米国のノーステキサス大学図書館が“UNT Libraries: Open Access Fund Research Report”と題した報告書を公表しました。大学によって研究者に対して行われているOA誌への投稿料(APC)助成がテーマとなっており、北米の30の大学における助成事業について、スポンサー、受給基準、上限などがまとめられています。さらに、15タイトルのOAジャーナルおよび12タイトルのハイブリッドOAジャーナルを対象に、APCの金額や論文に適用されるライセンスについても調べられています。これらのファクトは巻末の付録に表としてもまとめられています。
米国の図書館情報資源振興財団(CLIR)が、2012年10月付けで、大学図書館における「参加型デザイン(participatory design)」をテーマとした報告書“Participatory Design in Academic Libraries: Methods, Findings, and Implementations”を公表しました。参加型デザインとは、空間やサービス、ツールなどの開発にあたり、それらを実際に利用するひとたちにコンセプトの発想や実際の設計に関わってもらうアプローチのことだということです。報告書では、12大学における参加型デザインプロジェクトについて図書館員やIT担当職員らが報告しています。
ベルギーとクロアチアでオープンアクセス宣言が公表されたと、Open Access Nowが紹介しています。ベルギーのほうは「オープンアクセスに関するブリュッセル宣言(Brussels Declaration on Open Access)」、クロアチアのほうは「クロアチアオープンアクセス宣言(Croatian Open Access Declaration)」とされています。
博物館・美術館の所蔵作品や館内の様子をウェブサイトで公開するGoogle Art Projectに、新たに14か国の29機関が参加したと発表されました。今回参加した機関として、イスタンブール現代美術館、南オーストラリア美術館、パラッツォ・ヴェッキオ(イタリア)、プリンストン大学などの名前が挙げられています。これにより、公開されている作品点数は10%増加し、合計で35,000点以上になったということです。また、新機能として、2つの作品を並べて見比べることができる“Compare”ボタンが左ツールバーに追加されています。
米国の大学図書館員であるJessica Olin氏が、自身のブログ“Letters to a Young Librarian”で、“Ten Things I Didn't Learn in Library School, Academic Edition”という記事を掲載しています。記事では、ライブラリースクールでは習わなかったこととして、以下の10点を紹介しています。ちなみに、10番目が最大の衝撃だったそうです。
2012年10月26日、英JISCのブログに“Top 10 tips on how to make your open access research visible online”という記事が掲載されています。記事では、研究論文を機関リポジトリ等で公開した後、さらにその論文のプレゼンスを高め、多くの人に見てもらえるようにする10の方法が紹介されています。例えば、プレゼンテーション資料にオープンアクセスで公開した論文の掲載URLを記載し、プレゼンテーション資料も発表前には既にSlideshareで公開すること、ユーザが論文にどのようにたどり着いたのかを調査し、自身のプロモーションのチャンネルを把握しておくこと等が挙げられています。
2012年10月29日、英ピアソンおよび独ベルテルスマンが、各社の出版部門であるペンギングループおよびランダムハウスの合併を発表しました。2013年後半に新会社「ペンギンランダムハウス(Penguin Random House)」が誕生する見込みです。合併の理由としてデジタル化への対応などが挙げられています。
Pearson and Bertelsmann agree consumer publishing partnership: Penguin and Random House to combine, creating the world's leading trade publisher(Pearson 2012/10/29付けニュース)
大阪府立大学が2013年4月に開設予定の「なんば新拠点」に蔵書数ゼロでスタートする参加型ライブラリー「まちライブラリー in なんば」(仮称)が設置されると報じられています。このライブラリーは、新拠点に設置される同大学観光産業戦略研究所の研究活動の一環で、所長補佐を務める礒井純充さんらが進めている「まちライブラリー」という活動のひとつとして行われます。ライブラリーは市民に開放され、そこで講演や研究会などを行なった利用者が、使用料としてメッセージを添えた本を寄贈することで蔵書を充実させていくというしくみです。