アーカイブ - 2011年 10月

10月 17日

図書館におけるTEI規格活用のベストプラクティスを集めた“Best Practices for TEI in Libraries”第3版が公開

人文科学のテキストの符号化・交換のための規格を定めるコンソーシアムText Encoding Initiative(TEI)の図書館特別グループTEI in Librariesが、図書館の資料デジタル化プロジェクトにおける、符号化のベストプラクティスを収録した“TEI Text Encoding in Libraries: Guidelines for Best Encoding Practices”の第3版を公開したようです。

Best Practices for TEI in Libraries
http://purl.oclc.org/NET/teiinlibraries
http://purl.org/TEI/teiinlibraries

Best Practices for TEI in Libraries: A Guide for Mass Digitization, Automated Workflows, and Promotion of Interoperability with XML Using the TEI
https://github.com/sydb/TEI-in-Libraries

情報支援プロボノ・プラットフォーム、被災地住民の情報行動を調査した『東日本大震災 情報行動調査報告書』を発表

2011年9月30日、東日本大震災からの復興をICTで支援する非営利団体「情報支援プロボノ・プラットフォーム(iSPP)」が『東日本大震災 情報行動調査報告書』を発表し、被災地のNPOや自治体などへの無償提供と、一般向け・学術機関向けへの販売を開始しました。この報告書は、岩手県・宮城県・福島県の被災地の住民を対象として、震災から3か月後までの情報行動についてインターネットと個別面談によって調査した結果をまとめたものだそうです。プレスリリースには、主な調査結果と、それに基づく提言も述べられています。

[プレスリリース] iSPP、「東日本大震災 情報行動調査報告書」を公刊(iSPP 2011/9/30付けプレスリリース)
http://www.ispp.jp/archives/839

参考:
東日本大震災の復興をICTで支援する非営利団体「情報支援プロボノ・プラットフォーム」(iSPP)が設立
http://current.ndl.go.jp/node/18255

米国の公共・大学・学校図書館における電子書籍利用動向の2011年版調査報告書がリリース

米Library Journal誌とSchool Library Journal誌が実施した、第2回目となる電子書籍動向調査“2011 Ebook Penetration & Use in U.S. Libraries Survey”の報告書がリリースされたそうです。回答したのは、公共図書館1,053館、学校図書館905館、大学図書館488館の計2,446館とのことです。報告書は公共図書館編、大学図書館編、学校図書館編の3部に分かれており、いずれも有料ですが、以下のような結果概要がThe Digital Shiftで紹介されています。

・電子書籍を提供しているのは、公共図書館の82%(2010年調査より10ポイント増加)、大学図書館の95%(1ポイント増加)。
・平均提供タイトル数は、公共図書館が4,350タイトル(184%増加)、大学図書館が65,208タイトル(93%増加)。
・「電子書籍は図書館に新しいユーザを呼び込んだか?」という質問に「はい」と答えたのは、公共図書館の74%、大学図書館の33%。
・電子書籍を読むのに使われているのは、公共図書館は85%が「電子書籍リーダー」、大学図書館は72%が「PC」と回答。
・「電子書籍を提供しない理由は?」という質問に対してもっとも多かった回答は、公共図書館は「予算がない」、大学図書館は「電子書籍端末がない」。

OCLC、WorldCatの書誌レコードを利用して世界中の出版社名典拠データベースを構築するプロジェクトに関する論文を公開

OCLCの研究部門OCLC Researchが、世界の主要出版社の名称典拠データベースを構築する実験プロジェクトについて紹介した論文“Publisher Names in Bibliographic Data: An Experimental Authority File and a Prototype Application”を公開しています。WorldCatの書誌レコード中のISBNに含まれる出版社記号を用いて出版社名をグループ化するという手法を用いているようです(2006年の時点で書誌レコードの22%がISBNを含んでいたそうです)。プロジェクトの結果は、1,800の主要出版社をカバーしたプロトタイプシステム“WorldCat Publisher Pages”で公開しているとのことです。

Publisher Names in Bibliographic Data: An Experimental Authority File and a Prototype Application (PDF:41ページ)
http://www.oclc.org/research/publications/library/2011/connaway-lrts.pdf

