アーカイブ - 2011年 5月

5月 23日

Google、新聞アーカイブズデジタル化プロジェクトを中止へ

Googleが2006年9月から開始した新聞アーカイブズのデジタル化プロジェクトを中止するようです。各紙の報道によると、Googleは同プロジェクトに協力している各新聞社に対して、これ以上の新聞のデジタル化等を行わなわず、今後はGoogle One Passといった別のプロジェクトに注力すると通知したとのことです。

Google abandons master-plan to archive the world's newspapers (Boston Phenix 2011/5/19付けの記事)
http://thephoenix.com/BLOGS/phlog/archive/2011/05/19/google-abandons-master-plan-to-archive-the-world-s-newspapers.aspx

So Long and Goodbye! Google Is Ending Newspaper Digitization Project (INFOdocket 2011/5/20付けの記事)
http://infodocket.com/2011/05/20/so-long-google-is-ending-its-newspaper-digitization-project/

オライリー・ジャパン、販売する電子書籍のデジタル著作権管理(DRM)をフリーに

2011年5月19日に、オライリー・ジャパンが、2011年5月より、同社の販売する電子書籍のデジタル著作権管理(DRM)をフリーにすると発表しています。これにより、これまで禁止されていた印刷、テキストのコピー、注釈やしおりの追加等が自由に行えるようになるとのことです。

オライリー・ジャパンのEbookがDRM Freeになります (O'Reilly 2011/5/19付けのお知らせ)
http://www.oreilly.co.jp/editors/archives/2011/05/ann-ebook-drm-free.html

オライリー、自社電子書籍のDRMフリー化を宣言 (eBook USER 2011/5/20付けのニュース)
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1105/20/news042.html

5月 20日

紙媒体の雑誌の保管状況のデータベース“Print Archives Preservation Registry”が設立へ

北米の研究図書館・大学図書館のコンソーシアムである研究図書館センター(CRL)が、カリフォルニア電子図書館(California Digital Library)と共同で、紙媒体の雑誌の保管状況のデータベース“Print Archives Preservation Registry”(PAPR)を設立するとのことです。PAPRは、世界規模での、紙媒体の雑誌のアーカイビングの取組み等についての情報のデータベースで、それぞれの取組みについて、保有期間、設備・環境、デジタルリポジトリの利用の可否等の特徴を調べることができるものとのことです。2012年前半から利用開始が予定されているようです。

Print Archives Preservation Registry
http://www.crl.edu/archiving-preservation/print-archives/papr

英国知的財産局(UK-IPO)、大学向けに知的財産マネジメントガイドを公開

2011年5月19日に英国知的財産局(UK-IPO)が、“Intellectual Asset Management for Universities”と題するレポートを公開しました。大学関係者向けのこのレポートでは、大学が自組織の生み出した知的財産を効果的に活用する方法について解説されているようです。

Intellectual Asset Management for Universities
http://www.ipo.gov.uk/ipasset-management.pdf

フランスで電子書籍の再販制を定める法律が成立

フランスで電子書籍の再販制を規定する法案が2011年5月17日に上院を通過し、法律として成立したとのことです。フランス国外の出版社による電子書籍も対象となるとのことです。

仏議会で電子書籍再販制法が成立、他の欧州諸国と対立の懸念(hon.jp 2011/5/20付けの記事)
http://hon.jp/news/1.0/0/2396/

E-book price-fixing law passed in France(bookseller.com 2011/5/18付けの記事)
http://www.thebookseller.com/news/e-book-price-fixing-law-passed-france.html

Proposition de loi relative au prix du livre numérique(法案に関する情報)(フランス上院のサイト)
http://www.senat.fr/dossier-legislatif/ppl09-695.html

Prix du livre numérique: feu vert(Le Figaro 2011/5/18付けの記事)

Googleブックス、16-17世紀に出版された一部の書籍をフルカラーで公開

2011年5月17日にGoogleは、Googleブックスでデジタル化した16-17世紀の書籍の一部について、Googleブックスでフルカラーで公開したと発表しています。記事では、フルカラーで提供されている書籍(例えばフランス・リヨン市立図書館所蔵のノストラダムスの預言書や、ガリレオ・ガリレイの『天文対話』等)へのリンクが掲載されています。なお、5月17日のGoogleブックスの公式ブログの記事によると、Googleブックスはこれまでに16-17世紀の図書約15万冊のスキャニングが終了しているとのことです。

