アーカイブ - 2011年 3月

3月 30日

第1章 第1節 デジタルアーカイブ整備の近年の動向 / 笠羽 晴夫

 

 今回の調査と報告は,わが国この分野全般に関するものとして,『デジタルアーカイブ白書2005』1) 以来である。ゆるやかに変化・進展する分野については,毎年の調査がかならず必要ということではないにしても,一定のサイクルで定点観測がなされていくことは,それを推進し,サービスする側にとっても,またその恩恵を受ける側にとっても意味があることである。

新潟県立図書館、被災地に対し「復旧復興関連文献の送信提供サービス」を開始

新潟県立図書館は、東北地方太平洋沖地震による被災地域の住民を対象にした「復旧復興関連文献の送信提供サービス」の開始を発表しています。中越地震・中越沖地震の震災復旧・復興に関する図書・文献を紹介するとともに、ファクシミリ、Eメールにより提供するものとのことです。
・期間:2011年4月30日まで
・対象地域:青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県、
・紹介資料:中越地震・中越沖地震の震災復旧・復興に関する文献(※文献リストは近日中に公開)
・送付手段:ファクシミリ、緊急性が高い又は他に通信手段がない場合はEメール

「復旧復興関連文献の送信提供サービス」の開始について(新潟県立図書館 2011/3/30付けのお知らせ)
http://www.pref-lib.niigata.niigata.jp/news/sinsaisienkatudo.html

報告書

調査研究報告書(PDF)

・調査研究報告書(HTML)は下記のリンクから。

報告書は2章からなっています。

第1章 文化・学術機関におけるデジタルアーカイブ整備の現状と課題

第2章 デジタルアーカイブ等の提供・運営状況調査結果

英国王立協会が各国の科学論文数等を分析、中国等新興国の伸張が明らかに

2011年3月28日に英国王立協会(Royal Society)が“Knowledge, Networks and Nations: Global scientific collaboration in the 21st century”と題するレポートを公開しています。これは、エルゼビア社の協力の下Scopusを用いて各国の科学論文数等を分析することで、世界の科学研究の動向を調査したもののようです。これにより、米国や西欧、日本がけん引してきた科学研究の世界において、中国やブラジル、インド等の新興国が伸張していることが明らかになったとのことです。レポートでは、この結果を基に、気候変動等の現代のグローバルな課題に対応するために、国際的な科学研究の協同の重要性を唱えているようです。

Knowledge, Networks and Nations: Global scientific collaboration in the 21st century
http://royalsociety.org/uploadedFiles/Royal_Society_Content/Influencing_Policy/Reports/2011-03-28-Knowledge-networks-nations.pdf

孤児作品等著作物の権利関係の明確化とその情報提供を目指した、欧州の国立図書館等のプロジェクト“ARROW”

欧州委員会(EC)の“eContentplus”というプログラムの下で進められていたプロジェクト“ARROW”(Accessible Registries of Rights Information and Orphan Works towards Europeana)が、2011年3月10日に開催されたカンファレンスでこれまでの成果報告を行っています。“ARROW”は、欧州デジタル図書館“Europeana”の関連プロジェクトとして、欧州の国立図書館や出版者等のコンソーシアムを中心に進められたもので、孤児作品(orphan works)や絶版書を含めてあらゆる著作物の権利者や権利関係を明らかにし、そのための情報を提供するプロジェクトとのことです。3月11日には“ARROW”は、このカンファレンスの資料と、同プロジェクトのビジネスモデルを説明した文書“ARROW Business Model”を公開しています。今後同プロジェクトは“ARROW+”として、IFRRO(International Federation of Reproduction Rights Organisations)が引き継いでいくことになるようです。

Internet Archiveのウェブアーカイブで、東北地方太平洋沖地震関連のサイトを収集したページが公開

Internet Archiveによるウェブアーカイブサービス“ARCHIVE-IT”において、日本の東北地方太平洋沖地震に関連するウェブサイトを収集した“COLLECTION: Japan Earthquake”のページが公開されています。バージニア工科大学が中心となり、米国議会図書館や日本の国立国会図書館も協力をしているものです。

