アーカイブ - 2009年 12月

12月 24日

CA1697 - 縮小する雑誌市場とデジタル雑誌の動向 / 湯浅俊彦

1. はじめに 日本における出版販売額は1996年をピークに長期下落傾向にあり、出版産業は深刻な事態に陥っている。とりわけ雑誌の販売不振がその大きな要因となっており、このままでは新聞(CA1694参照)とともにメディアとしての雑誌が終焉に向かうのではないかという論調も見られるようになってきた。...

論文リポジトリとデータリポジトリをリンクさせるサービス(英)

英国のサウサンプトン大学はこのほど、同大学が開発したリポジトリ用ソフトウェアEPrintsとデータ用のリポジトリをリンクさせるウェブサービスインフラ“EP2DC”を正式にリリースしました。このサービス開発のそもそもの動機は、実験データの保存の取組を促進すること、データを出版物とリンクさせることだということです。なおEP2DCは、英国情報システム合同委員会(JISC)から助成を受けて開発されました。

EP2DC Final Progress Post
- EP2DC Blog 2009/12/22付けの記事
http://www.materialsdatacentre.com/ep2dc-blog.html

英ウェルカム図書館、セルフサービス複写コーナーのコピー機に代えてスキャナーを導入

英国のウェルカム財団のウェルカム図書館が、従来のコピー機に代え、セルフサービスによる複写コーナーにスキャナーを導入しました。これにより利用者は、複写に加えてスキャンデータの保存を行えるようになるということです。

New Copy Services area
- ウェルカム図書館のブログ 2009/12/22付けの記事
http://wellcomelibrary.blogspot.com/2009/12/new-copy-services-area.html

IMLS、米国の公共図書館のサービス動向の報告書を公開

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、公共図書館のサービス動向の調査概要“Service Trends in U.S. Public Libraries, 1997-2007”をウェブサイト上で公開しています。1997年度から2007年度までの期間について、インターネット環境が拡大したことによる利用者のニーズへの対応の変化や、都市部と地方部でのサービスの違いが調査されているようです。

New Technology Services Draw Record Numbers to Libraries: Government Study Documents Ten Years of Steadily Increasing Public Use(IMLSのプレスリリース)
http://www.imls.gov/news/2009/122209.shtm

LCの議会調査局(CRS)による、Googleブックス問題に関するレポート

米国議会図書館(LC)の議会調査局(CRS)による、Googleブックスをめぐる問題点についてのレポート(2009/11/27付け、PDF19ページ)が、CRSレポートを公開するサイトOpenCRSに掲載されています。

The Google Library Project: Is Digitization for Purposes of Online Indexing Fair Use Under Copyright Law?(OpenCRSのサイト)
http://opencrs.com/document/R40194/2009-11-27/?24279

The Google Library Project: Is Digitization for Purposes of Online Indexing Fair Use Under
Copyright Law?(本文)
http://assets.opencrs.com/rpts/R40194_20091127.pdf

12月 22日

Googleがフランスのリヨン市立図書館の蔵書のデジタル化を開始

Google社が、フランスのリヨン市立図書館の蔵書のデジタル化作業を開始したと報じられています。フランス有数の規模である同図書館はGoogle社によるデジタル化について2008年に合意しており、16-19世紀の資料などのパブリックドメインの資料約50万冊が10年以内にデジタル化されるようです。なお、記事では先日サルコジ大統領が表明した「官民パートナーシップによるデジタル化」についても言及しており、その提携相手がGoogle社ではないかという識者の見解も紹介されています。

Google gets digital foothold in France(2009/12/20付けYahoo! News(AFP)の記事)
http://news.yahoo.com/s/afp/20091220/tc_afp/franceusinternetcompanygoogle

Google Begins Scanning Books from Municipal Library of Lyon, France(2009/12/22付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/12/22/google-begins-scanning-books-from-municipal-library-of-lyon-france/

【イベント】日本図書館研究会第51回(2009年度)研究大会(2月・京都)

日本図書館研究会2009年度(第51回)研究大会が、2010年2月21-22日に京都の同志社大学で開催されます。1日目に個人発表とグループ研究発表が行われ、2日目にはシンポジウム「「図書館の自由に関する宣言」改訂から30年 : その今日的展開」が開催されます。

第51回(2009年度)研究大会のご案内
http://wwwsoc.nii.ac.jp/nal/events/taikai/2009/invit.html

DVDを図書館に返却しなかった利用者を逮捕(米国)

