Collaborative Librarianship誌に、同誌の編集者でもある米デンバー大学図書館のクラーク氏による“Whither ILL? Wither ILL: The Changing Nature of Resource Sharing for E-Books”という論説が掲載されています。
2011年8月15日付けのMerlin John Onlineに、“Open University research explodes myth of ‘digital native'”と題する記事が掲載されています。記事では、英国のOpen Universityの研究所が実施した、同大学の学生20代から60代までの約4,000名から得られた調査をもとに、世代間でのIT利用の差異は認められるものの、その差異は若い世代から高齢の世代への段階的なものであり、世代間に非連続性が認められるようなものではないとして、「デジタルネイティブ」という世代は存在しないとする結論を紹介しています。なお、この調査結果は、調査を指揮したChetz Colwell氏らによって“Older Students’ use of Digital Technologies in Distance Education”と題する論文にまとめられ、現在査読が行われているようです。
Open University research explodes myth of 'digital native' (Merlin John Online 2011/8/15付けの記事)
2011年8月22日、米国OCLCの研究部門OCLC Researchが“Single Search: The Quest for the Holy Grail”と題したレポートを刊行しました。同レポートは図書館、文書館、博物館といった各機関において資料を一か所で検索する統合検索(single search)をテーマとしています。そのような統合検索を実現している以下の9機関のメンバーから成るWGにおけるディスカッションの内容が、組織、技術、メタデータ、アクセスという4つの視点からまとめられているようです。
2011年8月22日、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館が、スマートフォン向けの図書館サイトを公開したようです。公開されたウェブサイトでは、図書の検索やアカウントの管理、MITの各図書館の開館時間等の確認、レファレンス依頼、MIT図書館のニュースサイトの閲覧、モバイル端末用のツールの利用等が可能のようです。ウェブサイトには、MITが提供しているアプリ“MIT Mobile Web”からアクセスするほか、直接“MIT Libraries”のサイトにアクセスすることもできるようです。
米国図書館協会(ALA)のALA TechSourceのブログに、スマートフォンの増加と図書館についての記事が掲載されています。記事は、調査機関Pew Internet and American Life Projectによる米国でのスマートフォン使用状況についての調査の結果を踏まえて書かれたもので、スマートフォンがインターネットを利用する主な手段であるという人が増えている状況を踏まえ、この状況が図書館に意味することとして、(1) 図書館のウェブサイトをスマートフォン対応にする必要があること、(2) PCを持っていない人に対しては図書館が高速インターネットサービスの提供拠点として重要であること、の2点をあげています。
2011年8月21日付けのBerufsverband Information Bibliothek e.V.によると、このたびドイツ児童文学賞(Deutscher Jugendliteraturpreis)の受賞作品データベースが公開されたようです。ドイツ児童文学賞は、1956年にその前身であるドイツ児童図書賞が始まって以来毎年発表されているもので、データベースに登録されている作品は1956年から2011年までの約2,700タイトルのようです。
ウェブページ内に含まれる構造化データを抽出して表示してくれるチェック用ツール“Structured Data Linter”が公開されています。現在はベータ版で、バグが含まれている可能性があるとのことです。対応フォーマットはRDFaや、Schema.orgでも採用されているマイクロデータ(micordata)で、今のところマイクロフォーマット(microformats)で記述された構造化データには未対応とのことです。また、Googleリッチスニペットでの表示もチェックすることができるようです。
なお、ウェブサイト“Structured Data on the Web”にはその他にも様々な情報・ツールが掲載されています。