アーカイブ - 2008年 12月 20日

CA1680 - 研究文献レビュー:図書館における紙資料の実物保存 / 吉川也志保

1. はじめに IFLA(国際図書館連盟)の定義によると、「資料保存」は実物保存と媒体変換の2つの方法で実践することができるのであるが、本稿ではそのうち、紙資料の実物保存に関する2003年以降に刊行された国内の研究文献等を主な対象としながら、必要に応じてそれ以前の文献も引用しつつ、この分野の現状・動向を紹介することを目的とする。…

CA1679 - 動向レビュー:「Bibliothek 2012」~ドイツの図書館振興の現在~ / 伊藤白

2008年9月、ドイツの図書館振興のためのパンフレット『図書館が良い21の理由』(21 gute Gründe für guten Bibliotheken)が公表された(1)。これは、公益団体「ドイツの図書館と情報」(BID;Bibliothek & Information Deutschland)の主宰する図書館振興プロジェクト「Bibliothek(図書館)2012」の一環で、主に政治家および地方自治体等の図書館設置者へのメッセージとして作成されたものである。…

CA1678 - 中国におけるMillion Book Project-中国の大学図書館の資料電子化戦略- / 篠田麻美

1. はじめに 人類の英知をあつめた著作を後世に残し、すべての人が自由に利用できるようなUniversal Libraryを作ろうという壮大な構想がある。その実現のための第1段階として、100万冊の書籍をデジタル化し、検索できるようにして、インターネットを通じて無料提供するプロジェクト“MBP(Million Book Project)”が立ち上げられた。このプロジェクトに共同で取り組んでいるのは、米国カーネギー・メロン大学と中国・インドの高等教育機関、エジプトのアレクサンドリア図書館である。…

CA1677 - 図書館によるAPIの公開-PORTAの事例から- / 中嶋晋平

はじめに 最近、GoogleやAmazonをはじめ、多くのウェブサービスがAPI(Application Programming Interface)を公開している。図書館界においても、OCLCが検索用API(1)や、メタデータ間のクロスウォーク(CA1552参照)を行うことのできるAPI(2)を公開するなど、その動きが少しずつ広まっている。…

CA1676 - ウィキペディアにおける情報の質(IQ)向上の仕組み / 石澤文

はじめに 2008年3月、無料オンライン百科事典ウィキペディア(Wikipedia;CA1510参照)(1)に登録されている記事の総数が、250言語あわせて1,000万件を超えた(2) ウィキペディアは、ウィキ(Wiki)と呼ばれる協同作業支援システムを利用している。通常のウェブブラウザと単純なマークアップ言語による、きわめて低コストの協同的コンテンツ作成を実現したこの技術は、誰もがいつでもウィキペディアの編集者となることを可能にした。…

CA1675 - 読むなら飲むな? -図書館における飲料問題- / 島村聡明

1. はじめに 置き引きや痴漢等の犯罪行為はもちろん、私語や携帯電話の使用等の迷惑行為と比べても、図書館における飲食の扱いは、図書館職員にとって悩ましい問題ではないだろうか(CA814、CA1405参照)。…

CA1674 - 「男性図書館員」の肖像 / 河合将彦

「図書館で働く人」と聞けば、世の大半の人が「女性」を思い浮かべるのではないか。学校図書館にしろ、公共図書館にしろ、テレビドラマの中の図書館にしろ、そこで働く職員は女性とイメージされることが多い。しかし、当然ながら、男性の図書館員も存在する。そこで本稿では、存在感があるとは必ずしもいえない「男性図書館員」にスポットを当て、統計データ、研究対象としての図書館員、フィクションで描かれる図書館員像という3つの視座から、その姿を概観する。…