アーカイブ - 2011年 1月 11日

4. 2. 国家デジタル図書館の発展構想

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4. 2. 国家デジタル図書館の発展構想

 国家デジタル図書館の現況と将来構想について、2009年11月に行われた国家図書館と当館との業務交流で中国側から報告があった。その報告資料(20)の要点を以下に紹介する。

 

デジタル資源の構築

 デジタル資源の構築に関する我々(筆者注:国家図書館)の全体目標は、中国語デジタル資源を網羅的・系統的に収集・組織化・統合し、中国語デジタル資源のメタデータ登録・高価値化・創出センターを構築し、中国語デジタル資源の調達・長期保存・サービスセンターとなることであり、また、必要な外国語デジタル資源を選択的に購入・所蔵し、サービスを提供することである。

4. 1. 電子図書館業務

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4. 1. 電子図書館業務

 電子図書館事業は、国家図書館が近年特に重点的に取り組んでいる事業の一つである。国家図書館では長らく、パッケージ系電子出版物、ネットワーク系電子出版物、デジタル化事業、ホームページ管理など、電子図書館事業関連の業務を担当する部署が複数に分散していた。2007年末の機構改革により、新たにデジタル資源部が設置され、電子図書館に関するこれらの業務は、全てデジタル資源部に集約された。電子図書館関連業務を一元的に担当するデジタル資源部は、その後も人員増など業務体制の強化が図られている。本節では、デジタル資源部の業務の概況を紹介する。

3. 3. 立法・行政に対するサービス

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3. 3. 立法・行政に対するサービス

 

3. 3. 1. 業務体制

 

 国の立法及び政策決定に必要な文献情報や各種レファレンスサービスの提供は、国家図書館が一貫して重要なサービス項目の一つと位置付けてきたものである。国家図書館は1998年の全館的な機構改革を機に、担当部局を一元化しサービスを大きく進展させた。

3. 2. レファレンスサービスと文献提供

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3. 2. レファレンスサービスと文献提供

 

3. 2. 1. レファレンスサービス

 一般利用者に対するレファレンスサービスは、参考レファレンス部に属する総合レファレンス組、社会科学レファレンス組、科学技術レファレンス組の3組によって行われている(6)

 

(1) 総合レファレンス

 総合レファレンス組は、総合レファレンスカウンターで来館利用者の振り分けや簡単なレファレンスを行うほか、電話レファレンスや、インターネットを通じたバーチャル・レファレンスを担当している。

3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

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3. 1. 閲覧サービスと閲覧室

 

3. 1. 1. 利用資格と利用手続き

 国家図書館は満16歳以上を利用対象としている。ただし、少年児童図書館の利用対象は満6~15歳である。

 週末の連休及び法定祝祭日には、中学・高校生、保護者同伴の小学生以下の子どもも館内見学ができる。小中高生の団体見学は常時可能である。

 閲覧室に入室するとき、サービスポイントでサービスを受けるときは、いずれも国家図書館利用者カードが必要となる。満16歳以上の中国国民は、第二代身分証(1)の提示により開架閲覧室での閲覧が可能である。少年児童図書館入館には少年児童図書館利用者カードが必要となる。利用者カード所持者は国家図書館資料利用規則その他関係規則を遵守しなければならない。また、高齢者や障害者には利用に際して優遇措置が講じられている。

 利用者カードの種類と機能、発行手続きは表3.1のとおりである。

2. 2. 中国国家図書館における中国語資料の収集と組織化

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 本節では、中国国家図書館における中国語資料(図書、雑誌、新聞、学位論文、非正式出版物)の収集・組織化について、担当部署である中国語収集整理部【中文采編部】での業務内容を詳しく紹介する。

 同部内の組織構成と業務分担は次の通りである。図書の収集業務は中国語図書収集組が、目録作成業務は中国語図書書誌データ組が、装備は中国語図書装備組がそれぞれ担当する。逐次刊行物の収集整理業務は、中国語逐次刊行物収集整理組が行い、雑誌と新聞で担当グループが分かれている。学位論文は学位論文収集整理組が、非正式出版物は中国語資料組が担当している。その他、台湾・香港・マカオの出版物の収集整理を行う台湾・香港・マカオ文献収集整理組、著者名典拠や件名典拠のコントロールを行う典拠及び件名標目組、2.1.で述べた全国図書館聯合編目センターを運営する総合目録組、ISSNセンターを運営するISSN組、データ遡及を担当する遡及書誌データ組がある。

 

2. 2. 1. 図書

 