COLLECTION: Japan Earthquake
http://www.archive-it.org/public/collection.html?id=2438

ARCHIVE-IT
http://www.archive-it.org/index.html

参考:
CA1733 - 動向レビュー:ウェブアーカイブの課題と海外の取組み / 中島美奈
http://current.ndl.go.jp/ca1733

大阪府、「読書と図書館利用に関するアンケート」の結果を公表

大阪府が、2011年2月に実施した「読書と図書館利用に関するアンケート」の調査結果を公表しています。実施期間は2月10日から2月20日までで、回答者数は1371名とのことです。分析結果の概要は、「図書館、インターネットの利用頻度、読書習慣と図書館に期待する役割との関係」、「図書館の遠隔利用サービスと近隣図書館非利用者の非利用理由」、「インターネットで調べものをした際の不便に感じた頻度と図書館サービスの利用頻度」、「子どもの読書促進と親の読書習慣」、そして「子どもに対する読み聞かせや読書奨励のための活性化方策と公共図書館に対する期待」の5つに分けて記されているようです。分析結果では以下のような内容が記載されています。
・図書館の利用頻度が高くなるほど「新刊書の充実」などを期待する割合が高くなっている。一方、低くなるほど「本の宅配サービスなど、物流面での利便性向上」などの割合が高い。
・子どもの頃に図書館を利用していた頻度が高い回答者ほど、子どもへの絵本の読み聞かせや読書奨励の頻度が高い傾向がみられる。
・読書活性化のための公共図書館への期待について、子どもへの読み聞かせや読書奨励の頻度による特徴的な回答傾向はみられない。

大阪府クイック・リサーチ“おおさかQネット” (大阪府のウェブサイト)

イスラエル国立図書館、2億ドルをかけて新館建設や資料デジタル化を実施へ

イスラエル国立図書館が、2億ドルをかけてリニューアルプロジェクトを開始すると発表しています。計画には、新館を建設することや、所蔵資料をデジタル化しオンラインで提供することが含まれているとのことです。

Official launch of The National Library renewal(イスラエル国立図書館 2011/3/27付けのニュースリリース)
http://www.nli-renewal.org.il/en/node/208/631

$200 million renewal project launched at Nat'l Library(Jerusalem Post 2011/3/28付けの記事)
http://www.jpost.com/NationalNews/Article.aspx?id=214091

京都府立図書館、新着雑誌記事速報のページを公開

2011年3月29日に、京都府立図書館が、同館で現在受入れを行っている雑誌の一部(2011年1月現在、合計378タイトル)の新着雑誌記事索引を見ることができる「京都府立図書館新着雑誌記事速報」のページを公開したようです。

京都府立図書館新着雑誌記事速報
http://www.library.pref.kyoto.jp/magazine/00_main.html

京都府立図書館新着雑誌記事速報の概要 (京都府立図書館のウェブサイト)
http://www.library.pref.kyoto.jp/magazine/magazine.html

参考:
岐阜県図書館、新着雑誌記事速報(テスト版)のページを作成・公開
http://current.ndl.go.jp/node/17745

岩波書店と講談社が原子力関連の雑誌掲載論文や図書の一部を無料公開

東北地方太平洋沖地震の支援のため、岩波書店と講談社が、原子力関連の雑誌掲載論文や図書の一部を、著者の了解を得て各社のウェブサイトで無料公開しています。岩波書店からは、当面の間、『世界』2011年1月号の特集「原子力復興という危険な夢」のうち以下の3論文を、
・マイケル・シュナイダー/田窪雅文訳「原子力のたそがれ──米・仏・独のエネルギー政策分析から浮かび上がる再生可能エネルギーの優位性」
・明石昇二郎「原発輸出──これだけのリスク」
・葉上太郎「原発頼みは一炊の夢か──福島県双葉町が陥った財政難」
そして、『科学』からは、次の2論文を、
・青山道夫・大原利眞・小村和久「動燃東海事故による放射性セシウムの関東平野への広がり」(1999年1月号)
・石橋克彦「原発震災──破滅を避けるために」(1997年10月号)
それぞれPDFファイルで公開しています。
また、講談社のブルーバックス出版部が、『日本の原子力施設全データ』(北村行孝・三島勇著 講談社ブルーバックス2001年刊)の一部を公開しています。

