アーカイブ - 2009年 3月

3月 17日

図書館におけるゲーム購入、SNS利用は「公金の不適切な使用」?(米国)

米国ネブラスカ州で、ネブラスカ州図書館委員会(州立図書館機構)がおよそ1年前に購入したテレビゲーム機とソフトに対する支出と、Second LifeとFlickrのサービス利用に支払っている支出が、「公金の不適切な使用にあたる」と監査委員から指摘されるという事態が発生しました。テレビゲーム機等については本来、非営利の州立機関は支払う必要のない税金分も含めて支出されたことが無駄遣いと指摘され、また公共施設、公共サービスに従事する者の時間がSNS(料金を支払わないものも含め)やゲームに費やされることも「不適切だと思われる」と指摘されました。これに対し州立図書館長は、これらの技術の利用が一般的なものとなっていること、新しく、効果的なコミュニケーションや教育を可能にするものであること、SNSはマーケティングの重要なツールであることなどを文書で主張し、支出の正当性を訴えています。

日本の小説・ノンフィクションの翻訳版を米国の図書館に―ALAとトヨタ自動車が助成

米国コネティカット州のRowayton図書館は、米国図書館協会(ALA)とトヨタ自動車の助成により、同館の蔵書に、小説、ファンタジー、ミステリー、歴史、漫画など、多様なジャンルの日本の書籍の翻訳版50冊を加えたということです。

Rowayton Library receives Japanese translated books ALA/Toyota grant
- Willton VILLAGER 2009/3/17付けの記事
http://wiltonvillager.com/story/466587

Webcat日本語版、3/23から多言語対応

国立情報学研究所(NII)が、2009年3月23日からNACSIS Webcat日本語版の文字コードをUTF-8に変更すると発表しています。

<システム>Webcat日本語版の文字コード変更について
http://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2009/03/webcat.html

NACSIS Webcat
http://webcat.nii.ac.jp/

ユーザの行動履歴記録「ライフログ」の扱いに関する総務省、経済産業省の検討状況紹介記事

実生活やウェブ上での、ユーザの行動履歴記録「ライフログ」について、その活用可能性とプライバシー保護とを考慮したガイドライン策定を、総務省、経済産業省が検討している状況を紹介した記事(日経コミュニケーション誌2009年2月1日号に掲載)が、日経IT Proで公開されています。

事業化を阻む「ライフログ」のプライバシ問題:ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090302/325729/

米Library Journal誌の「図書館界を動かした人、揺るがせた人」2009

米国のLibrary Journal誌が、2009年版「図書館界を動かした人、揺るがせた人(Movers and Shakers)」51名を発表しました。

今回の特徴として、2002年の開始以来初めて、米国・カナダ以外から受賞者が出ています。英国ハダースフィールド大学で表紙の色から検索できるOPACや、貸出履歴を活用したレコメンデーション(推薦)システムを開発したパターン(David Pattern)氏と、オランダ・デルフト市で、有料制にもかかわらず市民の80%が利用登録している「世界で最もモダンな図書館/図書館コンセプトセンター」“DOK”のマネージャーを務めているErik Boekesteijn氏ほか2名です。DOKのマネージャー3名は、RV車で米国、ジャマイカ、オーストラリアを横断して各地の大小さまざまな図書館を紹介するツアー(記録旅行)を行ったことでも知られています。

マイクロソフト「ぜんぶ検索」のベータ版を公開

マイクロソフトは2009年3月30日にポータルサイト“MSN Japan”をリニューアルします。正式公開に先立ち、このほど新サイトの試験公開が開始されました。新しく始まるサービスの1つである、ウェブ検索、画像、地図、動画、MSN相談箱などをまとめて一度に検索できる「ぜんぶ検索」のベータ版を試すことも可能です。

ぜんぶ検索
http://zenbu.jp.msn.com/default.aspx

ぜんぶ検索(説明ページ)
http://zenbu.jp.msn.com/about.aspx?form=HPEM

LibraryThing、小さな図書館の目録作成を手伝う「オフ会」を開催

バーチャル本棚を作成・共有できるソーシャルブックサイト“LibraryThing”が、小さな図書館の目録作成を手伝うイベント“Flash-Mob Cataloging Party”を開催しています。

「ライブラリアンについて知っておいてほしいこと」エッセイコンテスト(米国)

