アーカイブ - 2009年 11月

11月 12日

NASA、博物館・図書館の展示用にスペースシャトル関連品を無料提供

米国国立航空宇宙局(NASA)は2010年、長年に渡って実施してきたスペースシャトル事業を終了しますが、人々に宇宙探索の神秘について知ってもらうべく、不要になるスペースシャトルの関連部品や、ヘルメット、グローブ、ブーツといった宇宙飛行士用の装備などを、希望する博物館・図書館に無料(ただし送料・梱包料等は発生)で提供するということになりました。米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、博物館・図書館向けに応募方法等を説明しています。

NASA Invites Museums and Libraries to Apply for Free Space Shuttle Artifacts
http://www.imls.gov/news/2009/110609b.shtm

Welcome to NASA Space Shuttle Program - Historic Artifacts Prescreening
http://gsaxcess.gov/NASAWel.htm

雑誌のデジタル配信実証実験、参加雑誌100誌が決定

2009年11月11日に行われた「雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアム」の総会で、2010年1月に開始予定の雑誌のデジタル配信実証実験に参加する雑誌が決定したと発表されています。想定されていた30誌の3倍以上となる100誌が参加するとのことで、モニターの募集に対しても定員1,500人のところに3,600人以上からの応募があるようです。

電子雑誌実証実験に定員の倍を超す応募,参加雑誌も100誌に拡大(ITpro 2009/11/11付けの記事)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20091111/340407/

雑誌デジタル配信 モニター大募集(日本雑誌協会)
https://jmpa.modd.com/

文部科学省「子どもの読書応援プロジェクト」等も「事業仕分け」の対象に

各省庁が平成22年度予算の概算要求に挙げた事業について、その必要性を洗い出す「事業仕分け」を、内閣府に設置された行政刷新会議ワーキンググループが行っているところですが、図書館・情報に関係する事業として、文部科学省の「子どもの読書応援プロジェクト」「子どもゆめ基金」「学校ICT活用推進事業」などが、その対象に含まれています。行政刷新会議ワーキンググループのウェブサイトで、これらの事業概要とその必要性に係る論点を説明した資料が公開されています。

「子どもの読書応援プロジェクト」「子どもゆめ基金」の施策・事業シート(概要説明書)を含む「午前の部(8)」
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/pdf/nov11-am-shiryo/08.pdf
同、論点等説明シート(予算担当部局用)を含む「午前の部(9)」
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/pdf/nov11-am-shiryo/09.pdf

「学校ICT活用推進事業」の施策・事業シート(概要説明書)を含む「午後の部(13)」
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/pdf/nov11-pm-shiryo/13.pdf
同、上記の続きと、論点等説明シート(予算担当部局用)を含む「午後の部(14)」

11月 11日

書架を取り去り、すべてデジタルに移行した学校図書館が注目を集める(米国)

米国マサチューセッツ州の私立寮制高校、Cushing Academyが、図書館から書架を取り去り、すべて電子書籍やデータベースに移行させるリニューアルを行い、注目を集めています。かつて同館には2万冊の蔵書がありましたが、リニューアルに伴い数多くの電子書籍を、PCや、68台の貸し出し用Kindleで提供するようになったとのことです。かつて貸出カウンターがあったところにはカフェができ、書架があったところには居心地の良い椅子やテレビが置かれました。生徒の受けとめ方はさまざまなようで、このニュースを紹介したラジオ局のインタビューに対し、米国図書館協会(ALA)のCamila Alire会長は「図書館がデジタル化の波に乗ることは重要だが、紙の書籍のページをめくることで学ぶ生徒もいるはずで、Cushing Academyはやり過ぎなのでは?」と疑問を呈しています。

Digital School Library Leaves Book Stacks Behind : NPR
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=120097876

November 10, 2009付けLISNewsの記事

2008年の米国の公共図書館におけるインターネットサービス状況の分析-経済危機の影響はいかに?