『日本の原子力施設全データ』(北村行孝・三島勇著 講談社ブルーバックス2001年刊)一部公開のお知らせ (講談社BOOK倶楽部のウェブサイト)

3月 29日

エルゼビア社、東北地方太平洋沖地震で被災した研究者向けの支援内容を発表

2011年3月29日にエルゼビア社が東北地方太平洋沖地震で被災した研究者向けの支援内容を公表しています。その内容は、すでに2011年3月16日にカレントアウェアネス-Rで「東京大学附属図書館、被災した大学の研究者等に対し電子ジャーナル等のアクセスを提供」としてご紹介した内容のほかに、3月18日に京都大学図書館機構が発表した「東北地方太平洋沖地震で被災された大学の研究者・医療従事者への電子ジャーナル等の提供について」における電子ジャーナルのフルテキスト等の無料公開、米国国立医学図書館(NLM)等による“Emergency Access Initiative”への協力等とのことです。

エルゼビア、東北地方太平洋沖地震で被災した研究者向けの支援内容を公表
― 研究開発環境の維持と復興支援に向けて ―(エルゼビア・ジャパン 2011/3/29付けのプレスリリース)
http://japan.elsevier.com/news/newsreleases/PressRelease_eai_20110329_jpn.pdf

エルゼビア、東北地方太平洋沖地震で被災した研究者向けの支援内容を公表 (エルゼビア・ジャパン 2011/3/29付けのニュース)
http://japan.elsevier.com/news/newsreleases/20110329.html

日本図書館協会、「東日本大震災について」のページを開設

日本図書館協会が、2011年3月28日に、「東日本大震災について」のページを開設しています。『図書館雑誌』の震災関連記事等についての「震災関連文献一覧」も掲載されています。

東日本大震災について(日本図書館協会)
http://www.jla.or.jp/earthquake/index.html

参考:
日本図書館協会、被災者支援のための公衆送信権の時限的制限について権利者団体へ協力を依頼
http://current.ndl.go.jp/node/17856

東北大学附属図書館、附属図書館本館の被災状況と復旧状況の写真を公開

東北大学附属図書館は、ウェブサイトの2011年3月29日付けの「図書館サービス復旧情報」で、東北地方太平洋沖地震による附属図書館本館の被災状況と復旧状況の写真を公開しています。

図書館サービス復旧情報[3/29](東北大学附属図書館 2011/3/29付けの情報)
http://tul.library.tohoku.ac.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=260

被災状況の写真(2011/3/14付け)
http://tul.library.tohoku.ac.jp/pub/jishin/restart20110314.pdf

カナダ国立図書館・文書館(LAC)、市民に対して資料デジタル化作業への協力を呼び掛け

2011年3月25日付けのカナダ国立図書館・文書館(LAC)のニュースで、同館が市民に対して資料デジタル化の作業への協力を呼び掛けています。この市民参加型の資料デジタル化プロジェクトでは、同館が三脚やデジタルカメラ等の機材やスペースを提供したりするようです。協力の呼び掛けを行った理由について同館は、オリジナル資料が利用によって受けるダメージから守るためであり、デジタルコンテンツの数を増やすため等と説明しているようです。

LAC's New Digitization Project - By the Public, for the Public (Library and Archives Canada 2011/3/25付けのニュース)
http://www.collectionscanada.gc.ca/whats-new/013-513-e.html