Books from 16th and 17th centuries now in full-color view (Inside Google Books 2011/5/17付けの記事)
http://booksearch.blogspot.com/2011/05/books-from-16th-and-17th-centuries-now.html

オランダ王立図書館、2010年の年報を公開

オランダ王立図書館(KB)が2010年の年報を公開しています。

Jaarverslag Koninklijke Bibliotheek 2010
http://www.kb.nl/bst/jaar/kb2010/index.html

Jaarverslag 2010 (KB 2011/5/19付けのニュース)
http://www.kb.nl/nieuws/2011/jaarverslag2010.html

※2011-07-21追記
(英語版)
http://www.kb.nl/bst/jaar/kb2010/eng/kbannualreport2010.pdf

京都府図書館等連絡協議会、福島県内の公立図書館等へ児童書・一般書約10,000冊を寄贈

2011年5月20日に京都府図書館等連絡協議会は、東日本大震災で被害を受けた福島県内の公立図書館等を支援するため、同協議会加盟の図書館(室)から児童書・一般書約10,000冊を寄贈すると発表しています。

福島県内図書館への図書の寄贈について (京都府図書館等連絡協議会 2011/5/20付けの情報)
http://www.library.pref.kyoto.jp/renkyo/koho.pdf

京都府図書館等連絡協議会
http://www.library.pref.kyoto.jp/renkyo/renkyo.html

大学のあちこちに「図書館」を 米国ドレクセル大学図書館の“Library Learning Terrace”という試み

米国ペンシルバニア州のドレクセル大学図書館は、2011年5月、学内に“Library Learning Terrace”というスペースを開設する予定だそうです。これは、レジデンスホール(学生寮)の中に設置されたスペースで、個人学習に加え、テーブルやパーティションを組み合わせてグループ作業もできるようになっているそうです。この試みは、大学のあちこちに「図書館」を埋め込んでいくための第一歩とのことで、将来的にはこういった場所を増やして、2010年秋にスタートした“Personal Librarian Program”(新入生に対して担当の図書館員が1名割り当てられる)と組み合わせていく可能性についても述べられています。同図書館のウェブサイトでは、Library Learning Terraceのコンセプト、イメージ写真、図面、什器などを紹介するプレゼンテーション動画が公開されています。

Library Learning Terrace (ドレクセル大学図書館)
http://www.library.drexel.edu/about/learning-terrace

The Personal Librarian Program (ドレクセル大学図書館)
http://www.library.drexel.edu/about/programs

公的資金に基づく研究のOA義務化、国立図書館等への科学・技術研究支援等の役割を明記した「科学・技術・イノベーション法」が可決、成立へ(スペイン)

2011年5月12日に、スペイン下院において「科学・技術・イノベーション法」(Ley de la Ciencia, la Tecnología y la Innovación)が賛成多数で可決したようです。(上院は5月4日に通過。)スペイン科学・イノベーション省の説明によると、この法律は、民間企業におけるイノベーション活動の促進、若手研究者の安定した雇用の整備等を目的としたもののようです。また、国家イノベーション機構(Agencia Estatal de Investigación)の創設や、公的資金を基に行われた研究成果はOAとして利活用すること等も条文には盛り込まれているようです。また、スペイン文化省の5月14日付けのプレスリリースによると、この法律によってスペイン文化遺産機構やスペイン国立図書館のほか、18の博物館と9つの文書館が、科学・技術研究の支援を行う「遂行機関」(agentes de ejecución)として登録されるとのことです。それらの「遂行機関」は、科学活動の促進を目的とした予算に基づく調査プロジェクトへの参加等が可能となり、また、「公共のための科学コミュニケーション」活動も担うこととなったようです。

国立国会図書館、「東日本大震災被災県の写真集リスト」を公開

国立国会図書館(NDL)は「東日本大震災被災県の写真集リスト」を公開しました。これは、東日本大震災で地震や津波などの被害を受けた青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県の震災以前の風景、街並みなどの写真を収録した資料のリストです。

