アーカイブ - 2010年 12月

12月 6日

ブラウザでウェブサイトの過去の情報を表示する“Memento”プロジェクトが2010年の「デジタル保存アワード」を受賞

米国のロスアラモス国立研究所のHerbert Van De Sompel氏などによる“Memento”プロジェクトが、デジタル保存連合(DPC)による2010年のデジタル保存アワード(Digital Preservation Award)を受賞したとのことです。“Memento”は、ブラウザで表示したサイトでそのサイトの過去の情報を見ることができるようにするというもので、現在のコンテンツとウェブアーカイブを結びつけた点が評価されたようです。

DPCの2010/12/1付けプレスリリース
http://www.dpconline.org/newsroom/latest-news

Memento Adding Time to the Web
http://www.mementoweb.org/

「日本空襲デジタルアーカイブ」が開設

2010年12月6日付けの毎日jpの記事によると、11月末に「日本空襲デジタルアーカイブ」というウェブサイトが開設されたようです。これは、ニューヨーク市立大学のカラカス(Cary Karacas)氏と、日本在住の作家・翻訳家のフィスク(Bret Fisk)氏によって運営されているもので、ウェブサイトでは、太平洋戦争中の空襲に関する日米両国の資料や被災者の声、動画や音声資料等が公開されているようです。

Japan Air Raids.org 日本空襲デジタルアーカイブ
http://www.japanairraids.org/

空襲:惨状を世界に…日米資料収集、米国人がサイト開設 (2010/12/6付け 毎日jpの記事)
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20101206k0000e040038000c.html

スペインで法定納本制度改正の動きか

2010年12月2日付けのスペイン国立図書館(Biblioteca Nacional de Espana:BNE)のブログに、「法定納本に関する新たな法律」(Una nueva ley de depósito legal)と題された記事が掲載されています。執筆者は、同館の法定納本サービス長のオリヴァン(Montse Oliván)氏です。記事では、法定納本に関する新たな法律の基本計画が閣議で議論されていることが述べられ、また、法改正に向けたこれまでの動きがまとめられた後、改正のポイントとして、発行者が納本の基本的な主体となること、および、インターネット上の資料も収集対象とすることの2点が指摘されているようです。

Depósito legal (BNEの納本制度のページ)
http://www.bne.es/es/LaBNE/Adquisiciones/DepositoLegal/

ルーマニア通信・情報社会省と図書館関係団体が、公共図書館のインターネット環境整備事業プログラムで合意

2010年12月1日付けePracticeの記事によると、10月27日に、ルーマニアの通信・情報社会省(MCSI)が、同国で進められているプログラム“Biblionet”の促進について、“International Research and Exchanges Board Foundation in Romania”(IREX)と“National Association of Public Libraries and Librarians”(ANBPR)との間で合意したとのことです。Biblionetとは、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けて始められたもので、同国の公共図書館へのインターネット端末の普及と図書館員に対するIT研修等を通じて、公共図書館が電子政府サービスのアクセスポイントとして、また情報リソースのセンターとしての役割を担うことを目指した5年間のプログラムとのことです。

Biblionet
http://www.biblionet.ro/

MCSI: Acces mai us,or la serviciile de e-Guvernare, prin bibliotecile publice (2010/10/27付け MCSIのプレスリリース)

EUが助成した研究成果をオープンアクセスで提供するリポジトリ連携“OpenAIRE”

2010年12月2日、欧州委員会(EC)のプレスリリースによると、EUが助成した研究成果をオープンアクセスで提供するリポジトリを連携させる“OpenAIRE”(Open Access Infrastructure for Research in Europe)が公開されたようです。OpenAIREを通じて提供される研究分野は、保健、エネルギー、環境、ICT及び研究インフラに関するものの一部、社会科学、人文科学、「社会における科学」等のようです。

OpenAIRE
http://www.openaire.eu/

東洋文庫ミュージアム、2011年秋に開館へ

2011年秋に東洋文庫ミュージアムが開館するようです。2010年12月末に竣工する東洋文庫の新本館にミュージアムが設置され、国宝・重要文化財を中心に貴重書が展示されるとのことです。

2011年10月20日に東洋文庫ミュージアムがオープン (2010/12/2付け Pron Web Watchの記事)
http://www.pronweb.tv/modules/newsdigest/index.php?code=2051

東洋文庫ミュージアムOPEN! (東洋文庫のホームページ)
http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/

「国立国会図書館サーチ」、ユーザビリティ向上などの機能改善を実施

2010年12月4日に、「国立国会図書館サーチ(開発版)」の機能改善・機能拡張が行われました。詳細検索項目の追加やデザイン変更などのユーザビリティ向上、英語・中国語・韓国語版画面の公開、翻訳機能の充実、などが行われています。

国立国会図書館サーチ(平成22年12月4日開発版)リリースのお知らせ(2010年12月4日)
http://iss.ndl.go.jp/information/2010/12/4_release/

