経済協力開発機構(OECD)の出版部門が2009年4月20日、データセット・データ表のメタデータ、引用方法、リンキングに関する標準化の必要性を提起する文書“We Need Publishing Standards for Datasets and Data Tables”を発表しました。OECDの統計データ類がどのように学術文献で引用されているか、その問題点、OECDデータセットについての図書館目録レコードやメタデータの現状と問題点などをもとに、望ましいメタデータ、引用方法、リンキングについて提言を行っています。
Green, T (2009), “We Need Publishing Standards for
Datasets and Data Tables”, OECD Publishing White Paper,
OECD Publishing.
doi: 10.1787/603233448430 http://dx.doi.org/10.1787/603233448430
米国情報科学技術協会(ASIS&T)のニュース情報誌“Bulletin of American Society for Information Science and Technology”が2009年4/5月号に、機関リポジトリに関連し、熱い議論が交わされている4トピックについて、賛成/反対のそれぞれの立場とその論拠を紹介する誌上ディベートを特集として掲載しています。取り上げられているトピックは、(1)すべての大学は機関リポジトリを持つべきである、(2)図書館が各機関において機関リポジトリイニシアチブおよびその発展を主導すべきである、(3)機関リポジトリはオープンソースソフトウェアで構築されるべきである、(4)機関リポジトリの成功は義務化に依存する、の4つで、各々のトピックについて2名の論者が、個人の立場とは別に、賛成/反対の立場に立って主張を展開しています。論者が直接、相手の議論に対し意見を述べ合う討論の形ではなく、賛否双方の議論を紹介するという形にして、読者に機関リポジトリの課題とチャンスを改めて考える機会を提供することが企図されています。
Bulletin of the American Society for Information Science and Technology. April/May 2009. Vol. 35, No. 4.
公益団体「ドイツの図書館と情報」(BID;Bibliothek & Information Deutschland)の主宰する図書館振興プロジェクト「Bibliothek(図書館)2012」の一環として、政治家および地方自治体等の図書館設置者へのメッセージとして作成されることになっていた『図書館が良い21の理由』の画像入りパンフレットが完成し、正式に刊行されています。このパンフレットに対し、複数の図書館協会が支持を表明しているほか、およそ3,000名程度の地方の政策決定者にパンフレットが送付されるということです。