アーカイブ - 2011年 8月 25日

デジタル関連業務に取り組む図書館において重要な、組織と人の問題

米国議会図書館(LC)のデジタル保存に関するブログ “Signal”で、図書館においてデジタル関連業務を行うにあたっては技術よりも組織や人の問題がより重要である、という記事が掲載されています。記事で紹介されている、フランス国立図書館(BnF)での経験をまとめた論考では、こうあってほしい点(wishes)として、「組織の方針を明確にする」「優先順位を決める」「デジタルコレクションとは何かを決める」「組織横断的なワークフローを促進する」「職員全体のスキルを向上させる」「職務に必要な能力の変化の分析」の6点が示されています。論考によると、BnFでは、1998年に設立された電子図書館部の業務を既存の部に移行していき、2008年には電子図書館部の組織がなくなった(図書館全体がデジタルになった)とのことですが、そのプロセスにおいて、従来業務とデジタル関連業務を一体化させるために、様々な研修等が実施されたとのことです。

6 Wishes for the Human Face of Digital Preservation(Signal 2011/8/17付けの記事)
http://blogs.loc.gov/digitalpreservation/2011/08/6-wishes-for-the-human-face-of-digital-preservation/

世界の美しい図書館13館、WebUrbanistが紹介

2011年8月22日付けのWebUrbanistで世界の美しい図書館として13館が紹介されています。記事では、18世紀から20世紀初頭に建てられた図書館を取り上げており、オランダ・アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum Amsterdam)の図書閲覧室、アイルランドのトリニティ・カレッジ(ダブリン大学)の図書館(Trinity College Library)等が紹介されています。

Bountiful Books: 13 Incredibly Intricate Historic Libraries (WebUrbanist 2011/8/22付けの記事)
http://weburbanist.com/2011/08/22/bountiful-books-13-incredibly-intricate-historic-libraries/

日本教育情報学会による、「災害デジタル・アーカイブ記録に関するガイドライン」の案

日本教育情報学会のウェブサイトに、「災害デジタル・アーカイブ記録に関するガイドライン」の案が掲載されています。2011年8月20日・21日に開催された同学会の年会でも、このガイドライン案に関する発表が行われたようです。日本デジタル・アーキビスト資格認定機構のサイトにも、ほぼ同内容の「第一次案」(2011年4月付け)が掲載されています。

日本教育情報学会
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsei/

災害を次世代に伝えるデジタル・アーカイブの記録と構成~広く教材・実践・経営等の教育情報活用を目的として~(2011/5/2付け会員配布送付状)
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsei/annai%20201105%20.doc

資料デジタル化に関する英国図書館とGoogleの契約内容についての記事

デジタル時代の権利に関する活動を行っている団体Open Rights Group(ORG)のブログに、2011年6月に発表された、英国図書館とGoogleとの間の著作権切れ資料のデジタル化に関する提携についての記事が掲載されています。ORGは提携の契約文書の写しを入手したとのことで、文書へのリンクも貼られています。記事の内容は、民間企業との提携により利用に制限が発生する恐れがあることなどを懸念するトーンのものです。

Access to the Agreement between Google Books and the British Library(Open Rights Group 2011/8/24付けの記事)
http://www.openrightsgroup.org/blog/2011/access-to-the-agreement-between-google-books-and-the-british-library

米国コーネル大学等5校がミシガン大学等によるHathiTrustの孤児作品特定プロジェクトに参加、デジタル化された孤児作品の利用拡大へ

2011年8月24日付けの米国コーネル大学図書館のニュースによると、コーネル大学、デューク大学、エモリー大学、ジョンズ・ホプキンス大学が、また同日付のカリフォルニア大学のニュースによると同大学も、共同デジタルリポジトリHathiTrustの孤児作品プロジェクト(Orphan Works Project)に参加したようです。ミシガン大学等が中心となって進めているこの孤児作品プロジェクトは、HathiTrustに含まれている孤児作品を特定するものです。コーネル大学等は、このプロジェクトに参加することで、デジタル化された孤児作品を所属研究者や学生等に対して、利用提供できるようになるようです。

UC Libraries expand access to orphan works (University of California 2011/8/24付けの記事)
http://www.universityofcalifornia.edu/news/article/26172

Universities Band Together To Join Orphan Works Project (Cornell University Library News 2011/8/24付けの記事)

Internet Archive、9.11テロに関する20チャンネル・3000時間分のニュース映像アーカイブ“Understanding 9/11”を公開

米国のInternet Archiveが9.11テロに関するニュース映像のアーカイブ“Understanding 9/11”を公開しました。2001年9月11日から17日までの1週間に世界各国の20チャンネル(日本のNHKを含む)で放送された3,000時間分ニュース映像を見ることができるようです。

