米国ワシントン大学の調査チームU.S. IMPACTによる、米国の公共図書館でのインターネット接続サービスについて調査をまとめた報告書“Opportunity for All: How Library Policies and Practices Impact Public Internet Access”(2011年6月付け)が公開されています。U.S. IMPACTによるこのテーマに関する報告の第2弾で、4つの公共図書館での事例調査や、約300名の図書館の利用者、職員、資金提供者等へのインタビュー調査を実施し、公共インターネットアクセスの提供を維持・改善するための戦略について提言しているものです。調査は、博物館・図書館情報サービス機構(IMLS)やビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の資金支援により行われたものです。
東日本大震災のため延期されていた、人文情報学推進協議会設立記念国際シンポジウム(Inaugural Symposium of Japanese Association for Digital Humanities)が、2011年9月13日と14日に、大阪大学言語文化研究科で開催されるようです。なお、9月12日は、プレ・カンファレンス・ワークショップが開催予定のようです。
2011年6月14日のCultura Italiaのニュースによると、イタリアの文化遺産・文化活動省(Ministro per i Beni e le Attività Culturali)と米国議会図書館(LC)との間で合意に達したことで、今後イタリア国内の図書館が、LCがユネスコと協同で進めている“World Digital Library”プロジェクトに参加するようです。第一段として参加予定の図書館は、フィレンツェ国立中央図書館、ナポリ大学図書館、パドヴァ大学図書館等の6館のようです。
米国の議会図書館(LC)、国立医学図書館(NLM)、国立農学図書館(NAL)の3つの国立図書館等により実施されていた、目録規則RDA(Resource Description and Access)の導入テストについて、RDAテスト調整委員会による報告・勧告(Report and Recommendations)の全文が、LCのサイトに掲載されています。2011年5月9日に作成され、6月20日付けで公開されたようです。
米国・アイオワ大学図書館が、南北戦争期に書かれた日記資料をクラウドソーシングでテキスト化する“Civil War Diaries Transcription Project”というプロジェクトを実施しているようです。2011年6月14日付けのChronicle of Higher Educationによると、このプロジェクトは、デジタル化された同大学文書館所蔵の3,000ページ以上の日記資料をテキストにおこす作業について、広く利用者の協力を得て行おうというもののようです。記事では、同大学の特殊コレクション担当のGreg Prickman氏のコメントとして、「クラウドソーシングの背景にあるのは、少しだけでも手伝ってくれる人がたくさんいれば、作業を大いにすすめられるという考えだ」との言葉を紹介しています。