米国のOCLCの研究部門OCLC Researchが“Rapid Capture: Faster Throughput in Digitization of Special Collections”と題したレポートを公開しました。このレポートは非図書資料のデジタル化の簡素化・合理化をテーマにしており、参考となる事例を9件紹介しています。
2011年4月27日に、スペインのマドリードほか同国内の各地で、今回で6回目となる「本の夜」(La Noche de los Libros)というブックイベントが開催されたようです。これは4月23日の「世界図書・著作権の日」に関連した催しで、市民に本や読書に親しんでもらうためのイベントのようです。この「本の夜」の当日は、書店では本が10%引きで提供されたり、公共図書館では読み聞かせ等のイベントが行われたり、あるいは作家によるサインイベント等も開催されたようです。また、当日本を購入したレシートを持っていけば、イベントに参加しているバルやレストランでは食事代金を25%引きにするサービス等もあったようです。
欧州図書館(European Library)が「歴史を通じた旅」(Travelling Through History)と題する新たなオンライン展示を公開したようです。2011年5月4日付けの欧州図書館のプレスリリースによると、公開されたオンライン展示は、オーストリア国立図書館やインスブルック大学図書館等の欧州の13の国立・大学図書館が所蔵するコレクション500タイトル以上を提供するものとのことです。公開されているコレクションは、“Europeana Travel”がデジタル化したもので、時間的には12世紀から近代まで、地理的にはインド、日本、中央アフリカ、南太平洋等に関する旅行や観光をテーマとしたものが収録されているとのことです。
米国コロラド州立図書館の調査部門ライブラリー・リサーチ・サービス(Library Research Service; LRS)が2010年春に調査した、米国の公共図書館におけるウェブ技術の活用状況のレポートが公開されています。2008年の同様の調査に続くもので、689館のウェブサイトを調査し、ブログ、RSS、Eメール・チャットレファレンス、ソーシャルメディア等の活用状況についてまとめられています。例えばソーシャルメディアのFacebookの利用については、全体での活用率は32%であるもののサービス対象が50万人以上の図書館では80%であるなど、図書館の規模による分析も行われています。
2011年4月25日、資料テキスト化プロジェクト“Text Creation Partnership (TCP)”が、18世紀に英国で刊行された資料の全文データベース“Eighteenth Century Collections Online (ECCO)”収録図書のうち、テキスト化が完了した2,331冊を一般公開すると発表しました。公開用ウェブサイトを準備中のため当面は要望に応じてメールでファイル(プレーンテキスト版、SGML/XML版)を送るようにするそうです。TCPは米ミシガン大学、英オックスフォード大学、出版社等による合同プロジェクトで、ECCOの他に“Early English Books Online (EEBO)”や“Evans Early American Imprint”といったデータベースもテキスト化の対象にしており、2020年までにこれら全てを無料で公開する予定とのことです。
2011年5月1日から7日までは、ニュージーランド・アーカイブズ・記録管理協会(Archives and Records Association of New Zealand)の定める、「記録・アーカイブズ週間2011」(Records and Archives Week 2011)のようです。2011年は “From the Hangi pit to the Weetbix kid: Recording the history of food in New Zealand”と題して「食べ物」をテーマに各種のイベントが開催されているようです。このうちの一つとして、ニュージーランド国立図書館では、同館の所蔵している「食べ物」に関連した写真資料をFlickrで公開しているようです。