アーカイブ - 2011年 3月 24日

トムソン・ロイター、被災地の研究者向けにWeb of Scienceを無償公開

トムソン・ロイターは、東北地方太平洋沖地震による被災地の研究者向けに、学術文献データベースWeb of Scienceの無償公開を実施すると発表しています。公開は、東京大学附属図書館及び情報基盤センター、京都大学付属図書館を通じて実施されるとのことです。

被災地への救済活動として、義援金とデータベースの無償開放を開始(トムソン・ロイター 2011/3/23付けのプレスリリース)
http://science.thomsonreuters.jp/press/release/2011/japan_csr/

『カレントアウェアネス』307号掲載

CA1742 - 動向レビュー:ライブラリー・グッズの可能性-ミュージアム、米・英の国立図書館の事例を通して / 渡辺由利子

 このところ、大学図書館を中心にライブラリー・グッズへの関心が高まっている(1)。図書館における広報活動へ関心が寄せられると同時に、広報の一手段としてのグッズも徐々に注目を集めるようになってきたということが一因として考えられる。しかしながら、米国及び英国を中心として、図書館内の店舗でのグッズ販売やオンライン・ショップへの展開など活発な動きが見られるのに対し、日本の図書館でのグッズ制作・販売は、比較にならないほど小規模にとどまっている。...

CA1741 - 動向レビュー:人文学研究と電子アーカイブ / 神崎正英

 14世紀英国の物語詩『農夫ピアズの夢』(“Piers Plowman”)には3つの稿と十指にあまる写本がある。各バージョンを合わせると60以上の基礎資料が存在し、手稿のページ数は1万にのぼる(1)。...

CA1740 - 動向レビュー:著者の名寄せと研究者識別子ORCID / 蔵川 圭

 学術研究成果の多くは論文として出版され公表される。論文は、すでに存在する論文を引用しながら、それが表す知識の体系を位置づける。そのような知識の体系を構成することに、誰が貢献したか、どのような組織が貢献したかがわかるように、内容とともに著者の名前や所属組織名が明記される。助成機関に対して謝辞を加えることも多い。ある研究者がどのくらい知識の体系化に貢献したかを測ってみたいとき、その研究者の論文を並べてみればよい。それがいわゆる業績リストである。著者本人の申告だけでなく、より客観性を帯びた形でリスト化されればより正確な評価が可能となるであろう。今では、論文や業績リストがWeb上に公開されるようになり、瞬時にそのような情報を得ることが可能となった。出版者の論文検索システム、機関リポジトリ、出版者や機関の研究者ディレクトリなどから直接、または大手の検索サービスを介して取得可能である。...

CA1738 - ニュージーランド国立図書館のデジタル文化遺産アーカイブプロジェクト / 岡本常将

 デジタル社会の進展により、これまでは紙で出版されていたものが、徐々に電子媒体にシフトしている。また、紙の資料のデジタル化も盛んに行われ、国立国会図書館でも現在、大規模なデジタル化作業が進行中である。...

CA1737 - 米国の図書館就職事情 / 田中あずさ

 米国図書館界では1990年代の終わりころから、2010年以降に起こるベビー・ブーマーの大量退職で、図書館界が人材不足に陥るのではないかと危惧されてきた(CA1583参照)。米国のベビー・ブーマーとは1946年から1964年に生まれた約7,800万人の人たちを指し(1)、彼らの多くは今後20年内に退職すると言われていたためである(2)。ところが、ベビー・ブーマーの最年長が65歳を迎えた2011年現在のところ、米国で図書館員が不足するとの「噂」は神話にとどまっているように思われる。...

CA1736 - Shibboleth認証で変わる学術情報アクセス / 野田英明, 吉田幸苗, 井上敏宏, 片岡真, 阿蘓品治夫

 現在、大学を始めとする教育・研究機関で提供される電子コンテンツの大半は、出版社などのベンダーと各機関との間でライセンス契約を結んでいるもので、その認証は、IPアドレスによって行われることが多い。しかし、米国情報標準化機構(NISO)のワーキンググループであるSERU(Shared Electronic Resource Understanding)(1)がガイドラインとして示したように、一般的に教育機関に所属する学生、教職員等のユーザは、キャンパス外からでもこうしたライセンスリソースへのアクセスが認められるようになってきている。これを技術的に実現するために、VPN(2)や、リバースプロキシ(3)などが用いられてきた。なかでもEZproxy(4)は、ユーザ側が特別なソフトウェアをインストールすることなく、ユーザID/パスワードによりアクセスできること、また電子コンテンツへのアクセスに特化しており、利用者コミュニティが充実していることなどから、図書館で広く使われてきた。...

