2011年6月21日に、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、ナイトレートフィルム保存センター(Nitrate Film Preservation Centre)をオープンしたようです。ナイトレートフィルムとは、1950年代頃まで使われていた強い可燃性をもつ映画フィルム等を指すようです。この保存センターには、フィルム保存のための最新設備が導入されており、1912年以降のフィルム5,575点、写真のネガ約60万点が収蔵されるようです。また、LACのFlickrページでは、保存センターの写真が公開されています。
欧州における多分野の灰色文献を収録したリポジトリ“OpenGrey”が立ち上がったそうです。OpenGreyの収録対象は、自然科学、社会科学、人文科学、生物医学、経済学、工学などの分野における、会議録、学位論文、レポートといった灰色文献だそうです。2011年6月22日現在、14のパートナー機関から提供された690,211件のメタデータが収録されており、そのうち253件は電子化されたフルテキストが提供されているようです。フルテキストが提供されてない文献については詳細情報画面の“Get a copy”に示された各所蔵組織へドキュメントデリバリーを依頼できるようです。ヘルプによると、検索エンジンはフランスの“Exalead”を使用しているようで、多様な検索オプションが提供されています。
英国の王立化学協会(The Royal Society of Chemistry:RSC)が、図書館写真コンペ“RSC Publishing Catalogue 2012 competition”を開催しています。RSCの出版目録などで使用する写真を募集しているそうで、2011年のテーマは「図書館のなかの科学」(“Science in the Library”)とのことです。応募締切は2011年6月24日までだそうです。
ドイツのベルリン国立図書館(Staatsbibliothek zu Berlin)が、オーストリア国立図書館とポーランド国立図書館それぞれとの間で協力協定を結んだようです。2011年6月9日に結ばれたオーストリア国立図書館との協定内容は、職員の人事交流による研修をメインとしたもので、6月21日に結ばれたポーランド国立図書館との協定内容は、コレクションのデジタル化やそれぞれの言語の書誌情報の維持・共有等を目的としているようです。
2011年5月9日、イタリアの「記憶の日」(“Giorno della memoria”)の式典において、「忘れないためのアーカイブネット」(“Rete degli archivi per non dimenticare”)というポータルサイトが公開されたようです。これは、同国のアーカイブズ機関の協力の下、ナショナルアーカイブズシステム(Sistema Archivistico Nazionale)内に作成されたポータルサイトで、第2次世界大戦以降、イタリアで生じたマフィアの暗殺事件やテロリズムに関する資料を提供するもののようです。
2011年6月15日に、イランの文化イスラム指導省(Ministry of Culture and Islamic Guidance)が、同国で初となる電子図書館を開設したようです。電子図書館では、800点以上のペルシア語図書や3,475点の外国語図書のほかに、19,000点のペルシア語の雑誌記事や760点以上の博士論文等が利用できるようです。