アーカイブ - 2011年 9月

9月 20日

英国図書館のiPadアプリ“eBook Treasures”にオリジナル版『地底の国のアリスの冒険』が追加

英国図書館(BL)所蔵の貴重書をiPadで閲覧できる“eBook Treasures”シリーズに『地底の国のアリスの冒険』(Alice's Adventures Underground)が追加されたそうです。ルイス・キャロルの手稿による、1864年にアリス・リデルに贈られたオリジナル版とのことです。2011年9月18日から2週間は無料でダウンロードできるようです。

Alice's Adventures for the iPad
http://www.ebooktreasures.org/alices-adventures-underground/

参考:
英国図書館、iPadでダ・ヴィンチの手稿などの貴重書が閲覧できる“eBook Treasures”シリーズを提供開始
http://current.ndl.go.jp/node/18849

ワールド・ワイド・ウェブ財団、ウェブの影響を測る多元的評価指標“World Wide Web Index”を作成へ

2011年9月12日、ワールド・ワイド・ウェブ財団(World Wide Web Foundation)が“World Wide Web Index”というプロジェクトを発表しました。Google社から100万米ドルの助成を受けているそうです。プレスリリース文によると、これは、ウェブと、その世界中の人々への影響を測る、世界で初めての多元的な評価指標であり、政治的、経済的、社会的、開発指標、Webへの接続やインフラ、といった様々な観点から構成されているとのことです。最初のバージョンは2012年初めにリリースされる予定で、以後、最低5年間は毎年発表されるそうです。

The World Wide Web Index
http://www.webfoundation.org/2011/09/the-web-index/

国立国会図書館調査局、東日本大震災特集の『レファレンス』No.728を刊行

国立国会図書館は、調査及び立法考査局による刊行物『レファレンス』No.728を東日本大震災特集とし、以下のような記事を掲載しています。

・東日本大震災と国土計画の今後の課題(山口広文)
・被災者の生活支援と雇用対策の現状と課題(中川秀空)
・東日本大震災における災害情報提供について―メディアの特徴的変化と今後の課題―(岡村光章)

レファレンス
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/2011/index.html

13万点以上の地図資料を地図・年代・縮尺によって検索する“Kartenportal”(スイス)

D-Lib Magazineの2011年9/10月号に掲載された論文“MapRank: Geographical Search for Cartographic Materials in Libraries”で、スイスの大学図書館・国立図書館の総合目録“SwissBib”に収録された地図資料を、地図・年代・縮尺によって検索する“Kartenportal”というウェブサイトが紹介されていました。地図上をドラッグして探したい範囲を選び、年代と縮尺を設定すると、サイト右側に検索結果が表示されます。論文によると、これは、スイスの電子図書館プロジェクトe-lib.chの下で、SwissBibに含まれる13万点の地図資料(2011年7月時点)を直感的なユーザインタフェース検索するために開発されたシステムで、SwissBibの書誌レコードをOAI-PMHでハーベストした後に書誌レコード(MARC21フォーマット)の034及び255フィールドを利用して検索インデクスを作成しているようです。また、地図による検索のためにMapRankというアルゴリズムも使用されているようです。

Kartenportal.CH: Geographical Search (beta)
http://kartenportal.mapranksearch.com/en/

【イベント】国立国会図書館、フランス国立視聴覚研究所(INA)のテルッジ氏による講演会を開催(10/18)

国立国会図書館は、2011年10月18日に、フランス国立視聴覚研究所(L'Institut national de l'audiovisuel: INA)の調査研究部長のダニエル・テルッジ氏による講演会を東京本館で開催します。INAはラジオ、テレビなどの視聴覚資料のアーカイブであり、コンテンツの収集、保存、利用を推進するとともに、調査研究活動や研修教育プログラムの提供も行っています。講演に引き続き、テルッジ氏、大路幹生氏(株式会社 NHKエンタープライズ)、長尾真国立国会図書館長による鼎談を予定しています。

音響と映像のアーカイブ—フランス国立視聴覚研究所(INA)ダニエル・テルッジ氏講演会(国立国会図書館 イベント・展示会情報)
http://www.ndl.go.jp/jp/event/events/111018lecture.html

Internet Archiveでダウンロードできる電子書籍の数が300万点を突破

Internet Archiveのサイトから無料でダウンロードできる電子書籍の数が300万点を突破したそうです。300万点目はカナダのトロント大学の貴重書コレクションに含まれているガリレオの小冊子だったそうです。Internet Archiveは、2005年のデジタル化スタート以降約200万点をデジタル化してきており、その他の100万点はProject Gutenbergといったデジタル化プロジェクトによってアップロードされたものなどだそうです。発表記事には以下の統計も紹介されています。