WorldCat Publisher Pages

Library Journal誌、2010年の米国の図書館情報学大学院の卒業生の就職状況を掲載

Library Journal誌が毎年実施している、米国の図書館情報学(LIS)大学院の卒業生の就職状況調査の2011年版(2010年の就職状況)についての記事が同誌に掲載されています。1789人から回答を得たもので、平均初任給は1%増となったものの、永続的雇用の専門職に就ける人の割合は前年の61.0%から59.2%に低下し、パートタイムの仕事をかけもちしている人も少なくないとのことです。

The Long Wait | LJ's Placements & Salaries Survey 2011(Library Journal 2011/10/14付けの記事)
http://features.libraryjournal.com/placements-and-salaries/2011-survey/the-long-wait-ljs-placements-salaries-survey-2011/

Tight Competition(Library Journal 2011/10/14付けの記事)
http://features.libraryjournal.com/placements-and-salaries/2011-survey/tight-competition/

参考:
2009年の米国の図書館情報学大学院の卒業生の就職状況

PREMIS『保存メタデータのためのデータ辞書』バージョン2.1用のOWLオントロジーが公開

PREMISの『保存メタデータのためのデータ辞書』(“Data Dictionary for Preservation Metadata”)バージョン2.1用のOWLオントロジーが公開されたようです。これまでXMLスキーマとして公開されていたデータ辞書が、RDF形式でも利用できるようになったとのことです。

PREMIS OWL Doc
http://multimedialab.elis.ugent.be/users/samcoppe/Ontologies/premis/index.html

PREMIS OWL Wiki
http://premisontologypublic.pbworks.com

PREMIS OWL ontology available for public review (Library Technology Guide 2011/10/16付けニュース)
http://www.librarytechnology.org/ltg-displaytext.pl?RC=16195

PREMIS
http://www.loc.gov/standards/premis/

PREMIS『保存メタデータのためのデータ辞書』第2.0版(日本語版)

福島県立図書館、福島大学附属図書館での展示を実施

福島県立図書館、福島大学附属図書館、福島県立医科大学附属学術情報センターの3館により試行中の連携事業「ふくふくネット」での交換展示の第1回目として、2011年10月から12月にかけて、福島県立図書館の貴重資料が福島大学附属図書館で展示されるとのことです。

『ふくしま 一目瞭然!』@福島大学附属図書館(福島県立図書館 2011/10/14付けの行事案内)
http://www.library.fks.ed.jp/ippan/gyoji/tenji/23fukushima_itimokuryouzen_fukudai.html

「ふくふくネット」(福島大学附属図書館の情報)
http://lib.fukushima-u.ac.jp/fukufuku/annai.htm

運営開始から3年を迎えたHathiTrust、今後の運営方針等を検討する総会を開催

2008年10月から運営を開始した、米国の大学図書館等によるデジタル化資料の共同リポジトリHathiTrustが、2011年10月8日から10日にかけて、参加各館による総会(Constitutional Convention)を開催しました。総会では、これまでの活動内容の報告が行われるとともに、今後の運営方針等について、参加館や委員会から提出された議案の採決が行われたようです。総会でのプレゼンテーションのスライド等も公開されています。

Constitutional Convention 2011
http://www.hathitrust.org/constitutional_convention2011

Constitutional Convention Ballot Proposals(議案)
http://www.hathitrust.org/constitutional_convention2011_ballot_proposals

HathiTrust's Past, Present, and Future(総会でのプレゼンテーション資料)
(スライド)
http://www.hathitrust.org/documents/HathiTrust-ConCon-Wilkin-201110.pptx
(発言内容)

10月 14日

Bowker社、世界10か国で電子書籍の利用に関する調査を実施へ

出版関連情報を扱うBowker社が、2012年1月から世界10か国で電子書籍の利用に関する調査を行うと発表しています。調査対象国は、英国、米国、ドイツ、フランス、スペイン、インド、オーストラリア、ブラジル、韓国、日本で、購入状況や電子書籍用端末の所有状況などが調査されるとのことです。調査は毎年実施される予定のようです。

