アーカイブ - 2011年 11月 4日

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)、「高等教育機関における図書館の基準」の改訂版を公表

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、2011年10月付けで、「高等教育機関における図書館の基準」(Standards for Libraries in Higher Education)の改訂版を公表しています。9つの原則として、「所属機関への効果」「図書館業務固有の価値」「教育的役割」「情報の発見」「コレクション」「空間」「管理・運営」「人材」「対外関係」に関する項目が示され、それぞれの原則に対応するパフォーマンス指標が示されています。

Standards for Libraries in Higher Education(ACRL)
http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/acrl/standards/standardslibraries.cfm

スタンフォード大学でのLinked Dataワークショップの報告書等が公開

米国のスタンフォード大学で2011年6月から7月にかけて開催された、Linked Dataワークショップに関する資料が、図書館情報資源振興財団(CLIR)のサイトで公開されています。ワークショップについての報告書と、文献調査のまとめが掲載されています。

Linked Data for Libraries, Museums, and Archives: Survey and Workshop Report(CLIRのサイトの情報)
http://www.clir.org/pubs/abstract/pub152abst.html

Report of the Stanford Linked Data Workshop(報告書)
http://www.clir.org/pubs/reports/pub152/LinkedDataWorkshop.pdf

ユネスコ、世界中のオープンアクセス情報をまとめた“Global Open Access Portal”を開設

2011年11月2日、ユネスコ(UNESCO)がオープンアクセスに関する世界中の情報を提供する“Global Open Access Portal”(GOAP)の立ち上げを発表しました。148以上の国の2000を越える取り組みを紹介しているとのことです。GOAPはコロンビア、デンマーク、ノルウェー、米国の政府の協力で開設されたとしています。

Global Open Access Portal
http://www.unesco.org/ci/goap

米国議会図書館のデジタル化資料の教育現場での活用を図る「ティーチャー・イン・レジデンス」

米国議会図書館(LC)は、2011年10月13日に、2011-12年度の「ティーチャー・イン・レジデンス」が決定したと発表しています。「ティーチャー・イン・レジデンス」は2000年から実施されている制度で、学校の教師がLCの教育アウトリーチ部門とともにLCのデジタル化資料が教育現場で活用されるための活動を行うというものです。今回任命されたニューヨーク州の教師Sweeting氏は、LCの教育用資料と州の共通学力基準との関連付けや、州の教師に対するLCの資料の効果的な活用法の研修などを行う予定とのことです。

Library of Congress Selects 2011-2012 Teacher-in-Residence(LC 2011/10/13付けのニュースリリース)
http://www.loc.gov/today/pr/2011/11-194.html

Wikipediaの記事の質についての調査が開始

2011年11月から、Wikipediaの記事の質の調査が実施されるとのことです。Wikipediaの記事の質については、2005年にNature誌による調査が行われていますが、今回の調査は、Wikimedia財団の資金により、英国のeラーニング会社Epic社とオックスフォード大学の研究者等による調査チームにより実施されます。今回の調査は小規模な試験的調査と位置付けられており、より包括的な調査の方法を探ること等を目的としているとのことです。調査では、人文学、社会科学、数学・自然科学・生命科学、医学の4つの分野の、英語・スペイン語・アラビア語の記事を対象に、サンプルとして選ばれた記事の正確性等について、他のオンライン百科事典との比較等を行うとのことです。2012年春に結果が公表される予定となっています。

New comparative study to re-examine the quality and accuracy of Wikipedia(Wikimedia blog 2011/11/2付けの記事)
http://blog.wikimedia.org/2011/11/02/new-comparative-study-to-re-examine-the-quality-and-accuracy-of-wikipedia/

米カリフォルニア大学図書館等、研究データ管理計画書の作成を支援する“DMPTool”を開発

米カリフォルニア大学図書館が諸機関との協力のもと、研究データ管理計画書の作成を支援するオンラインアプリケーション“DMPTool”を開発したそうです。発表文によると、米国科学財団(NSF)や米国国立衛生研究所(NIH)などの助成団体への申請時にこのような研究データ管理計画書が求められることが増えてきているそうです。DMPToolは、人文科学、物理学、医学、社会科学と幅広い分野を対象としており、システムはオープンソースで公開され、Shibbolethでのログインにも対応しているようです。開発には、ヴァージニア大学図書館、スミソニアン協会、英デジタルキュレーションセンター(DCC)などの機関が参加しています。

DMPTool
https://dmp.cdlib.org/

Libraries launch data management tool (University of California 2011/11/1付けプレスリリース)
http://www.universityofcalifornia.edu/news/article/26584