米国フロリダ州にある子供向け教育出版社であるSmart Poodle Publishing社は、過小評価されたり、ステレオタイプで判断されたりすることが多いライブラリアンの仕事の本当の素晴らしさを伝えるきっかけ作りのために、ライブラリアン自身が「ライブラリアンについて知っておいてほしいこと」をテーマにエッセイを書くコンテスト“What I Wish Everyone Knew About Librarians Contest”を昨年夏、スタートさせました。このほど第1回の受賞者が発表され、優勝者に500ドルが贈られました。

Winning Entries of the Smart Poodle Publishing Writing Contest for Librarians(出版社によるニュースリリース)

福岡県立大学、本を返却しない学生には卒業証書授与を保留する方針

福岡県立大学が、附属図書館の図書を借りたまま督促しても返却しない学生に対し、卒業証書の授与を保留する方針を打ち出している、と新聞各紙が伝えています。

福岡県立大:図書館の本、未返却学生は卒業証書渡しません 強硬策「社会人のルール」 - 毎日新聞
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090305dde041040011000c.html
「本を返すまで卒業証書渡しません」 福岡県立大 - 朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0305/SEB200903050002.html
本返さない学生に「卒業証書渡しません」福岡県立大 - 読売新聞
http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/20090308-OYS1T00454.htm

Delicious、Flickr、YouTubeのタグの性格の違いは?

多くのユーザが参加しているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のうち、コンテンツへのタグ付けと共有を可能とするソーシャルタギングを提供しているDelicious、Flickr、YouTubeについて、そのタグの特徴を分析した論文が、D-Lib Magazine誌の2009年3/4月号に掲載されています。DeliciousではIT関連の用語がタグとして多く付与されており、また年を経ることにタグとして付与される語彙が少し変化しているなど、各々のサービスをよく利用している利用者(コミュニティ)の特徴がタグ付与に反映されているという結果が報告されています。

Ying Ding et al. Profiling Social Networks: A Social Tagging Perspective. D-Lib Magazine. 2009, 15(3/4).

白黒二値画像とグレイスケール画像とで、OCRの正確さに差はあるか?(Nz)

ニュージーランド国立図書館が、2001年から実施している新聞デジタル化プロジェクト(ウェブサイト“Papers Past”で公開中)に関連して、デジタル化した画像をOCRを使ってテキスト化する際に、白黒二値(bitonial)画像とグレイスケール(greyscale)画像とで正確さにどの程度相違があるかを調査した結果を、D-Lib Magazine誌2009年3/4月号で発表しています。これによると、白黒二値の方が少し正確性が高いが、双方に有意な差は見られなかったとのことで、プロジェクトチームは同館に対し、当面は白黒二値でのデジタル化を続けることと、継続的に関連情報を収集しデジタル化方針をレビューすることを勧告しています。

3月 16日

カレントアウェアネス-E 第146号の刊行日(3/18→3/25)

メールマガジン『カレントアウェアネス-E』第145号(2009年3月4日)において、第146号の刊行日を「2009年3月18日」と記載しておりましたが、「2009年3月25日」の刊行となります。お詫びしますとともに、訂正いたします。
どうぞご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。

カナダ研究図書館協会とSPARC、カナダの研究者に機関リポジトリの活用を呼びかけるキャンペーンを開始

カナダ研究図書館協会(CARL)とSPARCが、研究成果の利用とインパクトを高めるために、カナダの研究者に機関リポジトリの活用を呼びかけるキャンペーン“Greater Reach for Your Research”を開始しました。専用ウェブサイトでは、研究者向けに機関リポジトリやオープンアクセスの意義、効果を訴える冊子や動画といったツールキットが公開されています。

Greater Reach for Your Research: Resources for Authors
http://www.carl-abrc.ca/projects/author/author-e.html

New program helps Canadian researchers get greater reach for their research (SPARC)
http://www.arl.org/sparc/partner/09-0309.shtml

Thomson Reuters社、所属研究者全体の研究生産性・成果を分析・提供する機関向けサービスを開始

Thomson Reuters社が、所属研究者全体の研究生産性・成果等を、論文引用データ等に基づいて分析・提供する機関向けサービス“InCites”を開始しました。これにより、効果的な戦略立案と資源配分が可能になると宣伝されています。またこのサービスが想定する利用者として、資金助成者(政府、機関)、大学経営陣、アナリストなどと並んで、ライブラリアンも挙げられています。

