2011年5月12日に、ポーランド・ワルシャワにあるポーランド国立博物館が、自館のデジタル化資料を提供する“Digital National Museum in Warsaw”(Cyfrowe Muzeum Narodowe w Warszawie)を公開したようです。一部の資料については3D画像で提供されているようです。
2011年5月13日付けの北米研究図書館センター(CRL)のニュースによると、Technical Reports and Archive Image Libary(TRAIL)が、米国連邦政府のテクニカルリポート2万点以上をデジタル化公開したとのことです。デジタル化された資料には、1946年から1974年まで、原子力科学技術の平和利用に携わった米国原子力委員会(Atomic Energy Commission:AEC)発行の資料も含まれているとのことで、CRLは、これらの資料の多くが日本で原子力災害が起こった今、価値のあるものであると述べているようです。
2011年5月16日にスペイン文化省(Ministerio de Cultura)は、同省の運営している“Hispana”の収録件数が300万件を突破したと発表したようです。“Hispana”はスペインの機関リポジトリや電子図書館のコンテンツを統合検索できるシステムで、“Hispana”には図書館や博物館、大学や自治州等の146の機関・団体が参加しているとのことです。
IFLA(国際図書館協会)の分類索引分科会が、2011年5月15日付けで、「全国書誌における主題アクセスのガイドライン」(Guidelines for Subject Access in National Bibliographies)の草案(draft)を、レビューのために公開しています。このガイドラインは、2009年に出された「デジタル時代の全国書誌」(National Bibliographies in the Digital Age: Guidance and New Directions)を補完するという位置づけのようです。
2011年5月16日、Elsevier社は“Apps for Library Idea Challenge”と題したアイディアコンテストを開始すると発表しました。同社の検索プラットフォーム“Sciverse”上で動作するアプリケーションのアイディアを募集するものです。5月13日から9月2日までエントリーが受け付けられています。参加資格は21歳以上であることのみだそうです。また、同社は現在“Apps for Science Challenge”と題したプログラミングコンテストも開催中です。
デンマークの科学技術イノベーション省(Danish Agency for Science, Technology and Innovation)とデンマーク電子研究図書館(Danmarks Elektroniske Fag- og Forskningsbibliotek)が、“Access to Research and Technical Information in Denmark”と題したレポートを刊行しています。レポートは、デンマークの研究ベースの中小企業における、科学・技術情報のニーズとその活用について調査したもののようです。調査の結果、中小企業が持つイノベーションと最新の研究成果へのアクセスとの間には密接な関係が認められるとして、現状では中小企業が研究文献や規格等の科学・技術情報へアクセスすることは難しいこと、その情報入手の遅れが企業のコスト増加や開発の遅れにつながること等が明らかになったとのことです。また、レポートは、文献や特許情報、法情報や規格、市場情報等に対して、より簡単により早く、そしてより安価にアクセスしたいという、中小企業のニーズがあると指摘しているようです。
Access to Research and Technical Information in Denmark
英国図書館(BL)で、2011年5月20日からSF小説をテーマにした展示“Out of this World: Science Fiction but not as you know it”が開催されるそうです。BLが所蔵している手稿、図書、雑誌、ファン雑誌、ラジオ放送、著者インタビューなどを展示し、メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』など一般にはSFとして考えられてないような作品も紹介したいとのことです。英Guardian紙のサイトでは、一部の展示資料の写真が紹介されています。