米国アイオワ市公共図書館のDVD53点を期限内に返却しなかった利用者が、窃盗の罪で逮捕されたと報じられています。返却期限の2009年10月2日に返却がなく、図書館からの督促の連絡にも応答がなかったため逮捕に至ったようです。なお、同館ではDVDの貸出点数の制限は設けていない模様です。

Woman charged with stealing 53 library DVDs(Iowa City Press Citizen 2009/12/16付けの記事)
http://www.press-citizen.com/article/20091216/NEWS01/91216005/1079/Woman-charged-with-stealing-53-library-DVDs

Video at the Library(アイオワ市公共図書館の貸出規則)
http://www.icpl.org/video/

JISC、2008/2009年度の年報をウェブ公開

英国情報システム合同委員会(JISC)はこのほど2008/2009年度の年報をウェブで公開しました。年報には、

・かつてはアーカイブにあった650万の資料がオンラインコンテンツに変換された。
・電子書籍の国家規模での調査プロジェクトの成果が刊行された。
・JISCの年次大会の参加者が700人を超えた。
・調査研究プロジェクト“Researcher of Tommorrow”がスタートした。
・“Libraries of the Future”キャンペーンが成功した。
・JISCの2010-2012年の戦略が検討されている。

といった内容が含まれているということです。

JISC's annual review 2008/2009 published(ニュースリリース)
http://www.jisc.ac.uk/Home/news/stories/2009/12/review.aspx

Annual review 2009
http://www.jisc.ac.uk/aboutus/annualreview/2009.aspx

参考:
JISCの電子書籍利用動向調査プロジェクトの最終報告書が公表
http://current.ndl.go.jp/node/15399
JISC、2010年~2012年の戦略を公表

WIPOのトップ会議、視覚障害者等の著作権保護期間中の作品へのアクセス拡大で合意

世界知的所有権機関(WIPO)の著作権及び著作隣接権に関する常設委員会(SCCR:Standing Committee on Copyright and Related Rights)は2009年12月14日から18日に開催された会議において、著作権保護期間中の作品への視覚障害者等のアクセスを高めるため、著作権の例外規定や制限について改めて検討していくことで合意したということです。

SCCR Commits to Improving Access by Visually Impaired to Copyright-Protected Works(ニュースリリース)
http://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2009/article_0061.html

米ソニー、電子書籍端末コンテンツに英米3紙を追加

米ソニー社は、電子書籍端末“Reader”向けの配信コンテンツに、英国のFinancial Times紙、 米国のLos Angeles Times紙とChicago Tribune紙の3紙を追加すると発表しています。今後もThe New York Times紙やChristian Science Monitor紙など16の新聞・雑誌を追加予定とのことです。

ソニー、電子書籍コンテンツに英米の有力3紙を追加(ITpro 2009/12/21付けの記事)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091221/342458/

Google、デンマーク王立図書館の資料をデジタル化

Googleとデンマーク王立図書館が、同館所蔵のデンマーク語文学作品160万点をデジタル化することで合意したと報じられています。合意の背景には、Googleが資料デジタル化プロジェクトに供する金額の大きさと、アングロサクソン文化の普及でデンマークの文化や資料が消えるのではないかという危惧があるようです。

Google to digitise national literature(Copenhagen post 2009/12/21付けの記事)
http://www.cphpost.dk/culture/culture/122-culture/47794-google-to-digitise-national-literature.html

スイスの図書館ネットワーク、480万レコードをWorldCatに提供

西部スイス図書館ネットワーク“RERO”が2010年の上半期に、フランス語、英語、ドイツ語の資料を中心とした480万レコードをWorldCatに提供すると発表しています。2008年から20102年までの計画“Plan strategique RERO 2008-2012”の一環とのことです。

RERO agrees to add 4.8 million records to WorldCat from network of libraries in Western Switzerland(OCLCのニュースリリース)
http://www.oclc.org/au/en/news/releases/200960.htm

12月 21日

Serials Solutions 360が日本語漢字の異体字に対応

Serials Solutionsが、電子リソースの提供管理サービス“Serials Solutions 360”について日本語漢字の異体字に対応する改良を行ったと発表しています。「國際」というキーワードで検索すると「国際」を含む「鈴鹿国際大学紀要」などもヒットするようになるとのことです。

