アーカイブ - 2008年 9月

9月 24日

中国国家図書館、第2期「中華善本再生プロジェクト」の開始を発表

中国国家図書館が2008年9月9日、新館・国家デジタル図書館の開館と同日に、「第2期中華善本再生プロジェクト」シンポジウムを開催し、第1期プロジェクト(2002~2007年)の成果の報告と、第2期プロジェクトの開始を発表しました。

第1期プロジェクトでは、唐・宋~金・元代の「中華善本」、758点(1,394箱、8,990冊)を複製・出版し、国家図書館、31の省・直轄市・自治区立公共図書館、全国100の重点大学図書館に寄贈したとのことです。第2期プロジェクトでは明・清代を主な対象とし、現在明代の323点、清代の243点を複製・出版予定とされています。

中华再造善本工程二期启动-国图博客-中国国家图书馆·中国国家数字图书馆
http://www.nlc.gov.cn/syzt/2008/0911/article_143.htm

ALA、利用者指向型ウェブサイトにリニューアル

米国図書館協会(ALA)が2008年9月23日、ウェブサイトを利用者指向型にリニューアルしたと発表しています。この新しいウェブサイトは会員が2年間に渡って、デザインのリニューアル等について進めてきた成果とされており、Google Custom Search Engine等、Googleの検索機能を取り込んだり、RSSでの情報発信を強化したりしています。

ALA
http://www.ala.org/

ALA launches Web site upgrade
http://www.pio.ala.org/visibility/?p=159

「公民権運動」に関する電子図書館

ジョージア大学などを中心に、多数の機関との連携の下、米国の公民権運動に関する電子図書館“Civil Rights Digital Library”が構築されています。この電子図書館は、公民権運動に対する理解を深めるため、公民権運動に関連する動画、写真などの一次情報、その他の二次情報、教育資源を提供しており、米国全体のさまざまな機関の資料を一括して検索・アクセスすることのできるポータルサイトとしての役割を果たしています。なお資金源として、ジョージア大学に対し、博物館・図書館サービス機構(IMLS)から授与された助成金を活用しているとのことです。

Civil Rights Digital Library
http://crdl.usg.edu/voci/go/crdl/home/

市民権デジタル図書館誕生!
- 事典ドットコム 2008/9/21付けの記事

World Scientific社出版の学術雑誌の2009年価格一覧

アジア太平洋地域では最大規模の学術出版社World Scientific社が、同社が発行する学術雑誌の、2009年の販売価格を発表しています。

2009 Physics Journals Price Information - WorldSciNet
http://www.worldscinet.com/jprice_update/journal_prices_physics2009.shtml

World Scientific journal pricing for 2009
- Peter Scott’s Library Blog 2008/9/21付けの記事
http://xrefer.blogspot.com/2008/09/world-scientific-journal-pricing-for.html

日本の「幻灯」コレクションをデジタル化・ウェブ公開(ハワイ大学)

ハワイ大学マノア校はこのほど、海外に向けて日本のことを紹介する目的等で作成された「幻灯」約1,500点をデジタル化し、ウェブサイトでの公開を開始しました。デジタル化された幻灯は、国際交流基金の母体である国際文化振興会(KBS)と、個人で所蔵していた奥村多喜衛氏の家族から寄付されたものだということです。

Magic Lantern Slides Collection from Japan
http://digicoll.manoa.hawaii.edu/lanternslides/index.php?c=1

日本の幻灯画像コレクション
- 事典ドットコム 2008/9/21付けの記事

ミシガン大学図書館、デジタル化した蔵書のオンデマンド印刷・製本サービスを開始

ミシガン大学図書館(University of Michigan)は、デジタル化した蔵書をオンデマンドで印刷・製本するサービスを開始すると発表しています。

これは、On Demand Books社の自動印刷機器“Espresso Book Machine(EBM)”を使って、デジタル化された本のデータから印刷体の本を作成するもので、1冊あたり5-7分で出来上がるとのことです。Google社との連携でミシガン大学がデジタル化した蔵書"MBooks"200万冊近くや、その他Open Content Alliacnce (OCA)でデジタル化されたパブリック・ドメインの本なども対象となります。1冊10ドル(約1,000円)で学生や一般の人に提供するとのことです。

