米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)からの助成を受けて、OCLC Researchとラトガース大学が、バーチャルレファレンスサービス(VRS)に関する2年間の研究プロジェクトを開始するそうです。IMLSからの助成金25万ドルはプロジェクト資金全体の45%相当とされています。このプロジェクトは“Cyber Synergy: Seeking Sustainability through Collaboration between Virtual Reference and Social Q&A Sites”と名付けられており、2011年6月に報告書が発表された“Seeking Synchronicity”プロジェクトの続編に当たるそうで、予算削減のなかでVRSを持続することを目指して、図書館などの機関とウェブ上のQ&Aサイトとの協力の可能性を探っていくとしています。プロジェクトは3フェーズに分かれており、VRSとQ&Aサイトの記録分析、電話インタビュー、VRSとQ&Aサイトを連携させるための仕様設計、を行うそうです。
IMLS issues grant for further collaborative study of Virtual Reference Services (OCLC 2011/10/7付けプレスリリース)
米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が「自然・人文科学における知識へのオープンアクセスに関するベルリン宣言」(“Berlin Declaration on Open Access to Knowledge in the Sciences and Humanities”)に署名したと発表しています。同宣言は2003年10月に採択され、現在では世界中で300を越える機関が署名しているようです。また、2011年11月9日と10日には米国でオープンアクセスに関する国際会議“Berlin 9”が開催されるそうです。
トムソン・ロイター社が、同社の学術文献・引用索引データベース“Web of Science”に、自然科学・社会科学・人文科学の図書を収録した“Book Citation Index”(BKCI)をリリースしたと発表しました。Web of Scienceでは、1.2万タイトルの査読雑誌と15万点のプロシーディングが収録対象となっているそうですが、BKCIの追加によって、2.5万冊の図書(1,350万件の引用情報)の情報も利用できるようになるそうです。今後、BKCIには、年間1万冊の図書が採録される予定になっているとのことです。また、BKCIの収録対象となる図書の選別方法に関するPDF文書も公開されています。