アーカイブ - 2008年 9月 10日

国連や国連専門機関が出版物・サービスを紹介するイベント“Book Days”

国際連合の公共情報局が2008年10月9日、10日の両日、初めての試みとして、国際連合や国際連合専門機関(世界銀行、ユネスコ、世界保健機関(WHO)など)、またその他の国際機関(経済協力開発機構(OECD)など)が、自組織が出している出版物(紙・オンラインの両方)を展示即売するとともに、出版物やサービス等をプレゼンテーションするというイベント“Book Days”をニューヨークの国際連合本部で開催すると発表しています。

UN Book Days
https://unp.un.org/bookdays.aspx

Microsoft書籍デジタル化事業撤退の波紋

2008年5月、Microsoft社は書籍デジタル化事業から撤退し、また、2006年から提供してきた書籍検索サービス“Live Search Books”と学術文献検索サービス“Live Academic Search”を終了することを発表しました。イエール大学は、このMicrosoft社の決定が同大学図書館の書籍デジタル化事業を行き詰らせているとする記事を、大学新聞に掲載しました。当初の予定では10万冊の蔵書がデジタル化される予定でしたが、Microsoft社が資金提供を中断してしまうためそれは叶わず、すでに資金提供がなされている3万2千冊のデジタル化の完遂のみが保障されたということです。イエール大学図書館は事業継続のために新たな提携先を探す必要がありますが、先行きは不透明だということです。

Library digitization efforts stall

ドイツ・バイエルン州の図書館団体、選挙に際し合同で、各政党に図書館政策に関する質問状を送付

ドイツ図書館・情報専門家協会(BIB)バイエルン州地区協会をはじめとするバイエルン州内の複数の図書館団体が合同で、2008年内に開催される州議会選挙に際し、5つの政党に対し、図書館政策に関する質問状を送付しました。質問状には、その質問をする背景の説明、参考資料の紹介なども付されています。この質問の結果、4政党から回答があったとのことで、質問状および各党の回答が公開されています。質問は、以下の4点に関するもので、各々の下位に2~4つの問いがあるという形で構成されています。

・図書館に対する法的な「セーフガード」について
・バイエルン州における教育システムの不可欠な要素としての公共図書館について
・学校と図書館の協同について
・バイエルン州における学術の位置付けについて

質問状

盗まれたイスラエルの図書館の貴重書、ドイツで発見

10年前、イスラエルのテル・アビブにあるRambam図書館で、1793年製作のユダヤ法の論文の手稿が盗まれました。このほど、その手稿がドイツ国立図書館で発見され、イスラエルへ返還される見通しになりました。ドイツ国立図書館ではこの手稿が盗難品であることを把握していませんでした。この手稿は、返還が決まってからは、イスラエルの「多大な好意」の下で、展示されているということです。

Stolen manuscript to be returned to Tel Aviv's Rambam library
- Jerusalem Post 2008/9/9付けの記事
http://www.jpost.com/servlet/Satellite?cid=1220802294373&pagename=JPost%2FJPArticle%2FShowFull

イスラム学分野のデジタル化資料に対するユーザ要件調査レポート(英国)

英国情報システム合同委員会(JISC)の助成により、英国エクスター大学が実施した、イスラム学分野のデジタル化資料に対するユーザ要件調査レポートが、JISCから公表されています。これは、英国のイスラム研究コミュニティに属する研究者、ライブラリアン、活動家等に対するアンケート調査やフォーカスグループインタビュー、イスラム学分野で多く利用されている図書館資料の調査等を通じて、デジタル化資料に対するユーザの要件を明らかにするというもので、調査を受けて、全国のイスラム学資源にアクセスするための権威あるゲートウェイサイトの構築、イスラム研究機関のウェブサイトのアーカイビングなど、5点が勧告されています。

Digital Islam : JISC
http://www.jisc.ac.uk/Home/news/stories/2008/09/digitalislam.aspx

2008年英国eサイエンス「全員参加集会」

英国では2002年から毎年、eサイエンスに係る人々が全国から一堂に会し、知見・成果等を共有し交流する「全員参加集会(All Hands Meeting)」が開催されています。その2008年集会が、「交差する境界(Crossing Boarders)」をテーマに9月8~11日にかけてエディンバラで開催されました。ウェブサイトではすでに、一部の発表資料が公開されています。
なおこの集会は、過去のすべての集会について、ウェブサイトと会議録を公開しています。

UK e-Science All Hands Meeting
http://www.allhands.org.uk/
(※過去の集会のウェブサイト・会議録は、画面上部の「ARCHIVE」タブから見ることができます。)

Full Programme

NII、「英国研究成果リポジトリのための名称典拠サービス案に関連する最新動向の評価」を翻訳公開

機関/主題リポジトリ向けに名称典拠を導入することをはかる英国情報システム合同委員会(JISC)のプロジェクト“Names”用にまとめられた、名称典拠の先行事例のレビューを、国立情報学研究所(NII)が「英国研究成果リポジトリのための名称典拠サービス案に関連する最新動向の評価」として翻訳・公開しています。

「英国研究成果リポジトリのための名称典拠サービス案に関連する最新動向の評価」を翻訳公開 - 国立情報学研究所
http://www.nii.ac.jp/irp/2008/09/post_3.html