米国:NSF、グラント申請時にデータ管理計画を要求へ(情報管理STIUpdate 2010/5/14付け記事)

欧州の図書館による“eBooks on Demand”で電子化された資料を検索・利用できる“EOD search”

パブリックドメインとなった資料について、利用者からオンデマンドで注文を受け付け電子書籍化して提供する“eBooks on Demand”(EOD)が、EODに加盟する15の図書館で電子化された、もしくは電子化されることが決定した資料、約250万点を検索・利用できる“EOD search”を公開しているようです。欧州12か国の30以上の図書館等で構成されるEODは、“EOD search”を通じて欧州の文化遺産にワンクリックでアクセスできるようにすることを目指しているとのことで、これに関連した会合を、2011年11月3-4日にポルトガル国立図書館で開催したようです。

EOD search
http://search.books2ebooks.eu/

European libraries make efforts for integration (EOD 2011/11/2付けの記事)
http://www.books2ebooks.eu/en/node/776

参考:
スウェーデン王立図書館、パブリックドメインとなった資料をオンデマンドでデジタル化し提供するサービスを開始
http://current.ndl.go.jp/node/19227

欧州10か国の18図書館による、電子化したパブリックドメインの書籍のオンデマンド出版のネットワーク

ニュージーランドの公共図書館でグーテンベルクプロジェクトの電子書籍が貸出可能に

グーテンベルクプロジェクトによって電子化されたパブリックドメインの電子書籍約24,000点が、ニュージーランドの公共図書館で貸出可能となったようです。これはOverDrive社が提供している「バーチャル分館」を通じて行なわれるもので、利用者はEPUBと互換性のある電子書籍端末等を通じて利用でき、グーテンベルクプロジェクトの資料については貸出の期限や制限がないとのことです。なお、OverDrive社による、グーテンベルクプロジェクト電子化タイトルの貸出サービスの提供は、米国、カナダ、オーストラリアに続いて4か国目のようです。

Project Gutenberg titles now available for New Zealand libraries (OverDrive 2011/11/3付けのブログ記事)
http://overdriveblogs.com/library/2011/11/03/project-gutenberg-titles-now-available-for-new-zealand-libraries/

Project Gutenberg eBooks Now Available to NZ Library Patrons (2011/11/3付けの記事)

PLoSとMendeley共催のアプリ開発コンテスト“Binary Battle”に応募された35本のアプリ

Public Library of Science(PLoS)とMendeleyが実施しているアプリ開発コンテスト“Binary Battle”に応募された35のアプリが紹介されています(“Day 4”の末尾に35本のリストがあります)。ティム・オライリー(Tim O’Reilly)氏やAmazon社CTOのヴァーナー・ボーガス(Werner Vogels)氏ら審査委員による選考の結果、2週間後にトップ10が公表され、最優秀作品は2011年11月30日に発表予定とのことです。

Binary Battle Top 40 Applications – Part 1 of 4 (Mendeley 2011/10/31付け記事)
http://www.mendeley.com/blog/highlighting-research/binary-battle-top-40-applications-part-1-of-4/

Day 2: Binary Battle Top 40 Apps benefiting science (Mendeley 2011/11/1付け記事)

Portico、アーカイブ対象となる電子書籍が10万点を突破

電子リソースのアーカイブサービスを提供しているPorticoが、アーカイブ対象となった電子書籍が10万タイトル(12の出版社)を突破したと発表しています。

E-books Archive Library Founders Savings ends December 31 (Portico 2011/11/2付けプレスリリース)
http://www.portico.org/digital-preservation/news-events/news/general-news/e-books-archive-library-founders-savings-ends-december-31/

Archive Facts & Figures (Portico)
http://www.portico.org/digital-preservation/the-archive-content-access/archive-facts-figures/

参考:
Porticoが電子ブックの保存についての研究を開始
http://current.ndl.go.jp/node/6381

Portico、電子ブックのアーカイビングの調査研究をはじめる
http://current.ndl.go.jp/node/6356

欧州科学財団(ESF)、デジタル人文学の研究インフラ構築に向けた提言等をまとめた報告書を公開

2011年11月2日に、欧州科学財団(European Science Foundation:ESF)が、デジタル人文学のための研究インフラの構築方針やそのための戦略計画等をまとめた報告書“Research Infrastructures in the Digital Humanities”を公開しています。これはESFの委員会が2009年から行なっていた検討結果をまとめたもので、報告書では、文書館や図書館、アカデミー、博物館等の提供する研究インフラがなければ人文学研究に重大な成果は生まれないだろうとし、人文科学研究に見合った研究インフラの構築が必要であるとしているようです。また報告書では、欧州レベルでの人文学の研究インフラ構築に向けた共通戦略を、7つの領域に分けて示しているようです。

