000 oil paintings in the nation's art collection are now online (Your Paintings 2012/12/13付けの記事)
http://www.bbc.co.uk/blogs/yourpaintings/2012/12/all-212000-of-the-united-kingd.shtml

BBC and Public Catalogue Foundation complete heroic Your Paintings online mission (Culture 24 2012/12/13付けの記事)

“初音ミク”がクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用

2012年12月14日付けのCreative Commonsの記事によると、クリプトン・フューチャー・メディア社が、提供しているキャラクター“初音ミク”について、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス“CC BY-NC”(表示―非営利)を採用したとのことです。

Hatsune Miku Joins the CC Community (Creative Commons 2012/12/14付けの記事)
http://creativecommons.org/weblog/entry/35879

初音ミクがCCライセンスを採用! (クリエイティブ・コモンズ・ジャパン 2012/12/16付けの記事)
http://creativecommons.jp/weblog/2012/12/4823/

【イベント】図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回日本図書館協会九州地区図書館の集い(1/28・熊本)

2013年1月28日に、熊本県熊本市のくまもと森都心プラザを会場として、「図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回 日本図書館協会九州地区図書館の集い」が開催されます。参加申込の受付が開始されています。当日は、「『知の創造と継承』を支える『場』としての『ライブラリー』を巡って-九州の挑戦に学ぶ」というテーマのもと、パネル討論や以下の分科会が予定されています。

(1)経済図書館から大人気ワーキングスペースへ(調整中)
(2)自動化とデジタル化時代のライブラリーエデュケーション(調整中)
(3)初年度入館者100万人の仕掛け-くまもと森都心プラザ図書館
(4)図書館が活用できる外部資金
(5)市民と協働する図書館づくり-伊万里市民図書館
(6)水害からの復興(調整中)
(7)図書館総合展の過去・現在・未来-第15回図書館総合展に向けて

なお、くまもと森都心プラザは2011年10月にオープンした建物で、3階および4階にくまもと森都心プラザ図書館が設置されています。

図書館総合展フォーラム in 熊本/第6回 日本図書館協会九州地区図書館の集い、開催のお知らせ(図書館総合展公式サイト 2012/12/15付け情報)
http://2012.libraryfair.jp/node/1269

くまもと森都心プラザ

カナダ図書館協会、政府の予算削減が図書館界に与える影響についてアンケート調査したレポートを公表

2012年11月付けでカナダ図書館協会が、レポート“CLA Member Advocacy Survey:The Impact of Federal Budget cuts on Canada’s Libraries”を公表しました。

これは、2012年春にカナダ政府が発表した予算削減の影響が図書館界にどのような影響を与えるのかについて、カナダ図書館協会が会員を対象にアンケート調査を実施し、その結果をまとめたものです。その結果、回答者の約98%が地方および国の図書館サービスに影響を与えると回答したとのことです。そのほかレポートには、具体的に影響が生じる可能性があるとされたサービス等がまとめられています。

CLA Member Advocacy Survey:The Impact of Federal Budget cuts on Canada’s Libraries (PDF)
http://www.cla.ca/Content/NavigationMenu/CLAatWork/Advocacy/CLA_Member_Survey-Final_Summary_Report-Nov2012.pdf