国立国会図書館サーチ(開発版)
http://iss.ndl.go.jp/

参考:
E1087 - 統合検索サービス「国立国会図書館サーチ」開発版が公開
http://current.ndl.go.jp/e1087

宝塚市立西図書館、「ぬいぐるみの図書館おとまり会」を開催

兵庫県の宝塚市立西図書館が、2010年12月11日から12日にかけて、「ぬいぐるみの図書館おとまり会」を開催するとのことです。ぬいぐるみと一緒のおはなし会の後で子どもはぬいぐるみを寝かしつけて帰り、その後、ぬいぐるみが図書館で遊んでいる写真を図書館員が撮って、翌日子どもに渡すというものです。また、ぬいぐるみが読んで気に入ったという設定の絵本の貸出も行うとのことです。

ぬいぐるみ、図書館にお泊まり 翌日写真に 宝塚(2010/12/4付け神戸新聞の記事)
http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/0003651885.shtml

宝塚市立図書館行事予定
http://www.library.takarazuka.hyogo.jp/004-gyouji/gyoujiyoteihyou.html

参考:
E1088 - 子どものお気に入りのぬいぐるみが図書館でお泊まり会(米国)
http://current.ndl.go.jp/e1088

子どものお気に入りのぬいぐるみが図書館で一夜を過ごす「お泊まり会」(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/16663

「ぬいぐるみの図書館お泊まり会」の写真(続報)
http://current.ndl.go.jp/node/16676

12月 3日

『康煕字典』がiPad向けの電子書籍として発売

パーソナルメディア株式会社が、中国の字書『康煕字典』をiPad用の電子書籍として発売開始しています。プレスリリースによると、『康煕字典』は現在国内の出版社からは販売されておらず、手軽に利用できる電子書籍版として開発したとのことです。

漢字の活字字体の典拠『康煕字典』のiPad用電子書籍を新発売(2010/12/2付けプレスリリース)
http://www.personal-media.co.jp/book/press/ipad_kokidic.html

「文化遺産オンライン」で「文化遺産データベース」が一般公開

2010年12月3日、文化庁と国立情報学研究所(NII)が共同で企画・運営をしている「文化遺産オンライン」で、「文化遺産データベース」が一般公開されたようです。この「文化遺産データベース」は、これまで項目別検索のみの目録サービスとして公開されていた「文化遺産DB」を大幅にリニューアルしたもので、国宝や重要文化財などの国指定文化財を網羅した、65,000件の文化遺産について、作品情報のテキスト全文を対象としたフリーワード検索や連想検索、連想キーワードによる絞り込みが可能となったほか、作家名や所蔵館名そのものを検索対象とするページ「作家一覧から探す」および「所蔵館一覧から探す」等が追加されたとのことです。

文化遺産データベース
http://bunka.nii.ac.jp/db/

文化遺産オンライン
http://bunka.nii.ac.jp/

国宝や重要文化財を網羅、文化遺産を多様な切り口で検索できる 「文化遺産データベース」を一般公開 (2010/12/3付け NIIのニュース)
http://www.nii.ac.jp/news/2010/1203/

国宝や重要文化財を網羅、文化遺産を多様な切り口で検索できる「文化遺産データベース」を一般公開 (2010/12/3付け NIIのプレスリリース)

チリ国立図書館の電子図書館“Memoria Chilena”がICT関連の賞を受賞

ICT分野の優れたプロジェクトを称える「ストックホルム・チャレンジ」(Stockholm Challenge)が、2010年12月1日に今年の受賞者を発表しました。賞は文化部門、経済発展部門、教育部門、環境部門、健康部門、行政部門の6つの部門に分かれており、このうち文化部門で、チリ国立図書館(Biblioteca Nacional de Chile)の電子図書館である「チリの記憶:チリの文化ポータル」(Memoria Chilena : Portal de la Cultura de Chile)が受賞したようです。プロジェクト開始から7年目となる「チリの記憶」は、チリの手稿資料や視聴覚資料、写真、地図等、遺産としての価値がある様々な資料をオンラインで提供しているとのことです。

Stochkholm Challenge
http://www.stockholmchallenge.org/

Memoria Chilena
http://www.memoriachilena.cl/index.asp

Stochkholm Challenge - Memoria Chilena, Portal de la cultura de Chile
Winner in the Culture category

W3Cのインキュベーターグループ、ソーシャルウェブの発展のためのリポートを公表

ウェブ技術の標準化を推進する団体W3C(World Wide Web Consortium)のソーシャルウェブ・インキュベーターグループ(Social Web Incubator Group)が、2010年12月3日付けで、ソーシャルウェブに関するリポート“A Standards-based Framework, Open and Privacy-aware Social Web”を公表しています。ソーシャルウェブの理解のための枠組みと発展のための戦略を示すものとのことです。

A Standards-based Framework, Open and Privacy-aware Social Web
http://www.w3.org/2005/Incubator/socialweb/XGR-socialweb/