Understanding 9/11
http://www.archive.org/details/911

Understanding 9/11: A Television News Archive (Internet Archive Blogs 2011/8/24付け記事)
http://blog.archive.org/2011/08/24/understanding-911/

知のデジタルアーカイブに関する研究会(第5回)の配付資料が公開

2011年8月23日に総務省で開催された総務省主催の「知のデジタルアーカイブに関する研究会(第5回)」の配付資料が、同省のウェブサイトで公開されています。また、7月21日に開催された「知のデジタルアーカイブに関する研究会(第4回)」の配付資料についても公開されています。

知のデジタルアーカイブに関する研究会(第5回)配付資料 (総務省のウェブサイト)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/shuppan/02ryutsu02_03000069.html

知のデジタルアーカイブに関する研究会(第4回)配付資料 (総務省のウェブサイト)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02ryutsu02_03000066.html

『カレントアウェアネス-E』199号発行

E1209 - 北米260大学のOPACの「次世代度」をチェック<文献紹介>

E1209 - 北米260大学のOPACの「次世代度」をチェック<文献紹介>

Library Hi Tech誌の29巻2号(2011)に,米国ニュージャージー州のライダー大学の図書館員であるヤン(Yang)氏とホフマン(Hoffmann)氏による論文“Next Generation or current generation?: A study of the OPACs of 260 academic libraries in the USA and Canada”が掲載された。これは,米国・カナダの大学図書館のOPAC(ディスカバリインターフェース含む)が,「次世代OPAC」(CA1727参照)の機能として著者らが選んだ12項目をどれくらい実装しているか調査したものである。...

E1208 - スペインで電子出版物等の納本を定めた法定納本法が成立

E1208 - スペインで電子出版物等の納本を定めた法定納本法が成立

2011年7月21日,スペイン下院議会において法定納本法(La Ley de Depósito Legal)が可決され,同法が成立した。7月30日付けの官報(Buletín Oficial del Estado)で公示され,6か月の期間をおいて施行される。...

E1207 - 2011年版図書館職員の職業満足度調査(米国)

E1207 - 2011年版図書館職員の職業満足度調査(米国)

米Library Journal誌が,2011年6月1日付けの記事で,米国の図書館員を対象とした2011年版職業満足度調査の結果を公開した。同様の調査が2007年に行われている(E767参照)。...

E1206 - 英国政府,著作権等の知的財産制度見直しに向けた文書を公表

E1206 - 英国政府,著作権等の知的財産制度見直しに向けた文書を公表

英国政府は,2011年8月3日に,知的財産制度の見直しに関する文書“The Government Response to the Hargreaves Review of Intellectual Property and Growth”を公表した。これは,政府の委託によりカーディフ大学のハーグリーブズ(Ian Hargreaves)教授がまとめ2011年5月に公表したレポート“Digital Opportunity”を受けて作成されたもので,レポートの内容・提案をほぼ受け入れたものとなっている。政府文書の概要を,著作権に関する部分を中心に紹介する。...

E1205 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2011/8/24現在)

E1205 - 東日本大震災後の図書館等をめぐる状況(2011/8/24現在)

東日本大震災後の図書館等をめぐる状況について,『カレントアウェアネス-E』での既報(E1155E1161E1166E1172E1177参照)に続き,2011年6月から8月にかけての主な情報をまとめた。...

「ローマは一日にしてデジタル化されず」 図書館情報資源振興財団が古典研究におけるデジタル技術の活用状況をまとめたレポートを公開

2011年8月18日、米国の図書館情報資源振興財団(Council on Library and Information Resources: CLIR)が、“‘Rome Wasn't Digitized in a Day’: Building a Cyberinfrastructure for Digital Classicists”と題するレポートを公開しています。このレポートでは、おおよそ600年頃までのギリシア・ローマ古典や古代中近東の古典の研究における、デジタル技術活用の現状についてまとめたもののようです。レポートでは、どのようなプロジェクトがあり、それらのプロジェクトでどのようにデジタル技術が使われているか、また古典研究に限らずより広く人文学全体に視野を広げ、いわゆるデジタル人文学領域において、どのようなサイバーインフラが作られているか等をまとめているようです。

“Rome Wasn't Digitized in a Day”: Building a Cyberinfrastructure for Digital Classicists (PDF)
http://www.clir.org/pubs/reports/pub150/pub150.pdf

米東海岸を襲った地震による影響:メリーランド大学マッケルディン図書館

2011年8月23日に米国東海岸を襲った地震によって、メリーランド大学マッケルディン図書館(東アジアコレクションを所蔵)で1万3,000冊の図書が書架から落下するなどの被害が出たようです。その様子を撮影した写真がFlickrに掲載されています。

Earthquake (Flickr)
http://www.flickr.com/photos/umd_libraries/sets/72157627383474133/

倒壊した書架の写真(Flickr)
http://www.flickr.com/photos/umd_libraries/6076450462/in/set-72157627383474133