Serials Solutions 360 E-Resource Access & Management Services Offer New Japanese-Language Enhancements(Serials Solutionsのニュースリリース)
http://www.serialssolutions.com/news-detail/serials-solutions-360-e-resource-access-management-services-offer-new-japan/

【イベント】NDL、第17回「総合目録ネットワーク参加館フォーラム」を2月に公開開催

国立国会図書館(NDL)が2010年2月16日、東京(東京本館)及び京都(関西館)で第17回「総合目録ネットワーク参加館フォーラム」を開催します(東京本館-関西館間をTV会議システムで中継)。児玉史子・NDL総務部司書監による講演「総合目録ネットワークの草創期を振りかえって」(仮題)、森山光良氏・岡山県立図書館による講演「次世代総合目録の展望と期待」(仮題)などが行われます。総合目録ネットワーク事業の参加館の職員だけでなく、参加を検討している図書館の職員や、他の図書館関係者、研究者など当事業に関心のある方の参加も可能(定員に達した場合は参加館職員が優先)となっています。

開催概要
http://somoku.ndl.go.jp/forum.html#forum

申込方法
http://current.ndl.go.jp/files/unicanet.txt

ユーザーレビューを機械的に評価するシステム(アイルランド)

アイルランドのUniversity College Dublin(UCD)のコンピュータ科学者のグループが、ユーザーレビューの有用度を、「レピュテーション」「ソーシャル」「センチメント」「コンテンツ」の4つの尺度を使って機械的に評価する技術を開発したということです。

信頼できるユーザーレビューを発見しやすく、UCDで技術開発
- INTERNET Watch 2009/12/21付けの記事
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20091221_338308.html

LIS Newsが選ぶ2009年の10大ニュース

図書館・図書館情報学に関するブログLIS Newsが、2009年の10大ニュースをまとめています。1位は2年連続で経済状況に関するものとなりました。

1位 経済状況の影響
2位 ヤングアダルト向け作品“Twilight”シリーズの人気
3位 Googleブックス和解案
4位 本をなくした学校図書館
5位 ジュディス・クラグ氏逝去
6位 図書館でのゲーム・漫画
7位 Wikipediaの今後
8位 新聞の衰退
9位 電子書籍とKindleの『1984年』削除問題
10位 検閲問題

Ten Stories That Shaped 2009(2009/12/18付けLIS Newsの記事)
http://lisnews.org/ten_stories_shaped_2009

参考:
CA1689 - 経済低迷期と向かい合う米国公共図書館 / 依田紀久
http://current.ndl.go.jp/ca1689

E991 - Googleブックス訴訟の和解案,修正により対象範囲が縮小される
http://current.ndl.go.jp/e991

書架を取り去り、すべてデジタルに移行した学校図書館が注目を集める(米国)
http://current.ndl.go.jp/node/15243

21世紀の連邦政府刊行物寄託図書館制度モデルとは?

Ithakaの戦略・研究部門であるIthaka S+Rはこのほど、連邦政府刊行物寄託図書館制度(FDLP)が印刷からデジタルへの時代の変化に対応し、これまで通り政府情報への無料アクセスを長期間に渡って保障するにはどうすればいいかを考察した報告書を発表しました。なおこれは北米研究図書館協会(ARL)と全米各州の州立図書館機構の長(Chief Officers of State Library Agencies;COSLA)の委託研究となっています。

New Report Presents Vision for Sustainable Access to Government Information for the 21st Century(ニュースリリース)
http://www.ithaka.org/about-ithaka/announcements/new-report-presents-vision-for-sustainable-access-to-government-information-for-the-21st-century

Documents for a Digital Democracy: A Model for the Federal Depository Library Program in the 21st Century

Europeanaの収録コンテンツ、500万を超える

2009年12月初旬をもって、Europeanaの収録コンテンツ数が500万を突破したということです。今回のコンテンツ数の増加に大きな貢献をしたのはポーランドで、Europeanaのコンテンツに占める、ポーランドの資料数の割合は、0.4%から5.5%に伸びました。この大幅な伸びの背景には、EuropeanaLocalプロジェクトがあり、2010年半ばにはEuropeanaLocalプロジェクトによってデジタル化された資料300万点が新たに加わる予定だということです。

Europeana Tops 5 Million Items
- eNews December 2009
http://app.e2ma.net/campaign/1403149.121807192bbd630ad92f0959beed2709

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