公正取引委員会、電子書籍は著作物再販適用除外制度の対象とはならないとの見解

公正取引委員会ウェブサイトの「よくある質問コーナー(独占禁止法関係)」で、電子書籍は著作物再販適用除外制度の対象とはならないとの見解が示されています。「著作物再販適用除外制度は、独占禁止法の規定上、「物」を対象としています。一方、ネットワークを通じて配信される電子書籍は、「物」ではなく、情報として流通します。したがって、電子書籍は、著作物再販適用除外制度の対象とはなりません。 」とのことです。

Q14 電子書籍は、著作物再販適用除外制度の対象となりますか。(公正取引委員会ウェブサイトの「よくある質問コーナー(独占禁止法関係)」)
http://www.jftc.go.jp/dk/qa/#Q14

「電子書籍は情報」、公取委が非再販の理由示す(2010/12/2付け新文化の記事)
http://www.shinbunka.co.jp/news2010/12/101202-05.htm

文化庁の「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の第1回が開催

2010年12月2日に、文化庁の「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の第1回が開催されました。この会議は、総務省、文部科学省、経済産業省の三省による「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会」の報告(2010年6月)を踏まえ、文部科学省として取り組むべき具体的な施策の実現に向けた検討を進めることを目的としているものです。主な検討事項は、デジタル・ネットワーク社会における図書館と公共サービスの在り方に関する事項、出版物の権利処理の円滑化に関する事項、出版者への権利付与に関する事項等となっています。

文科省、電子書籍関連の法整備など目指す懇談会を設置(2010/12/2付けITproの記事)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101202/354825/

「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の設置及び第1回検討会議の開催について(2010/11/22付け文化庁の発表)
http://www.bunka.go.jp/oshirase_kaigi/2010/digital_network_kondankai_101122.html

参考:
E1066 - 電子出版の課題や制度等について検討した3省懇談会の報告

12月 2日

国際ISBN機関、電子書籍とアプリへのISBN付与についてのガイドラインとFAQを公表

国際ISBN機関(International ISBN Agency)が、電子書籍とアプリへのISBN付与についての、ガイドラインと出版関係者向けFAQを公表しています。ガイドライン部分では、
・ISBNは公衆に利用可能な刊行物等に付与されるものであり、出版社と電子書籍作成会社との間などでしか流通しない場合には付与すべきでないこと
・流通段階で区別する必要がある場合には別々のISBNを付与する必要があること
・利用者は自身が購入する電子書籍について、自分の機器で利用可能かどうか、どういう操作ができるのかを知る必要があること
などが挙げられています。FAQでは、どのような場合に付与する必要があるのか、アプリにも付与するのか、などについて、13の質問と回答が掲載されています。

Guidelines for the assignment of ISBNs to e-books and “apps”(本文)
http://isbn-international.org/pages/media/101118%20Guidelines%20for%20the%20assignment%20of%20ISBNs%20to%20ebooks.pdf

映画音楽の作詞家、ニューヨーク公共図書館の閲覧室で創作中

ディズニー映画などの音楽の歌詞を手掛ける作詞家Glenn Slater氏は、ニューヨーク公共図書館で作詞の仕事を行っているそうです。公共の場所で人に囲まれている感覚が好きとのことで、個室ではなく共同の大きな机で、シソーラスや同韻語辞典を使いながら詞を作っているとのことです。カフェなどでは音楽がかかっているため集中できず、「街の中で音楽がかかっていない場所は図書館しかないんだよ」とコメントしています。ときどき歌詞を口ずさんでしまい、「シーッ」と注意されることもあるとのことです。

Lyricist is a 'shelf' starter(2010/11/22付けNew York Postの記事)
http://www.nypost.com/p/news/local/manhattan/lyricist_is_shelf_starter_4SruAZxDd8y5YXQ8Y6ZbvI

Amazon.com社、Wikipediaの記事を利用した書籍販売機能を追加

米国のAmazon.com社のサイトに、Wikipediaの記事を表示し、記事内で言及されている書籍を販売する機能が追加されたとのことです。Wikipedia側と公式に提携しているのではなく、Wikipediaの記事のクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに基づいた利用とのことです。

米アマゾン、ウィキペディアを利用した新プロジェクトを開始(2010/12/2付けCNET Japanの記事)
http://japan.cnet.com/news/service/story/0,3800104747,20423604,00.htm

『カレントアウェアネス-E』184号発行

E1126 - 国立国会図書館「雑誌記事索引」の記事件数が1,000万件を突破

国立国会図書館(NDL)では,雑誌の文献の検索手段として「雑誌記事索引」を1949年から提供している。2010年11月4日,「雑誌記事索引」の収録記事件数の合計が1,000万件を超えた。...

E1125 - 紙の本をなくした学校図書館のその後(米国)

2009年に,米国マサチューセッツ州の私立高校Cushing Academyが図書館から紙の本をなくし電子資料を利用するデジタル図書館に移行したことが注目を集めたが,2010年11月6日付けのBoston Globe紙にその後の様子を報じる記事が掲載された。記事の内容を基に,同校の様子を紹介する。...

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