BOWKER LAUNCHES INTERNATIONAL E-BOOK MONITOR(Bowker 2011/10/12付けのプレスリリース)
http://bowker.com/index.php/press-releases/638-bowker-launches-international-e-book-monitor-

Project MUSE、2012年から提供開始予定の人文・社会科学の電子書籍の内容を発表

米国のジョンズホプキンス大学が運営を担当している、人文・社会科学系の電子資料提供サービスProject MUSEが、2012年1月から提供を開始する電子書籍の内容を発表しています。大学出版局によるコンソーシアムUPCCに参加する66の大学出版局による14,000冊で、コレクション単位での購入となるようです。電子ジャーナルと電子書籍の両方に対応する新サイト(ベータ版)でサンプルが公開されています。

Project MUSE Releases Details on New Book Collections(Project Muse 2011/10/3付けの記事)
http://tools.muse.jhu.edu/cgi-bin/announcements.cgi#20111003145744

“OccupyWallStreet”に「人民の図書館」が出現

2011年10月5日付けのLibrary Journalが、米国のウォール街で行なわれているデモ活動“OccupyWallStreet”の現場に出現した、「人民の図書館」(People's Library)を紹介しています。図書館の主催者による、図書整理と記録作成を担当してくれる図書館員の募集に応じたある大学図書館員を中心に、図書館の運営が行なわれているようです。図書館の蔵書は1日30冊から50冊受ける寄贈本をもとにしているとのことで、記事では図書館員が利用者からの様々なレファレンスや図書の貸出の対応に追われている様子を紹介しています。

Occupy Wall Street Library
http://peopleslibrary.wordpress.com/

電子書籍が普及すると脚注はなくなる?(記事紹介)

New York Times紙に、Alexandra Horowitz氏による、「電子書籍は脚注を殺すのか?」(Will the E-Book Kill the Footnote?)というエッセイが掲載されています。様々な情報がつめこまれた脚注を愛するHorowitz氏は、電子書籍によりページの概念がなくなってしまい、脚注が巻末に移されてしまうことを残念がっています。

Will the E-Book Kill the Footnote?(NYTimes.com 2011/10/7付けの記事)
http://www.nytimes.com/2011/10/09/books/review/will-the-e-book-kill-the-footnote.html

文部科学省、放射線等に関する副読本を公開

文部科学省が放射線等に関する副読本を2011年10月14日に公開しました。これは、小学校・中学校・高等学校における放射線等に関する指導の一助となるべく作成されたもので、学校、教育委員会等には、印刷物が出来次第、校種別に送付する予定とのことです。

放射線等に関する副読本
http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/detail/1311072.htm
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1311072/index.html

放射線等に関する副読本の作成について (文部科学省 2011/10/14付けの記事)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/10/1309089.htm

米国図書館協会等、リンカーンをテーマに全米200か所で大規模移動展示を実施中

米国図書館協会(ALA)と米国憲法センター(National Constitution Center)、全米人文科学基金(NEH)が共同で、大規模な移動展示を開催するようです。テーマは南北戦争期のリンカーンに焦点を当てた“Lincoln: The Constitution and the Civil War”で、2015年12月までの間、6週間の期間ごとに全米の図書館や博物館等200か所をめぐるようです。

ALA, NEH announce 200 site tour for “Lincoln: The Constitution and the Civil War”traveling exhibition (ALA 2011/10/11付けの記事)
http://ala.org/ala/newspresscenter/news/pr.cfm?id=8279

米国情報標準化機構(NISO)、ブックマークやアノテーション共有に関する規格開発のための新イニシアティブを立ち上げ

2011年10月10日に、米国情報標準化機構(NISO)は、オンライン環境でデジタルテキストにブックマークやノートを付け、それを他の人と共有するための規格開発を目的とした、新たなイニシアティブを立ち上げたようです。

NISO Launches New Initiative to Develop Standards for Digital Bookmarking and Annotation Sharing (NISO 2011/10/10付けの記事)
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=0a285a60bd6d60377220f0145c32ea63908c6408

