2010年11月29日、北米研究図書館協会(ARL)が、6月3日に開催された公開シンポジウム「研究データ活動の支援における図書館の役割変化」(The Changing role of Libraries in support of research data activities)での、各講演要旨をまとめたレポートを公開しています。なお、講演資料とシンポジウムの動画等は、シンポジウムのページですでに公開されているようです。
英国の研究情報ネットワーク(RIN)は、英国において学術雑誌を電子版のみとするための課題と提言をまとめたレポート“E-only scholarly journals: overcoming the barriers”を公開しています。学術雑誌が電子版と紙版の両方で発行されていることにより、出版から利用までの各段階で余分なコストを発生させているとし、電子版のみに移行するための課題と、出版社・図書館等の関係者への提言をまとめたものです。最大の課題は、出版社の価格設定方針と電子ジャーナルへの付加価値税(VAT)に関連するものであるとしています。なお、この調査は、“Transitions in scholarly communications”と名付けられた、英国の様々な研究機関による学術情報に関する調査プロジェクトの一つとして行われたものです。
2010年11月23日に開催された英国の図書館・情報専門家協会(CILIP)の評議会の場で、2010年7月に提出されたCILIPの今後のあり方についての議論をまとめたレポート“Defining our professional future: Report to CILIP Council”が了承されたようです。今後、評議会はこの報告書に基づいてCILIPの活動方針を話し合うことになるようです。
第2回アジア専門図書館国際会議(International Conference of Asian Special Libraries:ICoASL)が、2011年2月10日から12日にかけて東京・国連大学にて開催されます。米国に本部を置く専門図書館協会(SLA)のアジアン・チャプターが主催する会議で、2008年に続き2回目の開催になるとのことです。
2010年11月23日に、メキシコ電子図書館(Biblioteca Digital Mexicana;BDMx)が公開されたようです。このBDMxは、メキシコ国立公文書館(Archivo General de la Nación)、国立人類学・歴史図書館(Biblioteca Nacional de Antropología e Historia)等4機関が、ユネスコの進めるワールド・デジタル・ライブラリー(WDL)へ協力したことがきっかけで設立されたもので、現在は、それぞれの機関が所蔵する、500年から1949年までの資料約20点が登録されているとのことです。
2010年11月24日、英国の視覚芸術のオンラインリソースを提供する“Visual Arts Data Service”(VADS)のニュースによると、同プロジェクトが、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジの“Constance Howard Resource and Research Centre in Textiles ”の織物関係資料200点以上をデジタル化し公開を始めたとのことです。なお、VADSは、英国の“University College for the Creative Arts”に事務局を置くプロジェクトのようです。