全米の公共図書館における、コンピュータやインターネットへのアクセス状況を調査した報告書“Libraries Connect Communities”の2008-2009年版をもとに、過去の調査と比較して、2008年の状況を分析した論稿が、First Monday誌14巻11号に掲載されています。

・図書館の開館時間が平均して減っており、特に貧困地区や郊外の図書館は大きく減っている。
・端末台数はおおむね2002年と同じだが、利用要求は増え続けている。
・利用者の要求に見合う台数のワークステーションがあると答えた図書館はわずか18.9%。
・利用者の要求に見合うインターネット接続スピードが常に出ていると答えた図書館は39.9%。ただし郊外の図書館は28.6%、貧困地区の図書館は25.1%とさらに悪い数値が出ている。
・94.1%の図書館が1人当たりの端末利用時間を定めており、その多くが1時間未満である。

といったデータをもとに、求職等のため図書館の端末を利用しに訪れる利用者が記録的な数になっているにも関わらず、十分なサービスが提供できていないことなどを指摘しています。

セントジョンズ郡図書館、延滞の罰金を使って食品を収集

米国フロリダ州セントジョンズ郡図書館では、2009年11月16日から約1か月間、延滞の罰金で食品を収集する企画“Food for Fines”を行うと発表しています。利用者が持参する腐敗しないよう密閉された缶詰などの食品1品と、図書館が得た罰金のうちの1ドルとを交換して収集するようです。集められた食品はセントジョンズ郡のフードバンクに送られ、必要な人々に供与される予定です。初めての試みとなった2008年には8,000品が集まったとのことです。

FOOD FOR FINES - November 16 - December 18
http://www.sjcpls.org/content/food-fines-november-16-december-18

イラン国立図書館とジンバブエ国立公文書館が提携

イラン国立図書館とジンバブエ国立公文書館が文化的連携を強化することで合意したと報じられています。両館が署名した覚書には、図書や雑誌、その他の情報資源を交換し、コレクションの拡大と資料の保存を図って業績を共有する旨が記されているとのことです。

National libraries of Iran and Zimbabwe sign MOU(Tehran Times 2009/11/8付けの記事)
http://www.tehrantimes.com/index_View.asp?code=207467

“Kindle for PC”ベータ版がリリース

米国のAmazon.com社が2009年11月、同社が提供する電子書籍をパソコン上で読むための無料ソフト“Kindle for PC”のベータ版をリリースしました。現在はWindows PC用ですが、今後、Macintosh用もリリースされるとのことです。

Kindle for PC
http://www.amazon.com/gp/feature.html/ref=kcp_pc_mkt_lnd?docId=1000426311

Amazon、「Kindle for PC」提供開始 - ITmedia エンタープライズ
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0911/11/news022.html

コロラド州オーロラ市、4つの図書館の閉館が住民投票で決定

米国コロラド州オーロラ市では、2009年11月3日に行われた住民投票により、図書館への資金供給のための増税案が反対多数で否決され、市内4つの図書館が2010年に閉館になるとのことです。

Voters reject library funding plan(Aurora Sentinel 2009/11/4付けの記事)
http://www.aurorasentinel.com/articles/2009/11/04/news/doc4af11c4ba8928454029897.txt

Voters Decided To Close 4 Libraries(DenverChannel.com 2009/11/4付けの記事)
http://www.thedenverchannel.com/news/21520262/detail.html

Aurora Public Library General Improvement District Ballot Issue 4A Election Results(The Denver Post)

UNDPブルガリア、455の図書館へのコンピューター設置を発表

国連開発計画(UNDP)ブルガリアが、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けて行っているブルガリアの図書館にコンピュータを普及させるプログラム“Glob@l Libraries”の第1段階として、455の公共図書館にコンピューターを設置すると発表しています。今後は、利用者用の情報通信機器を合計で900の図書館に設置し、図書館職員の研修を行っていくとのことで、2010年2月からプログラムの第2段階が始められる予定です。

Computers will be installed in 450 Bulgarian libraries(The Sofia Echo 2009/11/4付けの記事)
http://www.sofiaecho.com/2009/11/04/810194_computers-will-be-installed-in-450-bulgarian-libraries