CA1735 - 図書館員のIT知識とその向上-ITと向き合うために / 林 賢紀

 ITを活用したサービスや業務は図書館において欠かせないものとなっている。例えば、2010年には大学図書館、公共図書館共に80%以上がウェブでOPACを公開している(1) (2)。特に、公共図書館における蔵書検索や貸出予約等のサービスは、電子行政推進の一環(3)として2009年度において約68%と7割近くの地方自治体でオンライン化が進められている。このように、多くの図書館で業務の全般が電子化されている(4)。...

2011年の日本の“Library of the Year”の候補の推薦の募集開始

図書館総合展運営員会が主催、NPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)が企画・運営する“Library of the Year”の2011年の候補の推薦の募集が開始されています。募集期限は2011年5月10日とのことです。

Library of the Year 2011 候補推薦ページ
http://www.iri-net.org/loy/loy11recommend.html

参考:
2010年の日本の“Library of the Year”の大賞は「カーリル」に
http://current.ndl.go.jp/node/17174

フランス国立図書館(BNF)、デジタル化に伴う費用の寄付を資料単位で受付

フランス国立図書館(BNF)が、個人あるいは企業から資料のデジタル化に伴う費用の一部を資料単位で寄付してもらう“Adoptez un livre”という取組みを始めています。“Association des amis de la Bibliothèque nationale de France”(BNF友の会)のウェブサイトで、「女性」(Les femmes)、「19世紀のパノラマ」(Panorama du XIXème siècle)等、4つのテーマに分類された対象資料のリストが公開されています。デジタル化されたコンテンツはBNFの電子図書館Gallicaに掲載され、コンテンツの横には寄付者の名前が10年間表示されるとのことです。

Adoptez un livre(BNF 2011/3/21付けのプレスリリース)
http://www.bnf.fr/documents/cp_adoptez_livre.pdf

集英社、東北地方太平洋沖地震による配送の遅れへの対応として『週刊少年ジャンプ』をYahoo! JAPANで無料配信

集英社は、東北地方太平洋沖地震により同社の週刊誌『週刊少年ジャンプ』の配送が大幅に遅れていることへの対応として、2011年3月14日に発売された第15号をYahoo! JAPANのウェブサイトで無料配信する措置を行っています。配信は4月27日までの期間限定で、配信されるコンテンツは無料で提供されているビューワーで見ることができるとのことです。

週刊少年ジャンプ 特別無料配信について(Yahoo! JAPAN)
http://event.yahoo.co.jp/shonenjump/special/index.html

集英社とYahoo! JAPANが「週刊少年ジャンプ」最新号を電子書籍で無料公開、大震災による配送延滞に対応(hon.jp 2011/3/23付けの記事)
http://hon.jp/news/1.0/0/2233/

大阪市立図書館、同館の現状についてまとめた「大阪市立図書館のサービス展開~知識創造型図書館をめざして~」を公開

2011年3月23日に大阪市立図書館が、同館の現状についてまとめた「大阪市立図書館のサービス展開~知識創造型図書館をめざして~」と題する文書を公開しています。同文書によると、知識創造型図書館とは「いつでも・どこでも・だれもが、課題解決に必要な情報にアクセス可能な、創造都市の知識・情報基盤」とのことです。同文書は、「図書館改革」、「サービス概況(平成21年度)」、蔵書数やレファレンス件数等の比較を行った「指定都市比較(5大都市)」、「商用データベース利用統計(平成21年度)」、「地域読書活動推進」、「経年変化」、「内部評価」、そして「外部からの評価」の8項目に分けて説明されています。

大阪市立図書館のサービス展開~知識創造型図書館をめざして~
http://www.oml.city.osaka.jp/topics/service2011.pdf