・6か国の27図書館で100人以上がスキャン作業に従事
・1日に1000冊以上の書籍がデジタル化
・コストは1ページにつき10セント
・Archive.orgを訪問するユーザは1日に100万人以上
・ダウンロード・閲覧される書籍は1か月に約1,000万点
・1日に約2,000点の視覚障害者・ディスレクシア向けの書籍がダウンロードされている

米ユタ大学、Innovative Interfaces社のクラウド型図書館システムSierraを導入へ 他社からの乗り換えは初

2011年9月16日付けのInnovative Interfaces社の発表によると、米国のユタ大学が同社のクラウド型図書館システム“Sierra”の導入を決定したそうです。同大学は現在SirsiDynix社のSymphonyというシステムを使用しており、他社システムからSierraへと乗り換える図書館は初とのことです。Sierraは2011年後半に最初のリリースが予定されています。

Utah State University Selects the Sierra Services Platform (Innovative Interfaces 2011/9/16付けプレスリリース)
http://www.iii.com/news/pr_display.php?id=504

Sierra
http://sierra.iii.com/

ミシガン大学、著作権調査の不備を認めHathiTrustでの孤児作品プロジェクトを一時中止へ

ミシガン大学図書館は、デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrust内の著作権者が特定できない「孤児作品」の利用を開始するというプロジェクトを一時中止することを、2011年9月16日付けで発表しました。同大学が調査を経て公表していた「孤児作品候補」リストの作品の中には、著作権者が簡単に判明する事例があることが指摘されていました。リストの作品は早いものでは2011年10月からの利用開始が想定されていましたが、同大学は、著作権調査に不備があったことを認め、プロセスの見直しを行った後にプロジェクトを再開したいとしています。同時に、リストを公表したことで著作権者が判明したこと、公開前に周知期間をおいていたために著作権で保護されている資料が公開されることはなかったことも記しています。なお、HathiTrustのサイトで公開されていた候補リストは撤回されています。

U-M Library statement on the Orphan Works Project(ミシガン大学図書館 2011/9/16付けニュース)
http://www.lib.umich.edu/news/u-m-library-statement-orphan-works-project

【イベント】シンポジウム「東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~」(岩手・10/8)

2011年10月8日、岩手県の遠野市民センターで、シンポジウム「東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~」が開催されるそうです。シンポジウムは「アーカイブスの【データを集める】」「アーカイブスの【データを活用する】」「アーカイブスの【データを世界に発信する】」の3部に分かれており、311まるごとアーカイブスの取組の紹介や、米ハーバード大学ライシャワー日本研究所所長のアンドリュー・ゴードン教授を交えたパネルディスカッションなどが催されるようです。

東日本大震災の記録とその活用~311まるごとアーカイブスの目指すもの~
http://311archives.jp/index.php?gid=10398

参考:
防災科学技術研究所等による「東日本大震災・公民協働災害復興まるごとデジタルアーカイブス」(311まるごとアーカイブス)のウェブサイトが公開
http://current.ndl.go.jp/node/18709

国立国会図書館とハーバード大学、東日本大震災に関するデジタルアーカイブ共同事業に関する協定を締結
http://current.ndl.go.jp/node/19025

saveMLAKプロジェクト、ハーバード大学「2011東日本大震災デジタルアーカイブ」プロジェクトと提携を発表

福井県立図書館、入館者数と貸出冊数が人口比で全国1位に 入館者数は8年連続

福井県立図書館が、2010年度の同館(若狭図書学習センター含む)の入館者数と貸出冊数が県人口比で全国1位だったと発表しました。入館者数は738,823人(0.913)で8年連続全国1位に、これまで7年連続全国2位だった貸出冊数は852,710冊(1.053冊/人)で1位になったそうです。

福井県立図書館の入館者数、貸出冊数ともに日本一!(福井県立図書館 2011/9/9付けお知らせ)
http://www.library.pref.fukui.jp/info/news/nippon1.pdf

県立図書館:昨年度入館者と貸出冊数、人口比で全国一 若者への取り組み奏功 /福井(毎日jp 2011/9/19付けニュース)
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20110919ddlk18040306000c.html