U-M at forefront of new era of publishing

検索エンジンを提供するhakia社、信頼できる無料ウェブリソースの推薦を図書館情報専門家に呼びかけ

米国で「セマンティックな」検索エンジンを提供しているhakia社が、信頼できる検索結果を利用者に提供すべく、信頼できる無料ウェブリソースの推薦を図書館情報専門家に呼びかけるキャンペーンを開始しています。推薦を受けたリソースについてはピアレビューを行い、その結果「信頼できる」となったものについては、検索結果表示においてその旨が表示されるようになります。まずは医療・健康情報についての推薦を呼びかけたということで、すでに米国医学図書館協会(MLA)の推薦したサイトが列挙されています。ちなみに推薦者に対しては、毎月、本の寄贈や会議への招待などの「感謝賞」を授与する予定とのことです。

Google社のOSを搭載した携帯電話が発表に

Google社の携帯電話向けOS“Android”を搭載した初の携帯電話“G1”が、T-Mobile社から発表されています。

The new T-Mobile G1 with Google cell phone – Official Site
http://www.t-mobileg1.com/

Official Google Mobile Blog: Google on Android
http://googlemobile.blogspot.com/2008/09/google-on-android.html

Google Book Searchに新API-ウェブサイト内での表示や全文検索、データ収集・更新も可能に

Google社が2008年9月22日、Google Book Search用の新しいAPIの提供を開始したと発表しています。これは、

・ISBN、OCLC番号、LC番号等で特定した書籍のGoogle Book Search内データを、自分のウェブサイトに取り込んで(embed)表示できる“Embedded Viewer API”

・Google Book Search内のデータの全文検索、書誌データやユーザが付与したレビュー・レイティング・タグ等のデータの収集、自分が付与したデータの編集ができる“Data API”

9月 22日

『カレントアウェアネス』297号発行

CA1673 - 研究文献レビュー:図書館史 / 三浦太郎

日本における近年の図書館史研究には顕著な特色が3つあると考えられる。それは、(1) 図書館史研究の方法論的な問い直し、(2) 日本の戦後図書館史の位置づけ、そして、(3) 人物への注目である。1990年代以降、図書館政策の転換や法制度の改変、利用者構造の変化など、図書館が急激な転換を求められるようになる中で、その存立基盤が歴史的に捉え返されている。…

CA1672 - マンガ同人誌の保存と利活用に向けて -コミックマーケットの事例から- / 里見直紀,安田かほる,筆谷芳行,市川孝一

1. はじめに 一般的に「同人誌」とは「主義・志などを同じくする人たちが、自分たちの作品の発表の場として共同で編集発行する雑誌」(『大辞林』 第2版より)のように定義される。 本稿ではこのうち、同人誌即売会や専門書店等で限定的な形で自費出版として頒布される、マンガ・アニメ・ゲーム等を題材としたいわゆる「マンガ同人誌」の保存と利活用の現状、課題について、筆者が運営に携わっている同人誌即売会「コミックマーケット」(以後、コミケットと呼ぶ)の事例を中心に紹介する。…

CrossRef、1つのDOIに複数URLを登録できるサービスを本格稼動

学術情報のリンキングサービスを提供しているCrossRefが、1つのDOIに対して複数のURLを登録することができるmultiple resolution service (MR)を本格稼動させたと発表しています。

これにより、複数のプラットフォームで提供されている同一論文について、リンク解決が可能となります。また、論文の引用文献からたとえばその論文のPDF版やHTML版、抄録ページ、関連ページのURLなどへナビゲーションすることも可能となります。

