Code4Lib JAPANが、2012年1月23日に、東京の日比谷図書文化館で、第8回Code4Lib JAPAN WorkShop「図書館サイトのメッセージをわかりやすく!」を開催するそうです。アカデミック・リソース・ガイド株式会社の岡本真氏を講師に迎え、図書館のウェブサイトにおいて分かりやすいお知らせを書く方法や、ソーシャルメディアの活用方法等を演習しながら学ぶという内容のようです。参加申込は1月16日までとのことです。
“OCLC WorldShare”の発表に合わせて、OCLCが“Libraries at Webscale: A discussion document”と題した報告書を公表しています。人々の情報の探し方に対してウェブがどのような影響を与えたか、利用者の教育・学習においてクラウドサービスがどのように使われているか等についてまとめられているようです。報告書では、現在から今後5年以内に図書館が直面する主要な課題やチャンスについて多数の業界リーダーにインタビューした結果も盛り込まれているそうです。16ページでは“Clouds vs. Webscale”として、クラウドとウェブスケールの違いについて説明されています。
2011年12月5日に、スペイン文化省内の一組織として、同国の読書や書籍の現状を調査している“Observatorio de la Lectura y el Libro”が、「スペインにおける刑務所組織の図書館」(Las Bibliotecas de Instituciones Penitenciarias en España)と題するレポートを公開しました。レポートでは同国での刑務所図書館の歴史的な経緯や法的枠組みの解説の他、68の刑務所を対象に実施したアンケート調査結果に基づいた人的・財政的現状等を紹介しています。文化省のニュースリリースでは以下の点が指摘されています。
・調査対象図書館の半数程度にしか読書室が設けられていないこと
・蔵書の構築は寄贈という方法が一般的であり、選書ができない状況にあること
・利用が多いのは文学作品で、次に法情報に関する資料であること
・司書有資格者の図書館員がいる図書館がひとつもないこと
・図書館サービスとしては独房への貸出が最も多く96%の図書館が実施しており、70%の図書館で読書へのアニマシオン(animación a la lectura)を行なっていること
Public Library of Science(PLoS)とMendeleyの共催によるアプリ開発コンテスト“Binary Battle”の優秀者が、2011年11月30日に発表されたようです。大賞は“openSNP”というアプリで、遺伝子解析サービスの23andMeやdeCODEmeから自分の遺伝子の情報を使ってそれに関連する最新の研究を見つけ、また研究者が新しい遺伝的関連を発見するのにも役立つというものようです。2位は、出版後にオープンな環境でピアレビューを行なうことのできる“PaperCritic”、3位がオープンサイエンスを支援するRベースのツール“rOpenSci”となったようです。Mendeleyのブログでは、大賞に輝いた“openSNP”の開発チームへのインタビューも掲載されています。
欧州の文化遺産ポータルEuropeanaの白書の第2号として、「黄色い『牛乳を注ぐ女』の問題」(The Problem of the Yellow Milkmaid)という文書が公表されています。内容は、オープンなメタデータの活用についてのもので、欧米の文化遺産機関が参加し2011年7月に開催されたワークショップの内容を踏まえてまとめられたもののようです。白書のタイトルの由来は、フェルメールの作品『牛乳を注ぐ女』のウェブ上の画像の多くが黄色っぽい色合いとなっており、それが本当の色だと思っている人が多いため、その誤解を解くためにアムステルダム国立美術館がオープンなメタデータを付与して『牛乳を注ぐ女』の高精細画像を公開した、ということのようです。