※修正(2011-06-23)
タイトル及び本文の「カナダ国立図書館・公文書館」を「カナダ国立図書館・文書館」と修正しました。

三重県と四国4県の県立図書館、四国アイランドリーグplusと連携した合同企画展示を開催

四国アイランドリーグplusとリーグに所属する野球球団が所在する、三重県・愛媛県・香川県・高知県・徳島県の県立図書館では、2011年シーズン開幕にあわせて、合同企画展示「図書館からスタジアムへ行こう!!スタジアムから図書館へ行こう!!~四国アイランドリーグplus開幕!~」を開催するようです。5館では、この合同企画展示により、地元球団のファンを中心とした新たな図書館利用者の獲得につなげるとともに、図書館利用者を中心としたリーグの新たな観客の獲得につなげること、また、2011年から三重スリーアローズが同リーグに新たに加入することから、三重と四国四県それぞれの観光・文化の情報を提供し、観光などを通じた地域間交流を促進することを目指しているようです。なお、今回の合同企画展示は、プロスポーツのリーグ全体と連携した展示、そして、三重と四国4県の県立図書館が同じテーマで同時に行う展示としては、初めての取り組みとのことです。

三重・四国四県立図書館合同企画展示「図書館からスタジアムへ行こう!!スタジアムから図書館へ行こう!!~四国アイランドリーグplus開幕!~」開催のお知らせ (三重県立図書館 2011/3/24付けのお知らせ)
http://www.library.pref.mie.lg.jp/app/details/index.asp?cd=2011030345

米国国立医学図書館(NLM)、水損資料の修復方法等を解説したウェブサイトを公開

2011年3月21日に、米国国立医学図書館(NLM)が、水損資料の取り扱い等に関する“Emergency Preparedness and Response: How to Safely Stabilize Library Collections in the Event of a Water Emergency”というウェブサイトを公開したようです。このウェブサイトでは、図書や手稿資料、写真資料、マイクロフィルム等を水損から救うための方法について解説するとともに、建物の復旧や防災、健康へのリスク等に関する情報源へのリンクも提供されているようです。

Emergency Preparedness and Response: How to Safely Stabilize Library Collections in the Event of a Water Emergency.
http://www.nlm.nih.gov/hmd/preservation/index.html

3/29のカレントアウェアネス・ポータルのメンテナンス作業は終了しました。

2011年3月29日の午前10時から実施していた、カレントアウェアネス・ポータルのメンテナンス作業は終了いたしました。

国立公文書館高山館長が公文書等の管理に関する法律の施行を控え、声明を発表

国立公文書館の高山正也館長が、2011年4月1日の公文書等の管理に関する法律の施行を前に、同館のウェブサイトで声明を発表しています。声明では、公文書等の管理に関する法律の制定の経緯、同法の目的、そして国立公文書館の今後の役割等について述べられているようです。

公文書等の管理に関する法律が施行(平成23年4月1日)されます。(国立公文書館 2011/3/25付けのニュース)
http://www.archives.go.jp/news/110325_01.html

3月 28日

宮城県の東松島市図書館、震災による被害状況等の写真をホームページで公開

東北地方太平洋沖地震により大きな被害を受け現在も休館中の宮城県の東松島市図書館が、ホームページを更新し、被害状況などの写真を公開しています。被害状況とともに、避難所での絵本の試験設置の様子や読み聞かせの様子、児童書コーナーの設置の様子などの写真も掲載されています。

2011.3.11 東北北関東大震災(北日本大震災、東北地方太平洋沖地震)(東松島市図書館)
http://library.city.higashimatsushima.miyagi.jp/docshp/images/usr_doc/009.2011.3.11zisin/zisin.html

東松島市図書館トップページ
http://library.city.higashimatsushima.miyagi.jp/docshp/

「EPUB日本語拡張仕様策定」の成果報告会の資料が公開

日本電子出版協会(JEPA)の主催で2011年3月22日に開催された、「EPUB日本語拡張仕様策定」成果報告会の当日の映像や資料が公開されています。

EPUB03 成果報告会(epubcafe)
http://www.epubcafe.jp/egls/epubseminar3

JEPA、EPUB成果報告会~コミック、雑誌、教科書など実利用の可能性や課題(INTERNET Watch 2011/3/24付けの記事)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110324_434732.html

参考:
E1150 - 電子書籍フォーマットEPUB3のパブリックドラフトが公開
http://current.ndl.go.jp/e1150

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