富士通東北システムズ、被災図書館の復旧支援でクラウド型図書館システムを提供

富士通東北システムズは、東日本大震災で大きな被害を受け閉館中の、岩手県の山田町、野田村、大槌町の図書館に対し、復旧支援として、同社のクラウド型図書館システム「WebiLis(ウェブアイリス)」の無償提供と導入、運用支援を行うと発表しています。

被災地の図書館をクラウドで復旧支援(富士通東北システムズ 2011/10/13付けのプレスリリース)
http://jp.fujitsu.com/group/tohoku/release/20111013.html

富士通東北システムズ、3図書館にクラウド 岩手3町村へ(河北新報 2011/10/14付けの記事)
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/10/20111014t72034.htm

全国学校図書館協議会、被災地の学校図書館への図書寄贈希望者に呼び掛け

2011年10月12日に、全国学校図書館協議会は、東日本大震災で被災した学校図書館への図書寄贈のマッチングを行うと発表し、学校に図書を寄贈したい方に対して、全国学校図書館協議会への連絡を呼び掛けています。これは、被災地では寄贈を希望していることが公表されると全国から寄贈品が集中し、対応に追われて苦慮するおそれがあることから、寄贈を希望する学校名を公表することは行わないとする考えに基づくもので、寄贈希望者からの申し出を受けて全国学校図書館協議会が学校側に連絡を取り、寄贈先を探して紹介するようです。なお、同協議会のウェブサイトには寄贈図書や寄贈方法の条件等が掲載されています。

被災地学校図書館への図書の寄贈をお考えの方へ (全国学校図書館協議会 2011/10/12付けの記事)
http://www.j-sla.or.jp/shinsai/tosyokizou-matching.html

口頭試問通過後から刊行までの間に博士論文をレビューする“Dissertation Reviews”

博士論文の口頭試問を通過した後から刊行までの間に、その博士論文の内容をレビューするウェブサイトがあるようです。“Dissertation Reviews”というそのウェブサイトは、米国スタンフォード大学歴史学部のThomas S. Mullaney助教が中心となって運営されているもので、刊行までのその期間に焦点をあてることで、読者に対し専門分野の最新動向を紹介することを目的としているようです。“Dissertation Reviews”では、博士論文そのものをオンラインで公開するのではなくレビューだけを掲載しており、各レビューでは博士論文の著者のメインの主張や、著者が扱っている史学史的な流れ、そして研究で使われている中心資料の概要を紹介しているようです。レビュー対象の研究分野は、現在のところ中国史・日本研究・韓国研究と東アジア研究がメインとなっているようですが、今後他の専門領域にも拡大する予定であるとされています。

Dissertation Reviews
http://dissertationreviews.org/

10月 13日

米OverDrive社による公共・学校図書館での電子書籍の貸出が劇的に増加

米OverDrive社は、世界中で15,000館以上の公共・学校図書館に対して電子書籍サービスを提供しており、2011年9月にはAmazonの電子書籍リーダーKindleとの連携も発表しました。同社が、10月12日、2011年第三四半期の統計を公開しました。それによると、2011年は、9月30日までで、同社と契約している図書館における電子書籍の貸出回数が1,200万を記録したそうです。これは対前年比で3倍になり、2011年全体では1,600万回を超えると予想されているそうです。ユーザは前年の2倍のペースで増加しており200万人が新規に登録したとしています。また、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末の利用が伸びているとも述べられています。

eBook Growth in Public Libraries Powered by OverDrive Results in Record Checkouts and New Users (OverDrive 2011/10/12付けプレスリリース)
http://overdrive.com/News/eBook-Growth-in-Public-Libraries-Powered-by-OverDrive-Results-in-Record-Checkouts-and-New-Users

参考:

Flickrで公開されているクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの写真が2億点を突破

写真共有サイトFlickrで公開されている、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の写真が2億点を突破したそうです。CCライセンスの作品は、示された条件を守れば自由に使用することができるものです。

200 million Creative Commons photos and counting!(Flickr Blog 2011/10/5付けの記事)
http://blog.flickr.net/en/2011/10/05/200-million-creative-commons-photos-and-counting/

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