2. 1. 中国における書誌作成と中国国家図書館の役割

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2. 1. 中国における書誌作成と中国国家図書館の役割(1)

 

2. 1. 1. はじめに-CIPと全国書誌-

 CIP(Cataloging In Publication)とは、出版者から提供される事前情報に基づいて全国書誌の作成機関などが作成した書誌データあるいはその提供元情報を、出版物の標題紙裏などに印刷して出版することである。世界の多くの国々で導入され、アジア地域においても既に8か国で実施されている(2)

 一方、全国書誌は1つの国における出版物についての包括的な記録の集積であり(3)、多くの場合、納本制度で収集された資料に基づいて、国立図書館など国を代表する書誌作成機関によって作成される出版物の最終的なリストである。

1. 中国国家図書館概況

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1. 1. 役割・機能

 中国国家図書館は中華人民共和国唯一の国立図書館であり、文化部(「文化省」に相当する。)が所管する。

 その機能としては、「国の総書庫」「国家書誌センター」「国家古籍保護センター」の3つが掲げられている。このうち「国家古籍保護センター」機能は、国の重点政策として2007年から推進されている「中華古籍保護計画」と連動する形で新たに加えられたものである。

 3つの機能は、より具体的には次のように説明されている(1)

0. はじめに

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 急成長する中国と共に、中国国家図書館は急成長を続けている。電子図書館サービスをはじめ、新たなサービスを次々と打ち出し、大胆に、かつ融通無碍にそれを実現する。中国国家図書館の取組みとその成果は、国外からの注目度も極めて高い。国立図書館のあり方を考える上でも、我が国の図書館サービスについて考える上でも、参考になる点が少なくない。

 国立国会図書館(以下、「当館」という。)は1981年から毎年、中国国家図書館との間で業務交流を実施している。約30年にわたる業務交流を通じて、中国国家図書館の業務やサービスについて多くの情報を入手してきた。人的交流の実績も豊富である。中国国家図書館について当館が蓄積している情報は、単なる文献調査や一過性の参観見学では得られない信頼性を有していると言えるだろう。当館では今後、その蓄積をより広く共有できるようにしていきたいと考えている。本書では、そのような取組みの一環として、中国国家図書館の現況と最近の動きを、実地調査報告と最新の公表資料により紹介する。

エジプト・アレクサンドリア図書館、同館の電子図書館システムをバージョンアップ

2011年1月10日にエジプトのアレクサンドリア図書館(BA)が、同館の提供する電子図書館システム“Digital Assets Repository:DAR”の新バージョンを公開しました。DARの初公開以来、同館の情報コミュニケーションテクノロジー部門が開発してきた今回の新システムでは、18万件以上の電子書籍が提供されており、そのうち93%がアラビア語の資料とのことで、アラビア語の電子図書館としては最大規模のようです。新たなDARでは、資料のブラウジングのために、「よく閲覧されたもの」(Most Viewed)、「評価の高いもの」(Top Rated)、「よくコメントが付いたもの」(Most Commented on)のカテゴリーを利用できるほか、資料内の本文のテキストを選択し、アンダーラインやノートを付けることができたり、登録利用者には「本棚」機能等もあったりするようです。また、書籍の共有やタグ付け、評価やコメントの付与、ソーシャルネットワークとの連携機能等も提供されているとのことです。

Digital Assets Repository
http://dar.bibalex.org/webpages/dar.jsf

Launching a New Version of DAR (2011/1/10付け BAのニュース)

浜松市にイトーヨーカドー子ども図書館の資料を引き継いだ図書館が開館

静岡県浜松市に、イトーヨーカドー子ども図書館の資料の一部を引き継いだ流通元町図書館が、2011年1月6日に開館したようです。同館では、児童書が所蔵資料の約半数を占めているとのことです。

浜松市立図書館
http://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/lifeindex/study/library/

図書館:浜松に23番目 閉館の子ども図書館蔵書2400冊も児童書架に/静岡(毎日jp 2011/1/7付けの記事)
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20110107ddlk22040209000c.html

欧州委員会内の諮問委員会が、欧州における文化遺産オンラインの政策等に関する報告書を刊行

2011年1月10日、欧州委員会(EC)情報社会・メディア総局のハイレベル諮問委員会であるComité des Sagesが、報告書“The New Renaissance”を刊行しました。報告書では、欧州デジタル図書館“Europeana”ポータルが、欧州のオンライン文化遺産の中心的なレファレンスポイントとなるべきであるとして、EU加盟国に対し、各国の公的資金でデジタル化されたすべての資料を、Europeanaのウェブサイトで確実に利用できるようにすること、パブリックドメインの全資料を2016年までにEuropeanaを通じて利用できるようにすること等を求めているようです。