InCites - Science - Thomson Reuters
http://www.isiwebofknowledge.com/incites/

Thomson Reuters Unveils InCites - Science - Thomson Reuters
http://science.thomsonreuters.com/press/2009/8507893/

参考:

カリフォルニアの非営利公益法人、公共図書館の新着資料情報配信サービスを開始

米国カリフォルニア州で、ITを活用して社会的ニーズに応える活動を行っている非営利公益法人・Interactive Sciences社が、「公共図書館をもっと可視化し、アクセスしやすくするため」に、新着資料(図書・DVD・CD)の情報を電子メールおよびRSSで配信するサービス“Wowbrary”を開始しました。主要な統合図書館システム(ILS)と連動してOPACの書誌情報データを取得し、Amazon.comから取得した表紙画像やユーザレビューのデータを付加して配信するというもので、図書館登録利用者は無料で利用できます。図書館資料が即座に予約できるほか、Amazon.comから購入することもできるようになっています。配信を希望する図書館は規模に応じて年間500ドル~数千ドルを支払うことになります。

英・豪・Nzの国立図書館、国立公文書館が次々とFlickrに進出

米国議会図書館(LC)やオランダ国立公文書館などに続き、英国、オーストラリア、ニュージーランド各国の国立図書館や国立公文書館が次々と、デジタル化した写真をFlickrで公開する試みを開始しています。

Flickr: National Library of Scotland's Photostream
http://www.flickr.com/photos/nlscotland/
Flickr: National Library of Australia's Photostream
http://www.flickr.com/photos/national_library_of_australia/
Flickr: National Library of New Zealand's Photostream
http://www.flickr.com/photos/nationallibrarynz/

Flickr: The National Archives UK's Photostream
http://www.flickr.com/photos/nationalarchives/
Flickr: National Archives of Australia's Photostream

全米図書館友の会がALAの傘下に

フィラデルフィアに本拠を置く、米国における図書館友の会(friends of libraries)の全国組織である全米図書館友の会(FOLUSA)が2009年2月1日、米国図書館協会(ALA)傘下の米国図書館委員会・アドヴォケーツ協会(ALTA)と統合して、ALA傘下の新組織「米国図書館委員会・アドヴォケーツ・友の会・財団協会(ALTAFF)」となることを正式に発表しました。これにより、図書館委員会と友の会の連携によるアドヴォカシー活動の強化、会員の増加および収入の拡大が期待されています。

ALA | Assn of Library Trustees, Advocates, Friends and Foundations homepage
http://www.ala.org/ala/mgrps/divs/altaff/index.cfm

Amazon以外で購入した電子書籍をKindleで読書可能にするツールに対し、Amazonが排除警告

米国の電子書籍ユーザーコミュニティサイト“MobileRead.com”上に、同サイトのユーザーが作成した、Amazon以外で購入した電子書籍をKindleで読書可能にするツールへのリンクが貼られていたことに対し、Amazon側が、デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づき、ウェブサイトからこのツールを排除するよう求める警告文を出しているということです。MobileRead.comは、Amazonが主張するように、MobileRead.comとして、このツールをホストしていたわけではない、アクセスコントロールに係る技術的手段を回避しているわけではないなど、Amazon側の誤解を指摘しながらも、DMCA法のあいまいさ、Amazonとの友好的な関係の維持を理由に、Amazonの求めに応じて、このツールへのリンクや、ツールに関する詳細な説明などを削除したということです。

World Book and Copyright DayにIFLAも協力を表明

ユネスコは毎年4月23日を“World Book and Copyright Day(世界図書・著作権の日)”としており、各国で様々な関連イベントが催されています。国際図書館連盟(IFLA)もこのほど、World Book and Copyright Dayをサポートすることをアナウンスしました。ユネスコでは、World Book and Copyright Dayのためのポスターをダウンロードできるサービスを開始しており、英語、フランス語の他、各国の言語で文字を自由に入れられるバージョンを準備しています。

World Book and Copyright Day(IFLAのアナウンス)
http://www.ifla.org/III/announce/world-book-copyright-day-en.htm

学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJ)がリニューアル(日本)

筑波大学附属図書館を中心に取り組まれている「国内学協会等の著作権ポリシー共有・公開プロジェクト」が、学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJ)のサイトをリニューアルしています。

学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJ)
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/scpj/

参考:
学協会著作権ポリシーデータベース公開(日本)
http://current.ndl.go.jp/node/5286

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