CROSSREF ANNOUNCES IMPROVED MULTIPLE RESOLUTION SERVICE
http://crossref.org/01company/pr/news080408.html

参考:
CrossRef、DOI登録数が3000万件を突破

CA1671 - 「探究」を促進する学校図書館 / 足立正治

問われる受験型学力観 Benesse教育研究開発センターが実施している学習基本調査によると、1990年の第1回調査以来2006年の第4回調査まで、高校生の家庭での学習時間は減少の一途をたどり、達成意欲や「受験プレッシャー」の低下などもともなって全体的に「脱受験競争時代」の学習傾向が顕著になっているという(1)。その一方で、小中学生もふくめてトップクラスの生徒には、学習習慣が局所的に存在していることから、同センターは、競争する者と競争しない者との分化が進んでいると分析している。…

CA1670 - 中国における図書館法制定に向けての取り組みと研究動向 / 金晓明

図書館事業の健全な発展には、法律による強力な保障が必要である。法律に基づいて図書館を管理し法治化の道を進めることは、中国だけではなく世界各国においてかねてからの共通認識である。中国の図書館関係者は、長年にわたり図書館法の制定と関連法を含めた法体系の構築に向けて積極的な取り組みを進め、詳細な研究を行い、多くの論文を発表して、図書館法の制定に関する議論を交わし、図書館の法制化の推進に重要な役割を果たしてきた。…

CA1669 - Library of the Year -良い図書館を良いと言う- / 田村俊作

2006年、NPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)は「Library of the Year」(以下「LoY」という。)という事業を始めた。毎年開催される図書館総合展のフォーラムの一つとして行われているこの企画は、幸い好評を得て、第3回にあたる2008年度は、総合展初日の11月26日(水)午後3時~5時に最終選考が予定されている。また、その前後に関連企画もある。…

環境に優しい図書館蔵書除籍法(米国)

環境保護、資源の再利用等のトレンドに沿い、図書館で除籍された資料を有効活用するための取り組みが、米国の図書館界で広まっています。これについてLibrary Journal誌が紹介記事を掲載しています。

11月15日は「図書館でゲームをする日」(米国)

米国図書館協会(ALA)が、2008年11月15日を「図書館でゲームをする日(National Gaming Day @ your library)」と定めました。全国の図書館で同時オンラインゲーム大会を催すほか、ボードゲーム出版社が全国の図書館に寄贈してくれるボードゲームを使い、各図書館内での大会を催すよう促すとのことです。ウェブサイトには、ALAがなぜ、図書館でゲームをすることを推進しているかを、以下のような疑問に答えるという形で説明しています。

1. 図書館は本と読書の場所ではないのですか?
2. テレビゲームは一時の流行ではないのですか?
3. なぜ子どもは図書館でゲームをすべきなのですか?
4. ライブラリアンはどのように、子どもにふさわしいテレビゲームを選んでいるのですか?
5. 図書館でゲームをすることで、子どもは何を学ぶのですか?

NIHパブリックアクセス方針を支持する動きも活発化-今議会中も油断は禁物

米国国立衛生研究所(NIH)のパブリックアクセス方針を覆すとともに、同様の方針を連邦政府機関が定めることを違法とする内容を含む法案“Fair Copyright in Research Works Act”(H.R.6845)に対し、NIHパブリックアクセス方針を支持すると共にこの法案に反対する動きも広がっています。Library Journal誌によれば、47名の著作権専門家・法学者、33名のノーベル賞受賞者が議会等に反対の書簡を送っているようです。また公聴会の場において前米国著作権局長がNIHパブリックアクセス方針に対する数多くの疑義を表明したのに対し、現米国著作権局長や著作権局が沈黙を守っていることについて、図書館コミュニティの間では「出版社側の動きを支持する動きを取っておらず、この法案を不必要なものと見なしている」と解釈されていると報じています。

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