“Research Infrastructures in the Digital Humanities”のダウンロードページ (本文と要約の2種があります)
http://www.esf.org/publications/science-policy-briefings.html

文献管理ツール“ReadCube”がNature各誌と連携

米Labtiva社が開発した無料の文献管理ツール“ReadCube”が、Nature Publishing Groupの電子ジャーナルと連携したそうです。対象となっているのはScientific ReportsやNatureなど全20タイトルの電子ジャーナルで、本文PDFを閲覧する際にオプションとして“ReadCube Web Reader”を選択することができるようになっているようです。このReadCube Web Readerを使うと、ブラウザ上でPDFにマーカーを引いたりコメントを書きくわえることが可能となり、その状態をデスクトップ版ReadCubeに同期させることもできるようです。

readcube brings enhanced reading experience to nature.com (labtiva 2011/11/2付けプレスリリース)
http://labtiva.com/press/NatureWebReader

例(pdf options > view interactive pdfをクリックするとReadCube Web Readerが起動)
http://www.nature.com/nature/journal/v477/n7365/full/nature10414.html

ReadCube

SPARC、大学図書館による出版活動に関するレポートを公表

SPARCが、2011年11月1日に、北米の大学図書館における出版活動に関する調査プロジェクト“Library Publishing Services: Strategies for Success”の結果をまとめたレポートを公表しています。2010年10月から2011年9月の期間に行われた、223機関を対象にした質問紙調査、ケーススタディ、ワークショップ、文献調査による調査の結果と、将来に向けた提言等が掲載されています。現時点でのレポートは「バージョン1.0」とのことで、2011年内にコメントを受け付け、2012年初頭に最終版が公表されるとのことです。

Library Publishing Services: Strategies for Success Research Report(レポート本文)
http://wp.sparc.arl.org/lps/

電子書籍販売サイト「Yahoo! ブックストア」がオープン

2011年11月2日、Yahoo! JAPANが電子書籍販売サイト「Yahoo! ブックストア」をオープンしたそうです。電子書籍のフォーマットとしてEPUBが採用されており、現在はコミック約3万冊を中心としたラインナップになっているようです。販売方式として、ダウンロード方式で購入するほか、タイトルによってはストリーミング方式で一定期間レンタルすることも可能のようです。また、WindowsやAndroid(予定)に対応した専用アプリ「Yahoo!ブックストアビューアー」が提供されています。

Yahoo! ブックストア
http://bookstore.yahoo.co.jp/

「Yahoo!ブックストア」オープン EPUB採用(ITmediaニュース 2011/11/2付けニュース)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1111/02/news109.html

京都精華大学、マンガ投稿・公開サイト「マンガク」を開設

京都精華大学が、2011年11月1日に、インターネット上でマンガの投稿や公開ができるサイト「マンガク」を開設しています。現役のマンガ家や編集者でもある同大学のマンガ学部の教員がサイトの運営に携わり、投稿作品の評価を行うとのことです。投稿作品のコンテストなども予定しているとのことです。

マンガク
http://www.mangaku-seika.jp/

サイトオープンしました(マンガク 2011/11/1付けのお知らせ)
http://www.mangaku-seika.jp/info/info.asp?id=11

Amazon社、同社の有料会員向けに電子書籍の貸出サービスを開始(米国)

米国のAmazon.com社は、2011年11月2日、同社の有料会員向けに、電子書籍の貸出サービス“Kindle Owner's Lending Library”を開始したと発表しています。同社のプライムメンバー(年会費79ドル)が対象で、同社の電子書籍リーダーKindleの端末でのみ借りることができます。現時点では約5000タイトルが用意されており、借りられるのは一度に一冊ずつ、新しく借りるのは一か月に一冊、返却期限はなし、ということになっているようです。報道によると、現時点では大手の出版社の書籍は対象となっていない模様です。同社のプライムメンバーは、追加費用なしで映画やテレビ番組が視聴できるようになっており、電子書籍もその対象となったということのようです。

Introducing The Kindle Owners' Lending Library(Amazon社 2011/11/2付けのプレスリリース)
http://phx.corporate-ir.net/phoenix.zhtml?c=176060&p=irol-newsArticle&ID=1625426&highlight=

Kindle Owner's Lending Library
http://www.amazon.com/gp/feature.html/?docId=1000739811