東日本大震災被災県の写真集リスト(リサーチ・ナビ)
http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-462.php

Kindleの電子書籍の販売冊数、Amazon.comでの紙媒体の書籍全体の総数を超える

2011年5月19日、米国のAmazon.comが、Kindleの電子書籍の販売冊数が、同社のハードカバーとペーパーバックを合わせた紙媒体の書籍全体を超えたと発表しました。Kindleの電子書籍は、2010年7月にハードカバーの、2011年1月にペーパーバックの販売冊数を超えていました。2011年4月1日以降、Kindleの電子書籍の販売冊数は紙媒体書籍と比べて1.05倍に相当しているそうです。また、英国のAmazon.co.ukでも、Kindleの電子書籍は(販売冊数が増加している)ハードカバー書籍よりも売れているとのことです。

Amazon.com Now Selling More Kindle Books Than Print Books (2011/5/19付けAmazon.comのプレスリリース)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1565581&highlight=

電子書籍、驚くべき急成長―AmazonのKindle eブック、紙版の売上冊数を超える(TechCrunch JAPAN 2011/5/20付け記事)

【イベント】次世代電子出版とWeb表現技術フォーラム(5/30・東京、6/1・京都)

「次世代Webブラウザのテキストレイアウトに関する検討会」が主催する「次世代電子出版とWeb表現技術フォーラム」が2011年5月30日に東京で、6月1日に京都で開催されるそうです。どちらも入場は無料です。

次世代電子出版とWeb 表現技術フォーラム in 東京(2011/5/30開催)
http://www.w3.org/Style/Japan-2011/Tokyo.htm

次世代電子出版とWeb表現技術フォーラム in 京都(2011/6/1開催)
http://www.w3.org/Style/Japan-2011/kyoto_ja.htm

OCLC、WorldCat Localにリンクリゾルバやオートサジェストなどの新機能を追加

2011年5月18日、OCLCがディスカバリ・インタフェース“WorldCat Local”にいくつかの新機能を付け加えたと発表しました。発表によると、リンクリゾルバ機能(外部からのOpenURLリクエストをWorldCatナレッジベースを用いて処理)、ローカル書誌IDなどの導入館ローカルデータを表示する機能(将来的にはそれらによる検索も可能になるとのこと)、コースリザーブ機能、“Top 5”機能(検索結果ページの上部に5件だけWorldCatの検索結果を表示)、未所蔵資料に対して所蔵する別の版を提示する機能、ポルトガル語インタフェース、検索語のオートサジェスト機能、が追加されたようです。また、WorldCat Blogの記事によると、同様のオートサジェスト機能はWorldCatにも追加されたそうです。

WorldCat Local adds inbound link resolution, visibility of local data, course reserves and more (OCLC 2011/5/18付け発表)
http://www.oclc.org/news/announcements/2011/announcement38.htm

神奈川大学日本常民文化研究所がレポート「長野県北部(栄村)震災における史料保全活動について」を公開

神奈川大学日本常民文化研究所が、2011年5月10日付けで、「長野県北部(栄村)震災における史料保全活動について」と題するレポートを公開しています。これは、同研究所の客員研究員である白水智氏による、長野県北部(栄村)震災における資料救出活動についての報告とのことです。

長野県栄村震災における史料保全活動レポート
http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/topics/data/1305633758/file-1.pdf

長野県栄村震災における史料保全活動レポート(神奈川大学日本常民文化研究所 2011/5/17付けの記事)
http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/cgi-bin/system/topics/index.cgi?c=zoom&pk=1305633758

5月 19日

ユネスコ、世界遺産関連のデジタル資料を閲覧できる“World Heritage Memory Net”を開設

2011年4月29日にユネスコが“World Heritage Memory Net”を公開したと発表しています。このウェブサイトは、世界151カ国911件の世界遺産に関連するデジタル資料(写真・動画・オーディオクリップ・文書等)を提供するものとのことです。