IFLA「特別なニーズをもつ人々への図書館サービス分科会」の活動史

病院の入院患者や、(視覚障害者等の、本を読むことが困難な人々を除く)障害者等へのサービスを主題とする国際図書館連盟(IFLA)の「特別なニーズをもつ人々への図書館サービス分科会」(Library Services to People with Special Needs Section)のこれまでの活動史を振り返る記事が、IFLA Journal誌35巻3号に掲載されています。同分科会は1931年に病院図書館小委員会として設置されて以後、対象とする利用者、サービスの内容等を広げ、それに伴って改称もしてきました。その経緯が、年代ごとに記されています。

Nancy Panella. The Library Services to People with Special Needs Section of IFLA: an historical overview. IFLA Journal. 2009, 35(3), p. 258-271.
http://www.ifla.org/files/hq/publications/ifla-journal/ifla-journal-35-3_2009.pdf

参考:
障がい者に対する図書館サービス 1.障がい者に対する図書館サービスの定義 孫誌衒

11月 10日

図書館が電子書籍を提供する際の問題点(米国)

グーテンベルグプロジェクトのウェブサイトに、米国の図書館が電子書籍を提供する際の問題点を記した記事が掲載されています。印刷された書籍に比べて購入にあてられている費用が少ないことを示した上で、フォーマットの違いにより閲覧のためのリーダーが複数必要であること、出版社が印刷物の売上への影響を懸念して図書館での提供に否定的であること、などの問題点を挙げています。

Libraries check out the eBook(Project Gutenberg News 2009/11/8付けの記事)
http://www.gutenbergnews.org/20091108/libraries-check-out-the-ebook/

福島県桑折町の「カフェ図書」が再オープン

契約上の理由で2009年2月末で閉店していた、福島県桑折町にある喫茶店と図書館の融合施設「カフェ図書 plat」が、住民の協力と町の援助を受けて「まゆたま」という店名で再オープンしたと報じられています。土日のみの営業で、無料での図書の貸出も行うとのことです。

桑折・2月閉店の「カフェ図書」 町民加わり再出発(河北新報 2009/11/8付けの記事)
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/11/20091108t63011.htm

参考:
東北大学の学生グループ、公共図書館のない福島県桑折町に「カフェ図書」をオープン
http://current.ndl.go.jp/node/9047

ミズーリ大学でもEspresso Book Machineを導入

米国ミズーリ大学の書籍販売部が、オンデマンドの印刷・製本機“Espresso Book Machine”を導入しています。1ページあたり0.06ドルの基本料金に加えて、カバーデザインやISBNの追加などがオプションとして提供されるようです。ミシガン大学やハーバード大学などでも導入されています。

University of Missouri gets an Espresso Book Machine(LISNews 2009/11/5付けの記事)
http://lisnews.org/university_missouri_gets_espresso_book_machine

Espresso Book Machine(Mizzou Media)
http://www.mubookstore.com/outerweb/Mizzou%20Media/default.asp?cat=ebm

英国の王立協会と王立化学協会が“CLOCKSS”に参加

学術情報資源の協同保存プロジェクト“CLOCKSS”は、英国の王立化学協会(The Royal Society of Chemistry)と王立協会(the Royal Society)が同プロジェクトに参加することになったと発表しています。

CLOCKSS Welcomes Two New Publishers: Royal Society of Chemistry and Royal Society(2009/11/9付けCLOCKSSのNews)
http://www.clockss.org/clockss/News

雑誌の索引・抄録情報と無料電子ジャーナルが調べられる「日本語学術雑誌情報源ナビ」が公開

雑誌がどの記事索引・抄録データベースに収録されているか、あるいは無料電子ジャーナルが存在するかが調べられる「日本語学術雑誌情報源ナビ」(JJRNavi)が実践女子大学図書館のサイト内で公開されています。約1万2千件の日本語無料電子ジャーナル、雑誌の目次掲載ページ、主要2次文献情報データベースに収録の雑誌の索引化・抄録化情報を提供するもので、2008年7月に公開されたDirectory of Open Access Journals in Japan (DOAJJ)の後継となるものとのことです。雑誌検索だけでなく、2次文献情報データベースの文献検索から、当該電子ジャーナルへと繋ぐリンクリゾルバの機能も提供されるとのことです。