The New Renaissance
http://ec.europa.eu/information_society/activities/digital_libraries/doc/reflection_group/final-report-cdS3.pdf

i2010: Digital Libraries Initiative (2010/1/10付け ECのInfomation Societyのニュース。報告書の掲載ページです。)

英国図書館(BL)、貴重資料の画像等をスマートフォン向けアプリで提供

英国図書館(BL)が、同館で初となるスマートフォン向けアプリ“Treasures”を有料で提供しています。同館の展示室“Sir John Ritblat Treasures Gallery”に展示されている貴重資料のコレクションから、ジェーン・オースティンの10代の頃の作品やマグナ・カルタのオリジナル版等を含む250件の画像と40件の動画を提供するようです。

British Library Launches First Smartphone App(BLのプレスリリース)
http://pressandpolicy.bl.uk/Press-Releases/British-Library-Launches-First-Smartphone-App-483.aspx

スペインの博物館等約3館が同国の文献遺産電子図書館プロジェクトに参加

2010年12月30日に、スペイン文化省(Ministerio de Cultura)は、2011年初めにも「文献遺産バーチャル図書館」(La Biblioteca Virtual de Patrimonio Bibliográfico)で、同国のアメリカ博物館(Museo de Ame'rica)とセファラディ博物館(Museo Sefardí)等の文献資料約400件、16万ページと、海軍博物館等の地図資料8,000件以上をデジタル化公開すると発表しています。「文献遺産バーチャル図書館」は、同省と国内の自治共同体が共同で進めているプロジェクトで、同国の図書館等関係機関が所蔵する手稿資料やインキュナブラ等の貴重資料等をデジタル化して公開するものです。今回の博物館等の参加により、「文献遺産バーチャル図書館」では、スペイン国内の約50機関から提供された200万ページ以上が公開されることになるようです。

La Biblioteca Virtual de Patrimonio Bibliográfico
http://bvpb.mcu.es/es/estaticos/contenido.cmd?pagina=estaticos%2Fpresentacion

米国議会図書館(LC)、Universal Music Groupからマスター盤20万件の寄贈を受ける

米国議会図書館(LC)が、米国のレコード会社Universal Music Groupから録音資料のマスター盤20万件の寄贈を受けると発表しています。寄贈されるのは、絶版から相当期間経過したものや今後リリース予定のないものの凹盤及びマスターテープで、同館の録音資料部門(Recorded Sound Section)で管理されるとのことです。

Universal Music Group Donates Over 200,000 Master Recordings to the Library of Congress(LCのニュースリリース)
http://www.loc.gov/today/pr/2011/11-003.html

Universal Music Group Donates Over 200,000 Master Recordings to the Library of Congress(Universal Music Groupのニュースリリース)
http://www.universalmusic.com/corporate/universal-music-group-donates-over-200000-master-recordings-to-the-library-of-congress

参考:

全国学校図書館協議会、『学力向上のための読書活動:「学校図書館活用ハンドブック」』をPDF公開

社団法人全国学校図書館協議会が、平成21年度文部科学省委託事業「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」に基づいて作成した、『学力向上のための読書活動:「学校図書館活用ハンドブック」』を、同会のホームページでPDF版で公開しています。

学力向上のための読書活動:「学校図書館活用ハンドブック」
http://www.j-sla.or.jp/pdfs/material/gakuryoku_kojo.pdf

『学力向上のための読書活動:「学校図書館活用ハンドブック」』(平成21年度文部科学省委託事業「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」)を「図書館に役立つ資料」に追加しました。 (2010/12/7付け 全国学校図書館協議会のお知らせ)
http://www.j-sla.or.jp/material/research/21-3.html

東京都荒川区立第一日暮里小学校における、学校図書館を活用した「書く力」育成の取組み(記事紹介)

2011年1月10日付けの教育新聞に、全日本小学校学校図書館研究会の実践研究として公開された、東京都荒川区立第一日暮里小学校での授業が紹介されています。記事では、同校が学校図書館を生かしながら、調査・体験したことを文章にまとめる指導等に力を入れ、あらゆる教科での「書く力」の育成を図っている取組みが取り上げられています。

学校図書館活用し「書く力」育む (2011/1/10付け 教育新聞の記事)
http://www.kyobun.co.jp/topics/20110110.html