参考:
E819 - リポジトリにおける名称典拠導入の試み(英国)
http://current.ndl.go.jp/e819

文部科学省、『図書館職員の研修の充実方策について(報告)』を公表

文部科学省が、「これからの図書館の在り方検討協力者会議」による図書館職員の研修の充実方策に関する検討成果の報告書『図書館職員の研修の充実方策について(報告)』(2008年6月)を公表しています。研修の区分の再定義、課題と改善方策の検討を踏まえた上で、研修体系および研修によるキャリアパスのモデルをまとめています。

図書館職員の研修の充実方策について(報告)-文部科学省
http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/teigen/08073040.htm

JISC、eポートフォリオに関するレポート2点を刊行

eポートフォリオとは、学習者の経験・業績・学習成果を明示する、デジタル形態の成果物コレクションで、学習者が専用ソフトウェア等で作成するものです。またそのためのソフトウェアを指す場合もあります。このほど、英国情報システム合同委員会(JISC)が、生涯学習・eラーニングにおけるeポートフォリオの効果的な実践事例を紹介するペーパーと、eポートフォリオや各種デジタルリポジトリ内の自作コンテンツ(例:博士論文等)を活用して求職活動を行うというシナリオに基づいて機会・課題等を検討したレポートを公表しています。

Effective Practice with e-Portfolios : JISC
http://www.jisc.ac.uk/Home/publications/publications/effectivepracticeeportfolios.aspx

音楽図書館協会、音楽作品へのFRBR/FRAD/RDA適用に関するレポートを発表

米国の音楽図書館協会(MLA)書誌コントロール委員会のワーキンググループが、音楽作品についてFRBR/FRAD/RDAに準拠したレコードを作成する場合に必要なことを検討し、追加すべき要素、属性等を提言するレポートを発表しています。

The BCC Working Group on Work Records for Music
Final Report
July 31, 2008
http://www.musiclibraryassoc.org/BCC/BCC-Historical/BCC2008/BCC2008WGWRM1.pdf

Music Library Association
http://www.musiclibraryassoc.org/

September 09, 2008付けCatalogablogの記事

学校図書館メディアスペシャリストが作ったハリーポッター本、発売禁止に

ハリーポッターに関するウェブサイト“Harry Potter Lexicon”を本にして出版しようとしたところ、原作者のローリング(J. K. Rowling)氏と映画の配給会社ワーナーブラザーズから出版社らが訴えられる出来事がありました。その判決がこのほど米国連邦地方裁判所で言い渡されています。
判決は、この出版がローリングの著作権を侵害し、取り返しのつかない損害を与えるとして、“Harry Potter Lexicon”の出版差止と、6,750ドル(約70万円)の損害賠償の支払を命じています。

Judge Halts Publication of ‘Harry Potter Lexicon’
http://www.schoollibraryjournal.com/article/CA6594328.html?rssid=190

判決文

オーストラリア国立図書館、電子リソースの統合ポータルサイトを新装

オーストラリア国立図書館が電子リソースに関するウェブページをリニューアルし、(1) 館内でのみ利用可能、(2) 館外でも図書館利用カードを有する利用者は利用可能、(3) 誰でも利用可能、の3種類の電子リソースを統合的に検索・ブラウジングできるようにしています。各々の種類の違いは、アイコンで示されており、また全文が見られるものが含まれているもの、((1) の館内利用のもので)CD/DVDで提供されているものなども、アイコンでわかるようになっています。

eResources - National Library of Australia
http://www.nla.gov.au/app/eresources/

筑波大学附属図書館プロモーションビデオ「週5図書館生活、どうですか?」に対するアンケート結果

筑波大学附属図書館が、プロモーションビデオ「週5図書館生活、どうですか?」THE MOVIEに対する学生アンケートの結果と図書館のコメントが公表されています。

「週5図書館生活、どうですか?」のアンケート結果をお知らせします - 筑波大学附属図書館
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/portal/news-common.php#20080904

週5図書館生活、アンケート結果発表
みなさんの声と図書館からのコメント
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/pub/w5lib/questionnaire-200808.html

筑波大学附属図書館、検索履歴を利用した機関リポジトリ横断検索システムを開発

筑波大学附属図書館が、機関リポジトリ横断検索システム(Tulips-rfs)の新しいヴァージョンを公開しています。

新しい機関リポジトリ横断検索システムでは、検索履歴を利用し個人にカスタマイズした検索結果を表示するようになっています。

機関リポジトリ横断検索システムが新しくなりました - 筑波大学附属図書館
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/portal/news-common.php#20080902

筑波大学学内プロジェクト 機関リポジトリ横断検索
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/IRSearch/
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/IRSearch/help/help_search_ja.html

参考:

中国国家図書館、新館・国家デジタル図書館をオープン

中国国家図書館が2008年9月9日、新館(二期館)、および、新館を主な拠点として展開されるプロジェクト「国家デジタル図書館」を開館しました。またこれにあわせて、中国国家図書館のウェブサイトもリニューアルされています。トップページから目録や各種コンテンツを検索できるようにしている点、これまで別々に公開されていたデジタル化資料(貴重書等)を「華夏記憶(chinese memory)」として統合的に提供している点などが、従来のものと大きく変わっています。また「図書館建築成果展」という記念展示も行っており、オンラインでも、(写真は小さいですが)改革開放後の最近30年間の、中国の図書館建築の一端を垣間見ることができます。

なお、この新館の完成により、中国国家図書館は世界で第3位の広さを有する国立図書館になったとのことです。