参考:
岡山県立図書館、来館者数・貸出冊数共に6年連続全国1位 購入冊数も1位に返り咲き
http://current.ndl.go.jp/node/19015

E967 - 福井県立図書館「覚え違いタイトル集」ができるまで
http://current.ndl.go.jp/e967

福井県立図書館、TwitterとFacebookでの情報発信を開始

9月 16日

HathiTrust、著作者団体等からの訴えに関する声明を発表

デジタル化資料の共同リポジトリHathiTrustは、2011年9月15日付で、著作者団体等からの訴えについての声明を発表しています。HathiTrustの第一の目的は保存であること、デジタル化により様々なメリットがあること、知的財産や米国著作権法を尊重した取組みであること、法律では孤児作品の扱いは明記されていないがHathiTrustにおける学術目的の使用が合法であると確信していること、著作者団体Authors Guildには著作権者調査への協力を期待していたこと、自分たちの行為は合法であるだけでなく倫理的・高潔なものであると考えていること、等が記されています。

HathiTrust Statement on Authors Guild, Inc. et al. v. HathiTrust et al.(2011/9/15付け)
http://www.hathitrust.org/authors_guild_lawsuit_statement

参考:
HathiTrustと米国5大学が著作権侵害で著作者団体等から訴えられる
http://current.ndl.go.jp/node/19075

北米研究図書館協会(ARL)、孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表
http://current.ndl.go.jp/node/19084

文部科学省、「平成22年度地方教育費調査(平成21年会計年度)結果」を公表

2011年9月15日に、文部科学省が、「平成22年度地方教育費調査(平成21年会計年度)結果」を公表しました。これは、文部科学省が学校教育、社会教育及び教育行政に係る経費の状況を明らかにし、国・地方を通じた教育諸施策を検討・立案するための基礎資料とするために、昭和24会計年度(1949年度)より毎年実施しているもののようです。

平成22年度地方教育費調査(平成21会計年度)結果について (文部科学省 2011/9/15付けの記事)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/09/1310991.htm

HathiTrust、著作権侵害訴訟問題に関する情報のまとめとプロジェクトの手続きを解説したページを公開

2011年9月15日、デジタル化資料のリポジトリHathiTrustは、9月12日にAuthors Guild等の著作者団体に訴えられた問題で、訴訟に関する情報(訴訟状、ブログ記事)等をまとめ、孤児作品(Orphan Works)等に対するHathiTrustの考えや取り組みについて解説したページを公開しました。ページ最後でHathiTrustは、「我々は訴訟を考慮して(資料への)アクセスと保存の処理手続きを変える計画はない」とコメントしているようです。

Information about the Authors Guild Lawsuit (HathiTrust 2011/9/15付けの記事)
http://www.hathitrust.org/authors_guild_lawsuit_information

参考:
HathiTrustと米国5大学が著作権侵害で著作者団体等から訴えられる
http://current.ndl.go.jp/node/19075

北米研究図書館協会(ARL)、孤児作品に関する法的・政策的問題点をまとめた文書を公表
http://current.ndl.go.jp/node/19084

Library Copyright Alliance、HathiTrust等への著作権侵害訴訟問題に対して声明を発表

ITHAKA S+R、研究者の活動の実状などを探るプログラム“Research Support Services for Scholars”を発表

JSTORやPorticoを運営する米国の非営利団体ITHAKAの戦略・研究部門であるITHAKA S+Rが、研究者の行動の実状や今後の変化の方向性などを探ることを目的とした“Research Support Services for Scholars”というプログラムの開始を発表しました。研究者が、どのようにして、情報の発見や管理、コラボレーション、図書館利用、執筆、出版、などの活動を行っているかを調査し、それによって判明した研究者に求められているサポートを実施するための提言を発表する予定とのことです。現在は、英国情報システム合同委員会(JISC)と全米人文科学基金(NEH)の助成を受けて、化学と歴史学の研究者が対象になっているようです。

Research Support Services for Scholars
Projects in Progress
http://www.ithaka.org/ithaka-s-r/research/research-support-services-for-scholars

Research Support Services for Scholarsのブログ
http://www.researchsupportservices.net/

DOAJ収録のオープンアクセスジャーナルが7,000誌を超える

2003年にスタートしたオープンアクセス・ジャーナルのディレクトリであるDOAJ(Directory of Open Access Journals)の収録雑誌数が7,000誌を超えたそうです。そのうち45%のジャーナルは論文単位での検索が可能で、その数は60万件にのぼるそうです。また、DOAJのウェブサイトを英語以外の言語に翻訳する作業を行っており、フランス語とトルコ語でも表示できるようになったとのことです。

7000 journals and the DOAJ site in Turkish! (DOAJ 2011/9/15付けプレスリリース)
http://www.doaj.org/doaj?func=loadTempl&templ=110915&uiLanguage=en

青空文庫の作品をブラウザで縦書きで読める「えあ草紙・青空図書館」

青空文庫の作品をブラウザで縦書きで表示できる「えあ草紙・青空図書館」というサイトが公開されています。青空文庫対応縦書きリーダーの「AIR草紙」のウェブ版とのことで、無料で利用できるようです。