日本語学術雑誌情報源ナビ 目次・索引・抄録・全文情報データベース
http://jcross.jissen.ac.jp/atoz/index.html?b_type=AtoZ

Googleブックス訴訟の修正和解案の提示、4日間遅れる見通し

Googleブックスをめぐる訴訟の修正和解案の提出は2009年11月9日に予定されていましたが、11月13日に延期される見通しであると報じられています。またこの件に関して、和解案に対抗して結成された“Open Book Alliance”は、11月6日に修正和解案に求められる条件(Requirements)を示しています。内容は、Google社に独占的な権利を与えないこと、著者や著作権者などが自身の作品使用について決定できること、などがあげられています。

In Google Book Case, a Request for More Time(2009/11/9付けNYTimes.comの記事)
http://mediadecoder.blogs.nytimes.com/2009/11/09/in-google-book-case-a-request-for-more-time/

Google Book Search Settlement Filing Delayed Until November 13(2009/11/9付けLibrary Journalの記事)
http://www.libraryjournal.com/article/CA6706258.html

11月 9日

文化庁、Googleブックス訴訟に関して米国政府に日本の考えを伝達

文化庁は、Googleブックスをめぐる訴訟に関して、米国政府に対し、状況を注視していること、著作権に関する条約に沿う形で解決されることが重要であると考えていること、新たな和解案についての迅速で十分な情報提供が望ましいこと、などを伝達したとのことです。

米国のグーグル・ブック検索の訴訟に関して(2009/11/9付け文化庁の報道発表)
http://www.bunka.go.jp/oshirase_other/2009/pdf/googlebook_091109.pdf

新和解案の情報提供を=グーグル著作権訴訟で米に要請-文化庁(2009/11/9付け時事ドットコムの記事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009110900564

日本政府、Google Book Search和解問題について注視していることを米政府に伝達(2009/11/9付けhon.jpの記事)
http://hon.jp/news/1.0/0/1332/

書籍デジタル化:グーグル問題 日本ペンクラブなど、首相らへ9日要望(2009/11/7付け毎日.jpの記事)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091107ddm012040163000c.html

図書館流通センター・丸善・大日本印刷、図書館スタッフ向け研修プログラムを開始

図書館流通センター(TRC)、丸善、大日本印刷(DNP)の3社が共同で、図書館スタッフ向け研修プログラムを開発したとのことです。また、TRC の本社ビル内に新設した研修施設での集合研修とネットワークを利用したeラーニング研修を、2009年11月9日より開始したとのことです。

図書館流通センター 丸善 DNP、図書館スタッフ向け総合研修プログラムを開発(2009/11/9付け大日本印刷のニュースリリース)
http://www.dnp.co.jp/news/1210016_2482.html

TRC、丸善、DNP、図書館スタッフ向け総合研修プログラムを開発(2009/11/9付けjapan.internet.comの記事)
http://japan.internet.com/busnews/20091109/3.html

各学校に1人以上の学校図書館メディアスペシャリストを置くよう求める法案、再提出(米国)

このほど、全ての公立学校の図書館に、少なくとも1名の学校図書館スペシャリストを配することにより、生徒たちに必要な支援と資料を保証しようという法案“Strengthening Kids' Interest in Learning and Libraries Act”(通称:SKILLs Act)が、米国議会下院に提出され、下院教育労働委員会で審議されています。この法案は2007年の議会でも提出されていましたが、このときは法制化はなりませんでした。

House Re-introduces SKILLs ACT emphasizing role of school librarians(米国図書館協会のプレスリリース)
http://www.ala.org/ala/newspresscenter/news/pressreleases2009/november2009/hrskillsact_piowo.cfm?persistent=1&expy_dt=11/11/2009

H.R. 3928: 111th Congress SKILLs Act
http://www.govtrack.us/congress/bill.xpd?bill=h111-3928

参考:
各学校に1人以上の学校図書館メディアスペシャリストを置くよう求める法案(米国)

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