Google Book Searchや各大学図書館等のリポジトリ類のコンテンツを協同でバックアップする試み“HathiTrust”が、技術報告書2点を刊行しています。1つは11月に刊行された、大規模デジタル化プロジェクトの電子書籍の視認性に関する報告書、もう1つは12月に刊行された、全文検索エンジンLuceneをベースとしたオープンソースの検索アプリケーション“Solr”での大規模インデクシングのベンチマークの報告書です。なお、後者は現在実施しているインデクシングプロジェクトの5段階中2段階までの成果をもとにしたものとなっており、今後、段階が進むにつれて、アップデートしていくとのことです。
書籍の製作、出版、流通、販売等に関わる各団体が参加している米国の書籍産業研究グループ(BISG:Book Industry Study Group)が、書籍の電子商取引に用いられているメタデータ規格“ONIX”(ONline Information eXchange)をベースとした、電子書籍の検索、ブラウズ、配信のプロトコル“BookDROP(Book Digitized Reading Online Protocol)”を策定、公開しています。主に、出版社のデジタルアーカイブ内のデータを、ウェブサイトで配信している(書店等の)パートナー企業が利用する際のプロトコルとして位置付けられています。なお策定には、出版社、書店等のほか、Microsoft社やスキャナメーカーKirtas社も加わっています。
動植物、菌類等のあらゆる生物種について「DNAバーコード」を抽出・収集し、それらを集積した大規模なライブラリを構築することで、標本の自動同定、解析の基盤とするという国際プロジェクト「国際バーコード オブ ライフ プロジェクト(International Barcode of Life project;iBOL)」が立ち上がっています。日本語の説明資料も作成されています。
スウェーデン国立図書館が、これまでのスウェーデン図書分類法(Klassifikationssystem for svenska bibliotek)に代えて、デューイ十進分類法(DDC)を導入すると発表しています。国際標準の導入と分類の合理化を、DDC導入の理由として挙げています。具体的な導入時期は明らかにされていませんが、DDCをスウェーデン語に翻訳する作業を、まず開始するそうです。
英国では2008年が「読書年(National Year of Reading)」と位置付けられ、数多くのイベントが行われてきました。そんな中で、恋愛のパートナー(候補)に「モテる」ためにすることと読書に関する調査(成人1,543名を対象、うち864名がティーン)が行われ、その結果が発表されています。