World Heritage Memory Net
http://whmnet.org/

World Heritage Memory Net Launched (UNESCO World Heritage Centre 2011/4/29付けのニュース)
http://whc.unesco.org/en/news/740

米国の研究図書館では機関リポジトリのコンテンツをどのように保存しているか?(文献紹介)

“D-Lib Magazine”の2011年5・6月号に、ユアン・リー(Yuan Li)氏とミーガン・バナッハ(Meghan Banach)氏による“Institutional Repositories and Digital Preservation: Assessing Current Practices at Research Libraries”という論文が掲載されています。著者らは2010年、北米研究図書館協会(ARL)加盟館のうち機関リポジトリを運用している72館を対象として、機関リポジトリにおける電子情報保存のポリシーや戦略、コンテンツを保存する権利、コンテンツの質、持続可能性といった点についてアンケート調査を行ったそうです。論文では、回答館の51.5%が機関リポジトリの保存ポリシーを定めている、65.5%が機関リポジトリ外部の保存サービスを使用している、などの結果が紹介されています。

Institutional Repositories and Digital Preservation: Assessing Current Practices at Research Libraries (D-Lib Magazine)
http://dx.doi.org/10.1045/may2011-yuanli

参考:

国立国会図書館と文化庁が「我が国の貴重な資料の次世代への確実な継承に関する協定」を締結

国立国会図書館と文化庁は、2011年5月18日に「我が国の貴重な資料の次世代への確実な継承に関する協定」を結び、歴史的・文化的価値のある作品や資料等の適切な収集・保存及び活用等について、一層緊密な連携・協力を行っていくこととしました。当面の具体的な連携・協力分野における国立国会図書館の取組みは、次のようなものです。
(1)テレビ・ラジオ番組の脚本・台本について、保存方法の調査研究、デジタルアーカイブの構築による保存等を行う。
(2)音楽関係資料(過去に我が国で出版された楽譜等)について、文化庁が実施する音楽資料の所在データベースの作成に協力し、全国各地に散在する音楽資料を統一して検索するしくみを整備する。
(3)マンガ、アニメーション、ゲーム等について、書誌情報の提供、情報システムの連携等を行う。

国立国会図書館と文化庁との協定について~我が国の貴重な資料の次世代への確実な継承~(国立国会図書館 2011/5/18付け報道発表)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2011/__icsFiles/afieldfile/2011/05/17/pr20110518.pdf

国立国会図書館と文化庁との協定について~我が国の貴重な資料の次世代への確実な継承~(文化庁 2011/5/18付け報道発表)

神奈川大学、「被災資料救出保全プロジェクト 気仙沼大島漁協資料救出活動」を開始

2011年5月13日、神奈川大学が「被災資料救出保全プロジェクト 気仙沼大島漁協資料救出活動」を開始しました。宮城県気仙沼市にある大島漁業協同組合の被災資料の救出作業を、同大学の日本常民文化研究所と歴史民俗資料学研究科が共同で行うものです。事前調査の結果、同組合が所蔵する明治~現代の紙資料が大量の海水と汚泥をかぶっていることが判明したため、水分・汚れの除去、防黴の消毒などの作業を行うとのことです。

神奈川大学の研究所・大学院による「被災資料救出プロジェクト」始まる(大学プレスセンター 2011/5/19付けニュース)
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=2945

神奈川大学日本常民文化研究所
http://jominken.kanagawa-u.ac.jp/

NII、「TRCMARCの流用による試行登録作業結果」を公開

2011年5月19日、国立情報学研究所(NII)が「TRCMARCの流用による試行登録作業結果」を公開しました。この作業は、2009年に発表された「次世代目録所在情報サービスの在り方について(最終報告)」におけるNACSIS-CAT外に存在する書誌データの活用という提言に基づき、2010年1月~3月に試行されていた作業で、丸善新刊案内に掲載された和図書についてNIIがTRCMARCを流用してNACSIS-CATに書誌を作成していたという内容のものです。コスト・方式・品質を検討した結果、同方式による事前書誌登録は行わないことになったとのことです。

<事前登録書誌>TRCMARCの流用による試行登録作業結果について(NII 2011/05/19付けニュース)
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2011/05/trcmarc.html

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