シカゴ大学など12大学によるコンソーシアム“Committee on Institutional Cooperation(CIC)”、カリフォルニアデジタル図書館(CDL)およびカリフォルニア大学の10大学図書館による図書館システムなど、合計25の研究図書館が2008年10月13日、各図書館のデジタルコレクションを一堂に集めた共同デジタルリポジトリ“HathiTrust”を立ち上げると発表しました。
これは、Google Book Searchをバックアップする役割をも担っており、現段階では、各大学がGoogle Book SearchプロジェクトでGoogleとともにデジタル化した1,000万冊以上のコンテンツのうち200万冊、7.5億ページ以上を収録しています。このうち16%がパブリックドメインになっており、これらはオンラインで提供されます。また著作権保護期間内にあるコンテンツについても、オンラインでは提供しないが確実に長期保存していく対象として含まれています。なおHathiTrustには、Google Book Searchプロジェクト以外のコンテンツも含まれるとされています。
Western Mail紙の調べによると英国ウェールズ地方の図書館では、この2年間で、10万冊の本が盗難に遭い、60万ポンド(約1億円)の損害が出ていることが、明らかになりました。盗難被害に遭っている資料には、『ハリー・ポッター』シリーズなど、人気のある児童書、健康に関する資料、小説などが含まれているということです。ウェールズ民族党の南ウェールズの会計主任は、被害額が大きく、インターネットの導入など図書館の他のサービスにかかる費用にも影響を及ぼしかねないとして、図書館に、蔵書を守るための行動を起こすこと、資料の返却を促進するため延滞料を免除すること、を要請しています。また地方政府が、図書館の盗難被害について詳しい情報を収集していないことを問題視しています。