えあ草紙・青空図書館
http://www.satokazzz.com/books/

えあ草紙
http://www.satokazzz.com/airzoshi/

参考:
青空文庫を書籍風に閲覧できるソフト“AIR草紙”
http://current.ndl.go.jp/node/14906

国立情報学研究所(NII)、IT教材提供ポータルサイト“edubase Stream”のiPhone用アプリを公開

2011年9月16日に、国立情報学研究所(NII)の先端ソフトウェア工学・国際研究センターが、IT教材を提供しているポータルサイト“edubase Stream”のiPhoneアプリを公開したようです。NIIのプレスリリースによると、edubase Streamは、ソフトウェア開発の最先端技術を学ぶことができるサービスで、約160以上の教材を無償公開しているようです。公開されたiPhoneアプリは、PC利用を前提として公開していたコンテンツをいつでもどこでも閲覧・学習できるようにするために開発されたようです。なお、アプリは無料とのことです。

educabe Stream
http://stream.edubase.jp/

先端IT技術をいつでもどこでも学べる学習アプリ edubase StreamのiPhone版アプリを公開 (国立情報学研究所 2011/9/16付けの記事)
http://www.nii.ac.jp/news/2011/0916/?utm

英国図書館(BL)、大規模デジタル化における孤児作品の著作権情報明確化をテーマにしたレポートを刊行

2011年9月15日、英国図書館が、孤児作品(Orphan Works)の著作権情報の明確化と大規模デジタル化をテーマにした研究レポート“Seeking New Landscapes: A rights clearance study in the context of mass digitisation of 140 books published between 1870 and 2010”を刊行しました。これは、欧州の孤児作品に関する著作権情報を明らかにするプロジェクト“Arrow Project”の一部として行われたもののようです。レポートは、著作権情報を明確にするプロセスを検証することを目的に行なわれ、1870年から2010年までに出版されたBL所蔵の140点の資料を用いて、資料の著作権状況の確認とそれが孤児作品であるかどうかの調査等が行われたようです。レポートでは、Arrowのシステムを使うことで著作権情報の確認に費やす時間を劇的に減らすことが可能であったこと、著作権保護対象と考えられる全作品のうち43%が孤児作品であったこと、孤児作品であるかどうかは出版社のタイプによって大きく左右されること、著作権保護対象の孤児作品が最も多かったのは1980年代であったこと等が明らかになったようです。

北京大学図書館内に「Appleストア」がオープン

人民日報の英語版“People's Daily Online”で、中国の北京大学図書館内に「Appleストア」が近々オープンすると報じられています。これは“Campus Experience Center”と呼ばれるもので、図書館の3階に位置するガラス張りで40平方メートル程度の部屋に設置されるようです。記事によると、図書館職員は「学生により多くの情報へのアクセスを提供し、学習を手助けするのが目的」「Apple製品の販売はしない」と語っていますが、歓迎するものもいるものの、学生は「商業的で、学問の精神に反する」などと批判的のようです。Appleの中国版公式サイトによると、このようなセンターは清華大学をはじめとして中国の各地に存在するようですが、図書館(图书馆)内に設置された例は、華南農業大学、南京大学金陵学院、南京郵電大学など少数派のようです。

PKU students object to Apple's campus invasion (People's Daily Online 2011/9/15付けニュース)
http://english.peopledaily.com.cn/90882/7596153.html

米著作者団体、HathiTrust側の著作権確認作業に疑問を呈する事例を指摘

デジタル化資料のリポジトリHathiTrust等に対する訴訟に関し、原告の一員である米国の著作者団体Authors Guildが、ミシガン大学等が実施している「孤児作品プロジェクト」での著作権確認作業の正確性に疑問を呈する事例を指摘しています。同プロジェクトは、HathiTrustで保存されている資料のうち、著作権保護期間内であるが調査しても著作権者が特定できない作品を「孤児作品候補」としてそのリストを公開し、90日以内に著作権者が名乗り出ない場合は「孤児作品」として扱い、その作品の紙資料を所蔵する大学内でデジタル化資料の利用を開始する、というものです。Authors Guildは、候補リストの作品について調査したところ、簡単な調査で数件について著作権者が判明したとしています。デジタル化と著作権の問題に詳しいニューヨーク法科大学院のGrimmelmann准教授は、候補リストにあった166件のうち少なくとも4件が孤児作品でないことが判明したことについて、2.5%という割合は受け入れられるものではない、とコメントしています。

Found one! We re-unite an author with an “orphaned work.”(Authors Guildのブログ 2011/9/14付けの記事)

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